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[レビュー]スイセイギンカの感想
2017-05-20 Sat 00:00
<作品名>    スイセイギンカ
<製作会社名>  暁WORKS

スイセイギンカ

シナリオ構成
S
攻略キャラは4キャラ。
各√で3-4h程度、共通ルートにもある程度のボリュームがあるため全体的にみても十分なシナリオ量と言えるだろう。

【推奨攻略順 : ノーマル→青香→マリア→桃BAD→桃→いざな 】
いざな√のみが他3キャラの攻略後のロックがかかっているため、それ以外は自由。
上記は個人的な攻略順。

CG
S
線のしっかりとした、少し硬質感のある絵。
質に関しては言うまでもなくかなり安定しており、立ち絵・イベントCG共に高品質の良いものがそろっているように思える。
枚数に関してはHCGを除くとかなり乏しくなるのが現状だが、全体的なボリュームは概ね平均的ともいえる。

音楽
S+
Vo曲3曲(OP/ED/挿入歌)、BGM30曲(アレンジを含めると42曲)、という構成。
BGMに関しては平均的なものをまんべんなく取りそろえた印象があり、”コレ”と言える代表的な物がないのは痛手だった。
Vo曲に関して、EDや挿入歌のようにしっかりと歌い上げられた曲は非常に物語の挿入歌としてマッチしており、効果的な演出ができていたように思う。

お勧め度
S
シナリオ「森崎亮人」の手掛けた暁WORKS作品であり、歴代過去作とは雰囲気がかなり違った作品であるため、過去作の雰囲気を求めている方にはお勧めしずらい。
作品自体の質が特に高いわけでもないので個人的に特にお勧めすることもない。

総合評価
S

公式ホームページ
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10年前、瑞穂で起こった不可解な事件に巻き込まれ死んだと思われていた主人公が再び瑞穂に戻ってくることで物語が動き出す。

この作品の感想を言う前に言わなくてはならないことがある。
それは圧倒的な描写力の「無さ」、もしくは「適当さ」である。
誤字がある事はまだ許せるにしても、物を書く人間として必要な「伝える力」というのが今作品では決定的にかけているように感じた。
物語中に多くある視点変更のわかりにくさや、各人の行動の仔細、言葉の使い方の間違え(例:借りた借りを返す)等々、例を挙げるとキリがなく目も当てられないお粗末な文章がそこかしこにちりばめられており、評価を著しく下げている。
おそらく書き手が書いたときに見直していないか、第三者の立場で読めていないのが原因だとは思われるのだが――シナリオライターの担当した過去作を見てみると描写力の無さはいつもの事だったらしい。
扱っている素材自体は悪くないのだからもう少し何とかしてほしいところ。

それはともかくとして作品について。
要素として「異能バトル」成分はあるのだが御多分に漏れず緊迫感や文章的描写力が圧倒的に足りない。
メインとして扱っていないのならこの程度と考えることもできるが、伝奇物やサスペンスのような不思議さや推理シーンみたいなものもないので、結果として作品の主体がかなり薄く感じられてしまうのが現状。
一応は「友情」もメインにある…みたいなのだが、いざなとの特殊な関係を除けばどのあたりをそう評価すればいいかも謎。

そんな中でも各登場キャラクターは魅力的に描かれていたのが印象的。
かなり特殊でじゃじゃ馬なキャラクターが多い中で、しっかりと各キャラの特徴をとらえつつ、イベントを通してその作りこみを深めていく手際は見事というほかなく、そういった点に関しては高く評価したい。

作品の中核となる不思議な現象自体について、事実上グランドEDともいえるいざな√でもすべての謎が解けるわけではなく多くの謎が残されたままとなっている。
それ自体は問題ないのだが、そういった作品自体は他の会社でもすでに多く出されている展開であり、その中でこの作品だからこそ出せる「色」のようなものがなかったのが残念なところであり、大きく評価を下げている部分でもある。

