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[レビュー]シルヴァリオ トリニティの感想
2017-05-06 Sat 00:00
<作品名>    シルヴァリオ トリニティ
<製作会社名>  light

シルヴァリオ トリニティ

シナリオ構成
S
攻略可能キャラは3キャラ。
共通ルートに比較的量があり、各キャラ√も3h程度はあるので、全体的なボリュームに関しては十分か少し物足りない程度。

【推奨攻略順 : アヤ→ミステル→レイン→TRUE 】
3キャラ攻略後にTRUE出現するほか、ロック等は一切なし。
各キャラクター√は完全に個別の話なので、好きなキャラから攻略するとよい。

CG
S
線が堅く濃い塗りの絵。
言わずもがな、戦闘イベントCGが非常に多く、ただの一枚絵として表示するだけではなく、イベントCG部分のキャラだけを切り抜き、配置を工夫することによって、戦闘中などの表現にバラエティを与えている。
特にヒロイン以外のイベントCGが多いのも特徴だろう。
動画表現に関しては、あまり手が込んでいるような印象は受けず、以前の作品と比較してもレベルが落ちているというほかない。

音楽
S++
BGM38曲、Vo曲2曲(OP/ED)
特徴的なのは「」や「」のように、コーラス以上の声が入っているBGMだろう。珍しいという感想ももちろんだが、それ以上に完成度の高さに驚かされる。
Vo曲では特に主題歌の「天翔ケル蝋ノ翼、狂イ哭キテ焔ニ堕ツ」で、作中では要所において挿入歌のように使われるほどの良曲。
そのほかED曲もTRUE√で流れるGrand Verがあるなど、アレンジ曲も存在。

お勧め度
S
前作「シルヴァリオ ヴェンデッタ」の続編作品。
単体で楽しむことはできるが、基本的には上記の作品をプレイしていることを前提と考えておく方がよいシナリオ構成となっている。
前作の雰囲気が気に入っているのなら、購入しても問題ないだろう。

総合評価
S

公式ホームページ
↑クリックすると公式HPに飛びます。

同会社の前作「シルヴァリオ ヴェンデッタ」の話から3年後のプラーガの町が舞台となっている今回の作品。
作中には前作の設定をもちろん引き継いでいるほか、関係キャラクター等も多く出演を果たしているため、前作プレイ済みの方から見るとニヤリとしてしまうシーンも多い。

逆に今回が初プレイという方でも楽しむことができるように作られてはいるものの、面白さという意味では半減しているほか、設定説明等が非常に薄いので作品について行くのが大変な部分があるのも事実。
以下の感想に関しては当方が前作を未プレイのため、感じ方に違いを大きく感じてしまうひともいるかもしれないので、その点だけ注意をしていただきたい。

基本的なシナリオについては、燃えゲーなのである意味投げっぱなしのような部分があるのは確か。どこまで燃えられるかというのがこういった作品の肝といえるが、今回は善と悪(光と闇)のような対極のそれぞれ視点から物事や心理描写をえがいた”すこし小難しい”話を中心としてバトルを行っている。
基本的なシナリオ自体は単純明快なのだが、その場面で扱っている話題自体は深いといえばわかりがよいかもしれない。
しかしながら、それが良くも悪くも物語のテンポを悪くしており、燃えゲーとしてはデメリット部分が多く働いてしまっているような印象を受けた。

もちろん、勢いだけのような燃えゲーよりは数段マシともいえるが、それにしても燃えゲーとして読んでいて飽きてしまうような作品は良いということはできない。

こういった作品――とくにlight作品において、戦闘シーンで重要となるのが各キャラクタ―の技(or覚醒用)の”詠唱”シーン。
今回も動画等を駆使して表現をしてもらっているものの…好みの問題かもしれないが、この辺りに関しても以前の作品と比べるとどうしても劣化しているようなイメージがある。

前作をプレイしていなかったためか、シナリオへのめりこめる部分が少なかったのも評価の低下へ大きく影響している。作中ではおそらく前作の内容と深く関係するだろう描写を多く見かけるのだが、一言でいうと「多すぎる」のである。
だからこそ、未プレイの人間からすると強い疎外感を覚え、満足に楽しめるシーンが少なくなってしまう傾向があった。そういう意味でも「完全新作」と考えるよりは割り切って「続編」と考えてしまったほうが良いだろう。

