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[レビュー]白恋サクラ*グラムの感想
2019-11-09 Sat 00:00
<作品名>     白恋サクラ*グラム
<製作会社名>   NanaWind


白恋サクラ*グラム
公式ホームページ
↑クリックすると公式HPに飛びます。

キャラクター・シナリオ : 【 S 】
前作『春音アリス*グラム』のFDに当たる今作。
物語は下記で構成されている。

・ALICE*GRAM…前作の共通部分がすべてプレイ可能。
・SAKURA*GRAM…各ヒロインアフター√+梢√。
・アナザーデイズ…3編のIFストーリー。
・しろぐら劇場…12編からなるショートストーリー

作品のメイン部分となっているのは「SAKURA*GRAM」となっており、FDらしい各キャラアフターや前作からヒロインに昇格した梢√などが含まれている。
それらのプレイの為に「ALICE*GRAM」において前作『春音アリス*グラム』の共通ルート部分が攻略可能となっている。

またアナザーの3篇はそれぞれ『永遠の白編』『桜雲旅行編』『悠久の異世界編』の構成になっており、『ALIA'S CARNIVAL』の舞台に赴き前作ヒロイン達との絡みがあったり(声無し)、異世界での物語をテーマとしたIF√などバラエティに富んだ内容となっている。
そして全体を通して一番異質なのが『永遠の白編』だろう。新ヒロイン(?)のようなリリエトが登場する話となっているが、物語は非常に中途半端な内容になっている。
次作への繋がりとなる部分だと推察はできるものの、内容としては何が言いたいのか正直分からない部分があるのは確か。
その他にも『しろぐら劇場』における4コマの再現のような短いシナリオがあったり、今後アペンドと言う形でシナリオが随時追加されていく形となっており、それらを鑑みるとシナリオのボリュームは十二分量といえる。

FD作品と言うことでHシーン等が多めになっているのかと思いきや、そういうわけでもなく、シナリオにも凝った部分があるのは確かなのだが、全体的に展開が冗長だったり、意味が伝わりにくいものになっていたりと不備が目立ち、手放しでは褒めにくい。

【推奨攻略順 : (ALICE*GRAM)→SAKURA*GRAM→永遠の白→桜雲旅行→悠久の異世界】
基本的に好きな順番での攻略でよい。
一部シナリオは攻略を進めることで読むことが可能。

CG : 【 S 】
細い線に淡い塗りの絵。
全体的に完成度が高いものとなっており、この作品の最大の魅力部分ではある。
しかしながら、一部Hシーンで前作の転用が確認されていたり、そもそも量自体が少なかったりと期待が大きかっただけに批判も多く出ている。

音楽 : 【 S 】
BGM10曲(?)、Vo曲2曲と言う構成。
BGMに関しては前作の物も含まれているため、正確に何曲が追加されたかは不明。
Vo曲はオーソドックスにOPとEDの各2曲が追加。
印象的だったのはOPで、とてもテンポの早くノリの良い曲となっている。FD作品の明るい面には即した内容になっている。


お勧め度 : 【 S 】
様々な要因があるが、基本的にFDと言うこともありお勧め度としてはそこまで高くない。「ALICE*GRAM」において前作『春音アリス*グラム』の共通ルート部分が攻略可能となっているものの、既プレイヤーの為の復習程度にしかならず、この作品だけで楽しむことは難しい。
またそれに加えて、作中では『ALIA'S CARNIVAL』に関連した話も多く登場しており、既にプレイしている人にとっては楽しめると同時に、未プレイ組にとっては話に入りにくい内容になっている。


総合評価 : 【 S 】
シナリオだけの観点で見るとただ駄作とするには惜しく、しかしながら全体的に高い評価をするのは難しいFD作品となっている。


(ぶっちゃけコーナー)
結構ちぐはぐな作品。
たぶん、目的がブレているから内容もフラフラしているのかも?
パッケージといい、エロを前面に推したFDなのかな? と思いきや、割とシナリオを作りこんでる部分があったりして、Hシーンは意外と少なめ。
かといって作りこんでいるシナリオ部分もすごいかと言われれば…本編にはやっぱりかなわない部分があったり。
それはまぁ、仕方がないにしても『永遠の白編』といい、プレイヤーに対して何を言いたいのかわからない内容と言うのが多すぎる。
ある意味では伏線なのかもしれないけれど、今作で回収が全くなされていないので、モヤモヤ感だけが残るのかも。
次作への繋がりと言うのも大事だけれど、やっぱり作品としては1度終わらせなくては気持ちが悪くなってしまう人も多いはず。

あとはHシーンの再利用が行われていると言う話も外せないだろう。
最大の魅力部分における裏切りに近い行為は多くの人を怒らせるのに十二分な内容であっただろう。今作が出るまでに何度も延期が繰り返されている(また、アペンドと言う形で後からシナリオやHシーンが追加される)と言う形になっている事もあわせて、いろいろと想像ができるが、やはり作品として健全な形とはいいがたいだろう。
結果的に多くの人に猜疑心を抱かせるような流れになった事は否定しずらく、上記の内容がそれに関連して以内とは言えないだろう。