音楽や絵、そして土台としてあった下地がよかっただけに、描写力の無さや物語のふら付き、特色性の無さで台無しにしてしまっている印象。

コンフィグに関しては文句なし、シナリオセレクトができるのも便利。

【総括】
シナリオに難あり、それ以外は平均以上ともいえるので、少し惜しいともいえる作品。

(ぶっちゃけコーナー)
ん~、この人のシナリオが苦手! みたいなのはどうしてもある。
基本的にはそういう人の作品ををやらないか、考えずに評価する…ようにしてるつもりなんだけど、さすがにこの作品では気になりすぎたわ…。
一時期、パクリ疑惑がでた作家でもあるんだよなぁ…この作品もアンバークォーツとか、似た作品は山ほどあるし、こういうことがあるとどうしても疑いたくなるのは仕方がないような気もしなくない…。
できるだけ考えたくないことだけどなぁ。
作品自体の「心」をもっと持たせてくれていればこんなにぶれることはなかったのかも。
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[レビュー]桜花裁きの感想
2017-05-13 Sat 00:00
<作品名>    桜花裁き
<製作会社名>  IRODORI

桜花裁き

シナリオ構成
S++
本編は分岐なしの一本道であり、分量は多い。
攻略後の後日談にて各キャラのアフターストーリーという名の2h程度の個別ルートが見られる。そのほか、いくつかの√も存在し、予約特典の短い話もある。

【推奨攻略順 : 】
上記理由のため、攻略順無。
強いて言うなら、後日談から攻略できる3人以外については後のプレイをお勧めしたい。

CG
S
線がしっかりとしており、塗りの濃い絵。
イベントCG・立ち絵ともに質の上下が非常に大きいが、総じて美麗と言える。
特に戦闘シーン等で使用される墨画のような筆絵効果で描かれたイベントCGも多数存在しており、作品を寄りいっそう特別なものへ昇華させており、非常に高い評価。
SD絵も数少ないが存在している。

音楽
S+
BGM41曲という構成。
Vo曲がない、というのは昨今の作品で非常に珍しい作品だが、それでもBGMが十二分に世界観を作り上げてくれていたので良し。
基本的には弦や笛などの和楽器を使用した曲がメインではあるものの、テーマBGMでもある「桜花繚乱」は非常に華やかで力強く、たいして「独弦哀歌_OG」の旋律は作中でおもわず泣かされたこともある。
そのほかにFMアレンジを全曲分作成しているのも驚きだろう。
物足りない部分があるのは確かだが、それを鑑みてもこの評価。

お勧め度
S++
舞台を時代物とした推理・サスペンス作品。
ミステリや時代物の物語単体としてはそこまで作りこまれていると感じられないが、奉行パートのゲーム要素等を加えた全体的な完成度としては非常にレベルの高い作品。
特に前半と後半(クリア後)に真価を発揮する作品なので、最初から最後まで余すところなくプレイしてほしいところ。

総合評価
S++

公式ホームページ
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北町・南町の奉行所緩和のため新設された中町奉行所に新米奉行として任命された主人公。
幼馴染の理夢や進撰組の面々、そして北町奉行所からやってきた桜等と共に、着任早々に厄介な事件に立ち向かうことになるのだが――。

今回の作品の主人公は推理系作品である探偵ポジションの人間。
作品自体の詳しい説明は公式を見るとよいが、大まかに3つの部分「ADV」「調査」「奉行」で成り立っており、ADVパートでは物語を進め、調査パートでは実際に聞き込みや背景をクリックすることで情報・証拠の収集を行う。そして最後の奉行パートではそれらの証拠をもとに推理を行っていくこととなる。

実際に手を動かしそして頭を動かすことで物語自体に深く溶け込むため、キャラクターへの感情移入や物語への没入感が高まる効果があったことは確かで、その点に関しては非常に高く評価したい。

正直なところ物語だけを楽しみたいという方にとってはADVパート以外は煩わしく、サクサクと飛ばしてしまいたいところであり、人によっては忌避感を感じるかもしれない。
しかしながら、推理に失敗しても特に物語進行に影響はなく、また何度でもやり直しができることや、各所ので作りこみなども含めて、非常によくできているように感じる。
特に奉行パートではじっくりと考える推理線の他に、熱く激しい舌戦シーンもあるため見逃せない。
序盤は比較的簡単な謎から始まり、終盤は割と難しめの内容となっているが、あくまで本格推理小説のようなしっかりとしたロジック・仕掛け・伏線のようなものではなく、ゲームとして楽しむレベルのものとなっている。

