FC2ブログ
自作の壁紙や泣きゲーレビュー公開しているブログ。チャットルームや自作小説もあります そんな鍵っ子小説家のブログです。
☆★☆★ 毎日0時の定期更新中。現在は壁紙制作・泣きゲーレビューが主活動 ★☆★☆





 


[レビュー]初情スプリンクルの感想
2019-05-25 Sat 00:00
<作品名>     初情スプリンクル
<製作会社名>   Whirlpool


初情スプリンクル
公式ホームページ
↑クリックすると公式HPに飛びます。

キャラクター・シナリオ : 【 S 】
魔族の遺伝子を継ぐ『魔女』がひっそりと息づく世界、ひょんなことから主人公の持つ「催淫」の力が目覚めてしまうことから物語が始まってゆく。
発端となった羽月の一族から盗まれた「秘宝」を中心に繰り広げられるストーリー。

舞台となる世界には「魔法」という要素が入っているものの、基本的には各ヒロインを魅力的演出することに注力した作品となっている。

日常シーンにおいてはギャグシーンと萌えシーンがバランス良く描かれており、その中で分かりやすいシナリオ進行になっているのでサクサクと読める。
各個別ではヒロインの魅力をより深く伝えるようなシチュエーションを演出している。この点についてはヒロインの数が4人と少なく差別化ができているため、それぞれが違った方向性の魅力発揮できているように感じた。

本筋のシナリオにおいても各ルートで大きく展開が変わるものになっており、さすがにシナリオ重視の作品には及ばないものの、それでも飽きさせることのない内容になっている。
結果的にどのルートでも違った楽しみ方ができる事がこの作品の大きな強みになっていると言えるだろう。

特に今作では、主人公の持つ「催淫」の能力などを物語の機転として活用しているシーンがよく目立ち、ヒロインが持つ魅力を伝えるシーンを描くことはもちろん、シナリオの展開をつなげるためにも使われており、ただの萌えゲーに一つ要素を加えた新鮮な内容になっていたように思う。

さすがに今まで多くの萌えゲー作品を作っただけあり、全体的な評価としてそのシナリオ構成には抜群の安定性があるように感じた作品であった。


共通√【 S 】  4-5h
回想シーンと共に始まる今作は序盤、オーソドックスな学園物としてのスタートする。
しかし『冥堂羽月』という魔法世界の住人との出会いにより、物語が一気に学園物から変遷する――かと思いきや、その後に描かれるシナリオも変わらずの学園ラブコメ物となっている。

基本的には自己中心的な羽月に振り回されるようにして物語が展開されており、それに主人公たちやヒロイン達が巻き込まれる形となっている。
しかしながら、魔法関連の話を切っ掛けにはしているものの、不思議と話の中心は学園でのイベントになることが多く、そういったシーンではヒロイン同士の掛け合いなどが良くみられるものとなっている。

もちろん「魔法」関連の話題が出てくることはあり、特に主人公の持つ「色欲」に関連したイベントでは各ヒロインとの話がそれぞれ描かれており、個別√に入るまでに各キャラとある程度の進展をするのは特徴的と言える。


0.png
冥堂 羽月√【 S 】  2-3h
突如主人公を襲った少女だが、その正体は『高慢』系統に属する魔女。
自身の家から盗まれた秘宝を取り戻すという魔法の世界のお話に主人公たちを巻き込んでゆくことになる。
「傲慢」で女王みたいに振る舞うが、山奥で育ったため世間知らずでヌケているところがあったり、押しにも弱かったりと憎めないことが多い。

個別√では冥堂家の秘宝捜索がメインとなってくるのだが、どちらかというと恋愛描写に比重が置かれている。
特に序盤から中盤に至るまでは特にツンデレの部分が多くみられており、羽月の傲慢さに振り回されながらも、垣間見える初々しい反応が可愛さを引き立てていた。
そして何よりも主人公との会話のテンポが良く、ツンツンしているのにどこか甘えている――そんな「ツンデレ×甘えんぼ」の不思議な化学反応が魅せる雰囲気を上手く後半のシナリオ自体に絡めており、最終的には冥堂家を巻き込んだ大きな展開へとつなげている。


1_20190407161929916.png
花房 小春√【 S 】  2-3h
学園の生徒会長も務める3年生。
おっとりとはしているが成績優秀でスポーツ万能の完璧人間。しかし、幼い頃からの付き合いである主人公にだけは甘すぎるほど甘く、何でも世話をしようとする一面をみせる。
主人公曰く落ち込むと意外と後を引くタイプらしい。

小春の個別√にかんしては終始「甘い」の一言に尽きる内容となっている。
「色欲」で暴走しがちな主人公のすべてを受け入れる姉らしい包容力の広さはもちろん、どんな状況でも味方であり、常に全力で甘やかし、そして好意を寄せてくれる――エロさと可愛さと包容力の高さという彼女の持つ全ての魅力でプレイヤーを夢中にさせる、そんな甘く蕩けるようなシナリオ展開の連続になっている。
後半はもちろん盛り上がる展開もあるのだが、それ以上に主人公と小春の想い合う姿を違った展開で見られるシーンもあり、そうした面が一番印象的だった。


2.png
日向 みお√【 S 】  2-3h
主人公のクラスメイトで陸上部に所属している女の子。
元気で明るく誰とでも仲良くなれるタイプの子で、小さな見た目や純粋なその反応からクラスや陸上部ではマスコット扱いを受けて親しまれている。
実は魔法少女アニメが大好きなのだが、皆にはそれを隠している。

個別の前半では、みおが主人公を意識し始めるというオーソドックスな恋愛シーンがメインとして描かれており、みおの初々しい反応はもちろん可愛く魅力的。それ以外に彼女の所属する陸上部からのからかいなど学園物ならではのシナリオとなっている。
後半はみおの母親の事情なども絡めた魔法がテーマの話となっており、今作の設定を下地にみおの抱える「魔法少女」への憧れを活かした意外な展開も見どころだろう。


3.png
百々咲 雫√【 S 】  2-3h
主人公も所属するラーメン同好会兼弁論部の代表であり、学園の1年生。
基本的に無口なコミュ症で人と群れることを嫌っているが、春に主人公と出会いラーメンの素晴らしさを知ってからはラーメンに関しては並々ならぬ情熱を注いでおり、主人公の事も何気なく気にかけてくれるようになっている。

個別√では雫の持つ魔法の特徴が大きくシナリオに絡んでくる内容となっている。
人が誰しも持つ感情をテーマにしたシナリオは普遍的であるものの物語の設定と絡めて特色ある内容にしていて印象的だった。
もちろん甘い恋愛シーンに関しても非常に多く用意されており、クーデレっぽい雫が主人公との日々を経てどんどん甘えるようになってくるその過程もしっかりと描かれている。