作品の内容だけでなく、それが発売されるまでの流れなど、正直作品の評価自体に関連無い部分もあるものの、やはり買う人は人間であり、そこにある感情は無視できない。
個人的には応援したい部分もある一方で、「それはマズイでしょ」と指摘しておきたい部分もあり、非常に悩ましい作品と言える。
本当に作品自体に関係ないレビューが多い気がする。
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[レビュー]ネコ神さまと、ななつぼし -妹の姉-の感想
2019-11-02 Sat 00:00
<作品名>     ネコ神さまと、ななつぼし -妹の姉-
<製作会社名>   SWEET&TEA



ネコ神さまと、ななつぼし -妹の姉-
公式ホームページ
↑クリックすると公式HPに飛びます。

シナリオ : 【 S 】
階段から転落し命を失いかけた主人公は、神を名乗るネコの化身『風子』という少女に命を救われた…はずだったのだが、どういうことか主人公の体の中には神様の力のカケラが残ってしまったようで――。
何故か家ではネコミミ状態で自身を姉と呼ぶ妹や、神を名乗るネコミミ少女との騒がしくも癒される夏の物語。

物語は一本道であり、シナリオに分岐はない。
ヒロインであり攻略対象となるのは血のつながった異父兄妹の『英梨歌』、物語の切っ掛けにもなっているネコ神の風子やその他にもヒロインになりそうな登場キャラクターはいるのだが、価格帯の問題もあってか攻略ヒロインは一人で、あくまでサブキャラクター扱いとなっている。

物語の主軸は上記にもある通り、主人公の体の中に入ってしまった『神様の力のカケラ』を外に出すために行動する日々が描かれており、その中でも英梨歌と過ごす日々をメインに描いている。
英梨歌の耳にネコミミが付いていたり、そんな彼女のみせる可愛い反応をみて癒されたり…と難しく考えることなく萌えゲーとして楽しむことができる内容になっているのだが、英梨歌の一部設定が非常に重くなっていたり、と特に物語の中盤からはそういった点が垣間見えるシーンも多い。
しかし、それに関しても最終的に良い話でまとまったりと、全体的に高評価だったのだが…問題は終盤の展開だろう。
ネタバレになるため、多くは語らないが、おそらく多くの人が非常に驚きの内容が明かされ、萌えゲーや癒しゲーを求めてプレイした人にとっては、あまりニーズに合わない展開が待っている。

また、今作の主人公は非常にギャグを言うシーンが多く、日常シーンにおいては彼のボケ(時々つっこみ)が笑いの中心となっており、どうしてもそれらの内容が軽すぎるため、合わない…と言う人も多いだろう。
そのあたりに関しては体験版などで雰囲気を試しておく必要がある。

上記までの事を踏まえて、全体的なシナリオの完成度はあまり高くない。
不備や物語の強引な展開も多くみられる、そうした点は萌えゲー・癒しゲーであることを念頭に置けば、あまり深く考えることなく捨て置いて良い部分なのだが、終盤の展開を考えるとシナリオ部分に言及する必要もあり、どうしても全体的にアンバランスな内容になっている印象を受ける。


CG : 【 S 】
線が細く淡い塗り。
価格帯の問題もあり全体的に量は少な目ではあるものの、質自体は安定している。
特に立ち絵では猫みみがピクピク動いていたり、立ち絵も一つの会話で複数回表示を変更するなど、演出による工夫が見られた。

音楽 : 【 S 】
BGM14曲、Vo曲1曲と言う構成。
BGMに関して、数は少な目ではあるものの全体的に落ち着いた雰囲気の曲がそろっており、特に『Fragment of Seven』は物語の始まりを感じさせてくれた。
Vo曲は霜月はるかさん歌うOP『mr.sister』の1曲のみとなっているが、持ち前の歌声を活かしてクリアに歌い上げられた良曲。


お勧め度 : 【 S 】
猫耳と妹が好きな人にはお勧めしたい…のだが、シナリオに若干の問題があり。
ただ単に癒されたかっただけの人にとっては予想外に重い内容があったりするので、素直におすすめし辛く、注意が必要。
この辺りは体験版でも感じることが難しく、特に『ケモノ娘の育て方』等をイメージして買わないようにアドバイスしておく。


総合評価 : 【 S 】
全体的な完成度と言う意味では平均的なのだが、物語の主軸から大きくずれた終盤の展開は賛否が分かれるところだろう。


(ぶっちゃけコーナー)
前半とかは結構癒し成分強めで、イメージ通りの作品になっていると思う。
中盤で重い話が出てくるものの、結局のところホロリとできたり、悪い内容ではなかったような気がする。
問題だったのは終盤の展開。
シナリオ自体にインパクトがあった反面、作品の雰囲気やニーズに合った展開か? と聞かれると首をかしげる人もいそうなほどで、結局のところは賛否が分かれる内容だったといえる。

絵の雰囲気や導入部分の物語の雰囲気、そして立ち絵のネコミミがピコピコ動いていたり、英梨歌の可愛いい反応が見られたりと、萌えという点にこそ強みがある作品だけに、シナリオに関して、終盤の展開との兼ね合いもあり、どこにアピールポイントを持って行っていいのかがわからない作品となってしまっているのが残念な点。

