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[レビュー]アオイロノートの感想
2017-11-30 Thu 00:00
<作品名>     アオイロノート
<製作会社名>   ad:lib


アオイロノート
公式ホームページ
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キャラクター・シナリオ : 【 S- 】
一部、比較的良い√(美空、玲央√)があるのも認めるが、正直なところ製品としてはなかなか認めにくいレベルで低レベルな作品。
一つはバグの多さ。
システム面としての不足というのもそうだが、既読スキップが機能として存在しているのに全スキップになっていたりする致命的な不備や、テキストとしても不自然な展開・ご都合主義な展開・異常なまでのシナリオの少なさとそれに付随した折りたためなくなった物語などなど、他にもいくつかのシーンではセリフが抜けているんじゃないかと思うほど前後がつながらない部分が一部あったり、声が入ってなかったり…。
上げだすとキリがない。
特にシナリオ部分においてはどのルートにおいても展開が急すぎる。
事前準備もなく盛り上がりシーンや泣きシーンに入り、浸る暇もなく次のシーンへ渡るという暴挙はプレイヤーを作品で楽しませようという想いが一切伝わってこない演出と言っても過言ではないはず。


共通√ 【 S- 】  2-3h
高校進学と新しい生活への描写もそこそこに数日後のある日、ある出来事から美空が「軽音同好会」を立ち上げようとするところから物語は始まる。

シナリオとしては入学の春~夏あたりを描いたものとなっており、それだけに一つ一つのイベント自体は普通に展開するのだが、日数が非常に早く流れてゆくのが印象的。
青春ラブコメディと銘打った作品ということもあり、ギャグをしつつ(あまり印象に残ってないが)、イベント消化と各キャラの説明や伏線をしっかり敷くことをメインとしており、ボリュームがかなり乏しいので、それのみを行っている印象。


アオイロノート キャラクター
青空 美空√【 S+ 】  2h
主人公のクラスメイト。
非常に美人で、近づきづらい雰囲気をしていたため友達ができなかった可愛そうな子。
友達を作るため「軽音同好会」を立ち上げようとしていたところ主人公と出会う。

個別√では体調を崩した美空にお見舞いをするところから仲が発展する。
控えめな性格とは裏腹に、謎のアグレッシブさで仲を深めようとしていく美空が印象的ではあるが、無知なゆえに純粋になんであっても楽しむことができる美空だからこそ味わえる恋愛の楽しさというものがある気がする。
シナリオとしてどこを触れてもネタバレになるため言及がむずかしいが、青春とは別のベクトルであり、昨今の作品としては珍しいほどにスッパリとした√ともいえる。
終盤の泣きシーンでは玲央も深く関わっており、この作品としては最大の見せ場ともいえるだろう。
いかんせん尺がかなり短かったことだけが残念。


アオイロノート キャラクター (1)
山吹 玲央√ 【 S 】  2h
主人公の幼馴染でクラスメイト。
運動神経がよく、明るい性格も相まって誰からも人気が高い。
主人公の事を異性として意識している部分もあるが、素直に感情に表せない様子。
ちなみに双子の弟である真央も同様に美人で運動神経もよいが、あくまで男である。

彼女の√は非常にストレートな恋愛学園物と言える内容になっている。
どの√でも失恋シーンが描かれているキャラクターだけに、結ばれた後はひとしお。
シナリオとしては主に終盤の展開だけが本編といえる。
美空の事情にも深く踏み込んだ内容になっており、主人公や美空の事が好きな玲央だからこそ起こった出来事をテーマにしており、まさに青春劇と言えるべきもの。
ところどころに急展開や不器用な部分はあるものの総じて安定した√であり、この作品を代表する√と言ってよいだろう。


アオイロノート キャラクター (2)
綾部 唯子√ 【 A 】  2h
学園の2年生で沙織と同じ元演劇部所属の先輩。
おっとりとした性格をしており、なぜか初対面のときから主人公に対して思うところがある様子だった。

個別√では何かと主人公を気に掛ける彼女にたいして、主人公も意識をしてゆくところから仲が発展してゆく。
付き合いだしてからは主人公の身を案じつつ、お姉さん属性でアグレッシブに仲を深めようとする一方で、初めての恋に浮かれ、また恥ずかしがるシーンも見られる。

