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[レビュー]その日の獣には、の感想
2019-06-08 Sat 00:00
<作品名>     その日の獣には、
<製作会社名>   minori


その日の獣には、
公式ホームページ
↑クリックすると公式HPに飛びます。

キャラクター・シナリオ : 【 S- 】
演劇部に所属する主人公たちが、「夏の大会」に参加するために練習を続けるある日、メンバーの一人である舞雪が噂の幽霊「クロガネ」に出会うことから物語が始まる。

舞台は一般的な学園における部活物。
日常シーンは演劇部に所属している主人公たちの練習シーンがメインとなっており、その中で生まれるの葛藤、関係の変化など、結成したての演劇チームにある不和や感情のぶつかり合うシーンが多く描かれている印象が強い。

青春学園物の負の部分も大きく取り上げているのだが、そこに「オペラ座の怪人」のような謎の存在「クロガネ」が出てきたりと、一筋縄ではいかない物語となっている。

一部特殊な設定はあるものの、舞台や設定は今までの作品と比べても非常に現実的であり、読みやすさという点においてはサクサクと読める内容になっている。

作品としての雰囲気作りに関しては流石という他なく、その完成度が高いのは確かなのだが、それだけにシナリオの内容の薄さが悪目立ちをしている印象は強い
もちろんどのルートにおいても、物語としての緩急はしっかりとあり、状況に対して葛藤を抱くキャラクターの内面に関しては良く描写されていた。

一方で、シナリオのテーマ性の薄さや物語自体のボリューム不足は深刻。
共通ルートはチームとしての結成までを端的に描いており短めなのだが、それ以上に個別√が短く、また展開としてどのルートも非常に似ていることがシナリオの薄さに拍車をかけている。
物語自体の展開が似ているだけに、それぞれのキャラクターの内面描写の幅も乏しくなっており、シナリオの短さからくる主張の薄さ、デウス・エクス・マキナのような存在に毎回物語を左右される主体性の無さがこの作品のシナリオ部分に大きな影響を与えていたように思える。

そのシーンにおける雰囲気を重要視するあまりに、作品を通しての主張が弱くなっており、何がしたい作品なのか伝わってこなかったのは痛恨の痛手といえるだろう。


共通√【 S 】  2-3h
入学から2か月後、夏に向けて活動する演劇部を描いている。
シナリオ自体は短く、プロローグ部分に当たる部分を終えて流れるOPの後は直ぐに個別分岐に入る。

部活物としては、演劇チーム内の不和などが多く描かれており明るさこそないものの、謎の人物「クロガネ」の登場などを基軸に、「不思議な物語」として物語の緩急は強い。
特に物語の舞台となる学園の描写――描かれる世界観のリアルさ――や、重要なシーンに引き込むまでの演出はさすがという他ない。


? キャラクター|その日の獣には、|minori ? (2)
池貝 舞雪√【 S- 】  2-3h
主人公の幼馴染。
演劇自体に興味はあまりなかったが、主人公たちに憧れて学園入学後に演劇部に入部した。
元気いっぱいで、勢い余ってドジることも多い。
気は弱いが自分の意思をはっきり持っており、多少頑固な面もある。

個別√では舞雪の抱える初恋や自身のコンプレックス(自信の無さ)がテーマになっており、全体的に純愛作品のような雰囲気の作品に近い。
しかしながら、物語としてはあまり大きく盛り上がる事もなく、割とスタンダードな展開が続き、結末に関しても驚きはない。なお、舞雪の姉である菫の話なども多少出てくるものの、割となおざりに扱われているのは少し悲しい所。


? キャラクター|その日の獣には、|minori ? (1)
友瀬 瑠奈√【 S 】  2-3h
学園の一年生で主人公とは同い年の義妹。
子役として活動していたことがあり、演劇部に所属してからその経験を活かして一目置かれた存在となっている。
自分の演技にプライドを持っており、周囲にも同様のレベルを要求する事が多々あるため、演技の事では周囲とぶつかることも多い。