その他シナリオ自体に関していうべきことはいろいろあるのだが、「主人公のギャグ」や「物語の展開の強引さ」など、ある程度の事はシナリオ部分の評価で書いた部分が作品評価を下げている部分となっている、というのが正直な感想だろう。
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[レビュー]9-nine-はるいろはるこいはるのかぜの感想
2019-09-21 Sat 00:00
<作品名>     9-nine-はるいろはるこいはるのかぜ
<製作会社名>   



9-nine-はるいろはるこいはるのかぜ
公式ホームページ
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シナリオ : 【 S+ 】
「9-nine-」シリーズの3作目、香坂春風をヒロインとした作品となっている。

どうしても前作からの日が空いて内容を忘れがちだが、簡単な回想や解説が自然に入れられており、フォロー体制がしっかりしていた。
上記の情報もあわせて、展開自体は非常にわかりやすくサクサク進む。テキスト自体も読みやすく物語自体が短いことを合わせてもすぐに終わってしまう印象が強かった。
けれども、それは悪い意味ではなく、それほどまでに濃密だったともいえる。

物語の展開についてはネタバレになる為多くを語りはしないが、それでも1作目、2作目と続きその中でが枯れた悲劇や謎によって高まった謎…そして期待。
それらのハードル軽く超えてくるような、手に汗握るような展開がこの作品には詰まっており、泣きシーンこそないものの、読み物としての面白さ(アトラクション性)のある内容となっていた事は高く評価したい。

作品としては終盤に近付く中で、どうしても緊迫してくる状況や展開が多くなっている。しかしながら、それと対比するように賑やかな日常シーンもしっかりと描かれていた。
特に天を使ったギャグシーンは今作でも健在で、そういったシーンがあるからこそ、特定のシーンにおける感情移入を促進していたと言えるだろう。

そして何よりも評価したいのは今作でメインヒロインとなった春風先輩について。
もちろん彼女自身はシリーズの最初からずっと出ていたわけだが、今作では彼女の魅力が余すところなく表現されている。
初見で魅力を感じるキャラクターは多くいるが、これほどまで尻上がりに評価が高くなったキャラクターは多くない。
それが彼女自身の設定に依存する部分だけではなく、その魅力を活かせるシーンを用意したり、とその描写力によって作り出されたと言うところに最大の賛辞を送りたい。
魅力的なキャラクターを意図的に作り出すのは非常に敷居が高い、特に設定の後付けのような形になればなおさらなのだが、今作ではそのハードルをも超えてきたといえる。
『可愛さ』と言う部分だけではなく、彼女自身の個別√ともいえる作品後半のシナリオについても、しっかりと彼女自身の内面と結びついたものとなっており、彼女自身を作り上げる上で必要不可欠な内容だったと言え、この部分だけでも十二分に単体の作品として楽しめるだろう。

シリーズにおけるの『起承転結』で言う『転』の役割をしっかりと担いつつ、次の作品へとつなげるような内容に…と言葉にすると簡単だが、その難しい内容をしっかりと想像以上の出来で仕上げてきた、まさに圧巻と言える内容となっている。


CG : 【 S 】
細い線に淡い塗り、柔らかさの伝わってくるCG。
安定の和泉つばす先生の絵です。
枚数自体は流石に少ないものの1枚1枚の完成度は流石という他なく、どれも美麗。
SD絵も数枚あり、Hシーンがヌルヌル動いたり、と言ったところも前作同様。


音楽 : 【 S 】
新規BGM不明、Vo曲2曲。
基本的には前作の使いまわしとなっており、BGMに追加があったとしても数曲程度。
Vo曲に関しては2曲の追加となっており、もちろんどちらも素晴らしいのだが、個人的にはEDの「そして愛になる」はゆったりとしたリズムが心地よく、歌い上げられた歌詞の内容も非常に作品とマッチしていたように思う。


お勧め度 : 【 S+ 】
シリーズ作品ではあるものの、単品で楽しむことは可能。
しかし、やはり楽しむならば前作はもちろん、前々作のプレイは必須と言える。
作品の最初の方や、作中の細かいシーンで、短くではあるものの回想シーンなどもあるので、ある程度作品の内容を忘れた状態でプレイすること自体は問題ない。
作品自体の評価は高いが、販売形態もあってお勧め度は抑えめにしている。


総合評価 : 【 S+ 】
シリーズの3作目ということで正直な所、評価が難しい…が、やはり素直に面白かったと言える内容の為この評価に。


(ぶっちゃけコーナー)
分割商法…って言い方は悪いんだけど、そういうスタイルの作品なので作品単体で正確に評価するのはやっぱり難しい。
だからこそ、全作の評価としては全体的に抑えめだったと思う。
やっぱり一つの大きな作品の中で、中ダレがあったり、盛り上がりがあったり…っていうのは当然だと思うし、今作みたいに各キャラ√みたいになっていれば、好き嫌いはやっぱり出そう。
自分自身がそうだからってわけじゃないけどね…。