刑部 奏√【 S 】  1h
中世的な顔立ちをした主人公の家に居候する遠い親戚。
基本的に付き合いは良いのだが、主人公の投げるシモネタは嫌っている。
実は生徒会の副会長であり、主人公と小春の事をあきれた目で見ていることが多い。

1キャラ攻略後に出現する短めのサブルート。
この子についてはネタバレになりそうなのだが、プレイ中の雰囲気と個別√がある時点で、ある程度オーソドックスな設定があることがわかるキャラ。
内容も魔法が意外にも深く絡められており、サブキャラのルートとはいえ他の√と変わらず楽しめる内容になっている。
イチャラブシーンやデレシーンがかなり短いのだけが難点。



[ 主人公 ]神島 宗太
学院の2年生。
好意に気づかない鈍感系主人公なのだが、相応の優しさを持ち合わせる他、自身の欲求に対して素直に行動しており、ナンパ等を行っていたこともある。
そんな本能的すぎる行動のため学園の女子からは吐くほど嫌われているが、基本的に悪い奴ではなく、友達は多いらしい。


【推奨攻略順 : 雫→奏→みお→小春→羽月 】
奏√のみロックが掛かっており、1キャラは攻略する必要がある。
基本的に好きな順番での攻略でよいだろう。


CG : 【 S 】
柔らかい線質に、濃い塗りの絵。
キャラクターの可愛さを前面に押し出すための物であり、総じての質は高い。
枚数に関しては一般的といえるが、特に日常シーンで使われるSD絵の量が多く目を引くものがあった。
また立ち絵では一部キャラに耳がピクピク動くものがあったりと細かい所にまでこだわっているものも存在。


音楽 : 【 S 】
Vo曲2曲(OP/ED)、BGM28曲という構成。
BGMはどこかに偏ることなく満遍なく揃えられており、各シーンでの雰囲気をしっかりと支えてくれていたように思う。
Vo曲としてはやはりOPの「magic drive!」がギターイントロが印象的。またサビの疾走感が良く、OP動画と合わせた相性が非常に良く感じた。


お勧め度 : 【 S+ 】
生粋の萌えゲー会社であるWhirlpoolの萌えゲー作品だけあり、キャラクターを魅力的に演出する事、またそういったシーンを作る事にかけては安定性がある。
ある意味、キャラクターの可愛さに全振りした作品なのだが、シナリオ自体も決して捨てた物ではなく、最後まで楽しんでプレイできる程度の内容はある。


総合評価 : 【 S 】
良くも悪くもWhirlpoolの萌えゲー(キャラゲー)作品でありこの評価。



(ぶっちゃけコーナー)
萌えゲーはキャラクターが可愛いのが最低条件ではある。
ただまぁ、この会社の作品は本当に萌えゲーを作ることにこだわりがあるんだろうな、一口に魅力的なキャラクターと言っても千差万別で、今まで多くの魅力的なキャラクターが生み出された中で、さらに新鮮で興味を引く可愛いヒロインを作る、っていうのは言うほど簡単じゃないと思う。

その中でシナリオもしっかり作って…ってのはまぁ、難しいんだろうな。
そういう意味では、ある程度の部分を削って、キャラを魅せることに全力を尽くしたこの作品は評価してもいいんじゃないだろうか。
ぶっちゃけて言うと、この会社の作品をシナリオ目的で買う人はいないだろうから、ある意味正道の答えだと思うしなぁ。

そういえば、今作は「初恋」×「発情」って、テーマで書かれていたらしいが、前者は割と多くのゲームに当てはまるからな、やっぱ後者の方が印象が強かったな。
スポンサーサイト
拍手する
別窓で開く | ゲームのレビュー | この記事へコメントをする:0 | トラックバック:0 | top↑
[レビュー]ヤキモチストリームの感想
2019-05-23 Thu 00:00
<作品名>     ヤキモチストリーム
<製作会社名>   まどそふと



ヤキモチストリーム
公式ホームページ
↑クリックすると公式HPに飛びます。


キャラクター・シナリオ : 【 S 】
一言でいうのならば普通の学園を舞台に繰り広げられるギャグ要素の強いラブコメ作品。

タイトルにもある通り女の子たちの「ヤキモチ」というものを作品のテーマに、ヒロインたちが主人公たちを取り合うような、一種のハーレム系作品。

特に共通ルートではヒロイン同士の掛け合いも多く、上記のようなシーンが多いため見どころが多い。対称的に個別√はイチャラブシーンがメインで組まれており、軽い気持ちで最後までプレイできるようになっている。
少し残念なところは、4キャラというヒロイン数の割に少し内容が短かく、イチャラブ以外のシナリオ部分が薄いという事だろう。

今作において、キャラクターの魅力ももちろんイチオシなのだが、何よりも推しておきたいのはギャグシーンの良さである。
他作品のパロディを中心としたギャグシーンが非常に幅広く、そして多く用意されており、作品自体を終始笑ってプレイすることができるため、全体的に前向きで読後感の良いシナリオになっていた。


共通√【 S 】  5h
主人公がイギリスから帰国し学園に入学してからの数カ月を描く。
メインの舞台となるのは学園生活であり、各ヒロイン達との出会い(再開)はもちろん、ヒロイン達とレジャープールに出かけたりとオーソドックスなハーレム学園物のシナリオとなっている。

一つ一つのシーンにおける話が短いのが特徴的で、各ヒロイン達とのエピソードがショートストーリーのように豊富に描かれている。
特にギャグに関しては幅広く且つ数多く盛り込まれているため、笑いながらサクサクと読めてしまうのは魅力。

また共通ルートであることから多数のヒロインが絡むシーンが多く用意されており、特に「ヤキモチ」とタイトルにも入っているように、主人公をめぐってのヒロイン同士の鍔迫り合いシーンなどもこの作品ならではの魅力の一つと言えるだろう。


ヤキモチストリーム キャラクター
霧島 沙那√【 S 】  h
主人公の実妹。
眉目秀麗、成績優秀な大和撫子風の少女だが、極度のブラコン。
兄が留学した際には精神崩壊を起こし引きこもりになったほど兄を心から愛しており、ヤキモチをやいてはいつも暴走している。
非常に独占欲が強く、主人公に好意を抱く女子に対しては敵意を露にする。

ブラコンな妹のブラコンな妹によるブラコンの妹のための個別√。
基本はイチャラブで構成されており、残りの成分は沙那のぶっ飛んだ性格を活かしたギャグシーンが多くを占める。
後半では「ヤキモチ」という部分だけではなく「兄妹」ということをテーマに話を展開させており、すっきりと読みやすい内容になっている。


