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[レビュー]千恋*万花の感想
2016-10-07 Fri 00:00
<作品名>    千恋*万花
<製作会社名>  ゆずソフト

千恋*万花
シナリオ構成
S+
メインヒロイン4人の4√、加えてサブヒロイン2人の合計6√。
共通ルートは比較的量があり、各個人√は2h程度となっており、全体的なボリュームは十二分といえるだろう。
サブキャラ√も比較的量があるのが特徴的だろう。

【推奨攻略順 : 茉子→レナ(→小春→芦花)→ムラサメ→芳乃 】
( )内のサブキャラのみ1ヒロインクリア後に攻略可能な他に攻略順にほぼ指定はないため好きなキャラから攻略するとよいだろう。

CG
S
線が細く淡い塗りの全体的に柔らかい安定した絵。
背景、立ち絵、イベントCGに至るまで全体的に質が安定しており、枚数もキャラが少ないがその代りに一人に対する構図の数は多くなっている。
そのほかSD絵などもかなり豊富に用意されている。

音楽
S++
BGM46曲、Vo曲7曲(OP1/ED6)という構成。
BGMの多くにはVo曲メロディを仕様したものも多く特にOPの「恋ひ恋う縁」は和風でいてアップテンポのリズムの新旧が混ざった象徴的なものとなっている。
この曲はBGMとしてもピアノバージョンや琴バージョンなどがあり、シナリオを大いに盛り上げてくれていた。
この曲を含めてBGMではVo曲のアレンジ曲が目立つのも印象的。

お勧め度
S+
もはや盤石ともいえるレベルにまで到達した萌えゲー会社からの作品。
小京都とも呼ばれる風情ある温泉町を舞台とした少し不思議な恋愛学園物で要素として伝奇的要素が多いに含まれている作品となっている。
シナリオも難しすぎず簡単すぎず、絵も美麗、キャラも可愛く…と広く多くの方にプレイしやすいレベルの作品となっている。

総合評価
S+

公式ホームページ
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祖父の旅館を手伝いに数年ぶりに帰って来た穂織の町。
ひょんなことから岩に刺さった御神刀を抜いてしまう。突然現れた刀の管理者と名乗る「ムラサメ」という少女や婚約者となる巫女、お手伝いのくノ一や同じく転校してきた留学生たちとの出会いで穂織での新しい生活が始まる――

テーマ(舞台)こそ和テイストにまとめられてはいるものの、作中には祟り神との闘いがあったりと、いつものゆずソフトらしい少し不思議な世界の恋愛学園物。

特に今回は数百年昔からの穂織の町と朝武の家への”呪い”というものが大筋にあり、昔の話がクロスオーバーする機会が多く。各ルートで分割して物語の真相が語られることとなる。
この作品の評価すべきところは、各ルート間で話のつじつまがよく合っていたという事。
テーマとして大きな話を用意している作品の多くは、各個別ルート間で話の祖語などが起きてしまう事が多いが、今作ではそのあたりの調整を巧く行っており、また断片的に語られる過去の出来事によって√順によってあるシーンでの感想が変わってきたり、真相がわかったりと非常によく考えて作られている印象を受けた。

ゆずソフトというとやはりヒロインのかわいさというのがメインのコンテンツとして挙げられるだろう。もちろん各ヒロインは非常に魅力的だが、設定として魅力的なだけで放置することはせず、しっかりとシナリオ中でその良さを描写することで「プレイしていて好きになる」というキャラクターをしっかりと作ってくれている。
特に今回はヒロインだけではなくサブキャラクター達もとても魅力的であり、それは女の子だけではなく、主人公の祖父の玄十郎などの男キャラクターたちも重要なポジションであり作中で本当に生きているように感じるシーンが多くあった。

シナリオにおいて泣きシーンが多かったのも印象的。
個人的にはゆずソフトの作品であまり泣くことはなかったのだが、今回はシナリオもかなり作りこまれており、とくに過去の話が多くわかり各ヒロイン達とも多く触れ合うことができるレナ√などは思わず涙してしまうシーンも一つや二つではなかった。

また作品としてエンディングまでしっかり作りこまれていたのも印象的。
各ルート専用のEDムービーとソングまで用意されており、文字通り作品の最後までがしっかり作品であるということを理解して作られているのだと感じ、非常に高い評価をしている。