アペンドディスクでは前作では明かされなかったヴァルゼライドの顔の傷の理由も明かされている。

コンフィグに関しては基本的に問題はないものの、全体的にもっさりとした動作。

【総括】
基本的には「シルヴァリオ ヴェンデッタ」の続編として成り立つ作品であり、そういう意味では評価を高くできるが単体としてはこの程度。

(ぶっちゃけコーナー)
この作品が嫌い! というわけではなくて、「ヴェンデッタ」なしの単体で見た場合という評価。
しかしまぁ、燃えゲーとしての質はどうも下がってるような気がしてならない…べつにしっかりとしたシナリオがあるのはいいんだけど「相州戦神館學園」の栄光のような感動と驚きのロジックがほしかったりする。
あと、強くなることで発動する異能の段階をあげていく展開なんかもすきだったりする。
こういうのを考えたりすると、やっぱり好みの問題なのかもなぁ…。
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[レビュー]凍京NECROの感想
2016-03-24 Thu 00:00
<作品名>    凍京NECRO
<製作会社名>  NitroPlus

凍京NECRO

シナリオ構成
S++
ルートは4本。共通ルートはかなり長く、個別に入ってからもかぶっている部分があるとはいえ、それを除いてもボリュームはかなりのもの。

【推奨攻略順 : 霧里→コン・スー→蜜魅→イリア→TRUE】
攻略順に指定はないが、イリアEDは最後にすることをお勧めする。
全キャラクリア後にTRUE√が出現。

CG
S
全体的に硬質な絵だが、枚数も多く総じて美麗。
少々特殊なエフェクトが多く、また流血・グロCGなども多数存在。
もっとも特徴的なのは動画の多彩さである。
シナリオにあわせたCG使用の戦闘シーンは一つの見所であり、他の追随をゆるさない至高の出来だといえる。評価ではここが最大の評価点

音楽
S++
BGM51曲、Vo曲4曲↑(OP/ED/挿入歌・テーマソング)という構成。
ヴァリエーション豊富であることは言うまでもなく、Vo曲では特にEDでもあり、テーマソングでもある「Assemble」がかなりのこだわりで、完全版を聞けるのは最後になるが必聴レベルのものとなっている。(ゲームとは別にPVもあり、クリア後はそちらもおすすめ)
BGMはいろいろなものがそろっている中で、やはり戦闘用のものが目を引く。そのほかにはゲーム中のハイウェイシーンで使われるものなども印象的。

お勧め度
EX--
燃えゲーの新しい可能性という意味でこの高評価。
CGの部門で例に挙げた、CGを交えたゲーム派もちろん、細部までこだわったインターフェースやTIPSにまで表される作品の作りこみ、根本のシナリオにいたるまですべてにわたり高いレベルでの政策が行われている。
その中でも特に武器となる部分もあるため、他作品と比べられても一方的に負けることがない。
注意すべき点はグロシーン等が多いことや、シナリオ自体が全体的に明るいものではないということで、全員に向けて進められるかというと微妙なところ。

総合評価
S++

公式ホームページ
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生死者追跡者(リビングデットストーカー)と呼ばれる、俗に言うゾンビ討伐屋が主人公となっている今回の作品。
地球規模の氷河期が訪れ、地下の熱源を利用して何とか生き残ろうとするかつての東京とよばれた『凍京』、2176年米中戦争中に開発された死者をよみがえらせ、従えるネクロサー、この欄だけでは言い表せないほどの世界観で作りこまれた近未来バトルSF作品である。

今回の主人公は感情を余り表に出さないエクスブレインでの芸術的な戦闘のプロ、早雲。
自由奔放に生を教授する早雲と同じリビングデットストーカーのエチカ。
どちらかというと主人公(語り手)としては前者に重きを置きながら、視点変更を多く加えた作品となっており、主人公を含めて一部を除きフルボイスなのもうれしいところ。

やはりこの作品の魅力といえばなんといっても戦闘シーン、CGを使用した戦闘シーンは装甲悪鬼村正の時代からであるが、それと比べてもよりスムーズに、長く、自然になったような印象を受け、作品として根幹にもかかわってくるメインコンテンツといえる。
出来れば再び各シーンをライブラリ等で見たいところだが、シナリオと密接にかかわっている他、対象となる数や演出上難しいのだろうと推察される。

またシナリオに関しても上記で書いた作りこまれた世界観を決して無駄にしないものとなっており。各ルートはどうしても物語の性質上陰鬱としてしまうものがあるものの、それでもなお物語り自体に強い引き込む力のようなものがあり、ともすれば時間を忘れてプレイしてしまう恐れがあるほど。
最終√ではそれらすべてが消化され、特にVo曲とあわせた感動は言葉に尽くすことが出来ないほどで、戦闘シーン等だけに固執するのではなくシナリオまで作りこんだ作品をよく作れたな、というのが正直な感想。