ヤキモチストリーム キャラクター (1)
ターニャ・ヘルベリン√【 S 】  2h
主人公の留学先だったエディンバラから追って来た女の子。
主人公からプレゼントされた猫耳をずっとつけている、小動物系ロリ巨乳。
基本的にマイペースで自分の興味のある事(拓海や食事やアニメ)以外には無関心で、その身体能力の高さから陸上部に勧誘されているが素気無く断っている。

個別√ではターニャが主人公に対して初めて抱く「好き」以外の特別な感情に気づきだしてから、今までとは違った一面を見せるようになり、今まで以上に積極的に主人公との距離を縮めるようになってゆく様子が描かれている。
後半はサブキャラである雛を絡めた陸上の話となっており、主人公とターニャの絆の深さを感じると共にさらに深く彼女の心に深く踏み込んで描かれた内容になっている。


ヤキモチストリーム キャラクター (2)
伊吹 恋羽√【 S 】  2h
クラスメイトの今時風の美少女。
とても一途なのだが、好きな人の前では素直になれない。
実は主人公の幼馴染なのだが、正体を明かす切っ掛けがなくケンカ友達のようなポジションに落ち着いてしまっている。

恋羽√の序盤は「幼馴染」という二人の関係をメインのテーマとしつつ、「好きな人の前で何故か素直になれない」というツンデレの性質を絡めたオーソドックスな恋愛物語に、後半は主人公の実家である和菓子屋を舞台としたイチャラブストーリーとなっている。
全編を通してツンデレな恋羽の魅力をよく引き出せるような内容になっており、だからこそデレシーンにおける恋羽の可愛さが非常によく際立っていたように思う。


ヤキモチストリーム キャラクター (3)
雪倉 睦月√【 S 】  2h
中学校時代からの付き合いがある3年生の先輩。
いつも美術室で絵を描いており、その腕はコンクールを総なめにするほどなのだが、実は密かに萌え系イラストレーターとして活動している。
常にクールで他人との壁を作るタイプなのだが、好意を抱いている主人に対してだけは毒舌で弄ってきたりと関わりを持とうとする。

睦月√の魅力は何といっても告白シーン。
いつも見せていた「ヤキモチ」の裏にある恋心は非常に初々しく、睦月の魅力を深めると共に、違う一面を発見できるという意味でもよいシーンだった。
√後半も弄られながらもイチャラブするシーンが続く、弄ってくるのに構ってくれないと暴走する、そんな睦月は一歩間違えると「重い女」なのだが、それを逆に魅力的な部分に見せるその手法は見事という他ないだろう。


[ 主人公 ]霧島 拓海
イギリスに留学していたが、妹の異変を聞き日本に帰国した。
見本のような天然で鈍感系の主人公ではあるものの、嫌味なところがほとんどなく、時折発揮する行動力で知らず知らずのうちに女の子とフラグを立ててしまう、いわゆる「全自動フラグ生成マシーン」。
常識人なのでツッコミに回ることが多く、作中では女性陣に振り回されてる展開が多い。


【推奨攻略順 : ターニャ→恋羽→睦月→沙那 】
ヤキモチ度が低い順から高い順に並べているが、特に攻略順に指定はなく好きなキャラからの攻略でよいだろう。


CG : 【 S 】
硬い線と濃い塗りの絵。
癖はあるものの総じて質は安定しており、HCGに比重が多めではあるものの枚数に関しても十分といえる。
SD絵も数枚存在している。


音楽 : 【 S 】
BGM曲、Vo曲2曲(OP/ED)という構成。
Vo曲はどちらも大島はるなさんが担当されており、特にOPの「ヤキモチ☆ストリーム」は勢いのある明るい楽曲となっている。
BGMは作風に合わせてなのか、全体的ににぎやかなものが多い印象。


お勧め度 : 【 S+ 】
すこし特殊ではあるが可愛い女の子が出てくるオーソドックスな恋愛学園物。
一つ一つのエピソードが短く切られており、読書が苦手だった人でもテンポよく読める内容になっている事や他作品のパロディを扱ったギャグシーンが多く楽しくプレイできることなどを踏まえて、ライト層から玄人にまでお勧めしやすい作品になっている。
まどそふとの入門編としても良い作品と言えるだろう。


総合評価 : 【 S 】
全体的に安定したキャラ&ギャグゲー。シナリオ評価はそこまで高くないのだが、シナリオ以外の視点から見た場合は高評価になりえるゲーム。


(ぶっちゃけコーナー)
いやー笑えるシーンが本当に多かったな。
まどそふと作品はギャグゲー&キャラゲーっていう印象が強くて、この作品はどうなのかな~と思っていたんだけど、その硬い評価は変わらずだな。
シナリオ自体はすごく単純で、共通なんかは1日ごとのショートストーリーみたいな短いお話がまとまっているので、誰でも読みやすいかも。

個別√はイチャラブがメインで、シナリオとシナリオの間にHシーンが入っている感じ。
正直、一部√以外は殆ど中身がないと言われても仕方がないものだから、シナリオ重視での評価自体は抑えめになっているんだけど、こういう作品が好きな人は多いと思う。

ただ、やっぱりシナリオ自体の薄さに付け加えて「ヤキモチ」部分の活かし方がもう一歩欲しかったというのが正直な所。
別の名前でも行ける程度には全体的に安定した作品だったしな。

あとは個人的にシナリオで言及するとしたらやっぱり睦月先輩の√かな?
他のキャラに比べて「ヤキモチ」というテーマと相性が良いキャラクターで、告白シーンから判明する彼女の可愛さは悶絶する人がいてもおかしくないと思う。

全体的な話だと、上記に加えて各キャラの「魅せ方」みたいなのは安定していてよかったな、短いストーリーとはいえ数は多いから、ヒロイン達のいろいろな素顔が見えるのが良いのかも。
笑うと同時にイチャラブシーンで悶えるシーンもやっぱり多くて、そういう意味で評価している部分もある。
拍手する
別窓で開く | ゲームのレビュー | この記事へコメントをする:0 | トラックバック:0 | top↑
[レビュー]絆きらめく恋いろはの感想
2019-05-16 Thu 00:00
<作品名>     絆きらめく恋いろは
<製作会社名>   CRYSTALiA



絆きらめく恋いろは
公式ホームページ
↑クリックすると公式HPに飛びます。

キャラクター・シナリオ : 【 S 】
零式機巧刀「折紙」という近未来のカタナを使用した架空のスポーツ「刃道」をテーマとした学園物。

今作についてはキャラの魅力を前面に押したハーレム学園なのだが、その中でも特に「刃道」の大会である「演武祭」での話を中心としたバトル作品としての側面と、主人公の過去を話の中心とした伝奇的作品の側面がある。