ただ、今作はやっぱり純粋に面白かった。
前作の天がメインの作品も、ギャグゲーみたいな感じで面白かったけど、それは日常シーンに限った話。
今作はそれに加えて、シナリオ的にも展開が大きく動いて「…いよいよ!」みたいなところがあった。
何度も書いているかもしれないけど、今作はどうしても内容に期待が集まっていたのだけれど、それをちゃんと超えてきたのが純粋にうれしい。

あと個人的な印象でこれもまたシナリオ部分の評価に被るけれど、春風先輩に関してはそこまで好感度が高くなかった。
その状態で一気にここまで好感度が変わるような設定やシーンを演出したのは、さすがという他ない。
春風先輩に限らず、今作では多くのキャラクターの印象が一気に変わった作品でもある。
そういう意味では物語だけではなく、各キャラにとっても『転』の物語になったのかもしれないなぁ…泣きシーンがあるわけではないけれど、読み物的に面白い、そう評したのにはそんな理由もありました。
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[レビュー]pieces/渡り鳥のソムニウムの感想
2019-09-14 Sat 00:00
<作品名>     pieces/渡り鳥のソムニウム
<製作会社名>   Whirlpool



pieces/渡り鳥のソムニウム
公式ホームページ
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キャラクター・シナリオ : 【 S+ 】
『この果ては、君と落ちる微睡みの国。』
そんなキャッチコピーの基作られた今作で舞台となったのは、天使が眠れるよう毎朝子守唄を捧げている――そんな伝承が残る町ミッテベル。
馬車の行き交う異世界のような世界観の中、描かれていたのは優しい人々による美しく優しい世界の話だった。

物語の序盤はボーイミーツガールもののような一般的な学園物の体で話が始まる。
少し不思議な描写や設定はあるものの、基本的にそのあたりは触れられない事や流されることが多くなっており、テキスト自体も読みやすくはなっている。
展開自体は非常にゆったりしており、特に序盤はヒロイン達の魅力は十二分に描写することに注力していたイメージが強い。

物語の様相が一気に変わるのは各ルートの後半から。
主人公やヒロイン達の持つ特殊な事情が絡んだ少し不思議な展開となっているのが特徴で、特に『夢』というものが大きなキーワードとなっていて、展開自体に大きく絡んでくることはもちろん、各√の終盤では物語の真相に触れるような伏線シーンがでることもある。
その為どうしても謎が残ったまま展開…という状態が多く、そのシーンにおける主人公やヒロイン達の本当の感情が分かりにくくなってしまっていたために、結果的に感動シーンの演出を少しだけ阻害していた部分もある。
しかしそれでも、感動できる要素はしっかりとあり、世界観が気に入った人や肌にあった人にとっては十二分に感動できる内容となっている。

全ての総括となるTRUE√が存在している作品でもあり、詳細な内容はネタバレにならない程度で下記に書いたが物語から伝わってくるメッセージというものは非常に分かりやすくなっており、その中でしっかりと感動できる内容になっていた事は評価したい。

また読後感においても非常に「綺麗」という表現をすることができる作品となっているのも特徴といえる。
物語の中で多く登場した伏線に関しては、正直(細かい所を除くのなら)内容としては分かりやすい物も多く、技巧的な美しさはあまりない。
しかしながら、『展開的美しさ』というものに関しては、評価しても良いのではないかと思える部分があり、それが先に書いた物語のラストシーンである。
作品の締め方はいろいろあるが、今作においてはこの締め方と言うのが作品の余韻を感じさせる意味も含めて綺麗だったのではないかな、と言うのが個人的要素が強い感想である。


共通√【 S 】  3-4h
結愛との出会いからの約一カ月が描かれている。
悩みを抱える結愛のためにお節介な主人公が奮闘する――というシナリオになっており、その過程で各ヒロインとのやり取りがあり、秘密や魅力を垣間見てゆくことになる。
そうして、一面的に見ればボーイミーツガール物の一般的な学園恋愛物になるのだが、その世界観の特殊さ、そして主人公や結愛の持つ謎の能力などもあわせて不思議な物語が展開されているのが特徴。

物語の進行に障害が出るほどではないものの、各ヒロイン用の物だけではなく、物語の真相にせまるような伏線も敷かれており、物語として何らかの『裏』があることは分かるのだが、それらをあまり気にさせないようにしながら物語が進行していく。


pieces-Whirlpool.png
君原 結愛√【 S 】  2-3h
町外れの森の中に佇む洋館にひっそりと住んでいる少女。
実は寝ている間に他人の悪夢を引き寄せてしまう体質があり、日々眠らないために様々な試行錯誤をしているらしい。
気が弱く、そのくせ人見知りで喋ると毒舌な為、言ってから後悔してしまうことも多く、本当は寂しがり屋な少女でもある。