ただ、やはり注意が必要なのは作中何度もグロシーンや欝シーン、ある意味でショッキングなシーンなどが続くことで、多くの人にお勧めで切る出来ではあるのだが、そういった理由で苦手な人は避けてほしいというのも正直なところ。
無論、表現を抑えたCH等にすることは出来るので、プレイしてみたい方は遠慮なくプレイを推奨できる。

シナリオとして少しだけネタバレになるが、どうしても気になったのが最終√のイリアとサブコンのやり取り。
やり取り自体に問題はないのだが、あの絶望的な状況から復活するまでの理論付けがどうしてもあいまいだったように思う。(それに対しての描写があいまい)
あの未来を避けるための、サブコンとハイウェイを活かした演出は見事だっただけに、どうしてもぽっかりと明いてしまった疑問ではある。

コンフィグに関しては問題なく、むしろすべてにおいてかなり作りこまれているのが印象的、ただ、だからこそインターフェイスの動作が基本的にすべて緩慢で、その部分に苛立ちを覚える可能性はある。

【総括】
プレイする人は内容的に選ばれるが、その誰もが口をそろえて高評価を出すことを約束できる作品であり、この評価がふさわしい。

(ぶっちゃけコーナー)
やはり何より驚いたのは戦闘CG。
動画が来た瞬間「あ、これすごいヤツだわ・・・」と思ってしまった、それが1度や2度だけじゃなく、すべての戦闘において(戦闘以外も多数)3DのCGが使われていることに驚きを覚えた。
どうしても今までの2D作品とは違うため違和感を覚える部分はあったが、慣れてしまえば世界には没頭しやすい。3D酔いなんかも、個人の感想ではあるがなかった。
ダウナーなシナリオは好みが分かれそう。ぶっちゃけ最後の√以外は誰かが救われない。
ただ、それでもいいかな、と思わせてくれるようなつくりだったので、個人的には好き。
3DCG以外のイベントCGについても実はかなり高レベルで、思わずそのままデスクトップの壁紙にしてしまったほどである。
全体的な完成度という意味でも高いのだが、この会社はこれを作った後どんな作品を生み出すのか、そこにも注目をしていきたい。
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[レビュー]ソーサリージョーカーズの感想
2015-10-01 Thu 00:00
<作品名>    ソーサリージョーカーズ
<製作会社名>  3rdEye

ソーサリージョーカーズ

シナリオ構成
S++
二人の主人公を主軸にした一本道の物語。
本編はもちろん、各キャラのエピローグを含めると全体的なボリュームは十分にある。

【推奨攻略順 : なし】
途中選択肢が出てくるが、読む順番が変わるだけなので大差ない。

CG
S
男性キャラを含めて、立ち絵からイベントCGまで全体的な質が高い。
枚数に関しても十分量。

音楽
S+
BGM34曲、Vo曲3曲(OP2/ED1)という構成。
Vo曲に関しては意外と落ち着いた極が多い印象。
BGMの多くはどちらかというと暗いイメージの戦闘用またはそれに類するシーンに使用するもの。他にもバリエーションが豊富はで「ひとつの真実」などの、異質でありつつ涙腺にくるBGMもいくつか存在している。

お勧め度
S++
3rdeyeのファンはもちろん、「厨二」「異能バトル」等を含む燃えゲー好きには安心してお勧めできる作品。
シナリオのある燃えゲーという意味では2015年で現状一番いい作品といえる。

総合評価
S++

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今回の作品の舞台は魔法が急に使えるようになった近未来。
前作と同様に「陽斗」「センリ」、二人の主人公を主軸とした作品。

第一部は主人公やヒロインを含む各人物の視点から一連の物語を約1週間ほど期間で表現しており、ここで各キャラの関係性や舞台の説明にいたるまでの役割を担っている。
この後、2ndOPが流れ物語は1年後の世界へとつながって行く。

やはり面白いのは複数主人公というところ。
熱くやさしい正義の陽斗に対し冷静沈着で目的のためなら手段を選ばないセンリは同時に子供と大人という対比も加えられており、それぞれの戦闘スタイルや仲間への思いやり方、物語の展開のさせ方等、物語の終盤に至るまで旨く描かれていた。