唯子√のシナリオは他の√と決定的に雰囲気が違い、結構SFチックな話になっている。
やはり気になったのは物語のシステムや雰囲気と絶望的に合わないという事。
シナリオ自体は悪くないのだが、終盤のシーンでは尺が足りないためなのか、前提の雰囲気づくりが失敗したのか、純粋に作りこみが足らなかったのか…様々な原因が考えられるが、とにもかくにも主人公と唯子の言う事や考えがごっちゃになっており、結局作り手の「このシナリオがやりたい!」という想いだけが先行した内容になってしまっており、キャラクターに一切の命が吹き込まれていない。
展開的には十二分に感動する要素もあったのだが、本当にあっけなく展開してしまうので難の感想も抱かず物語が終わるイメージ。
なにより、話の整合性が全く取れないというSF√にとってあるまじき内容になっており、到底物語として完成しているといいがたい。


アオイロノート キャラクター (3)
中島 沙織√ 【 S 】  2h
学園の2年生、唯子と同じ元演劇部所属の先輩。
気が強く、男性が苦手なこともあり初対面だった際は非常に警戒された。
母子家庭のため、多くのバイトをこなしている。

個別√にて恋人関係になってからは、いつもはキツイ性格の沙織が慣れない異性に対してアタフタしたり、ドキドキするシーンが多くみられ、テンプレ的なツンデレの魅力と言えるだろう。

シナリオ自体は彼女の家庭の問題についてがテーマとなっており、どこかで聞いたことがあるようなそんなありふれた設定。
盛り上げシーンをきちんと用意してあったりとシナリオに緩急はあるのだが、如何せん展開にぎこちなさを感じる√。
特に主人公は「わかんないけど」が口癖なのかと思うほど、勢いだけで行動や発言を行っているシーンが多くあり、そのあたりに疑問を感じる√でもある。


[ 主人公 ] 柿谷 拓也
地味で目立たない風貌で、勉強もそこそこ。幼い頃から山吹姉弟と一緒におり、その尻拭いをしているという面倒見のいい性格している。
両親が単身赴任で不在のため、マンションの隣に住む山吹家の手を借りつつ一人暮らしを行っている。
あまり理性的な考えの持ち主ではなく、口下手で感情で動くシーンも多くみられている。


【推奨攻略順 : 沙織→唯子→玲央→美空 】
攻略順に指定はないものの、玲央と美空√は後に回したほうが楽しめるかも。


CG : 【 S 】
アドリブらしいアニメ絵。
CGの枚数は多くなく、丈夫に強い光があるのが印象的。
アオイロ劇場などにSD絵のような立ち絵も存在。
ちなみに、立ち絵にのみ目パチ、口パク機能付き。


音楽 : 【 S++ 】
BGM曲、Vo曲4曲(OP1ED3)という構成
「星が見え始める」を代表として素朴で懐かしいメロディーが多い印象のBGM。
他にも「夏の夜空」などの名BGMもいくつか存在。
Vo曲はどれもアップテンポの勢いのある曲が使われており、特にEDの「ONLYONE」はサビの部分のリズムと歌詞がとても好み。

お勧め度 : 【 S-- 】
正直、シナリオ面に関してお勧めすることはあまりない。
それでもアドリブ関連作品(特にアオリオ)や「ボクラはピアチェーレ」などから設定やキャラクターが登場しているため、アドリブファンなら楽しめるかも。


総合評価 : 【 S- 】
全体的な評価は少しましだが、時にシナリオ部分やシステム関連は壊滅的なので個人的な評価が低め。


(ぶっちゃけコーナー)
ん~とりあえず、全体的にボロボロという印象。
この物語を起承転結で言い表すなら、共通が「起承」部分で個別が「転結」なんだけど、ともかく全部シナリオが短い!
前10章仕立てが4時間(共通抜くと)1時間そこらで終わるって…そりゃ物語も変になるよ。。。
出来の悪い短編小説ってのもそうなんだけど、そのくせ設定したシナリオは結構頑張ってるから目も当てられないものになってるんだよな…。
いっそ、美空と玲央√以外は消す…とかそういうのでもよかったわ。。。
唯子√なんてきゅうに雰囲気変わってSFだからね…いや、青春どこ行った! と言いたい。
それを言い出したら美空√も青春でもなんでもないけどな…。
後やっぱ、誤字系やテキスト不備系は見てて褪めるからやめてほしい。
1カ所ならまだしも、5カ所以上見つけると、絶対テストプレイしてないことがわかる。
そう思うと製品レベルではない…といいたくなるわなぁ。。。
根本にあった話は、どこかで見た話だけど、良い設定なのはたしかだからただただ残念。
音楽とかも結構よかったのになぁ。。。
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[レビュー]トリノラインの感想
2017-06-15 Thu 00:00
<作品名>     トリノライン
<製作会社名>   minori