個別√ではお節介な主人公とそれを警戒する結愛という関係から発展させていき、二人の特殊な関係について、二人して悩んだり迷ったり…という、不器用な二人ならではのもどかしい恋愛描写がメインとなっており、それをサポートする周囲の姿、特に紬のかかわり方なども非常によく描けていたように思う。
物語後半は彼女の抱えていた深い心の傷の話がテーマの彼女の能力と絡んだ少し切ないシナリオとなっているのだが、一部シーンでは物語の真相に踏み込んだ内容が少しだけ描かれており、最終版の展開と合わせてTRUE√に向けた内容にもなっている。


pieces-Whirlpool (1)
小鳥遊 紬√【 S 】  h
主人公の幼馴染。
だらしない主人公に対して、文句を言いながらもあれこれと世話をするほど面倒見が良い。そのため冷やかされることも多いのだが、幼い頃から繰り返されているため本人たちは一向に気にしていない。
勘がいいくらいで基本的には平均的な娘で、何をやらせても平均的な結果を残すほど。

個別√では『幼馴染』という二人の関係と、紬の持つ『秘密』を上手く絡めた内容になっており、幼馴染同士だからこそ踏み込めない…という、普遍的なテーマによる恋愛描写は安定したものになっており、付き合ってからのなんだかんだツーカーな二人の描写についてもパズルのピースが嵌ったかのような自然な感じで好感が持てた。
後半からは作品自体の真相に大きく迫るような内容になっている。
感動できそうなシーンもあるのだが、上記の謎が大きすぎて感情移入しにくかった印象を受けた。


pieces-Whirlpool (2)
藍野 深織√【 S 】  3h
学園の三年生でおっとりした性格の先輩。
その多くの時間を寝て過ごしているのだが、寝ながらにして食事や掃除、果ては労働やボランティアまで"完璧"にこなすことがでる。
その活動が認められて『昼寝部』を創部し、眠ったまま社会貢献を続けており、活動内容の魅力もあって主人公も入部を希望しているのだが、深織には素気無く却下されている。

個別√前半では姉キャラである彼女に甘えて、甘えられる日々についての描写が中心となっており、寝ている事が多かった彼女が恋愛を知ることで、寝ないで過ごす日々の楽しさ知るシーンが顕著に描かれている。
物語後半はやはり一転しており、前半の流れを汲んだ物語自体の謎に関係するような伏線部分と絡めた展開になっている。
彼女が心情を吐露するシーンでは思わずっときたり、シーンの一部では泣けるものもあるのだが、依然として残る謎の存在感も大きく純粋に感動だけの話にはなっていない。


pieces-Whirlpool (3)
美城 ありす√【 S 】  3h
時計台の前で出会った後輩の少女。
いつも元気で天真爛漫。「みんなの妹」と自称していて発言通り甘える態度を見せることも多く、出会ってすぐの主人公の事も兄のように慕ってくれている。
音楽の再テストになるほど音痴だが、とある理由からアイドルを目指いしている。

個別√では音痴な彼女がアイドル目指す! という、ありすの頑張り屋な一面もみれるシナリオになっており、素直に慕ってくれるありすの可愛さや、軽快な主人公とのやりとりをを存分に楽しむことができる。
後半はシナリオの雰囲気が一変、重い展開になる一方で世界観に引き込む力もあり、展開も合わせて不思議な内容となっている。


TRUE√【 S+ 】  2-3h
内容的には結愛√から分岐したシナリオとなっており、もちろん全ての√にあった伏線の回収がなされている。

伏線や展開に必要な感動について、今までの√の流れからどうしても高くなってしまったハードルはしっかりと超えられた印象があり、特に終盤は展開的にも泣きシーンが連続して続いているため、世界観などが自身にハマっていた人にとっては涙無くしては見られないだろう。
それでなくても読みごたえや読後感の綺麗さもあるので、物語としての完成度が非常に高くなっている。
個人的にも各キャラ(ヒロインだけではなく、サブキャラについても)についての描写がしっかりなされていた所は非常に気に入っていて、全体を通して優しい世界観と言うのも非常に伝わって来た。

これ以上はネタバレになるため多くは触れられないが、この「pieces/渡り鳥のソムニウム」という作品を通して伝えたかった部分が比較的わかりやすく描かれている印象。



[ 主人公 ] 高坂 燕
何時も眠そうにしている青年。
「相手の名前と顔を正しく認識し、寝る前に相手を思い浮かべること」と「相手と自分が同じ時間に眠っている事」を条件に他人の夢をのぞき見することができる能力を持っており、とある目的のために他人の夢をよく覗いている。


【推奨攻略順 : ありす→深織→紬→結愛→TRUE 】
TRUE以外の攻略順に指定はない。
しかしながら基本的には上記の順番を守るとよいだろう。とくに結愛√は最後に回すと物語としてのつながりが良い。

CG : 【 S 】
細い線に濃い塗りの絵。
全体的に美麗という他なく、完成度は非常に高い。
枚数に関しても十二分に用意されており、ここぞというシーンではしっかりと用意されていた印象が強い。またSD絵も数多く用意されている。


音楽 : 【 S+ 】
BGM26曲、Vo曲3曲(OP/ED2)という構成。
BGMに関しては全体的に優等生のような高レベルのものが揃っているのだが、その中でも特に「暖かな夢」は高く評価しており、その壮大さの中にある暖かい優しさが良く表現できており、作品自体との相性も非常に良かったように思える。
Vo曲に関しては透明度の高いOPの「pieces」もお勧めしたいが、個人的にはEDの「ソムニウム」を強く推したい。
歌詞やメロディは流れるシーンと合わせて非常に評価できる。


