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[レビュー]蒼の彼方のフォーリズムの感想
2015-01-17 Sat 00:00
<作品名>    蒼の彼方のフォーリズム
<製作会社名>  Sprite

蒼の彼方のフォーリズム

【さわり】
フライングサーカス(通称FC)という架空の飛行競技、とある理由からその世界から引退していた主人公のもとに転校生の明日香がやってくる。
選手としてではなくコーチとしてFCに関わることを決めた主人公は試合を通してFCだけではなく選手たちとも深くかかわる事になる――。

シナリオ構成
S++
攻略キャラは4キャラ。
共通√は比較的長く、個別も十分な量が用意されているため全体的な分量は十分。
FINALEについてはかなり短いため、あくまでメインは4人のシナリオ。

【推奨攻略順 : 莉佳→真白→みさき→明日香→FINALE】
FINALEは前キャラクリアすると勝手に始まる。
それ以外の攻略指定順は無いものの、この順番がおそらく一番きれい。

CG
S
線画細く淡い色の非常に美麗な絵。
全体的な質は近年まれに見るほど高レベル。
各キャラの枚数もさることながらFC中の絵等も多く、さらに分かり易いように解説用の絵や図等も用意されていた所にも好感。SD絵も数多く存在している。

音楽
S++
鑑賞モードが無いためBGMの曲数不明。Vo曲7曲(OP/挿入歌/ED×5)という構成。
BGMも確実に量は多く、聞いていて久しぶりに「雰囲気を作っている」と感じられる曲が多く、流れるだけで物語自体の流れを変えれるレベルのものがそろっていた。
EDにも各√用のものが用意されていたりと注力具合がうかがえる。
何より絶妙なタイミングで入る挿入歌だろう。
流れた時の涙腺の破壊力はシナリオとあわさった時にかなりのものとなる。

お勧め度
EX--
笑って、泣けて、そしてやっぱり楽しい、そんなスポーツの世界をテーマにした作品。
読後感も爽快な青春学園物、部活物が好きな方には強くお勧めしたい。
ただ、この作品は主人公が試合をして強くなる作品ではなく、あくまでサポートとしてヒロインたちを強くしていく作品なので、その点だけ注意が必要。

総合評価
S++

公式ホームページ
↑クリックすると公式HPに飛びます。

上記までにも説明したが、人間が靴をはくだけで空を飛べるようになった世界の話。
フライングサーカス(以下FC)という空中でのレース+鬼ごっこのようなスポーツをテーマとした作品。

ある意味オーソドックスともいえる回想シーンを挿入して始まったこの作品だが、その後の展開を含めて物語へと引き込む力はかなりあったように思う。

それでも世界観も少し違う上に、新しいスポーツをテーマとした作品なのでその辺りの説明等に厳しさを感じるかと思ったが、退屈になりそうなルール等の説明も絵等を駆使して簡単に説明したうえ詳しい部分は実践を含めて学んでいけたのでスルリとなじむ事が出来き、ルールや概念が分からなくなるという事はまず無い。

そうやってサクサクと物語は順調に青春の部活物の展開へと向かっていき、まさしく好敵手と言いたくなるキャラが次々と登場してくる。
メインキャラがしっかりと作られているのはもちろんなのだが、サブキャラ達もかなり重要だと言える。どのキャラも愛すべき存在であり、脇役だからと手を抜かずしっかりと中身が作られていた。
各ルートによってメインとなって関わってくるキャラに差はあるが、どのルートにおいてもそれらの脇役が大切で無かった事は無い。

時に助け合い、そして試合では真剣にぶつかりあう。泣いて笑ってを繰り返して友情を深める。そんな風に繰り返される選手たちの交流をしっかりと見れるからこそ、試合ではこちらも手に汗握る事も少なくない。

形は違えと、努力・友情・勝利という青春学園物の三大要素をあまさず描ききったのはさすがというほかない。しかしながらそれでとどまらなかったのがこの作品のすごい所。
勝つということは敗者がいる。そして敗者から勝者へ向けられる嫉妬や絶望といた綺麗とは言い難い感情もこの作品は取り扱った。
誰もが持つ黒い感情に勝つにはどうすればよいか。「試合に勝つ」とは何なのか。「真剣にやることの意味」や「試合をする楽しさ」といったものはどのルートにおいてもテーマとして定義されており、プラスだけではなくマイナスの面も見つめていたのはかなりの高評価を加えたい。

部活だからこそ楽しく、そしてだからこそ真剣に取り組む大切さ。
誰もが忘れていた学園生活での大切なもの、みたいなのを描いていたように思う。

付け加えて言いたいのはテーマとなったFCについて。
ルールを理解しそしてストーリーを進めると分かるのだが、このFCという競技は思った以上に深く作られている。
だからこそ、その枠内で成長していくキャラの様子を見た時は主人公と同じく時に鳥肌が立ち、歓喜した記憶がある。
それ以上に何かを言うつもりはないのだが、後で振り返ってみると良くこの競技を思いついたなぁ…すごく楽しそうだな、というのが正直な感想。

コンフィグに関しては殆ど不満は無い。
ただ、音楽鑑賞が無かったのは少しさびしいかも。

【総括】
絵・シナリオ・音楽・演出、全ての点においてうまくかみ合った高レベルな作品で、この評価でも少し厳しめにつけたと言えるほど。

(追記あらためぶっちゃけコーナー)
もっとこの世界に浸っていたい。
主人公がもっと空をかけるシーンも見たかった。
正直なところ、感想として書くにしてもほとんど子供みたいなことしか書けなかった。
だっていい作品だからほめるしかないよね…。
青春学園物ならここ最近で一番だったかも。部活というのがすごく輝いて見えたわ。
泣きシーンもたくさんあって、挿入歌ではかなり泣いていた気がする。
ただ、強く泣くというよりは少し涙が流れてしまう、という感じでどちらかというと興奮していたシーンとかの方が印象としては強いんだよな。
それでも十分に泣きゲーだと言えるけどね。
うん、ここ最近では一番のお勧めと言えるのはコメントの長さでも分かると思う。
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