とにかくこの作品で感じたのは、キャラクターの「言葉が強い」ということ。
言い方がきついということではなくて、キャラクターの中にしっかりとした中身ができているからこそ、そのキャラの発する言葉に重みができておりその一言一言が心に響く。
前作からそういった兆候はあったのだが、今回の作品ではその傾向がさらに強くなった。
ヒロインのあさひを筆頭にキラキラと輝く言葉は時に心を鼓舞し、時に心を癒す重要な役割を果たしており、この作品でもっとも特徴的な部分だったとも言える。

そしてこのゲームにとって何よりも大切な部分である戦闘シーン。
先ほど上げた言葉もそうだが、なによりも戦闘描写・演出の技術力向上が目覚しい。
手に汗握る展開、クセになる描写、声優の力の入った演技、ウィンドウに表示されるセリフ以外の効果音のように挿入するセリフなどもかなり高く評価したい。

こういった作品で割と問題になるのは終盤、戦いのインフレや物語の収め方などがかなりキーになってくるが、今回の作品は「収め方」に関しては割りと上手だったのではないかな、と思う。
少なくとも、道中が面白くそして最後のシーンまでプレイすれば気持ちよく終われる作品というのはやはり評価が高くなるのも必然だろう。

コンフィグに不足はない。

【総括】
燃えゲーとしてはもちろんシナリオに関しても目を見張る部分がある優秀な作品であり、この評価を迷いなくつけることができる。

(ぶっちゃけコーナー)
厨二っぽい燃えゲーは好きなんだけど、3rdeye作品はそれだけにとどまらないからなおすき。所々でシナリオがいい、と書いてあるが物語自体がいいかどうかと問われると好き嫌いが出そう。
ただ個人的に強くお勧めしたいのはその物語を十二分に光らせたテキストと演出。
上記までの部分で多くを語りつくしてはいるが、ヒロイン以外はもちろん敵も味方もも含めてキャラの魅力をしっかりと伝え切れている作品はあまりないので、そういった意味でも個人的に好き。
あと、最後にセンリが「おれはこれかな」とつぶやいてリノンを思い出した、そういう小ネタも嫌いじゃない。エピローグでも前作関連の話がちょっと出てるし、そういうのは結構好きだったりする。
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[レビュー]ぼくの一人戦争の感想
2015-03-27 Fri 00:00
<作品名>    ぼくの一人戦争
<製作会社名>  あかべぇそふとつぅ


【さわり】
最後の一人になるまで終わらない、そんな戦争のお話。

シナリオ構成
EX--
選択肢なしの1本道の作品。ゆえに物語としてのボリュームは一般作品の半分程度。

【推奨攻略順 : 選択肢なし】

CG
S
線は細く、濃い塗りの絵。
瑞々しさがうかがえる質の高い絵がそろっているが、一部バランスに疑問を覚える立ち絵はある。量に関してはシナリオに比例下物がそろっている。

音楽
S++
BGM35曲、Vo曲3曲(OP/ED/挿入歌)
まず何といっても、BGMの質の高さだろう「ふたりの果て-ピアノ独奏-」をはじめとした綺麗な旋律のピアノ曲から、「決意の目」を代表とするギターの力強い旋律はただでさえ良いシナリオに緩急を付け、十二分な雰囲気を作ってくれていた。
暗い曲も多いのだが、だからこそ「End of sacrifice」のような曲は非常に燃える。
そしてVo曲は言うまでもないだろう。
OPの疾走感、そして挿入歌の涙腺破壊力、そしてEDのまとめ方…手堅く、それでいて素晴らしいものがそろっている。

お勧め度
S++
るーすぼーい作品ということで、過去の作品をいくつか思い浮かべる方もいるかもしれないが、万人にお勧めできる作品で無いことは先に伝えておく。
まず、雰囲気がすごく暗く鬱ゲーに近いものがある、それでいて話も少し難しいうえ、すっきりと終わらない部分もある。ヒロインも基本的に一人なので、その辺りも好き嫌いが出てしまうかもしれない、
ただ、これだけの負を抱いているからこそ泣ける。
これだけは絶対である。
初心者にはお勧めせず、玄人の方にプレイしてほしい作品である。

総合評価
EX--

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ネタバレはしたくないのでGOODENDやBADENDであるかも伝えないようにしたいのでふんわりとしてしまうが、ご容赦したい。

まず文章なのだが、OPまではまるで小説を読んでいるかのような気分に浸れるが、OP以降は少し雰囲気が変わるので、このあたりまででまず一つのるーすぼーいらしさ、みたいなものは感じられるのかもしれない。