物語自体について、舞台を江戸時代としているため、歴史物に対して忌避感がある方にとってはハードルが高そうに見えるが、オリジナルストーリーのためか実際の中身でそこまで時代を感じる部分はなく設定も割とアバウト、舞台装置の一つとして把握する程度でいいだろう。逆にそういったものを求めている方には物足りない内容となっているかもしれない。

クリア後に現れる各個別ルートに関しては、どちらかというと本編とは対比してイチャラブ路線の内容となっており、内容としても特筆すべき点はない。
この作品をここまでの評価に押し上げた最重要ポイントは沖田√と山南√である。
同様にアフターストーリー的立ち位置の同√ではあるものの、「桜花裁き」というこの作品をただの時代推理作品で終わらせるだけではなく、華々しく咲く桜の裏にある闇を描き出した手腕は見事というほかなく、最大の泣きポイントであることも付け加えておきたい。

コンフィグに関しては十分だが、右クリック等の操作性が少し悪い。

【総括】
奉行パート等、少々イレギュラー要素の多い作品ではあるが、魅力的な墨画CGの演出や深い物語の存在は際立っており、ここ最近の作品の中では一二を争うほどの良作。

(ぶっちゃけコーナー)
「桜花裁き」と「大岡裁き」は完全に意識してるよね、新選組っぽいのや平賀源内っぽいのもおるし、遠山も…あれだろうなぁ。
何にせよ、特殊な作品だったけど推理部分も初心者にとっては十分に面白いし、驚きに満ちてはいたよね。
最後のあれは…↓で語ろう。

↓↓↓以下ネタバレを含むため反転↓↓↓
沖田√では裁かれた近藤への想いを再度考えさせられてしまったなぁ…。
というか、沖田が壊れてから立ち直るまでが本当につらかった。。。。だからこそ、好きになってくれてからは好感度も上がるよなぁ…。
それだけでは終わらせず、最後にちゃんと山を持ってきたのもよかった!
山南√はネタかと思ってたけど、思った以上にしっかりと作られていたわ。。。。
逃げてる最中のあの描写はすごいインレの旅を思い出したけど、やっぱ協力してるのなw
沖田√と書いてる人が同じっぽかったけど、鈴との最後のシーンはきついなぁ…。
鈴と沖田のシーンがかなりそっくりなんだけど、個人的にどっちも最大の弱点。
涙腺破壊されたわ…ボロボロ泣いた。
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[レビュー]シルヴァリオ トリニティの感想
2017-05-06 Sat 00:00
<作品名>    シルヴァリオ トリニティ
<製作会社名>  light

シルヴァリオ トリニティ

シナリオ構成
S
攻略可能キャラは3キャラ。
共通ルートに比較的量があり、各キャラ√も3h程度はあるので、全体的なボリュームに関しては十分か少し物足りない程度。

【推奨攻略順 : アヤ→ミステル→レイン→TRUE 】
3キャラ攻略後にTRUE出現するほか、ロック等は一切なし。
各キャラクター√は完全に個別の話なので、好きなキャラから攻略するとよい。

CG
S
線が堅く濃い塗りの絵。
言わずもがな、戦闘イベントCGが非常に多く、ただの一枚絵として表示するだけではなく、イベントCG部分のキャラだけを切り抜き、配置を工夫することによって、戦闘中などの表現にバラエティを与えている。
特にヒロイン以外のイベントCGが多いのも特徴だろう。
動画表現に関しては、あまり手が込んでいるような印象は受けず、以前の作品と比較してもレベルが落ちているというほかない。

音楽
S++
BGM38曲、Vo曲2曲(OP/ED)
特徴的なのは「」や「」のように、コーラス以上の声が入っているBGMだろう。珍しいという感想ももちろんだが、それ以上に完成度の高さに驚かされる。
Vo曲では特に主題歌の「天翔ケル蝋ノ翼、狂イ哭キテ焔ニ堕ツ」で、作中では要所において挿入歌のように使われるほどの良曲。
そのほかED曲もTRUE√で流れるGrand Verがあるなど、アレンジ曲も存在。

お勧め度
S
前作「シルヴァリオ ヴェンデッタ」の続編作品。
単体で楽しむことはできるが、基本的には上記の作品をプレイしていることを前提と考えておく方がよいシナリオ構成となっている。
前作の雰囲気が気に入っているのなら、購入しても問題ないだろう。