個別√では間違った選択によって自身と向き合う事をテーマに描かれており、自身の抱える弱さと、自分の本当の望みを知り、それらを受け入れることで一回り成長する。
共通ルートではただの自己中心的な人物に思われがちな瑠奈、彼女の繊細な内面をシチュエーションを活かして描いていたストーリーとなっている。


? キャラクター|その日の獣には、|minori ?
深浜 祈莉√【 S 】  2-3h
学園に所属する1年生。
幼い頃から体が弱く、通学も今回の学園が初めての為にいつも一人でいたのだが、主人公に誘われて演劇部に所属することになった。
つかみどころのない性格をしているが、基本的には天然な性格をしている、しかし本人はかたくなに認めない。
実はお金持ちの一人娘らしく、学園の理事長や学園長が彼女の関係者である。

攻略にロックが掛かっているだけあり、祈莉の個別√ではこの作品にタイトルにもなっている謎の劇「ソノヒノケモノニハ、」の真相やその意味、そしてクロガネの正体についても言及されている√となっている。
しかしながら、相対的に祈莉自身の話は薄くなっている。
元々他人とあまり関係を持つことができなかった祈莉だからこそ、人とのつながりについてがテーマとしては描かれていた。


[ 主人公 ]友瀬 律希
演劇部に所属する学園の一年生。
とある目的の為、演劇部での活動に熱を上げている。
基本的には常識人であり、暴走しがちな妹の瑠奈のフォローをすることも多いのだが、やはり兄妹なのか、芝居の事になるとしばしば熱くなることも少なくない。


【推奨攻略順 : 瑠奈→舞雪→祈莉 】
祈莉のみ、瑠奈と舞雪を攻略後に攻略可能。
基本的に前者二人は好きな順番でよい。


CG : 【 S 】
線がしっかりとした質感の良い絵。
CGに関してはシナリオの長さもあって、分量的には気にならないだろう。
光りの使い方はいつも通りレベルが高く、立ち絵ですらイベントCGのように見えるほど完成度が高い。また、立ち絵だけではなく、イベントCGの口元をセリフと合わせて動かす技術なども引き続き健在


音楽 : 【 S+ 】
BGM43曲、Vo曲4曲(OP1/ED3)という構成。
Vo曲ではやはりOPの「Limelight」が勢いもあり、特にサビ部分からの流れはminoriらしさを感じた。
全体的にゆったりとしていて美麗なBGMが多い中、「Tension」や「Beast」といった楽曲は作中での雰囲気を一気に変化させ、場面転換としての効果はもちろん、物語自体の緩急をつける意味でも一役買っていたように思う。


お勧め度 : 【 S 】
作品の雰囲気という意味での完成度は高い。
半面シナリオ単体で見た時の内容はあまりよくなく、玄人にとってはあまり楽しめる内容にはなっていないかもしれない。
今までのminori作品のどこに魅力を感じるかによってお勧めできるか否かが決まっており、入門としてのライト層にはお勧めしやすい作品である。


総合評価 : 【 S 】
全体的な完成度の高さは確かにあるのだが、それだけにシナリオが足を引っ張っている感は抜けず、あまり高い評価にはできない作品。


(ぶっちゃけコーナー)
まぁ、ぶっちゃけて言うと雰囲気ゲーってのは褒め言葉ではない気がする。
昔の作品と比べると――あまりやるべきではないのかもしれないけど――明らかにシナリオ部分の弱体化が目立つよな。

この作品をやると分かるんだけど、本当にどのルートも展開が一緒なんだよな。
リスクがないから緊張感がないのも、展開が予想できてしまってあんまり良くないよな…。

シナリオをプレイすることで、キャラクター達の事はよくわかるんだけど、心に残るものがないというか…毒にも薬にもならぬ物語ってのはある意味で一番悪い。
忘れられてしまうその他多くの作品って意味だからなぁ…。

作品としては理解しやすかったり、美麗な世界観とか、、、もちろんほめるべき点もあるんだけど、それはもともとminoriのアピールポイントでもあるわけだしなぁ…。
キャラクターが魅力的なのも確かなのだけれど、個人的に評価するポイントはやはりシナリオを重視しがちだから、そこからもう一歩先に進んでいる作品じゃないとお勧めしにくいのは確か。
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