ただ、らしさを感じられたのはそれまでかも。
今までの作品などと比べるととにかく中盤からが暗く、プレイするのすら苦しい作品だっで、進むごとに泥沼にはまって言っているかのような間隔を覚える。
合い間に入る賢いやり取りなんかには少し救われるのだが、それでも物語全体の雰囲気の暗さには勝てない。

物語の雰囲気からバトルモノのような気もしてしまうかもしれない。そういったシーンがある程度あることは否定しないが、それもほんの少しであり、どちらかというと人間の心理をメインに置いた作品で、このあたりも今までの作品とはだいぶ違うのかなぁ…というのが正直な感想。

予想外の展開とか、そういうのを期待する人もいるのかもしれないんだけど、そういう類の作品じゃなくて、人の心や人と人のつながり、人自体などそういった本質的なものに迫る作品で、やっぱり読み込んでいかないと理解が難しい作品。
状況も少しややこしいミステリ要素みたいなものもあるので、そういった点からも流し読みをして簡単に泣ける作品とは言い難い。

今までの作品のように下手に√を作らずに、完全に人と人の関係が最初から固定されている。無論、話が進むうちにそれぞれの関係は変わっていくのだが、それでも根本的な所を固定してしまったからこそ、物語に幅は無いものの非常に大きな安定感が生まれている。
一癖も二癖もある登場人物たちを扱うならこの方がいいかな、とやはり私も思ってしまったし、クリアしていくうちに各キャラクターがよく絡み、そしてちゃんと中身が作られて行くので最終的な感動も大きくなったように思える。

コンフィグは必要なものはすべてそろっているが、簡素。
システムボイスはなし。

【総括】
物語はひとことでは言い表せない山と谷と絶望の連打。
暗く、悲しく、苦しいが、だからこそ立ちあがると燃えるし、そして最後にはド級の泣きシーンも存在しているので、泣きゲープレイヤーならプレイすべき1品。

(追記あらためぶっちゃけコーナー)
これだけ書いたけど、結局言いたいのは…やると暗い気分になるけど、何故だかそれでもやらなきゃいけなくて、進んでいるうちに立ちあがる心は何時も折られていって…。
だからこそ、その中で進んでいく主人公に共感を超えた畏敬の念みたいなものが出てくるのかもしれない。
贅沢かもしれないけど、もっと見たかった。
短すぎるくらいだよ、この世界を書き込むには短すぎる。
でも逆にそれがよかったのか、自分の中での意見が支離滅裂になるほど、心に衝撃を与えてくれて、プレイしてほんとによかったと思うけど、今度はさびしくなって、ああ、良い作品に出会うと自分のボキャブラリーの無さにいつも悩む。それくらい訳の分からない気持ちが自分の中に渦巻いていて、その感情の一部をここに書き記している次第。
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[レビュー]蒼の彼方のフォーリズムの感想
2015-01-17 Sat 00:00
<作品名>    蒼の彼方のフォーリズム
<製作会社名>  Sprite

蒼の彼方のフォーリズム

【さわり】
フライングサーカス(通称FC)という架空の飛行競技、とある理由からその世界から引退していた主人公のもとに転校生の明日香がやってくる。
選手としてではなくコーチとしてFCに関わることを決めた主人公は試合を通してFCだけではなく選手たちとも深くかかわる事になる――。

シナリオ構成
S++
攻略キャラは4キャラ。
共通√は比較的長く、個別も十分な量が用意されているため全体的な分量は十分。
FINALEについてはかなり短いため、あくまでメインは4人のシナリオ。

【推奨攻略順 : 莉佳→真白→みさき→明日香→FINALE】
FINALEは前キャラクリアすると勝手に始まる。
それ以外の攻略指定順は無いものの、この順番がおそらく一番きれい。

CG
S
線画細く淡い色の非常に美麗な絵。
全体的な質は近年まれに見るほど高レベル。
各キャラの枚数もさることながらFC中の絵等も多く、さらに分かり易いように解説用の絵や図等も用意されていた所にも好感。SD絵も数多く存在している。

音楽
S++
鑑賞モードが無いためBGMの曲数不明。Vo曲7曲(OP/挿入歌/ED×5)という構成。
BGMも確実に量は多く、聞いていて久しぶりに「雰囲気を作っている」と感じられる曲が多く、流れるだけで物語自体の流れを変えれるレベルのものがそろっていた。
EDにも各√用のものが用意されていたりと注力具合がうかがえる。
何より絶妙なタイミングで入る挿入歌だろう。
流れた時の涙腺の破壊力はシナリオとあわさった時にかなりのものとなる。