トリノライン

公式ホームページ
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キャラクター・シナリオ : 【 S 】
RCCという研究所があり、実験的にアンドロイド等の先進技術の研究がおこなわれている島が舞台の作品。
作品としての要素はたくさんあるのだが、全体を通してみてみるとはよくあるSF小説みたいな内容。
序盤に関しては展開に強引なところも見られ、登場人物に感情移入するのが難しいところが多くみられるが次第と改善されていき、各ルートごとではしっかりと伝えたい話は存在しており、物語自体もうまく組み立てられているため、読んでいて苦痛になることは少ないはず。
物語としての完成度が高いのは頷けるのだが、しっかりと纏まりすぎていて延長性や人の心に踏み込んでくる「なにか」がないのもまた事実であり、この作品ならではの魅力というものに少し欠けてきているのではないかとも思う。


【 主人公 】七波 舜
幼い頃…とは言えなくなってきた頃に妹「白音」を亡くしたことにより、時折落ち込む様子をみせてはいるものの、それ以外では平均的な少年。
割と優柔不断で心が弱い面が描かれており、シロネにいわせると「非常に人間らしい」。
しかしながら、やはり魅力に欠ける主人公という表現に否定はできず、人によって非常に好き嫌いが激しそうなキャラクターではある。

トリノライン1
七波 シロネ 【 S+ 】
主人公の妹の記憶を引きついぎ高度人工知能「トリノ」を持つ存在。
沙羅に作られ「主人公を幸せにする」という目的のもと、主人公の元へやってきた。
主人公の事は「お兄ちゃん」と呼んでいる。
個別ルートのテーマは「永遠の命」と「恋」。
「トリノ」というアンドロイドとしての恋を真正面から描くと共に、その想いの所在や記憶との関連性など、このテーマの作品では欠かせない部分をメインとして取り上げている。
後半にかけて非常に盛り上がる内容となっており、アンドロイドの目線から描く特に永遠に続く恋については同時に非常に考えさせられる物となっていた。
シナリオとしても物語としても完成度が高く、思わぬところで涙してしまうこともある。
終盤やエピローグに関しては賛否両論が出そうではあるが、雰囲気ゲーともいわれるこの作品においてはとても親和性の高い、そして相性の良い内容であった。

トリノライン2
宮風 夕梨 【 S 】
主人公の幼馴染であり1歳年下の後輩、序盤から確実に主人公の事が好きな雰囲気を醸し出しており、笑顔が多く明るく元気なキャラクターとして描かれている。
個別ルートでは主人公に忘れられた立場を利用して恋仲になるなど、非常に押しの強い展開となっているが、彼女自身の問題が露呈した後の中盤~後半にかけては驚くほど雰囲気が変化する。
もちろん人工知能である「トリノ」を利用した展開もあり、この√に非常に深くかかわった内容となり、後半で主人公が語った「ユウリは自分自身である」という言葉は、この√のテーマ以上に深く根差した主題の一つと言える。

トリノライン3
柚木 沙羅 【 S 】
主人公の幼馴染の一人であり、白音が亡くなった後は連絡が取りづらくなっていたが、ある日シロネを連れて主人公の前に現れた。
現在は主人公の父親である七波博士を師と仰ぎ、そのたぐいまれなる才能でアンドロイドに関する画期的な発明を次々と発表している。
白音√や夕梨√では完璧で冷徹(?)な研究者として描かれている。
個別ルートでは今までにもましてSF小説の体を深めた作品となっており、陰謀なども登場しつつアンドロイド及び人工知能についてを中心的なテーマとして扱った物語なのだが、ある意味使い古された内容のリピート…と取れる部分もあり、評価としては抑えめになる。


【推奨攻略順 : 夕梨→シロネ→沙羅 】
沙羅√はほかの2キャラの√クリア後なので、夕梨とシロネのクリア順のみの自由度。
どちらでも構わないが、物語の深度的にシロネが後ろの方がいいかも…?