この作品の良き点として最初に挙げられるのがキャラクターの魅力である。
特に次作のFDにてヒロインの一人である椿が起用にされたことからも分かりやすいが、可愛い女の子がしっかりとシナリオに描かれている作品というのはそれだけで一つのセールスポイントとして成り立つ。
美麗なCGに後押しされた事を鑑みても、それ自体は評価にあたるだろう。
しかし、それだけの魅力があったのにもかかわらず、シナリオの展開に比重が重くなってしまい、結果的に共通ルートや個別√における恋愛描写のシーンが少なくなってしまっていたのは残念な所でもある。。

この作品のもう一つの魅力が世界観の作りこみとその完成度である。
架空のカタナである「折紙」を初めとした関連知識は独特ながらもしっかりと作られており、この作品独自の世界観をしっかりと作り上げていた。。
通常は独自設定を導入することはシナリオ理解の阻害になりがちなのだが、物語自体はシンプルなことに加え、システムとしてTIPS機能を搭載するなどの努力が見られ、この点に関しては高評価をしたい。

ネタバレに関わる要素でもある為に詳しい言及は避けるが、こうした努力があったからこそ、独自の世界観と伝奇的なテーマとの融合が比較的上手く行われ、全体的なまとまりの良い作品になった印象が強い。
特に桜夜√に関してはその良い点が顕著に表れており、今作のシナリオの中では最も良い評価を付けている。


最後に語りたいのは作中で多く登場するバトルシーンについて。
描写自体のレベルはそこまで高くなく、声優やCG、演出などの助けを得ることで見られるレベルになっているというもの。
一部シーンにいいところもあるのだが、どうしても演出の助けを借りている部分が多く、どうしても「燃えるバトル」と言えるシーンがなかった。
この辺りに関しては改善点があるだろう。
作品のメインコンテンツと言っていい部分でもあるので、この辺りの欠点がどうしても作品自体の質を下げたことは言うまでもない。


共通√【 S 】  3-4h
演武祭直前までを描いている。
特殊な設定だけあって世界観の説明という部分が多いが、主人公の過去についてなども大筋は明らかになり、物語としての伏線も多く含まれた内容になっている。
もちろん各ヒロインとのシーンもあるにはあるが、ボリューム的にも豊富とはいいがたい。
設定こそ奇抜ではあるものの、根元にあるのは基本的に学園ハーレムなので理解するのに難しい所もない。
その他いくつかのバトルシーン等があるのも特徴的だが、内容自体はさほど凝っていない。


絆きらめく恋いろは | CRYSTALiA
上和泉 桜夜√【 S+ 】  3-4h
同じクラスに転校してきた天才剣士。
大和撫子のような凛とした見た目に反して、主人公との関係を「親友」と自称としており、非常に親しげに接してくる。
剣技に関しては天才的な技術力を持つが「刃道」はまったくの初心者であった。
ちなみに秘境"グンマー"の出身であり、極度の機械音痴である。

桜夜の個別は今作におけるグランド√のような立ち位置にあり、各種伏線回収はもちろん、作中で最も盛り上がるバトルシーンや少し切ない展開はなかなか見ごたえのあるストーリーとなっている。
恋愛描写においては親友から恋人へ関係が変化する際の反応が初々しく、そうした表情が見られるのは桜夜ならではだろう。
悩みながらも未来へと進んでゆくそのシナリオは、剣と恋の物語として十分評価できる。

絆きらめく恋いろは | CRYSTALiA (1)
朱雀院 椿√【 S 】  2h
学園最強の実力を持つ、武芸科の3年生であり、主人公にとっての年上の幼馴染。
幼少期に共に過ごしたことがあり、その時から主人公の「姉」であることに強いプライドを持つようになっている。
基本的に笑顔の多い優しい性格の持ち主なのだが、主人公に対して独占欲のような感情を見せることが多く、特に親しげ接する桜夜とはいがみ合うシーンも多い。

次作のFDにおいてヒロインキャラクターに抜擢されただけあり、キャラクターとしての魅力は確かであり、甘々な姉としての一面だけでなく、強さについて思い悩む姿や主人公に対して嫉妬する姿など、様々な表情を見せてくれていた。
シナリオ自体は演武祭の本選での話がメインとなっており、椿の抱える「弱さ」をテーマにした内容は以外にも面白く、「人と繋がる事で強くなれる」という有り触れた内容を素直に伝えるものとなっている。


絆きらめく恋いろは | CRYSTALiA (2)
藍原 しおん√【 S 】  2h
武芸科の心優しい新入生。
控えめな性格に加えて、とある理由から「折紙」を壊してしまう事が多く、技術的にも伸び悩んでいた事から「刃道」における自分見失っていたが、主人公と出会い、アドバイスや稽古をつけてもらうことでその在り方を変えてゆく。

しおんと共に演武祭に向けて頑張ってゆくストーリーとなっている。
物語の序盤はフリージアの登場機会も多く、彼女の個別√に近い流れになっていったが、後半からはその様相を変え、作品の本筋に絡むような本格的な展開になってゆく。加えて伏線回収等の比重も多く、イチャラブシーンが少なめだったのが悲しい所。


絆きらめく恋いろは | CRYSTALiA (3)
フリージア・ゴッドスピード√【 S 】  2h
海外の有名銃器メーカーのご令嬢であり、特待生の技巧科一年生。
好奇心旺盛で常に明るく、何事にも前向きに挑戦する天才少女だが、勢いあまって暴走してしまう事も多く、良くも悪くも周囲の人間を巻き込んでゆく。
主人公の知識と技術力を知ってから弟子にしてもらおうと日々付きまとっている。

個別√は主人公と共に刀鍛冶として切磋琢磨してゆく√となる。
どちらも技巧科であるため、武芸科の面々との絡みも多く、特にしおんや萌生菜といったキャラクターの出番が多い。
恋愛描写に関して、恋心を自覚してからもフリージアのスタンスは変わらず、外国人らしく真っすぐに好意を示してくれるところが魅力だろう。
後半に少し椿√の一部ネタバレっぽいシーンがあったのが気になる所。


[ 主人公 ]三城 刀輝
学園に通う技巧科の二年生。
「折紙」を作った先祖の子孫であり、その生まれもあって技術力や知識は非常に高いのだが、とある事情があって学園に入ってからは「折紙」を一本も作っていない。


【推奨攻略順 : フリージア→しおん→椿→桜夜 】
桜夜√のみ3キャラ攻略後のロックが掛かっている。(※設定で解除は可能)
他ヒロインに関しては好きな順番でかまわない。