総合評価
S

公式ホームページ
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同会社の前作「シルヴァリオ ヴェンデッタ」の話から3年後のプラーガの町が舞台となっている今回の作品。
作中には前作の設定をもちろん引き継いでいるほか、関係キャラクター等も多く出演を果たしているため、前作プレイ済みの方から見るとニヤリとしてしまうシーンも多い。

逆に今回が初プレイという方でも楽しむことができるように作られてはいるものの、面白さという意味では半減しているほか、設定説明等が非常に薄いので作品について行くのが大変な部分があるのも事実。
以下の感想に関しては当方が前作を未プレイのため、感じ方に違いを大きく感じてしまうひともいるかもしれないので、その点だけ注意をしていただきたい。

基本的なシナリオについては、燃えゲーなのである意味投げっぱなしのような部分があるのは確か。どこまで燃えられるかというのがこういった作品の肝といえるが、今回は善と悪(光と闇)のような対極のそれぞれ視点から物事や心理描写をえがいた”すこし小難しい”話を中心としてバトルを行っている。
基本的なシナリオ自体は単純明快なのだが、その場面で扱っている話題自体は深いといえばわかりがよいかもしれない。
しかしながら、それが良くも悪くも物語のテンポを悪くしており、燃えゲーとしてはデメリット部分が多く働いてしまっているような印象を受けた。

もちろん、勢いだけのような燃えゲーよりは数段マシともいえるが、それにしても燃えゲーとして読んでいて飽きてしまうような作品は良いということはできない。

こういった作品――とくにlight作品において、戦闘シーンで重要となるのが各キャラクタ―の技(or覚醒用)の”詠唱”シーン。
今回も動画等を駆使して表現をしてもらっているものの…好みの問題かもしれないが、この辺りに関しても以前の作品と比べるとどうしても劣化しているようなイメージがある。

前作をプレイしていなかったためか、シナリオへのめりこめる部分が少なかったのも評価の低下へ大きく影響している。作中ではおそらく前作の内容と深く関係するだろう描写を多く見かけるのだが、一言でいうと「多すぎる」のである。
だからこそ、未プレイの人間からすると強い疎外感を覚え、満足に楽しめるシーンが少なくなってしまう傾向があった。そういう意味でも「完全新作」と考えるよりは割り切って「続編」と考えてしまったほうが良いだろう。

アペンドディスクでは前作では明かされなかったヴァルゼライドの顔の傷の理由も明かされている。

コンフィグに関しては基本的に問題はないものの、全体的にもっさりとした動作。

【総括】
基本的には「シルヴァリオ ヴェンデッタ」の続編として成り立つ作品であり、そういう意味では評価を高くできるが単体としてはこの程度。

(ぶっちゃけコーナー)
この作品が嫌い! というわけではなくて、「ヴェンデッタ」なしの単体で見た場合という評価。
しかしまぁ、燃えゲーとしての質はどうも下がってるような気がしてならない…べつにしっかりとしたシナリオがあるのはいいんだけど「相州戦神館學園」の栄光のような感動と驚きのロジックがほしかったりする。
あと、強くなることで発動する異能の段階をあげていく展開なんかもすきだったりする。
こういうのを考えたりすると、やっぱり好みの問題なのかもなぁ…。
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[レビュー]人気声優のつくりかたの感想
2017-04-29 Sat 00:00
<作品名>    人気声優のつくりかた
<製作会社名>  MintCUBE

人気声優のつくりかた

シナリオ構成
S+
シナリオ√は3本。
共通ルートや各個別ルートの長さは一般的といえるが、攻略可能なキャラ数が少ないため全体的なボリュームには欠ける。

【推奨攻略順 : 小夏→祐果子→いつみ 】
攻略順にロック等はないので好きなキャラから攻略するとよいだろう。

CG
S
線はしっかりとしており、色彩も強めの絵。
どことなく違和感を感じる部分もあるが、全体的に軽微と言って差し支えはない。
少ないキャラ数のためか枚数に関してはかなりの量(Hシーン以外だけの量なら2倍程度)があり、作品中でよくイベントCGが使われているイメージがあった。