お勧め度
EX--
笑って、泣けて、そしてやっぱり楽しい、そんなスポーツの世界をテーマにした作品。
読後感も爽快な青春学園物、部活物が好きな方には強くお勧めしたい。
ただ、この作品は主人公が試合をして強くなる作品ではなく、あくまでサポートとしてヒロインたちを強くしていく作品なので、その点だけ注意が必要。

総合評価
S++

公式ホームページ
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上記までにも説明したが、人間が靴をはくだけで空を飛べるようになった世界の話。
フライングサーカス(以下FC)という空中でのレース+鬼ごっこのようなスポーツをテーマとした作品。

ある意味オーソドックスともいえる回想シーンを挿入して始まったこの作品だが、その後の展開を含めて物語へと引き込む力はかなりあったように思う。

それでも世界観も少し違う上に、新しいスポーツをテーマとした作品なのでその辺りの説明等に厳しさを感じるかと思ったが、退屈になりそうなルール等の説明も絵等を駆使して簡単に説明したうえ詳しい部分は実践を含めて学んでいけたのでスルリとなじむ事が出来き、ルールや概念が分からなくなるという事はまず無い。

そうやってサクサクと物語は順調に青春の部活物の展開へと向かっていき、まさしく好敵手と言いたくなるキャラが次々と登場してくる。
メインキャラがしっかりと作られているのはもちろんなのだが、サブキャラ達もかなり重要だと言える。どのキャラも愛すべき存在であり、脇役だからと手を抜かずしっかりと中身が作られていた。
各ルートによってメインとなって関わってくるキャラに差はあるが、どのルートにおいてもそれらの脇役が大切で無かった事は無い。

時に助け合い、そして試合では真剣にぶつかりあう。泣いて笑ってを繰り返して友情を深める。そんな風に繰り返される選手たちの交流をしっかりと見れるからこそ、試合ではこちらも手に汗握る事も少なくない。

形は違えと、努力・友情・勝利という青春学園物の三大要素をあまさず描ききったのはさすがというほかない。しかしながらそれでとどまらなかったのがこの作品のすごい所。
勝つということは敗者がいる。そして敗者から勝者へ向けられる嫉妬や絶望といた綺麗とは言い難い感情もこの作品は取り扱った。
誰もが持つ黒い感情に勝つにはどうすればよいか。「試合に勝つ」とは何なのか。「真剣にやることの意味」や「試合をする楽しさ」といったものはどのルートにおいてもテーマとして定義されており、プラスだけではなくマイナスの面も見つめていたのはかなりの高評価を加えたい。

部活だからこそ楽しく、そしてだからこそ真剣に取り組む大切さ。
誰もが忘れていた学園生活での大切なもの、みたいなのを描いていたように思う。

付け加えて言いたいのはテーマとなったFCについて。
ルールを理解しそしてストーリーを進めると分かるのだが、このFCという競技は思った以上に深く作られている。
だからこそ、その枠内で成長していくキャラの様子を見た時は主人公と同じく時に鳥肌が立ち、歓喜した記憶がある。
それ以上に何かを言うつもりはないのだが、後で振り返ってみると良くこの競技を思いついたなぁ…すごく楽しそうだな、というのが正直な感想。

コンフィグに関しては殆ど不満は無い。
ただ、音楽鑑賞が無かったのは少しさびしいかも。

【総括】
絵・シナリオ・音楽・演出、全ての点においてうまくかみ合った高レベルな作品で、この評価でも少し厳しめにつけたと言えるほど。

(追記あらためぶっちゃけコーナー)
もっとこの世界に浸っていたい。
主人公がもっと空をかけるシーンも見たかった。
正直なところ、感想として書くにしてもほとんど子供みたいなことしか書けなかった。
だっていい作品だからほめるしかないよね…。
青春学園物ならここ最近で一番だったかも。部活というのがすごく輝いて見えたわ。
泣きシーンもたくさんあって、挿入歌ではかなり泣いていた気がする。
ただ、強く泣くというよりは少し涙が流れてしまう、という感じでどちらかというと興奮していたシーンとかの方が印象としては強いんだよな。
それでも十分に泣きゲーだと言えるけどね。
うん、ここ最近では一番のお勧めと言えるのはコメントの長さでも分かると思う。
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