CG : 【 S 】
細い線に鮮やかな塗りで、立ち絵やイベントCG総じて美麗。
特に評価したいのは特に立ち絵。シナリオによってキャラクターの武器が変わる場合があるのだが、それに対応した立ち絵をそれぞれ用意している事には驚きと同時にこだわりを感じた部分でもある。
SD絵も数は少ないが数枚存在している。


音楽 : 【 S 】
BGM50曲、Vo曲3曲(OP/ED/挿入歌)という構成。
豊富なバリエーションのあるBGMは和テイストなものが中心だが、舞台に合わせて少し近未来を感じさせる曲などもあり、その豊富さが良く分かる内容となっている。その中でも特に戦闘シーン用の物が多い印象。
Vo曲はOPも良かったのだが、一番推したいのは冬乃桜さん歌う挿入歌『EVERLasT_nG StreNGTH』だろう。これが作中で流れるシーンは思わず手に汗握る展開となっている。


お勧め度 : 【 S+ 】
美麗なCGや魅力的なキャラクターがおすすめのポイント。
√によっての質に差はあるものの、盛り上がるバトルシーンがあったりと、シナリオもただのキャラゲーと思ってプレイした場合は予想以上のリターンが得られる。
なお次作のFD「絆きらめく恋いろは 椿恋歌」は椿のアフターストーリーとなっており、そちらに興味を持った方はプレイが必須になる。


総合評価 : 【 S 】
基本はキャラゲーであり、シナリオ重視の評価基準ではこの程度になるが、評価異常の内容であることは付け加えておく。


(ぶっちゃけコーナー)
自分はFDが発売されるという事もあり、人気があるのかな? と確かめる気持ちも持ちつつ今作をプレイしていた。

色々な所でも書いているが、基本的にはキャラゲー。
バトルシーンもあるにはあるのだが、やはり往年の名作たちと比べるとその描写力は大きく劣ると言わざるを得ない。
立ち絵の種類が結構あったことは評価できるんだけどね…。

シナリオは意外と捨てたものじゃない。
特に伝奇部分のシナリオは世界観と合わせて結構作りこまれていた印象を受けて、挿入歌の演出とあわせて、バトルシーンでは手に汗握ったり、すこしウルッ(…まではいかないか?)とくるシーンもあった。

あとやっぱりキャラゲーと書いているだけあって、本当にキャラは魅力的だったな。
特にFDのメインヒロインに選ばれている椿はハマり役ともいえ、個人的な好みを抜きにしても一番かわいかった気がする。
拍手する
別窓で開く | ゲームのレビュー | この記事へコメントをする:0 | トラックバック:0 | top↑
[レビュー]空に刻んだパラレログラムの感想
2019-05-09 Thu 00:00
<作品名>     空に刻んだパラレログラム
<製作会社名>   ウグイスカズラ



空に刻んだパラレログラム
公式ホームページ
↑クリックすると公式HPに飛びます。


キャラクター・シナリオ : 【 S 】
クオリアという特殊な力を使うことで空を飛ぶことができるようになった世界感において、空中で行われる架空のスポーツ「テレプシコーラ」をテーマとした作品。

音楽も合わせて悲壮感溢れる設定、そして試練の続く展開が印象的な今作は全編を通して割と暗めの展開が多い。
スポーツをテーマにした作品は数あるが、プレイをする上で生まれる様々な葛藤や絶望についてスポットをあてて描いた作品は少ないが、今作でメインとなるのはまさにそういった選手たちの負の感情である。

過去のウグイスカズラ作品と同様に、登場するキャラクターの心理描写においては他作を寄せ付けないほどしっかりと描き切っている。
特に今作では登場キャラクターも多かったのだが、敵側の「境 遼二」を筆頭にキャラクター達をしっかりと内部まで描写しており、それそれぞれが違った魅力を持っていたことに関しては非常に高い評価をしたい。

一方、部活をテーマにした青春物で最も盛り上がる試合シーンにおいて、今作では多くの回想シーンが入っている。
挿入される各人からの視点によるシーンはは各キャラクターの内面を描くという点では良い働きをする反面、あまり得られる情報の無い回想シーンが繰り返し挟まれているため、物語が展開するテンポを非常に悪くしている。
作品のボリュームこそ多いが、物語中盤から試合以外のシーン描写がほとんどなく、その長さに対してシーンの中身がないのもこの作品の弱点と言える。
この点に関しては読む人の相性にもよるのかもしれないが、ウグイスカズラという作風がこのタイプの青春物に対して非常に相性が悪かったような印象を受けた。

今作のテーマとなっている「テレプシコーラ」やそれに関連した描写について。
架空のスポーツということでルールなどが気になるところだが、共通ルートにおいて「空中で行われるバスケの3on3」という説明以外で特に詳しい説明はされていない。
矛盾するようなシーン展開や設定などもいくつか見つけてしまっている上、「何故この選手はこんなにも苦しいのか」「なぜこんなに絶望しているのか」そういうものが伝わってこないと感情移入することも容易ではなく、後付けのような設定が出されることも多い今作ではそのあたり気になる部分も多かった。

今作の主人公についても、もどかしく思う人が多いはず。
特に共通ルートでは冗談抜きで、本当に何もしないことが多く、用意した対応策も結局のところ時間で解決させる展開が定番となっていた。
結果的にヒロイン達が自己解決することになってしまい、主人公以外のところで物語が動いているシーンが非常に多い。
監督としての能力を余すところなく発揮せよ、とまではいわないものの、どのようなスポーツであっても監督という役割は重要なポジションなので、もう少し効果的に動かしたかったところでもある。

TRUE√を筆頭に評価すべきシーンや演出、設定があるのも確かであり、その心理描写を含めて作品として光る部分は大いにある。
だが描写すべき選手たちの内面を重視するあまり、屋台骨となっている「青春学園物」という部分がおろそかになっているのも確かであり、どうしても盛り上がりの欠ける感動しにくい作品になっていた、というのがシナリオ全体の感想である。
※この辺りは本当に人によって差が出る

誤字脱字だけではなく、表示するCGの間違いや設定の不備、音量設定等のシステム面でのバグが目立っていたことも追記しておく。


共通√【 S+ 】  13h
第二テレプシコーラ部内のトーナメント終了までが描かれている。
ここに至るまで恋愛的な描写はほとんどなく、中心となるのは「テレプシコーラ」という架空の競技について。

練習を含め描かれているテレプシコーラの風景も多く、分量としては目を見張るほどで、特に試合中に挿入される各キャラの過去やそのシーンにおける葛藤等の心理描写が中心となっている。