どうしても主軸のシナリオはまだまだ書き込みと踏み込みが足りない部分(簡素な部分)が目立ってしまうが、これまでの作品と比べても着実にレベルが上がっているといえるだろう。

コンフィグに関してはかなり使いやすく、ほとんどの機能がそろっている。

【総括】
全体的なレベルの高さは言うまでもなく、細部にまで配慮の行き届いた作品でありこの評価。

(ぶっちゃけコーナー)
意外だったのはレナ√が結構真相に迫っていたという事かなぁ。
だからこそ、この子をクリアする場所で全体的な印象が変わるかも。
サブキャラの二人用の共通ルートがあったのも少し面白い。サブキャラとして適当に処理するだけではなくしっかりと描写してくれているので、メインヒロインとまでは言えないが十二分に満足できるシナリオ量と言えるだろう。
どうしても全ルートで泣ける! とまでは言えないが1ルートでもそういったルートがあり、キャラも可愛く、絵も可愛く…となると評価は高くなる。
あと、最後に…茉子の「あははぁ~♪」にハマったのは俺だけではないはず!
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[レビュー]あけいろ怪奇譚の感想
2016-04-21 Thu 00:00
<作品名>    あけいろ怪奇譚
<製作会社名>  シルキーズプラス_WASABI

あけいろ怪奇譚

シナリオ構成
S++
攻略キャラは5キャラ。
キャラによっては共通する話は多く、個別√は割と短めの作品で、全体的なボリュームは一般的といえる。

【推奨攻略順 : 美里→葉子→るり&るか→ベルベット→佳奈→TRUE】
攻略順にはある程度指定があり、TRUE√は最後に攻略可能。
基本的に内容はこの順番に深くなっていくが、前のほうは入れ替え可能。

CG
S
妖艶という言葉がよく似合う独特の丸みがある絵は健在。
扱っている内容が内容なのだが、かなり抑えられている。
前作同様一部グロいものも。。。

音楽
S++
BGMは47曲、Vo曲は6曲(OP1/ED5)という構成。
BGMは47曲と記しているが、実際はInstやMusicBoxなどが前作のVo曲もあわせて数曲存在している。多彩なものがそろっていることは言うまでもないが、意外なのは穏やかな曲が数多く存在していることで、もちろん同程度の怖い曲なども存在している。
Vo曲に関しては前作と比較するとあまり破壊力はなく、OPなどは特に作品に合わせしっとりしつつもどこか妖しいものとなっている。

お勧め度
S++
タイトルからは予想しにくいが、前作「なないろリンカネーション」からの続編。
これ単体でも楽しむことはできそうだが、前作の登場人物などがよく出てくるため、十分に楽しむためにはやはりプレイは必須だろう。
前作が好きだった方には特におすすめしやすい作品となっている。

総合評価
S++

公式ホームページ
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今回の作品は公式的には同シリーズの新作と言われているが、実質的には「なないろリンカネーション」の続編にあたる作品で、作品自体のテーマもほぼ同様となっているが今回の舞台は学校ということもあり怪談、中でも七不思議等がメインになっている。

前作から2年後が舞台の隣町にて、飛び降り自殺で4人が死んだ。
霊感の全くなかった主人公はその事件に巻き込まれることとなり、吸血鬼や霊感のある少女(前作関係者)等と一緒に謎を解くことになるという作品。

扱っているテーマが怪談ということもありホラーシーンや悲しい話ががあるのは確かだが、ホラー作品としての「恐怖」ではなく「不思議」のほうにスポットを当てており、全員が協力して物語を進めていくその姿や、テンポよく挟まれるギャグ等に助けられて、全体を通して明るい気分でプレイでき、全体を通しての読後感もどちらかというと良い部類に入るだろう。
ストーリー中にはもちろん感動できるシーンも存在している。しかし、テーマ的な問題やBGM等を含め前作には劣る事も含めて感動度としては少し低い。その代り、しっかりと描かれているシーンが多いのでどの場面も安心して見ることができ、完成度の高さを感じる。中には前作同様に衝撃的なシーン(グロCG)等もいくつか存在しているため苦手な方にはその部分に関してのみ注意が必要。