お勧め度 : 【 S+ 】
今までのキャラゲー、エロさ寄りの渦巻き作品ではなく、非常にシナリオに力を入れた作品となっており、それでいてキャラクター自体の造形やCGの美麗さ、Hシーンの魅力などが衰えることなく、その技術が注ぎ込まれていることも付け加えておく。
多くの人に勧められる作品になっているのはもちろんだが、泣きゲー的要素も十二分にある為、世界観や物語の雰囲気がハマれば気に入る人も多くいるはず。


総合評価 : 【 S+ 】
シナリオ・CG・音楽…それぞれが高いレベルの作品であり、文句なしのこの評価。


(ぶっちゃけコーナー)
渦巻き作品(Whirlpoolを指す)といえば、キャラゲーみたいな印象が強かったし、過去の作品の評価を見てもそのあたりはあまり変わってなさそうな印象を受けていた。
個人的にプレイしたのは前作の『初恋スプリンクル』、その前だと『マギウステイル』にまで遡らなければいけなくなるが、他作においてもその評価自体はあまり変わらないのではないだろうか…?(少なくとも自分はそう思っている、違ったら申し訳ない)

もちろん今作も魅力的なキャラクター、という意味では多く登場している。
ただそれ以上に今作はシナリオの出来が非常に良かったのが印象的だった。
世界観や扱ったテーマはもちろん、そこから導かれる展開の数々、そして物語の締め方など、全体的に非常に洗練された綺麗な物語になっていた。
そういう意味で渦巻きらしくない作品だった、と言うのが個人的に抱いた素直な印象である。(もちろん良い意味で)

ただ、一辺倒にシナリオを褒めちぎれないのも確か。
上記でも一部書いたが、物語の中にある伏線…つまり『謎』と感動的なシーンがぶつかっており、感情がわ狩りにくくなっていた事だ。
もちろん、世にある作品の中には、そうした状況でも名シーンになしえたものもある。しかしながら、総じてそれらのシーンや作品には『謎』の部分にも強い魅力を持ったということが条件として挙げられるように思う。
対して、今作における『謎』に関してはそこまで凝ったものじゃない、やはりそのあたりは住み分けて、感動させるシーンにはしっかりとした描写を、『謎』を感じさせる伏線シーンはそれ用にしっかりと用意してほしかったのが正直な印象。
ざっくばらんにいうと、ごちゃごちゃになりすぎたのだろうか。
もちろん、そうしたシーンがあったからこそ描けたシーンのようなものもあるが、今作の感動シーンの傾向を見ているとそういう印象を受けることが多かった。
この辺は好みの別れるところなのかもしれない。

一方、あまり他の作品では見られないサブキャラの描写について非常に頑張っている所には好感を持った。
特に主人公の親友キャラに関しては物語に関わる所と関わらない所の線引きがはっきりしており、それでいて物語への貢献度もしっかりとある…そうした一連の流れはやはり高く評価しておきたい。

シナリオばかりの話になってしまっているが最後にシナリオだけではなく、今まで培われてきたキャラクターの魅力を魅せきるCGや魅力的な音楽が今作の大きな助けになった事だけは何度でも補足しておきたい。
やはりそうした要素がこの作品に必要不可欠となっているのは言うまでもなく、だからこそ最終的に渦巻き作品っぽさを醸し出しているようにも思う。

総評としてシナリオでも見せるところは見せてきた…という印象があり、やはり今作以降のシナリオもすごく気になってきたので、今後も注目していきたい会社の一つとなったと言える。
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[レビュー]アオナツラインの感想
2019-09-07 Sat 00:00
<作品名>     アオナツライン
<製作会社名>   戯画



アオナツライン
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キャラクター・シナリオ : 【 EX-- 】
「夏休み、何しよう?」とこれから始まる夏に向けて相談する主人公と親友の千尋、幼馴染の海希。そんな3人の元に一人の少女がやってきて――。
5人の仲良しグループによって紡がれる一夏の青春物語。
海辺の街(湘南が舞台)を舞台とした恋愛学園物であり、『青春』をテーマに「人を好きになる」ということに対してストレートに挑んだ作品となっている。

すっきりとしたテキストは読みやすい。
各キャラからの視点の描写などをいれて心理描写をはっきりと描く一方で、物語自体がサクサク進むので、舞台で起きている出来事が非常にわかりやすく受け入れやすい。
これは扱っているテーマや展開が王道的な事も大いに関係しているだろう。

それでいて内容には一切の妥協がない。
物語のプロローグ(共通)部分における印象的な出会いやそれに纏わる出来事はもちろん、各ヒロイン√において描かれたそれぞれの『青春』の形は、人と人が交わってるからこその青臭いやり取りであり、そこにあるのは等身大の青春なのだろう。
だからこそ多くの人々の心の深い部分に共感を呼び、物語の展開においてキャラクターと共に一喜一憂して、泣きシーンではボロボロに泣けるのだろう。
それらが一つのシーンではなく、いたるところで、作品全体で成し遂げられていた点において最大の評価をしたい。

