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[レビュー]アオナツラインの感想
2019-09-07 Sat 00:00
<作品名>     アオナツライン
<製作会社名>   戯画



アオナツライン
公式ホームページ
↑クリックすると公式HPに飛びます。

キャラクター・シナリオ : 【 EX-- 】
「夏休み、何しよう?」とこれから始まる夏に向けて相談する主人公と親友の千尋、幼馴染の海希。そんな3人の元に一人の少女がやってきて――。
5人の仲良しグループによって紡がれる一夏の青春物語。
海辺の街(湘南が舞台)を舞台とした恋愛学園物であり、『青春』をテーマに「人を好きになる」ということに対してストレートに挑んだ作品となっている。

すっきりとしたテキストは読みやすい。
各キャラからの視点の描写などをいれて心理描写をはっきりと描く一方で、物語自体がサクサク進むので、舞台で起きている出来事が非常にわかりやすく受け入れやすい。
これは扱っているテーマや展開が王道的な事も大いに関係しているだろう。

それでいて内容には一切の妥協がない。
物語のプロローグ(共通)部分における印象的な出会いやそれに纏わる出来事はもちろん、各ヒロイン√において描かれたそれぞれの『青春』の形は、人と人が交わってるからこその青臭いやり取りであり、そこにあるのは等身大の青春なのだろう。
だからこそ多くの人々の心の深い部分に共感を呼び、物語の展開においてキャラクターと共に一喜一憂して、泣きシーンではボロボロに泣けるのだろう。
それらが一つのシーンではなく、いたるところで、作品全体で成し遂げられていた点において最大の評価をしたい。

王道だからこそ多くの人に受け入れられる、と言うのは確かだが、だからこそ皆が求めるハードルも高くなっており、そこに誰しもが望むレベルのものを作り上げる…と言うのは文字にすると簡単なようでいて非常に難しいことは今までの多くの作品が証明しているといってよいだろう。
それを皆が想像する以上のレベルで成し遂げた、という点においてこの作品は歴史に残る作品と言っても過言ではないだろう。


流石にほめ過ぎな感じもあるので、この作品の悪い点について触れておこうと思う。
全体的なボリュームが不足しているという点に関しては否定できず、実際、一般的な作品の7-8割の分量しかない。
しかしながら、作品としてこれほどまでに完成されており、贔屓目でなく不足感を感じない作品であるというのもまた確かといえる。
特に今回の作品に関しては非常に読後感の良い作品になっていることが、その部分のアンサーとなるだろう。
一般的な作品であればアフター√などを求めたくもなるのだが、今作においては各ルートにおいての締めがしっかりとしており、これ以上の描写が蛇足になるということを強く感じることを付け加えておきたい。

どれだけ書いても、この作品を表現するには遠く及ばない。
「青春」を扱った作品は多くあるが、この作品ほど強く心に残るシナリオはなかったと、そう総評の括りとしておく。


共通√【 S++ 】  2h
結との出会いをきっかけとした一連の物語が描かれており、これから始まる夏に向けてやることを決めるまでのシナリオとなっている。

分量自体は少なく読みやすいこともあって非常に短く感じるが、テンポよく物語が展開するため内容は詰まっている。
物語の一部はキャラクター選択によって分かれた個別シナリオとなっている。

ここに描かれているのはどこまでも王道のストーリーであり、それらが高いレベルで作り上げられていることが最もわかる部分でもある。
特に各キャラとの印象的な出会いや、いたるところに描かれた心理描写は瑞々しく、どこかに忘れてしまった感情を思い出させてくれるため、人によっては泣けるシーンも。

特に一部展開では通常で書いてしまえばシラけてしまうような展開なのだが、それまでの展開によって物語として成立させてしまえる説得感を持たせることができており、そのレベルの高さを再確認させられる。