音楽
S+
BGM17曲、Vo曲2曲(OP/ED)という構成。
もっとも魅力を感じ、もっとも「惜しい」と感じたのがBGM。
なんといってもバリエーションの少なさは致命的なのだが、存在しているBGMの質は非常に高い。特に「告白のピアノ」や「イチャラブVer1」など、しっとりとしたものに関しては筆舌に尽くしがたい。
Vo曲に関してはどちらもアップテンポの明るい曲を採用しており、とくに転調後はどちらも思わず聞き入ってしまう良曲なのでおすすめしておきたい。

お勧め度
S++
声優業界を舞台とした作品。
特殊な状況ではあるものの、シンプルでありつつしっかりとしたシナリオは非常に読みやすく、しかしながら心動かされる部分も多いので、声優業界に興味はある方はもちろん、恋愛作品として広くお勧めしたい。

総合評価
S+

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ぎっくり腰になってしまった母の代わりに、妹と共に芸能コースの女子寮管理人をすることになった主人公はバイトの関係もあって声優たちと仲良くなっていくのだが――。

今回は全員学園にも通っているので、恋愛学園的要素もないとは言えないのだが、メインは「声優」という仕事であり、仕事(やその内容)を通してヒロインとの仲が深まっていく作品となっている。

「声優」というかなり固定され、また特徴的な分野を扱うということに関して、いままで「声優」をメインテーマとした作品があるかどうか定かではないが、少なくとも声優をしているキャラクターなら存在していた。しかし今回ほどに綺麗にかつしっかりと業界を書き表した作品はなかったのではないだろうか。
反発等が起きやすい設定の上で、滑らかに綴られるシナリオは安定感があり、笑いあり、涙ありのある種のサクセスストーリーともいえる。
非常にハードルのたかい作品になることが予想されていたのだが、驚くほどにうまく作られているといえるだろう。

中でもヒロインの設定は非常に良かった。
演技派の売れない声優、勢い重視の素人声優、キャラクターのみが取り上げられる人気声優、と声優としての立場を綺麗に割り振るだけではなく、クラスメイト、妹、あこがれの人、というパーソナリティ自体もしっかりと分けられている。
だからなのかもしれないが、各ヒロインシナリオで取り扱われているテーマはありふれていながらも、声優という一つのスパイスによって非常に新鮮な物へと変化させられており、序盤から終盤に至るまで飽きの来ない作品となっている。

シンプルながらも一つ一つ丁寧に書き込まれた出来事は等身大の経験としてプレイヤーをしっかりと巻き込み、とくに中盤あたりのイベント(付き合う前後)においてはルートによっては思わず涙してしまう√もあるほどで、もちろん本業の人からすると「え?」と思う部分もなくはないのだろうが、それを置いてもシナリオとして十二分に評価すべき内容だったように思う。
取り扱った内容こそ特殊であったが、中に詰まっているブレない王道恋愛作品のようなシナリオだからこそ表現出来たものではないだろうか。

コンフィグに関しては十分な機能がある。

【総括】
一部ボリュームに乏しい部分はあるものの、シナリオとしては秀逸で十二分に素晴らしい作品と言えるためこの評価。

(ぶっちゃけコーナー)
今回は料理もできる鈍感有能ハーレム系主人公なのだが、出すところで本能をチラ見せさせるからなのか不思議と鼻につかないのが特徴的だな、あと親友の姿に似すぎてて笑った。
何より残念なのは音杏が攻略できないことだよね…うん。
書くの忘れてたけど、ヒロインはもちろん魅力的なキャラクターたちだったんだけど、サブヒロインが本当に生き生きしてた! だからこそ、この世界の中がすごくリアルに感じられるんだろうなぁ…。
かなり特殊なテーマ作品だけど、純粋にいい作品と言えるのは珍しい。
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[レビュー]緋のない所に烟は立たない -緋修離と一蓮托生の女たち-の感想
2017-04-22 Sat 00:00
<作品名>    緋のない所に烟は立たない -緋修離と一蓮托生の女たち-
<製作会社名>  暁WORKS

緋のない所に烟は立たない -緋修離と一蓮托生の女たち-

シナリオ構成
S
下記にもあるが、共通√として1つの√が提供されており、その後クリアできるキャラクターは3人。共通√を含め各シナリオは2-3h程度なので、ミドルプライス作品相当のボリュームと言える。