CG : 【 S 】
前作に引き続き、並んでの登校シーンや振り向きシーンなど一部で動画のような演出を多用しており、立ち絵だけではなく、イベントシーンにいたっても目パチ口パク。
イベントCG・立ち絵に関しては非常に完成度が高く、枚数も多い。
非常に美麗で動く部分も多いイメージ、業界内でも屈指と言えるだろう。
しかし同会社作品と比較して演出方法の進歩があまり見られないのも確か。

音楽 : 【 S 】
BGM50曲、Vo曲4曲(OP/ED3)という構成。
BGMに関しては「swim」や「forest」等繊細かつ綺麗な旋律の曲が多いイメージであり、同時に「reconciled」等の静かで物悲しい曲も多く、作品の雰囲気づくりに関しては他の会社を寄せ付けないレベル。
Vo曲に関しては原田ひとみさんの歌うOP「Tetra」を代表として、しっとりと情熱的に歌いあげられた曲が多く、質は保証できる。

お勧め度 : 【 S+ 】
SF小説、特にアンドロイドや人工知能物が好きな人には手に取ってほしい作品。
物語としても十二分によくできた作品ではあるので、興味を持った方、または雰囲気が好きだという方はそのままプレイしても後悔することはないだろう。

総合評価 : 【 S 】
物語の完成度は高く、見どころもあったのだが、されど心動かすものではない。
厳しい評価ではあるが正直な感想としてこの評価。

(ぶっちゃけコーナー)
シロネ√では確かに評価したい部分もあったのだが、それを超えての沙羅√ではやっぱりそれを超えてほしいのがプレイヤー側の意見。
SF小説的なものは世にたくさんあって、その中で戦うというのはもちろん悪い選択ではないのだけれど(王道は素晴らしい)、だからと言ってその中に埋没してしまっては元も子もない。
どうしても話が小さくなりがちな雰囲気があったのは確かだし、主人公の言動も右往左往しすぎだし、感情移入がしにくかったのも原因かも。
雰囲気ゲーといわれていたこの会社の作品であり、今回もその評価にたがわぬ作品ではあったのだが…それ”以上”の実力を持ってるのは確かなので、もう少しいいところを見てみたい…というところもあってこの評価。
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[レビュー]生命のスペアの感想
2016-11-12 Sat 00:00
<作品名>    生命のスペア
<製作会社名>  あかべぇそふとすりぃ

生命のスペア

シナリオ構成
S+
選択肢無の一本√、攻略時間は約8時間程度。
ミドルプライスということを鑑みると妥当なボリュームだろう。

【推奨攻略順 : 選択肢無 】

CG
S
硬い線質のCG。
全体的な完成度が高く美麗なのは言うまでもない。
量に関してもシナリオ量に見合った分量はあるといえる。

音楽
S+
Vo曲1曲(OP)、BGM20曲という構成。
やはり特筆すべきは霜月さんのOP「Liblume」。作品を現して余りある2番からの歌詞はゲームクリア後に涙腺必死の必聴ものとなっている。
BGMもどちらかというと綺麗、せつない系の物で統一されている。そんな中個人的に推したいのは「陽だまりの隙間」というBGM。
名前の通り、この作品では珍しい日常系の明るい曲なのですが、物語に付きまとうどうしても悲しい雰囲気もこの曲を聴いているときだけは忘れられました。

お勧め度
S+
不治の病という覆りようのない現実を通して感じる死生観をテーマにした作品。
基本的に希望のない悲しいお話なので、読後感が非常にいい! などとは口を避けても言えない。
それでも丁寧に綴られた心理描写等はプレイヤーをしっかりと物語の世界へとサポートしてくれており、しっかりとしたシナリオと合わせて初心者を中心におすすめしたい作品。

総合評価
S+

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桜紋病――かかると胸に浮かび上がる桜の模様が特徴で、時折激痛がはしりその痛みで自傷行為を行ってしまうほどの不治の病。この物語は桜紋病に侵された彼女たちの残された時間を見届ける物語である。

今回のメインヒロイン恵璃は幼い頃に桜紋病に侵された少女であり、その妹である璃亜は姉の”スペア”として生まれたデザイナーズベイビー。
ストーリーのネタバレは避けたいので物語の核心的な展開部分については語ることはしないが、心臓移植を行うことで治るとされている桜紋病において、妹の存在は姉の命に等しく、それがこの物語のキモともいえる部分だろう。そして妹の「私の命は姉の物であって当然」という考えもそれを手伝う。こういった物語の作品に慣れている人物ならばある程度のシナリオが予想できるかもしれないが、大筋においてはその路線を抜けることはない。