王道だからこそ多くの人に受け入れられる、と言うのは確かだが、だからこそ皆が求めるハードルも高くなっており、そこに誰しもが望むレベルのものを作り上げる…と言うのは文字にすると簡単なようでいて非常に難しいことは今までの多くの作品が証明しているといってよいだろう。
それを皆が想像する以上のレベルで成し遂げた、という点においてこの作品は歴史に残る作品と言っても過言ではないだろう。


流石にほめ過ぎな感じもあるので、この作品の悪い点について触れておこうと思う。
全体的なボリュームが不足しているという点に関しては否定できず、実際、一般的な作品の7-8割の分量しかない。
しかしながら、作品としてこれほどまでに完成されており、贔屓目でなく不足感を感じない作品であるというのもまた確かといえる。
特に今回の作品に関しては非常に読後感の良い作品になっていることが、その部分のアンサーとなるだろう。
一般的な作品であればアフター√などを求めたくもなるのだが、今作においては各ルートにおいての締めがしっかりとしており、これ以上の描写が蛇足になるということを強く感じることを付け加えておきたい。

どれだけ書いても、この作品を表現するには遠く及ばない。
「青春」を扱った作品は多くあるが、この作品ほど強く心に残るシナリオはなかったと、そう総評の括りとしておく。


共通√【 S++ 】  2h
結との出会いをきっかけとした一連の物語が描かれており、これから始まる夏に向けてやることを決めるまでのシナリオとなっている。

分量自体は少なく読みやすいこともあって非常に短く感じるが、テンポよく物語が展開するため内容は詰まっている。
物語の一部はキャラクター選択によって分かれた個別シナリオとなっている。

ここに描かれているのはどこまでも王道のストーリーであり、それらが高いレベルで作り上げられていることが最もわかる部分でもある。
特に各キャラとの印象的な出会いや、いたるところに描かれた心理描写は瑞々しく、どこかに忘れてしまった感情を思い出させてくれるため、人によっては泣けるシーンも。

特に一部展開では通常で書いてしまえばシラけてしまうような展開なのだが、それまでの展開によって物語として成立させてしまえる説得感を持たせることができており、そのレベルの高さを再確認させられる。


Character-Official-Website (1)
向坂 海希√【 EX-- 】  2-3h
主人公の幼馴染でありクラスメイトの少女。
とても快活で主人公や千尋とは親友と言える仲であり、いつも3人で行動している。
恋愛に疎い主人公をからかうなど天真爛漫な一面もある一方、悩んだ時などは優しく相談に乗るシーンなども多い。
実家は『MICO』という喫茶店を経営しており、そこの看板娘でもある。

個別√では海希が『幼馴染』であるという事が重要なポイントとなっており、主人公と海希の間にあった過去の出来事なども描かれている。
後半では海希との甘い日々が描かれる一方で、それそれが抱える『想い』をテーマとしたシナリオも色濃くなっており、それでも前を進む勇気の大切さなどを感じさせる。
そうして、今ある『青春』の日々が『過去』から『未来』へと続く『線』になる、その瞬間を見事に切り抜きシナリオへと昇華させたシナリオとなっている。
ネタバレになるため多くは語らないが、特に終盤の展開は涙無しでは語れないほど凄まじく『青春』ともう一つの要素を強く感じる名シーンが存在している。


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仲手川 結√【 S++ 】  2-3h
『青春』を求めてやってきた、都会の有名なお嬢様学校からの転校生。
頭脳明晰でいて容姿端麗、常に笑顔を忘れないその姿に憧れを抱かれそうではあるが、純水培養のお嬢様であるため世間知らずなところもあり、主人公たちを含めて周囲を戸惑わせることが多い。
基本的にふんわりと天然っぽい雰囲気を醸し出しているが、気になると一つに熱中してしまったりと一途で頑固な所も。

常に前向きな彼女が目指す『青春』の言葉、彼女の個別√はまさしく恋愛におけるそれを体現したシナリオとなっている。
爽やかな夏の日々と共に描かれる甘酸っぱい恋の描写では彼女の魅力をいかんなく表現しており、特に無垢な彼女が魅せる、一瞬の妖艶な部分などを表現できていたところも高く評価したい。
そして彩られた日々の裏側にある空回りする想いの様相、それらの『青春』の物語の果てに描かれた彼女自身の魅力である『心』の強さは、物語としての一つの答えを見せてくれている。


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椎野 ことね√【 S+ 】  2-3h
イマドキ女子風の少し"ナマイキ"な後輩の1年生。
入学前までは地味だったため入学を機に学園デビューを果たしたが、無理をしていたためか友人関係にヒビが入り、傷ついていた所を主人公たちグループに拾われた。
最初はトゲトゲしい態度が多かったものの、共に日々を過ごすことで心を開いてゆく。

個別√では共通ルートではみせられなかったことねの懐いてくる小動物のような可愛い所や、小悪魔のように翻弄させて来るシーンなど見どころも多く、
特に恋愛方面については特に恋を自覚したシーンの破壊力は中々の物。