Character-Official-Website (1)
向坂 海希√【 EX-- 】  2-3h
主人公の幼馴染でありクラスメイトの少女。
とても快活で主人公や千尋とは親友と言える仲であり、いつも3人で行動している。
恋愛に疎い主人公をからかうなど天真爛漫な一面もある一方、悩んだ時などは優しく相談に乗るシーンなども多い。
実家は『MICO』という喫茶店を経営しており、そこの看板娘でもある。

個別√では海希が『幼馴染』であるという事が重要なポイントとなっており、主人公と海希の間にあった過去の出来事なども描かれている。
後半では海希との甘い日々が描かれる一方で、それそれが抱える『想い』をテーマとしたシナリオも色濃くなっており、それでも前を進む勇気の大切さなどを感じさせる。
そうして、今ある『青春』の日々が『過去』から『未来』へと続く『線』になる、その瞬間を見事に切り抜きシナリオへと昇華させたシナリオとなっている。
ネタバレになるため多くは語らないが、特に終盤の展開は涙無しでは語れないほど凄まじく『青春』ともう一つの要素を強く感じる名シーンが存在している。


Character-Official-Website.png
仲手川 結√【 S++ 】  2-3h
『青春』を求めてやってきた、都会の有名なお嬢様学校からの転校生。
頭脳明晰でいて容姿端麗、常に笑顔を忘れないその姿に憧れを抱かれそうではあるが、純水培養のお嬢様であるため世間知らずなところもあり、主人公たちを含めて周囲を戸惑わせることが多い。
基本的にふんわりと天然っぽい雰囲気を醸し出しているが、気になると一つに熱中してしまったりと一途で頑固な所も。

常に前向きな彼女が目指す『青春』の言葉、彼女の個別√はまさしく恋愛におけるそれを体現したシナリオとなっている。
爽やかな夏の日々と共に描かれる甘酸っぱい恋の描写では彼女の魅力をいかんなく表現しており、特に無垢な彼女が魅せる、一瞬の妖艶な部分などを表現できていたところも高く評価したい。
そして彩られた日々の裏側にある空回りする想いの様相、それらの『青春』の物語の果てに描かれた彼女自身の魅力である『心』の強さは、物語としての一つの答えを見せてくれている。


Character-Official-Website (2)
椎野 ことね√【 S+ 】  2-3h
イマドキ女子風の少し"ナマイキ"な後輩の1年生。
入学前までは地味だったため入学を機に学園デビューを果たしたが、無理をしていたためか友人関係にヒビが入り、傷ついていた所を主人公たちグループに拾われた。
最初はトゲトゲしい態度が多かったものの、共に日々を過ごすことで心を開いてゆく。

個別√では共通ルートではみせられなかったことねの懐いてくる小動物のような可愛い所や、小悪魔のように翻弄させて来るシーンなど見どころも多く、
特に恋愛方面については特に恋を自覚したシーンの破壊力は中々の物。

シナリオ部分においても、彼女のとある「夢」の為に全員が協力してゆく物となっており、『好きな人の前でこそ最も輝きたい』という彼女の乙女心を良く表現した話になっており、その内容もあわせてしっかりとした青春の一ページが描き出されている。



[ 主人公 ]及川 達観
学園の2年生。
ごくごく平凡な青年であり、容姿の優れた海希や千尋といつも一緒にいるため、不釣り合いと評されることも多いが、本人はあまり気にしていない。
心のパーソナルスペースが狭く、困っている人などを見ると見逃すことができないほどおせっかい焼きでもある。


【推奨攻略順 : 結→ことね→海希 】
攻略順は結とことねを逆にしても良いだろうが、海希を最後に回すことを推奨したい。
しかしながら基本的にはこの順番が最も綺麗だと思われる。


CG : 【 S 】
細い線に淡い塗りの絵で全体的にすっきりした印象を受ける。
立ち絵とCGで少し印象の違うものなどもあるものの、全体的に高品質と言ってよいだろう。
キャラクターも3キャラということで1キャラに対する分量は通常の作品より多めではあるが、全体量は一般的。