物語の序盤、約1年前の出会いの出来事もクロスオーバーしヒロインである恵璃との恋を深めていくシーンにフォーカスが当たる。
当然であるが、重要な事としてすごく魅力的なヒロインを描き出していた。
性格を一言で表すなら古き良きツンデレ。皆の前ではクールビューティとされるが、二人になるとデレてくれる何ともいじらしく、思わず好きになれずにはいられない。

中盤は一言では表せないが、一つ上げるなら家族に触れられなかった主人公が病気を通して、恵璃の家族たちからそのぬくもりを受けるというシーンでもあるだろう。
この作品に「家族」のタグをつけたのもそれが理由の一つでもある。
ここの部分に関してはあまり文字にして直接書かれる部分はなく、主人公の家族周辺の状況がポツポツと出てくるその対比で掘り下げられるような分野なので、どこまで感じることができるかはプレイヤー次第と言えるだろう。

終盤は終わる命に向けて、ある意味この作品でのメインコンテンツともいえる、病気との闘いとそして目前に迫っている死を通しての生きることを想うこと。
この部分に関しては果てしてどこまで迫って書けば正解なのか、どこまで書けば”ありきたりな物語”になってしまうのかというボーダーが難しいところ。

今回に関してはどうしても駆け足になった部分が目立ったというのが正直なところ。
もちろん終盤だけの話ではなく、中盤から終盤にかけては起こる出来事の大きさが大きすぎてどうしてもプレイヤー側も心の動きが追い付けなかった。
もう少し丁寧に演出を考えて泣かせてほしい部分のスルーや状況説明(心理描写)などの不足点も見られる。泣かせる勢いのあるBGMやVo曲などはそろっていたのでそのあたりでもう少し工夫してほしかったところ。

コンフィグに関しては特に何か不満を感じることはない。

【総括】
もしかしたら結末に関しての賛否はあるかもしれないが、作品自体はミドルプライスと考えるとよくできすぎているほどの作品であり、この評価がふさわしい。

(ぶっちゃけコーナー)
現状としてはどうしても「いい話」で終わってしまう作品であり、記憶に残る一作というには何かが足りていない。終盤の二人だけの状況で起こすことのできるイベントも限られているので、どうしても”他者”の存在も重要になっている。
もちろん今回の作品でないがしろにされているわけではないのだが、もう少しかかわらせるようなフルプライス版に迫るような長編話もあっていいのではないかと思ったり。
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[レビュー]できない私が、くり返す。の感想
2014-09-11 Thu 12:00
<作品名>    できない私が、くり返す。
<製作会社名>  あかべぇそふとすりぃ

できない私が、くり返す。

シナリオ構成
S+
攻略キャラは4キャラ。その他グランドルート1本、おまけ(?)1本という構成。
共通√の長さも各個別ルートの長さも一般的と言える。

【推奨攻略順 : 藍里→ゆめ→未喜→詩乃1→詩乃2→Piece of Memory】

CG
S
太めの線に瑞々しさを感じる塗で、はっきりとした印象を受ける絵。
特にイベントCGの質は高く、目を引くような美麗なものが多い。
立ち絵にはいくつか崩れたものがあるものの、概ね合格ラインと言ったところか。
枚数は平均的。ちなみに、立ち絵にのみ瞬き機能ついている。

音楽
S+
BGM24曲、Vo曲2曲(OP/ED)と言う構成。
OPは深い意味のある歌詞や独特のリズムにより癖になるほどの良曲。
今回、特に評価したいのはBGM。
音楽はもちろんの事ながら、そのタイトルにまで気を配っていたのは面白い。
無論内容についても「RE∞∃Я」や「伽日乃蔦」、「XX:Calling」など、場面に合わせた美麗なBGMは作品の雰囲気を作る役割を十二分にになっていたと言える。

お勧め度
S+
タイトルからも分かるとおりのタイムリープ物。
珍しいのは主人公が学生ではなく旅人であることだろうか。
SFのようなしっかりとしたロジックがある作品と言うよりは「時間を遡る」と言う行為において起こる心理的な変化を描いた作品なので、注意が必要。