基本的に登場するキャラを虐められるような設定が何度も登場し、全体的に暗く重たい雰囲気が漂う内容となっている。
それらの障害を乗り越えるシーンはあるものの、どうしても次に来る絶望を大きく描いているのでフラストレーションが溜まりがちな内容となっている。

まったくもって王道から外れて入るものの、心理描写に重きを置いたその演出やシナリオはもう一つの青春物としての在り方を示す。
ある意味幻想をもってプレイした人にとってはつらい部分にもなる。


彼杵 柚√【 S 】  1.5h
主人公と死別した幼馴染に似た少女。
純粋で真っすぐな性格をしており、空を飛ぶためだけに葛切学園に転入してきている。
テプシコーラに関してはまったくの素人であり、運動神経――特に反射神経には目を見張るものがあるが、物語の序盤では空を飛ぶことすらままならなかった。
しかし、空を飛ぶことが大好きで、どんな苦境に立たされても諦めない鋼のメンタルを持つ。

個別√では第一に君臨する「境遼二」という最強のキャラを中心とした話がメインとなっており、最後まで読むことで彼に関しての印象がガラリと変わる√でもある。
恋愛描写を含め主人公と柚の話は後半部分のみで、軽く未来を向いて頑張ってゆくような無難な内容になっている。


heroine_ria_story.jpg
有佐 里亜√【 S 】  1h
とても優しい性格をした面倒見の良い女の子なのだが、、物心つく前からの幼馴染である主人公にだけはツンツンとした態度をとることが多く、「嫌い」と公言している。
第二に所属するが、誰ともチームを組むことなく1年を過ごしていた。
オラクルの生成量は少ないが操作は上手く、非常に綺麗なフォームで飛ぶ事ができる。

個別√では主人公と里亜の心に残る「紅」についてがテーマになっており、そこにサブキャラである留学生のイーリスを絡めた√となっている。
恋愛描写については本当に短いのだが、里亜の魅力はなんといっても終始崩されることなく貫き通されたツンデレキャラであり、その部分が好きな人は多いはず。


heroine_hari_story.jpg
宝生 玻璃√【 S 】  1h
控えめな性格をした主人公の妹。
気弱で人見知りをするタイプだが、頑固な一面もある。
加速を持ち味とした個人プレーの技術は中等部では敵なしと言われるほどだったが、その反面チームワークを必要とする場面は苦手としている。

個別√ではガラス細工のように繊細だった玻璃の精神面についてを中心としたシナリオになっているが、共通√で取りあげていたとある人物への感情が軽く流されるなど、内容としては薄いと言わざるを得ない。
恋愛面についてはもちろん兄弟の恋愛についてもテーマになっているのだが、そちらについては軽く触れるだけにとどめられ、基本的には甘々な内容。


heroine_hotaru_story.jpg
藍住 ほたる√【 S 】  1h
第一に所属する先輩で、過去には主人公とチームを組んだこともある。
実力も確かなのだが、最近は不調に喘いでいるが、クールな表情からはそんなことを一切感じさせず、猫のように掴みどころが無い性格。
第一に所属しているだけあり、そのテクニックは非常に高いといってい差し支えない。

短い個別シナリオの中でほたると主人公の関係をかけがえのない物として描いている。
今まで登場したキャラクター達の背景も少しだけわかり、大きく印象が変わって見えるのもこの√の大きな特徴と言えるだろう。
恋愛描写においては、いつも感情を表現に出すことがないほたるが、真っすぐに主人公に好意を示し、そして甘えてくるシーンは非常に貴重。


TRUE√【 S+ 】  4h
1周目から攻略できる、今作の集大成ともいえる√。
当然だが共通ルートの続きの内容となっており、共通ルート+TRUE√が今作の全体と言っても過言ではないだろう。

今まで溜めることになったフラストレーションを解放できる部分でもあり、盛り上がるシーンも今まで以上に多く、それだけに終盤のシーンなどは演出も含めて今作最大の見どころと言える。
この√だけを抜き出して考えるならば、青春部活物としての
依然として試合シーンのテンポは悪く、一部にCG表示ミス等や、テレプシコーラについて詳しく記載しなかったからこそできる後出しの設定等々もあり、素直に称賛できない部分があるのも確か


[ 主人公 ]
かつては空を自由に翔る選手だったが、とある事故により選手をあきらめることに。
今作では監督としてヒロイン達の成長を促す立場。
基本的に本当に何もしない放任主義が持ち味。
時折行動することもあるのだが、ヘラヘラと笑うのみでその心はだれにもわからず、つかみどころがない。


【推奨攻略順 : ほたる→玻璃→里亜→柚→TRUE 】
TRUEは1周目から攻略可能なので、本作をさくっとやりたい方はそちらを先に。
各個別は好きな順番で構わないが、TRUEの一部ネタバレを含む。

CG : 【 S 】
細く繊細な線、淡い塗りの絵。
立ち絵やイベントCGは共通してふんわりとした雰囲気が漂う。
枚数も多く、時折バランスやパースが気になるものもあるものの、総じて安定した質の絵が多い。過去回想では水彩みたいな絵が多いのも印象的。


音楽 : 【 S+ 】
Vo1曲(OP)、BGM22曲という構成。
BGMは全体的に落ち着いたものが印象に強く、とくに「蛍火」などどこか不安も漂うBGMはウグイスカズラならではと言えるだろう。
OPの「クオリアの輪郭」は疾走感あふれ、プレイ後に聞くとシナリオを想起させる良曲が採用されている。


お勧め度 : 【 S+ 】
架空のスポーツ「テレプシコーラ」をテーマにした青春部活もの。
ウグイスカズラのらしく心理描写に重きを置いており、一般的なスポーツをテーマにした作品とは大きく違った雰囲気を持つ。
公式HP等をみて王道の青春物を想起してプレイしようという人はもちろん、ウグイスカズラにとっては挑戦の作品でもある為、今までの作品が好きだった人にとっても賛否が分かれそうな内容になっている。
設定を聞いて「蒼の彼方のフォーリズム」を想起してプレイする人は、かの作品とシナリオの趣向が大きく違うため特に注意が必要。


総合評価 : 【 S 】
スポーツにおける葛藤を描いた心理描写はさすがという他なかったが、青春物とそうした描写の相性が悪く感じられ、テンポが悪い作品になっていた印象も強くこの評価に。