前作で一番問題視されていた√間の差についてはだいぶ解消された印象があり、扱っているテーマは同じで、共通√も多いが、それでもかなり√間のシナリオの区別化が行われており、どのルートにもそれぞれの良さがあったように思う。
攻略順によってキャラに対して受ける印象が変わる作品というものがあるが、今回はどちらかというとそれに類する作品で、√によってはだいぶシナリオの核心部分に近いものをだすところもあるので、そこには注意が必要かもしれない。
むろん楽しみ方はいろいろだが。

コンフィグを含め、多くの機能が豊富にそろっており不便を感じることはないだろう。

【総括】
怪奇を扱った作品は多くなくその中でもさらに質のよい作品で、一部注意は必要だが多くの人にプレイしていただきたい作品なのでこの評価。

(ぶっちゃけコーナー)
前作は大好きだったけど、泣き成分は弱くなったかなぁ。そのかわりに怪談物の色を濃くしていっている感じ。どちらに進んでも面白くはなるのだと思う。
ぶっちゃけ曲に関してはそこまで…という感じもする。もともと戦闘シーンが豊富なわけでもないし、作品も明るいテーマのものとは言えないので、今回使用した「緋色の空」のようなしっとりとした曲が合うのだろうけど、作中にするっと流せる強い挿入歌とそれに合うシーンみたいなのはほしいのかも、完全に個人的な好みだけどね。。。
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[レビュー]あやかしコントラクトの感想
2015-07-21 Tue 00:00
<作品名>    あやかしコントラクト
<製作会社名>  AXL

あやかしコントラクト

【冒頭】
小さいころから転勤が多く、友達のできなかった主人公。
両親の海外転勤を期に親戚の家に行くことになったのだが、道中の森で迷いガケから落ちてしまう。
そんな主人公を助けたのは妖怪、森の主だった。
助けられた代わりに、その森にすむ妖怪たちを助けてほしいと力を分けてもらうことになって――。

シナリオ構成
S
攻略キャラは5キャラ。
共通ルート、個別ルートともにも比較適量があり、短いながらもBADも複数あるため全体的なボリュームは十二分といえる。

【推奨攻略順 : 杏奈→碧→晴歌→紬→巳凪】
基本的には攻略順はなくロックもないため自由でよいのだが、あえて言うならば上記の順番がいいだろう。

CG
S
濃い塗りのAXLらしいどことなく硬い印象を受ける絵。
いつもながらに安定しており、質・量ともに言うことはない。
今回はほかの同社ゲームと比べるとHシーンが多く、それ用のCGもその分多くなっている印象があるが、それでも一般CGの量がいつもより不足していると感じることはないはず。
SD絵も多数存在。

音楽
S++
BGM27曲、Vo曲6曲(OP1/ED5)という構成。
各ルートのEDに個別Vo曲がつくという豪華な仕様。
BGMに注目すると、全体的にゆったりとした曲が多く、作中の盛り上がりという観点から見ると、どうしても押しが弱く感じてしまうのも確か。
Vo曲はどの局も質が高く魅力的で、一聴の価値あり。

お勧め度
S+
話としてはいつも通りのAXL作品という感じで、全体的に明るめのハートフルストーリー。
妖怪などとの設定とともに異能なども出てくるがバトルシーンといえるほどのものはなく、あくまで純粋に田舎を舞台とした人と妖怪のふれあいをテーマにした作品なので、そのジャンルへまったく興味を持たない方に強く推奨することはない。
ただやはり、個人的にはこういう全体的に明るい話は好き。

総合評価
S

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今回の作品は妖怪の手助けをする主人公ということで、幼少期から友達があまりできずにいた彼が妖怪を通して友人を作り、そして人としても成長していくハートフルな作品となっている。

序盤から終盤にかけて基本的に妖怪の絡まない話はなく、
物語の大まかな形を崩さずにうまく設定を使いこなせていた印象を受ける。
しかしながら、「妖怪の手伝い」という面と「恋愛学園物」という面、二束のわらじを履くストーリーは少々バランスが難しかったといえる。
今回の作品はどちらかというと恋愛方面に少し重点が言っており、妖怪関係についてはある程度のラインで留まっている。