総合評価
S+

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【物語について】
一切のリスク無しに時間をさかのぼることができる懐中時計。
ただ、未来だけは変える事が出来ない。
そんな道具を手に入れ、「人助け」の旅を続ける主人公の話。

タイトルからも分かるタイムリープ物。
特殊なのは”重要”な未来を変えられないと言う点だろう。
主人公もここにだわって、変えられない未来を変えるための旅を続けている。
この点は他の時間を扱ったSF作品とくらべるとはかなり異質に感じるように作られている。
なぜなら作品のメインに「時間を遡り未来を変える事」よりも、各登場人物の心理描写の方に重きを置いているからである。
そのためなのか予想を下回る「規模」の話となっており、非常にこじんまりとした印象を受ける作品である。

無論、テキストは読みやすく登場人物も√毎に限られているため非常に読みやすい。なにより各キャラの心理描写(心理推察)がきちんとされているので、場面が非常にリアルに描かれているように感じる事が出来、場合によっては感情移入し泣いてしまうこともあるかもしれない。
また、各ルートで話の筋が大きく違ったのも面白いところだろう。タイムリープ物になるとどうしても似通った話の筋になりがちだが、今回の話はそもそもの雰囲気が別物の為、話に飽きてしまうという心配はないだろう。

最も衝撃的だったのはやはり「詩乃1」から「詩乃2」のヒロイン(詩乃)の心理だろう。そこを売りにしているだけあり、衝撃的でありながらも納得しうるものとなっていたのは見事というほかない。

少し残念な点は、各ヒロイン同士が全く絡まないことである。
学園など全員が集まれる場所がなかったのが原因なのか、ヒロイン同士の会話がかなり希薄で、キャラによっては全く絡まないキャラ同士もいる。
ある程度は設定上仕方がないと考えることもできるが、グランドルートにあたる詩乃2√でも全員が絡めるようなシーンがなかったのは残念であり、上記の部分と合わせて何らかの話をプラスする必要があったのではないかと思う。

繰り返しになってしまうが、やはりタイムリープ物と言うこともあり、最後の√での衝撃的な展開を期待してしまっていた。特にタイトルなどから推測したりもしていた分、その期待は全くの無駄となってしまうので、あらかじめそういった気持ちを持ってプレイする必要はある。

コンフィグに関しては十分にそろっており、使い易かったと言える。

【総括】
タイムリープ物としてではなく一般的な作品として評価し、平均以上とする。

(追記あらためぶっちゃけコーナー)
正直な感想を言っちゃうと、主人公あきらめるのはええ…と言うか挑戦すらしてないじゃん!! と思ってしまうんだよな。そういうコンセプトじゃない、と言うのは分かるんだけれど、無駄でもいいからあがいてほしい時とかもある。
なんというか、詩乃2は本来BAD扱いでこの後に大どんでん返しが~みたいな展開を期待していたので、【Piece of Memory】がおまけだと知った時の悲しさと言ったら…。
作品としての完成度はある程度高かったけど、期待をかけすぎたかな…。
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ピアノの森の満開の下
2008-11-02 Sun 00:37
<作品名>    ピアノの森の満開の下
<製作会社名>  ぱじゃまソフト

pinono0.jpg

シナリオ
S--
ほとんど道は1本で短い。
6~7時間でできた。

CG
A++
上手さにばらつきがある。
ご主人様だけ上手に書く。

音楽
S
OPの榊原さんの曲は結構いい。
BGMも平均的で、総合的に見るとこれくらい。

お勧め度
S--
榊原ファンならやるべき。
気になったなら短いのでやるといい。

総合評価
S--
榊原さんの作品といっても過言ではない。
ヒロインの(といっても二人)CV&OPが彼女だし・・・。
全体的に儚く、切ないが、だからこそのほほんとしている部分もある。
基本が闘病ものだが、すこしSFで舞台となる時代も珍しい。
櫻乃ルートは結構よく、物語の根本的な部分。
木花ルートは置いていかれている感じがし、これがネタバレルートとなる。
どうも後者が物足りないので、作品全体として評価が下がる。
やはり物語はやる人に合わせた演出や運びが必要である。

(追記あらためぶっちゃけコーナー)
どうしても榊原さんのイメージが強い、ファンタジー作品。
ピンと来るような作品ではなく、じっくりと味わうようにするのがよいだろう。
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