【推奨攻略順 : 共通→津希→小夜→由利 】
1周目は強制的に共通ルート、その後好きなキャラクターのシナリオが選択可能。
由利√のみ、かなりグランドEDに近い終わり方をする√なので、一番最後に回すことをお勧めする。

CG
S
枚数こそ少な目ではあるが、硬い線質でしっかりと書かれた絵は高い品質を保っている。
主人公の立ち絵・イベントCGが豊富であることも特徴的な点と言える。

音楽
S+
BGM21曲、Vo曲2曲(OP/ED)という構成。
一番評価したいのは作品の雰囲気をリードし、しっかりと世界観を作り上げていたBGMだろう。「霧追い」等を代表とした落ち着いた雰囲気のものや「Truth Reason」等の”オシャレ”な曲はこの作品を構成するうえで欠かせないものと言える。

お勧め度
S+
日本伝奇作品を主体とした推理・サスペンス作品を一味ちがうものとして仕上げた作品。
全体的にスタイリッシュに作られている作品ではあるが、文体がかなり特徴的。
体験版で肌に合った方は徹頭徹尾最後まであの雰囲気を貫いてくれているので、お勧めしやすいが、肌に合わなかった方は素直に辞める作品。

総合評価
S

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―あらすじ割愛――

あっぷりけ制作「月影のシミュラクル」と同様のライトビジュアルノベルという形で発売された作品。
今回は4つある√のうち、共通ルートともいえる主人公――緋√(津希との出会いの話)を丸々無料でプレイすることができる。

内容自体はプレイすることが一番早く理解できるであろうが、かなり特徴的な内容なのは言うまでもない。
主人公の生業とする「かたり屋」はいわば「言葉」を使い、この世ならざる者に対抗する除霊師等にかなり近い物(本人は否定するが)。
各シナリオではそれぞれガシュウと呼ばれる妖怪を退治し、同時に物語の裏に隠れていた真相を語り終えるところまでがワンセットとなっている。

登場するキャラクターはかなり異質で特徴的。
その中でも主人公の緋は昨今珍しい声あり主人公であり、そのあり方は作中で「不思議の国のアリス」のチェシャ猫とたとえられる。
人を馬鹿にしているようで本質を見つめ、語る言葉は軽薄でありそうで真実を貫いている、という一癖も二癖もあるキャラクターなので、しゃべり方を含めて好き嫌いがかなり出る存在。
そのほかヒロイン達を含め作中では軽快な語り口調を中心としてユーモアあふれる雰囲気を演出しており、初心者から玄人まで楽しめるものにはなっているが、同様に嫌う人も出るタイプの作品と言えるだろう。
注意点として一つ上げられるのは、作中で扱っている言語がかなり幅広く、読み解くのにすこし力がいるという点だろう。
頭を空っぽにして楽しめる作品ではなく、じっくりと読み解くタイプの作品であることだけは注意しておきたい。

ミドルプライス作品という点で見れば、十二分によく作られている内容ではあるが、作中では明かされない主人公の過去や事実、人物その他もろもろを放置しているのも現状。
作中のポイントとなる部分に関しては明かしてくれているので、本当に気になるほどではないのだが、その結果如何ではFDを含む続編も作りやすいような作品となっている。

コンフィグに関しては言う事はなく、十二分な機能がそろっているといえる。

【総括】
非常に記憶に残る作品にはなっているが、ミドルプライス作品ということを含めてもう少しシナリオの内容を付けてほしかった、という意味でこの評価。

(ぶっちゃけコーナー)
主人公の語り口調を含めて、かなり気取った作品なので好き嫌いが出そうだなぁ…自分はそのどちらでもないように感じたけど、なんというかそれだけに注視してシナリオの内容が割と薄かった気もしなくない。
物語のパターンとして決まり切ってしまっていたから、作品の雰囲気に慣れてしまうと少し飽きてしまいそうだったしなぁ…。
由利√を先にやってしまうと後の√が壊滅的に面白くない…等々、物語として破綻しかねない構造になっているのも注意が必要かなぁ…。
嫌いじゃない、よくできている作品なんだけど、素直にはお勧めしにくい、そこにミドルプライス作品っていう要素も入っているからなおさらかも…。
まぁとりあえず、無料でプレイできる部分でたのしめるなら、後もずっと楽しめることだけは何度も言っておきたい、
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