シナリオ部分においても、彼女のとある「夢」の為に全員が協力してゆく物となっており、『好きな人の前でこそ最も輝きたい』という彼女の乙女心を良く表現した話になっており、その内容もあわせてしっかりとした青春の一ページが描き出されている。



[ 主人公 ]及川 達観
学園の2年生。
ごくごく平凡な青年であり、容姿の優れた海希や千尋といつも一緒にいるため、不釣り合いと評されることも多いが、本人はあまり気にしていない。
心のパーソナルスペースが狭く、困っている人などを見ると見逃すことができないほどおせっかい焼きでもある。


【推奨攻略順 : 結→ことね→海希 】
攻略順は結とことねを逆にしても良いだろうが、海希を最後に回すことを推奨したい。
しかしながら基本的にはこの順番が最も綺麗だと思われる。


CG : 【 S 】
細い線に淡い塗りの絵で全体的にすっきりした印象を受ける。
立ち絵とCGで少し印象の違うものなどもあるものの、全体的に高品質と言ってよいだろう。
キャラクターも3キャラということで1キャラに対する分量は通常の作品より多めではあるが、全体量は一般的。


音楽 : 【 S++ 】
BGM20曲、Vo曲5曲と言う構成。
特筆したいのはビアノ曲の素晴らしさであろう、特に「光源」や何か始まりを感じさせる「Standing in the line」などは作品を作り上げる大切な要素の一つとなっている。
Vo曲にかんしては至極の一言につきる。
どれもお勧めだし、どれをとっても名曲中の名曲なのだが、どうしても1曲と言う事であればED「海岸線」のサビからは、メロディ―の美しさ、歌詞やシチュもあっていつ聞き直してもこの作品を思い出せるものとなっている。


お勧め度 : 【 EX-- 】
恋愛学園物としてストレートに「青春」をテーマにした作品。
心理描写に重きを置いているので中身が深く、それでいてサクサクと展開してゆくため、テキストが読みやすいこと、展開としても王道のものが多く、初心者から玄人まで楽しめるのはもちろん、作品自体が高クオリティのシナリオ、音楽、CG、で作られており、誰にとっても記憶に深く残る作品となっている。
舞台となっている海辺の街、湘南の素晴らしさも加えて最高クラスのこの評価。


総合評価 : 【 S++ 】
上記までの評価にある通り文句なしでこの評価、強いて言うなら物語の短さに対してだけだろう。


(ぶっちゃけコーナー)
青春物語としては本当に目を見張るレベルといえるな…。
神作…って言葉はあまり好きじゃないんだが、それを評してもいいと思う。
このレベルの作品はもうしばらく出てこないんじゃないかな…素直にそう思うわ…。

この作品で一番すごい√は? って聞かれたら迷わず、海希√って答えると思う。それくらい完成度が高かった。
あまりネタバレしたくないからこれ以上はホントにプレイして確かめてほしいけど、彼女の√で感動できるのってただの恋愛物語ではなく、これが『青春』をテーマにしているからなんだよね…。
主人公とヒロインだけじゃない世界間で描かれているからこそ、この物語はこれほど深く心に突き刺さるようになったんだと思う。
少なくとも、海希√に関してはその色が強いと思うんですよね

あと影に隠れがちだけど、この作品は結というキーパーソンとの出会いによって物語が大きく進展している。
常に前向きな彼女が目指す『青春』、その目的に対して強い心で進んでいく姿に動かされるようにして変わってゆくんですが…そんな彼女の考え方に『人』を『点』と置き換え、それぞれの軌跡…つまり人生を『線』と表現する描写があって、それがテーマの一つとしてすごく取り上げられていた。
こういう考え方がすごく好きで、こういうゲームは人生の一部を切り抜いていて…それらは簡単に少人数で描き切れないんですよね…。
色々な線が重なったり絡まったり…そうして描かれたのがタペストリーみたいに、一つの絵になってる…。
その過程にあるのが今回の物語であり、だからこそリアルな学園物になるんだと思う。
主要キャラは5人しかいないんだけど、そのあたりをすごく強く感じる作品だったなぁ…。
特に、すべてが終わってからのあのシーン…あのあたりが、この作品で伝えたいことのすべてだったと思う。
もうあのシーンにたどり着いたころには、そういうのどうでもよくなって、ただただ感動して泣きまくってた気がするけどねw
海希ラストシーンからのあの流れは本当に皆に体験してほしいわ…。

他にもいろいろ語りたい事はあるんだよね、過去編の心えぐる感じとか、楽曲のすばらしさとか、フェスの背景音楽の遊びでテンション上がった事とか、でもそれ語りだすと完全にネタバレ領域に踏み込みそう…w
だからこそ繰り返しになってしまうけど、いくら書いてもこの作品のすばらしさは伝えきれなさそう。
申し訳ないことだけれどね。
青春をテーマにした学園物ですごくお勧めしていますよ、ってことだけ最終的に伝われば、後は難しく考えずにプレイしてほしいっていうのが本音。
プレイした人同士なら熱く語り合える作品になると思うので。
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