作品中ではいつも「妖怪」という要素が作品に深くかかわっていたため、その妖怪自体にどれくらいの設定を練りこめるかがある意味一番の勝負であったとも言える。
その点に関して考えると、妖怪についてある程度書かれていたのは4~5キャラ程度で、
それ以外に関しては名前もなくSD絵はあるものの存在としては少々不安定なものとなっていた。
全体的に登場した妖怪の数は10以上であることを考えるとある程度書かれていると考えることもできるのだが、できればもう少し妖怪よりに作品の重点を置いてみてもストーリー的には面白かったのかもしれない。

その前提を踏まえて、この作品のキーといえる部分は最初に出会う妖怪でもある化け狸『ショージ』の存在だろう。
主人公と最後までともに行動することになるある意味で一番主人公に近いキャラクター。
持ち前の明るさから物語の盛り上げ役をこなしつつ、話を展開させるキーになる役割も果たしている。だからこそ、ストーリーの質を上げるならもう少し前面に出してほしかったという気持ちがある。

特にヒロイン分岐前に大きな山場があるが、そのあたりがテキスト、演出、CGを含めて少々から周り気味だっただけに、どこかで巻き返すシーンは必要だったように思う。。

対しての恋愛学園物という面について考えると、驚くほど無個性。
もちろん妖怪の存在を絡めてなかなか全体的に面白い特色は出ているものの、それはあくまで妖怪という要素に頼った結果で、一部のルートではその妖怪的な要素と恋愛的な要素がうまくマッチングしていなかったため、全体的にだれて終わってしまう部分が多かった。
そちらに重心を置くのであれば、キャラクター自身の魅力を磨くためにもう少しシーンが必要だった用に思う。
特に一部のキャラクターに関してはキャラクター分岐部分にて、どうして主人公を好きになったのかよくわからないキャラクターが複数いた。
サブキャラクターを含め、基本的には魅力的な部分が多い人物が登場しているので、そのあたりをうまく使いこなしてほしかった。

コンフィグに関して機能は十分。
チャート機能もあるため攻略も比較的容易。

【総括】
全体的に質は高いものの、ストーリー的な部分において壁に突き当たった印象を受ける作品。特色は十分あったため、その中でよりよくストーリーを展開させていく必要を感じ、現状ではこの評価。

(ぶっちゃけコーナー)
自分の中で「見たいのは妖怪を絡めたストーリー面で、主人公とヒロインのイチャイチャが邪魔!」という流れになっていたのが一番怖かった。
ある意味そう言わしめるほど、妖怪の出てくる話という面では面白かったのだと思う。
AXLは中盤の話(共通ルート終盤)が結構面白かったりするけど、今回はちょっとそのあたりで失速したのが一番痛かったのかも。
印象深かったのは巳凪ルートだけど、ショージがうまく使いこなせてたらもっと鳴けてたとは思う。
基本的にいい要素は多い作品なんだけど、それを一つ一つうまく使いこなせていなかった感じなんだよなぁ。
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[レビュー]花の野に咲くうたかたのの感想
2015-05-01 Fri 00:00
<作品名>    花の野に咲くうたかたの
<製作会社名>  あっぷりけ

花の野に咲くうたかたの

【さわり】
他人の色が見えてしまう主人公は一人暮らしにあこがていたのだが、
ついに『桜花荘』に住むことになった。
しかし、誰もすんでないはずのそこで、出会ったのは一人の女の子。
なぜか色が無い彼女は実は幽霊で、様々な問題をともに解決していくことになる。

シナリオ構成
S+
攻略キャラは5キャラ、長くはないものの1キャラに対して複数のENDがあるものも。
共通の長さも結構あるので、ボリューム的に考えると平均よりは若干多いと言えるだろう。

【推奨攻略順 : 涼子→麗奈→雫1→雫2→雫3→汐音→桜花→TRUE1→TRUE2】
汐音までの攻略順に指定はほとんど指定が無いが、この順番が安定だろう。
逆にそれ以降はほぼ一本道のはず。

CG
S
線が細く淡い塗。
立ち絵では柔らかさを感じる絵で違和感なく受け入れられる。
どちらかというと、CGの方がクセが出ており硬さを少し感じてしまう物もあるかもしれないが、基本的に全体的に美麗であることは否定できないだろう。