音楽 : 【 S++ 】
BGM20曲、Vo曲5曲と言う構成。
特筆したいのはビアノ曲の素晴らしさであろう、特に「光源」や何か始まりを感じさせる「Standing in the line」などは作品を作り上げる大切な要素の一つとなっている。
Vo曲にかんしては至極の一言につきる。
どれもお勧めだし、どれをとっても名曲中の名曲なのだが、どうしても1曲と言う事であればED「海岸線」のサビからは、メロディ―の美しさ、歌詞やシチュもあっていつ聞き直してもこの作品を思い出せるものとなっている。


お勧め度 : 【 EX-- 】
恋愛学園物としてストレートに「青春」をテーマにした作品。
心理描写に重きを置いているので中身が深く、それでいてサクサクと展開してゆくため、テキストが読みやすいこと、展開としても王道のものが多く、初心者から玄人まで楽しめるのはもちろん、作品自体が高クオリティのシナリオ、音楽、CG、で作られており、誰にとっても記憶に深く残る作品となっている。
舞台となっている海辺の街、湘南の素晴らしさも加えて最高クラスのこの評価。


総合評価 : 【 S++ 】
上記までの評価にある通り文句なしでこの評価、強いて言うなら物語の短さに対してだけだろう。


(ぶっちゃけコーナー)
青春物語としては本当に目を見張るレベルといえるな…。
神作…って言葉はあまり好きじゃないんだが、それを評してもいいと思う。
このレベルの作品はもうしばらく出てこないんじゃないかな…素直にそう思うわ…。

この作品で一番すごい√は? って聞かれたら迷わず、海希√って答えると思う。それくらい完成度が高かった。
あまりネタバレしたくないからこれ以上はホントにプレイして確かめてほしいけど、彼女の√で感動できるのってただの恋愛物語ではなく、これが『青春』をテーマにしているからなんだよね…。
主人公とヒロインだけじゃない世界間で描かれているからこそ、この物語はこれほど深く心に突き刺さるようになったんだと思う。
少なくとも、海希√に関してはその色が強いと思うんですよね

あと影に隠れがちだけど、この作品は結というキーパーソンとの出会いによって物語が大きく進展している。
常に前向きな彼女が目指す『青春』、その目的に対して強い心で進んでいく姿に動かされるようにして変わってゆくんですが…そんな彼女の考え方に『人』を『点』と置き換え、それぞれの軌跡…つまり人生を『線』と表現する描写があって、それがテーマの一つとしてすごく取り上げられていた。
こういう考え方がすごく好きで、こういうゲームは人生の一部を切り抜いていて…それらは簡単に少人数で描き切れないんですよね…。
色々な線が重なったり絡まったり…そうして描かれたのがタペストリーみたいに、一つの絵になってる…。
その過程にあるのが今回の物語であり、だからこそリアルな学園物になるんだと思う。
主要キャラは5人しかいないんだけど、そのあたりをすごく強く感じる作品だったなぁ…。
特に、すべてが終わってからのあのシーン…あのあたりが、この作品で伝えたいことのすべてだったと思う。
もうあのシーンにたどり着いたころには、そういうのどうでもよくなって、ただただ感動して泣きまくってた気がするけどねw
海希ラストシーンからのあの流れは本当に皆に体験してほしいわ…。

他にもいろいろ語りたい事はあるんだよね、過去編の心えぐる感じとか、楽曲のすばらしさとか、フェスの背景音楽の遊びでテンション上がった事とか、でもそれ語りだすと完全にネタバレ領域に踏み込みそう…w
だからこそ繰り返しになってしまうけど、いくら書いてもこの作品のすばらしさは伝えきれなさそう。
申し訳ないことだけれどね。
青春をテーマにした学園物ですごくお勧めしていますよ、ってことだけ最終的に伝われば、後は難しく考えずにプレイしてほしいっていうのが本音。
プレイした人同士なら熱く語り合える作品になると思うので。
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