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[レビュー]タマユラミライの感想
2019-12-21 Sat 00:00
<作品名>     タマユラミライ
<製作会社名>   Azurite


タマユラミライ
公式ホームページ
↑クリックすると公式HPに飛びます。

キャラクター・シナリオ : 【 S+ 】
ヒトとヒトならざる物が住む遠野には『魔法使い』がいる。
神掛由岐奈は友人と共にある『落とし物』を探しに遠野の街へやって来た、そこで出会った魔法使いを名乗る少年とのひと夏の物語。

今作は『異妖』という人ならざる者――日本古来の妖怪や神――が登場しており、作品の舞台となった遠野の設定も用いたりと写実的な一方、主人公が使う『ルーン』等のフィクション要素も入った和洋混合のシナリオ設定となっている。
そうした設定を非常に巧く使いつつ、内容自体を割とライトにしているため、テキストが読みやすくなっている。また展開自体が雰囲気に合わせて比較的ゆったりしているので、広く理解しやすい内容となっている。

登場するヒロイン達は非常に可愛らしく、特に個別√に入ってからはキャラクターイベントも多くなっており、その魅力を良く感じられる萌えゲー・キャラゲー的要素も多く含んだ作品になっている。
しかしながら、あくまで個別√においても主人公と二人だけの世界観にすることなく、他ヒロイン等がしっかりと出てきて活躍するシーンもあるため、展開もバラエティに富み、キャラクター同士の絡みなども多めになっている印象がある。

共通から個別まで、人、異妖、幽霊、それぞれの絆の形を描いたひと夏の物語、中には切ない話もあったりして、泣けるシーンも存在。
終盤の展開は伏線回収もありつつの驚きの設定などもあって、盛り上がりつつ一つの終着へ向かうこととなる。

萌え・キャラゲーとしては勿論、シナリオゲーとしても十二分に楽しめる作品だと言えるだろう。


共通√【 S 】  2h
夏休みに発生した異妖によるいくつかの事件をテーマにしつつ、主人公の仕事――深野の「魔法使い」として人と異妖の調停役をまっとうする姿が描かれている。
物語における特殊な設定や、各キャラクター√の伏線部分などが含まれている。
導入部分としてだけではなく、この部分単体としての物語の完成度も比較的高く、異妖をテーマにしたシナリオはストレートだが、それだけ素直に心に響く内容になっている。
異妖の話などが多くなっているこの部分をどれくらい楽しめるかが、今後各ルートをどの程度楽しめるかの指標にもなっている。


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神掛 由岐奈√【 S+ 】  2.5h
『落とし物』を探しに深野にやって来た少女。
異妖を見ることができる『鬼見』の能力や魔法使いである主人公を上回る霊力を持っているが、魔法についての知識は全くなく、そのため社会に馴染むことも出来ていなかった。
出会いこそ最悪であったが、助けてくれた主人公に恩義を感じている。しかし、素直になれない性格であるため、どうしてもきつく当たってしまう事も多い。

個別√は由岐奈自身が抱える事情をテーマにしたシナリオとなっており、他√では描写の少なかった由岐奈へ魔法を教えるシーンなども多聞に含まれている。
付き合ってからも、ツンデレな彼女なりの愛情表現を見せてくれており、非常にかわいらしい由岐奈の魅力が伝わる内容になっていた。
 シナリオ自体は主人公の過去にも絡んでおり、魔法使いとしての調和――あるべきものをあるべき形にする――とはどういうことなのか等、非常に作品の本質に迫った内容になっていた。


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水晶石 みだり√【 S 】  2h
主人公の事を「先生」と呼び、住み込みで仕事の手伝いをするお淑やかなお嬢様。
実は高名な魔族―サキュバスの娘なのだが、エッチなことや話題は苦手で、落ちこぼれということで故郷から放逐されている。
サキュバスにとって禁忌である『恋』の病にかかっている。

蛇の異妖によって持ち込まれた相談に端を発する事件、それらがきっかけに二人の関係が大きく変わってゆくこととなっている。
みだりが心の奥に秘められていた主人公への『想い』はとても切なく、淫魔としての業を感じさせる境遇は悲しい物であったが、それだけにラストシーンの展開は演出も合わせてとても気持ちの良いものになっていた。
元来の性格である貞淑さは保ちつつも、サキュバスとしての溢れんばかりの妖艶な雰囲気がしっかりと描かれていたのも好印象。


AwesomeScreenshot-Azurite-2019-07-06-17-07-76.png
猫天宮 花子√【 S 】  2h
学園のトイレを掃除する異妖―トイレの花子さん。
手下としてカッパを大勢従えており、学校で起こる事ならば何でも知っている情報屋の側面もある。
少し悪戯好きで、地域でトラブルが起きた際は主人公が解決できるかを試すことも。