かなりコミカルな部類ではあるものの、SD絵もいくつか存在している。

音楽
S++
BGM30曲、Vo曲3曲(OP/ED/挿入歌)という構成。
BGMではVo曲をアレンジしたもの等素晴らしいものがそろっていた印象で、特にアップテンポの曲(戦闘シーンやGOODENDっぽいもの)である「これからの日々-彩の花-」などが光っていた印象。
Vo曲のOPは日本っぽいサウンドになっていたり、挿入歌は思わずホロリときてしまうものであったり、EDもしっかりと良い雰囲気で締めてくれていて全体的な完成度が高い。
ぜいたくを言うならば、2ndOPは違う曲でもよかったかもしれないな。

お勧め度
S+
推理物に分類される作品なので、そういった作品に興味がある方にはお勧めしやすい他、日本伝奇的な要素も入っている。
物語にだれる部分が少なく、全体的な完成度も高いため素人から玄人まで広く勧めやすい作品と言えるだろう。

総合評価
S+

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他人の色が見える主人公と幽霊の少し不思議なお話。
序盤から中盤に至るまで、物語の展開の方法は大きく変わることが無く、主人公が出会う奇妙な事件、その内容を幽霊の「桜花」に告げることで事件が解決に向かうという、安楽椅子探偵のような物語になっている。
(実際は外に出て行動することが多いが)

後半に進むにつれてそういった体はかわり、日本伝奇的な要素を加えつつ主人公と桜花の秘密について分かってくる仕様となっている。

物語の形だけに共通のメインとなってくるのは、不可解な事件と桜花の解決シーンとなってくるのだが、これがなかなかに面白いので全体的な質の底上げとなっている。

その中で少し残念なのは個別ルートにあまり力が入れられて無いという事。
無論、それぞれある程度のシナリオはあるのだが、どうしても共通√を基準にして考えると長さや内容が物足りないものとなってしまっている。

攻略に関してはいつものあっぷりけらしく、フローチャートが付いているためかなり容易。
また、合い間にミニストーリーのようなものも追加され、全てを見るとさらにボーナスシーンがみられる。

物語として大詰めとなるTRUE√については内容をあまり深く語ることはしない。
しかしながら、きっちりと泣けるような話になっていた事だけは言っておきたい。

作品中には謎解きシーン以外にもバトルシーンや上記のような泣きシーンもあり、そのどれもがある一定以上の質であったので、広く楽しめるシーンはあるだろう。
全体的なシナリオの作りこみという意味でならとてもよい作品なのだが、ただキャラ単体に対する書き込み度や魅力といった点に関してはどうしても消化不良な部分が出てくるかもしれない。

その辺りに関してはメインヒロインである桜花がある程度頑張っているので、彼女が好きになれるのかなれないのかで、作品の根本的な価値が大きく変わってしまいそう。

コンフィグに関しては十分で、システムに関しては問題ないが、パッチを当てるのを忘れないように。またシステムボイスはない。

【総括】
純粋な推理物として扱うには少し難しい作品ではあるものの、内容に関しては十二分に面白く保証できるものなので、この評価にでも抑え気味と言えるほど。

(追記あらためぶっちゃけコーナー)
安楽椅子探偵物って書いたけど、ホントきっかけ部分になる話だけで、後半はアクティブに絡んでいく部分も多いしなぁ。
こういった作品で推理物と表記するのは微妙に迷ってしまう部分は多い。
しかしまぁ、いろいろと納得できる設定の説明されたし、なんだかんだでいい終わり方だったから素直にいい作品と言えるわな。
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[レビュー]なないろリンカネーションの感想
2014-10-11 Sat 12:00
<作品名>    なないろリンカネーション
<製作会社名>  シルキーズプラス WASABI

なないろリンカネーション

シナリオ構成
S+
攻略キャラは4キャラ、END数は5個。
共通√は比較的多いのだが、個別ルートは大部分の流れが同じなので短く、エロシーンを除くとかなり短いため、全体としてのボリュームは一般的な作品の5~7割程度。