(ぶっちゃけコーナー)
あまりこういうことはしてはいけないのだけれど、同じ空を舞台とした架空のスポーツとして「蒼の彼方のフォーリズム」がある。
かの作品とくらべると物語の展開や試合の描写はお粗末というほかなく、描写されるCGですらも比較すると劣る。
かの作品は努力と友情と勝利という、王道でいて誰でもわかりやすい名作をつくっており、個別√にて様々なバリエーションを出していたが、今作は個別√の内容もなく、主軸となっている物語もコンセプトこそ異色だが、青春学園物との相性が非常に悪いテキストであり、最終的なTRUE√において、どうしても感動に至ることができない内容になっている。
今までの持ち味だった後半にかけてのガラリと物語の印象を変える伏線、そういうウグイスカズラならではの魅力がなかったのは非常に痛い所といえる。
拍手する
別窓で開く | ゲームのレビュー | この記事へコメントをする:0 | トラックバック:0 | top↑
[レビュー]言の葉舞い散る夏の風鈴(こえ)の感想
2019-05-02 Thu 00:00
<作品名>     言の葉舞い散る夏の風鈴(こえ)
<製作会社名>   シルキーズプラス DOLCE



言の葉舞い散る夏の風鈴
公式ホームページ
↑クリックすると公式HPに飛びます。

キャラクター・シナリオ : 【 S++ 】
新設の「声優部」を舞台として、声豚の主人公を始めとした個性豊かな登場人物たちが、部活を通して成長する様子を描いた青春学園ラブコメディ作品。

古き良きオーソドックスな始まり方をする今作は、テキストにおいても表現が簡潔でありスッキリとしているので読みやすい。
舞台となる『声優部』からわかるように、声で活動する部活動をテーマにした少々異質ともいえる設定ではあるが、そうした影響もあってプレイしていて戸惑うことはない。

今作では全編を通して、キャラクターの「成長」というものが特に重要なファクターとして扱われている。
恋愛シーンにおいても、それ以外のシーンにおいても、物語が進むにつれて変化してゆくキャラクター達の心の動きが非常に丁寧に描写されており、この「言夏」という世界へ読み手を引き込む効果的な役割を果たしている。
登場するキャラクター達と一緒に笑い、そして時には挫折し、最後には勇気を持って立ち上がる――作品をプレイすることで王道の青春物語を追体験できる、そうした流れをしっかりとなぞっているからこそ、本作における重要なシーンに心動かされ、感動で泣けるシーンが確かなものとして存在している。

上記に述べたような、感情を丁寧に描写したシナリオもこの作品の大きな魅力の一つだが、この作品の最大の魅力は作品のテーマにもなっている「声」だろう。
特に今作では、各キャラクターボイス担当の声優さんが非常に高いレベルの熱演をされており、各シーンでの神業的な演じ分けは、声優自体に興味がない人であっても度肝を抜かれるほどの迫力がある。
特にキャラクターの成長、という面においてはこの声無くしては表現しえなかった部分が大いにある事はしっかりと明記しておきたい。
シナリオだけではなく、そうした声優の熱演や作品自体の演出があってこそ、この作品の感動シーンにつながったといっても過言ではないだろう。

ラブコメディ作品というだけあってギャグパートについても高く評価できるものになっている。特に作品の設定を活かしたシチュエーションのものが印象的で、主人公の声が付いたエチュードのシーンはお腹を抱えて笑いたくなるほど秀逸で、こちらも高く評価した。

シナリオにおいて強いて欠点を言うなら、物語を俯瞰的に見た時の起伏の無さである。
現実的に冷静に物語を見た時に、この作品に起きる物語は少し事件性が薄く、どうしても興奮しにくい展開が多くなっている。
繊細な心の変化に重きを置いた作品だからこその弱点なので、仕方がない所ではあるものの、作品をプレイした人によっては評価が大きく変わる可能性もある。
また、誤字等を見る部分が多かった事も、少しだけ気になる所として追記しておく。

最後になったが、各ルートで扱うテーマは違うものの、繰り返す練習の中で伝えたい「声優」という仕事について、「自身と向き合うこと」の大切さ、その主張をブレることなく、作品自体に落とし込んで表現しえた事に最大の賛辞を送りたい。


共通√【 S+ 】  3-4h
主人公の入学から、「学生声優グランプリ」へにむけて挑戦するところを描いている。

シナリオの分量はそこまで多くないが、サクサク読める文章なのでテンポよく話が進み、描かれた日数としては短いのだが、その中にも部の立ち上げや声優コンテストといったイベントが詰め込まれ、しっかりと中身が詰まっている。
中盤では泣きシーンなども存在しており、声優という特殊な部活をテーマにした作品だからこそ描けるギャグシーン、盛り上がるシーンも用意されている。
しっかり青春ラブコメディの導入部分の役割を果たしつつも、言夏の世界観にどんどん引き込むようなその内容を高く評価したい。


kotonatu (1)
真額 詞葉√【 EX-- 】  4h
CV : 桜川未央
大人気のプロの声優「日華こころ」として活動しているクラスメイト。
顔出しNGではあったがの、主人公に正体がバレてからは、主人公を声豚となじったりとからかってはそのやり取りを楽しんでいる様子。
演技はプロということもあり天才的なのだが、教えるのはうまくない。
仕事のせいで主人公と同じく1度留年している。

3キャラ攻略後に『真夏の卒業式』という形で√が出現し、誰とも付き合わずに全√を経た後の話という設定から話がスタートしている。
恋愛描写においては、詞葉がいつものように主人公をからかう、その中に少しの甘えを感じることができるシーンがあり、物語が進行するごとに近くなる主人公との距離やその感情の変化を丁寧に描き出していた。

個別√のテーマとなるのはもちろん詞葉のプロ声優として「再起」なのだが、同時に√タイトルにある「卒業」も物語に絡められている。
今までの全ヒロイン√を下地としたシナリオは部活をテーマとした青春学園物ならではの感動的なシナリオとなっており、複数の泣きシーンが存在している。
「声優」という仕事への情熱やその大変さを感じると同時に、甘酸っぱくも煌めくような青春の一ページがそこにある、そう感じさせる√となっている。


kotonatu (3)
野原 ゆう√【 S+ 】  3h
CV : 遥そら
声優に強い憧れを抱く、あがり症の1年生。
基本的に控えめで、人前に立つと緊張からテンパる事も多いが、声優関係の事となると意外と押しが強く、一直線に向かってゆく行動力もある。
演じる事自体は好きだが、いつも一人で練習していたために棒読み。