個別√では恋愛に花子さんが興味を持つことから物語が始まってゆき、特に恋愛について詳しくない花子に対して、主人公が基本的にリードしつつ、二人で少しずつ『恋』というもについて理解し、関係を進めてゆくシナリオになっている。
もちろん物語の後半では、異妖と人間という種族を超える恋愛と言う部分もテーマとなっている。


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小伯 白√【 S+ 】  2.5h
元気で明るい小さなお姉さん。
地元民であるため方言が混ざった喋り方をする少女で、紅という妹に世話焼きな妹がいる。
異妖を見ることはできず魔法にも詳しくないものの、幼少の頃から主人公とは幼馴染でもあり、主人公の事をいつまでも子供扱いしようとしてくる。

この作品のTRUE√。
内容的には由岐奈と付き合わなかった状態での由岐奈√の続きとなっている。
上記√で判明した睦季の過去、そして白の抱えている事情がテーマとなった話は、この作品のテーマでもある『調和』と『未来』に触れた非常に切ないストーリーとなっている。
特に中盤からは白と主人公を中心とした心理描写が非常によく描かれており、感情移入しやすくなっていることも合わせて泣ける内容となっている。


[ 主人公 ]夜羽 睦季
深野の「魔法使い」であり、人と異妖との調停役。
ルーン魔術を巧に扱うが自身の能力は高くなく、また正しい師匠に教わらなかったことを気にしている様子。
常に調和を意識して行動することや、ルーンの研究に没頭してしまうことから、どこか
浮世離れした雰囲気がある。



【推奨攻略順 : 花子→みだり→由岐奈→白 】
白√以外は攻略順が自由になっているものの由岐奈√は内容的にも後半に回したほうが良いだろう。

CG : 【 S 】
色使いの非常に鮮やかなイベントCGが特徴的で、全体的なレベルは高い。
SD絵も多数存在している。
遠野の土地をモデルにした自然の風景も魅力の一つと言えるだろう。



音楽 : 【 S 】
BGM24曲、Vo曲3曲(OP/ED2)という構成。
タイトルでも流れる「一夏のおとぎ話」はフルートの済んだ旋律が田舎ののどかな夏を感じさせる落ち着いた曲となっており、その他の曲に関しても全体的にゆったりとしたものが多い印象。「記憶の欠片」や「美しい世界の恋」など、じんわりと良さが感じられる曲があるのも嬉しい所。
一方、Vo曲ではOPの「ココニイルカラ」はいとうかなこさんが歌っており、勢いのある非常にかっこいい楽曲となっている。


お勧め度 : 【 S+ 】
田舎の夏を舞台とした作品で、異妖が登場したり、「ルーン」が登場したりと和洋折衷の伝奇物っぽい作品となっている。
序盤のシンプルなシナリオによる掴みから、後半の物語へ引き込むような深いシナリオへつながってゆくため、ストレスなく読みやすい。
もちろん美麗なイベントCGや可愛いヒロインが登場するキャラゲーとしても優秀な作品であることは言うまでもない。
ジャンルで好みが分かれそうだが、開けてみると万人受けしやすい内容となっている。


総合評価 : 【 S+ 】
シナリオ・音楽・画像…ctc、それらこの作品を構成するすべての要素が良いレベルで『調和』しており名作といえる。


(ぶっちゃけコーナー)
キャラゲー要素も強い今作。
個別√もしっかりと中身があり読み応えもある。テーマ性も良く、中には泣けるシーンもあった。終盤の伏線回収等を鑑みると、やはり十二分な出来と言えるだろう。
絵が可愛い、シナリオも良い、音楽も良い、と3点がレベルの高い作品なので、それ以上この作品について語れることがあまりない。

だからこそ、それ以上言及する気がなかったのだが、スペースが余っているので、ここからは身勝手に感傷に浸りつつ、ネタバレにならない程度に個人的にこの作品のテーマについて考えてみたい。

共通ルートにおいて繰り返し描かれた異妖同士の絆、それらから朧げに見えてくる魔法使いとしての『調和』の考え方、そうした中で展開されるヒロインと主人公の物語。
選択による『未来』の変化、人より多くの事が出来てしまう『魔法使い』だからこそ、多くの選択肢の中から”それ”を選んだ自身の責任、そこに対する考え方が大きなテーマになっているように思う。
まだわからない、揺らめくミライへの決定…そこには悲しみと希望が内在していて、だからこそ難しい…。
責任を取る必要はあるけれど、あまり思いつめすぎる必要もなく、好きに行動してよい…そういうことを繰り返し伝えていたような気がする。
的外れかもしれないが、そんなことを感じました。
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