【推奨攻略順 : 梓→由美→伊予→琴莉END1→琴莉END2】
攻略順に指定は無く、1週目ならどのルートでもネタバレは防がれるようになっている。

CG
S
線が太く色の濃い、目もとに艶めかしさのある独特な絵。
ヒロイン以外の主要キャラが4キャラほどいるため、ばらつきが生じていることもあるがCGの多くが18禁シーンのものとグロシーンのものなので、一般的なイベントCGと言う意味では少ない。
特徴的な絵ではあるものの質としては一定でバランスが崩れる事はあまりないのでいくつか見て違和感を感じなければ大丈夫だろう。

音楽
S+
BGM32曲、Vo曲2曲(OP1曲/ED1曲)
BGMはVo曲のインストやアレンジ等の6曲をも含めた数となっている。
全体的にバランス良くそろえられているイメージだが、特に目を引くのがVo曲のアレンジ系BGMでそのいくつかは涙腺を破壊するのに十分な威力を持っている。

お勧め度
S+
かなり直接的なグロCGが出てくる作品なので注意は必要。
ただ泣きゲーファン、特に幽霊が出てくる系統の作品が好きな方にはお勧めしたい。
エロゲー要素の強い短い作品ではあるものの泣きゲーとしてはかなりの良作。

総合評価
S+

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【物語について】
鬼を従え、使役し、街にさまよう霊たちを成仏させると言う設定のお話。

物語は懐かしい回想から始まるが、いってんドタバタのコメディシーンが続く。
続いて物語の設定が淡々と語られることとなる。
設定としてはかなり特徴的ではあるもののその仕組みは結構単純で、説明も段階を踏んで徐々に明かされて行く形式なので、少なくとも設定においていかれることはない。

公式に【涙あり笑いありのホームコメディADV】といううたい文句は一切の間違い無く、「鬼」とよばれる可愛い少女(?)たちと疑似家族を形成しながら、時折持ってこられる依頼をこなすと言う形になっている。
作中で「霊能探偵」と主人公の行動を名付けていたが、大きな違いはなく、幽霊や異能こそ出てくるが推理(サスペンス)系の作品の雰囲気に近い。

特に序盤から中盤にかけてはテンポよく話が進み、日常シーンでは特徴あるキャラが生き生きと動くため笑いも多く、そして締めるシーンでは時には不安をあおり、ときには驚きの展開や涙を浮かべてしまうようなシーンをしっかりと演出している。
物語の導入部分とも言うべき大切なシーンやその後の展開を含めても、無駄が省かれ短くまとまっており完成度の高さがうかがえる。

そういった状況の中で今作で扱っている事件に猟奇殺人があり、殺人シーンの描写こそないがかなり直接的なイベントCGがあるため、そういったものへの耐性が低い方にはプレイに注意が必要。
また設定的にエロゲー的な設定があり、攻略ヒロイン以外のキャラと行為へ移ることが何度もある。そういった行動に抵抗がある方もまた注意が必要だろう。

物語自体はどのルートも大きな一つの流れから変わることなく、1周してしまえば展開はある程度読みやすい。特に後半は短くまとめるためなのか展開にばたつきがみられ、前半部分のような完成度の高さが失われていたのは残念。また、それに関連して全体的にボリューム不足に陥ってしまったことも懸念の一つとしてあげておくべきだろう。

もう一つ残念な所は攻略対象となっているヒロインは人間+αだけで主人公につき従う鬼たちを攻略することは不可能であると言うことで、シナリオ的にも難しいことは分かるが、そういうルートも見てみたかったのは確か。

コンフィグにあまり不備はなかったものの、少しスキップが遅い。

【総括】
笑って泣けて少し悲しい、そして少し暖かい物語に仕上がってはいたが、ボリューム不足で不完全燃焼。ただ、続きが気になると言う意味では間違いなく良作で、短さに対して濃度の濃い平均以上の作品といっていい。

(追記あらためぶっちゃけコーナー)
短いなりに綺麗にまとまった話だな~と言うのが正直な感想。プレイ中はすごく面白かったし、サクサクプレイできた、そしてちゃんと終盤は目頭が熱くなったしね。
ただ、一つの話に頼りすぎたかなぁ…というのがどうしても気になった。
これ以上の評価となるとあと一息、グランドルートみたいなものがほしかったなぁ。
贅沢だとは思うけど中盤にもう少し話とか盛り込んで全体的な長さを濃くしたり、各ルートで最後の担当する事件が違ったりとやりようはいくらでもあっただろうしな。
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