ゆう√では、素人同然だった彼女が「声優のプロ」を目指すために頑張ってゆく、そんな「成長」をテーマにしたスタンダードな青春ストーリーとなっている。遥そらさんの見事な演じ分けの効果もあり、挫折を経験しながらも成長する王道ストーリーは感動必須。
もちろん、恋愛描写においても「野原ゆう」というキャラクターを活かし、本筋のシナリオに上手に絡めつつ、むっつりな所やおねだりの可愛いさという新しい魅力についても見せつけてくれていた。


kotonatu (2)
菩提樹 仰子√【 S+ 】  3h
CV : くすはらゆい
2度も留年をしている、のんびりマイペースな世間知らずのお嬢様。
おっとりとした性格をしているが意外と頑固なところもあり、2年前に演劇部のオーディションに落ちた悔しさから『声優同好会』を立ち上げた。
しかし二年間の努力の甲斐もなく、縁起は完全な大根役者のまま。

仰子が主演を務めることになった「一花、行きます」の話を中心に進んでいく個別√。
恋愛描写においては、天然お嬢様である仰子にしか出せない独特の空気感や、無邪気に好意を示してくれるその姿が非常に魅力的で、特に主人公とのゆったりとした言葉のやり取りは見ていて心地も良い。
そして終盤のシーンも感動的で、声優というテーマを活かしつつ「友情」という青春要素をギュッと詰めた、多くの人が涙腺を破壊されるだろうシナリオになっている。
ある意味でくすはらゆいさんの新しい可能性を見た、そんな√になっている。


kotonatu (4)
百花 奏√【 S+ 】  3h
CV秋野花
ひかえめな性格の車椅子少女。
主人公とは元々知り合いで先輩と後輩の関係だったが、今はクラスメイト。
生まれつき足が悪く、インドアな趣味を主に嗜んではいるが2次元の話題には疎い。
演技に関しては、初めて出場した声優コンテストで受賞するほどの天才肌。

個別√では「夢への一歩」を練習する中で奏が自分と向き合ってゆく事になる。
恋愛描写においては彼女の身体の事もあり、いつも控えめな後輩ポジションとして密かに主人公の事を慕う姿勢を崩すことはなく、他にはない魅力を存分に発揮している。

一方、奏での身体の事を重要なテーマとしているシナリオなのだが、それ以上に「声優の仕事」というものに対しての考え方等も深く絡ませた内容になっており、その道のプロであった詞葉を絡めたシナリオは、演出も相まりラストシーンで見事爆発してくれる。
共通ルートでも泣かしてくれた奏だけに、個別√の期待値も高かったが見事にその期待に応えた非常に良い内容となっている。


[ 主人公 ]波瀬 督
親の都合により1年間の留年を余儀なくされた少年。
二次元が大好きで、特に声優に関しては並々ならぬ情熱を傾けている、自他ともに認める声豚で「日華こころ」の大ファンでもある。
『駄目絶対音感』の持ち主でもあり、声優の声を聞き分けたり、高精度の脳内再生能力などがあり、作中では音監として動くことが多い。

ちなみに全編で演技時のみ声があり、声が出たときはギャグシーンとして秀逸


【推奨攻略順 : 仰子→ゆう→奏→詞葉 】
詞葉√以外は攻略順が自由であるが、とあるシーンの為にもこの順番で攻略することを推奨したい。


CG : 【 S 】
細い線、淡い塗りの絵。
枚数自体は一般的な量数であり、質も全体的に安定している。
凄まじく美麗というわけではないのだが、しっかりと締めるべきところでイベントCGが用意されているために見入ってしまう事も多い。
背景の一部に実写のようなものがあったりと、その点だけバランスを考えると欠点と言えるところもある。


音楽 : 【 S+ 】
BGM25曲、Vo曲2曲(OP/ED)という構成。
OP「言の葉舞い散る夏の風鈴」は薬師るりさんが歌う、清涼感のある良曲で、一方のBGMは全体的にあまり存在を主張しない穏やかな曲調のものが多い。
しかしその中でも「感動」や「友情」、「卒業」といったBGMはシナリオの陰で声優の演技の邪魔することなく、しっかりとした感動できる場面演出をしていた。

お勧め度 : 【 S++ 】
「声優部」を舞台に繰り広げられる青春学園ラブコメディ作品。
「声」をテーマとした作品だけあって、登場するキャラクター(声優さん)たちの熱演はこの作品の最大の魅力と言える。
また王道ともいえる多くの人から愛される青春のストーリーは平凡な面もありつつ、その中で煌めく一瞬の輝きを良く描いた感動できる作品となっている。
声優が好きな人だけではなく、あまりこうしたゲームに触れてこなかった人にこそ強くお勧めしたい作品ではあるものの、アペイリアのイメージから来ると大きく印象が違うのでその事にだけ注意する事。


総合評価 : 【 S++ 】
部活を青春学園物の中では全ルートにおいてシナリオの質が良く、声優さんたちの演技との相乗効果もあり、名作と呼んでも問題ないレベルの作品となっているためこの評価。


(ぶっちゃけコーナー)
今作は正直好き嫌いの別れる作品なのかな、と思った。
個人的にはかなり押したい作品なのだが、それは私自身のプレイ状況や好みによるものが大きいようにも思う。(※感想というのは元来そういうものだが)

一つは、この作品は世界観にどっぷりと嵌れるかどうかで大きく評価が分かれる。
上記でも語ったが、物語として俯瞰的に見た時にこの作品は全然物語が大きく動いておらず、人によっては起承転結がない…という人までいるのではないだろうか。

ただ、こういうと語弊が起きそうであるが、この作品はどれだけ登場するキャラクターの心に寄り添えたかによって感動するレベルが変わってくる。
プレイしていて、詞葉の「声豚」と罵る声に次第に愛情が含まれるようになっていったり、自信がない ゆう がそれでも最初に声をかけるシーンから成長や仲間への想いを感じたり…全てを通してどっぷりとプレイした人間にだけしかわからないであろう、この作品の魅力はたくさんあるのだけれど、それは万人共通のものではない。
結局、作品として評するには「王道の青春学園物」と言うしかないのが悔しい所。

個人的な評価としては、感動させる要素は十分あるとして高い評価をしたものの、そうした感想を受けず無い人もいるだろう、そうした印象の差を避けるためにも、今作では体験版のプレイを推奨したい。
もしも体験版で感動しそうになったのなら、その人にとってこの作品はその後も大きく感動できる作品になるだろう。
逆に、まったく感じられなかったのならばあまり感動できない可能性も高い。

部活動を通した青春シーンや魅力的なキャラクター達との恋愛シーン、主人公の捧腹絶倒のギャグシーンなど、言葉を重ね、熱い思いで誰にでも推しておきたい部分はたくさんあるのだが、結局体験版をやってしまうのが速いのだろうね。
拍手する
別窓で開く | ゲームのレビュー | この記事へコメントをする:0 | トラックバック:0 | top↑
| 青空の翼と過去の十字架 |