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[レビュー]鬼がくる。 ~姉がひん死でピンチです~の感想
2018-01-25 Thu 00:00
<作品名>     鬼がくる。 ~姉がひん死でピンチです~
<製作会社名>   えにしそふと


鬼がくる
公式ホームページ
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キャラクター・シナリオ : 【 S+ 】
コンセプトとしても挙げられている「嫉妬深い姉」「濃い性格のヒロインが織りなすラブコメ」「和テイストの物語」という宣伝に違わない内容となっている。
全キャラクターが黒髪のこだわりをもったキャラクターたちの性格はいずれも濃く、特に主人公の姉である晴子に関しては嫉妬心が強く暴走や繰り返されるメタ発言等々、良くも悪くも作品を代表すべきヒロインと言えるだろう。
和風のBGMを背景に基本的にコメディ要素のつよいヒロイン同士の掛け合いを眺めるのがメインの作品で、テキストに若干の癖はあるものの基本は会話を中心としたシーンはテンポも速く飽きにくい。
個別√でもイチャラブ要素が少し増えただけで基本的にその傾向は変わらないのだが、後半の展開は見どころ。
それでも晴子や凛々√だけでは押しが足りない作品ではあったが、グランドルート扱いにもなっている虚姫√には泣けるシーンもあり、最終的な作品全体としてのまとまりや完成度は高い方と言ってもよいだろう。



共通√ 【 S 】  2-3h
冒頭の騒がしい3人との花見シーンまでの数日の回想をメインとした話で虚姫との出会いや璃々のストーカー化、晴子の容体悪化などが立て続けに描かれている。
内容こそ重くなりがちに思えるが、登場キャラクターの一部の性格(というよりヒロインの性格が)が濃く、常にギャグや言い争いが続く騒がしい日常シーンが続けられているため気分が落ち込むことだけはなく、正真正銘のギャグ萌え作品と言っていい。
ただ、萌えゲーとしてみたとき以外はどうしても仕様もない内容が多いため、そのあたりで飽きが出る人もいるだろう。


CHARACTER 『鬼がくる。~姉がひん死でピンチです~』公式サイト (1)
虚姫√ 【 S++ 】  3-4h
主人公の願いを聞き届け、晴子を助けるために顕現した土地神。
頭に角が生えておりそのことを揶揄すると怒るのじゃロリ系神様でストーリーは基本的に彼女が起爆剤となっていると言っても過言ではない。
自信への信仰心不足解決のために高嶺家での居候を続けつつ、スマートホンを使いこなしたり学校へ通ったりと神様らしくなく現代への適用性を高め続けている。

個別√ではとある出来事によりお互いを意識し始める所から物語が動き出す。
いつもは神として偉そうにしている虚姫ではあるが、恋に落ちドキドキしながらも主人公とのやり取りを楽しむ姿は作中で最も真っ当な恋愛シーンともいえる。
テーマはもちろん虚姫の土地神という設定であり、虚姫の過去も絡んだその内容は非常に切なくとても優しい内容になっている。
グランドルート扱いということもあってか泣きシーンも複数あり、他の√とは大きく印象を変えてレベルの高い内容になっており、作品としての価値を大きく上げていることは言うまでもないだろう。
なお晴子と凛々の掛け合いが見られる珍しい√で特に晴子に関しては他の√と比べてかなりまともな陽人や虚姫への想いが見て取れる内容にもなっている。


CHARACTER 『鬼がくる。~姉がひん死でピンチです~』公式サイト (2)
高嶺 晴子√ 【 S 】  2-3h
主人公の姉。
病弱で死にかけていたが、主人公の願いを聞いた虚姫によって救われた。
死に掛けの時も元気になってからもアホでハチャメチャでヘンタイで主人公スキーな姉。
基本的に日常シーンでのギャグもこいつがボケを担っていることが多く、アホを活かした言動からメタネタまで幅広く、しつこいほどにギャグを詰め込んでくる。

キャラクター的にメチャクチャな晴子ではあったが、個別√では主人公と晴子の家族にまつわるお話がテーマとなっている。
内容としては重めにはなっているものの、そこは作風というべきか割とさくっと勢いで展開させており、飽きが来ない半面感動も薄い。終盤での展開などの見どころがある部分もあり一概に評価を下すのは難しい√。
陽人への愛情以外の感情が見えにくい彼女ではあるが、個別ではすこしだけそんな晴子の真面目な心理描写が見えるシーンもある事を付け加えておく。


CHARACTER 『鬼がくる。~姉がひん死でピンチです~』公式サイト
九条 凛々√ 【 S 】  2-3h
主人公の幼馴染。
主人公の事が好きだと気が付いてからストーキングするようになってしまった残念な子。
学校で主人公が話しかけられる数少ない友人でもあり、持ち前の個性であるツンデレっぽさを見ながらも主人公の事を手助けすることが多い。
何かと晴子にジャマされたりするかわいそうな子ではあるものの、本人はそれを凌駕するほどの個性の持ち主で、他のメインヒロインに負けないほど濃いメンツと言える。

個別√では凛々の障害としての「主人公と晴子の関係」についてがメインになっており、晴子√よりも晴子(の壊れ具合)がよくわかるシナリオになっている。
ある意味最大の問題点ともいえる晴子の存在について、四苦八苦しながらも主人公と距離を詰めようとしていく凛々は一つの魅力ともいえ、問題を抱える主人公を最後まで見捨てず付き添い、解決に向けて動く姿は他のキャラにはない母性のようなものを感じさせるシーンが多々あったのが印象的。
わりと虚姫が空気なのと後半の展開が急で心情が追い付かないあたりが難点ともいえる。


[ 主人公 ] 高嶺 陽人
基本は優しい青年だが顔つきが怖くクラスメイトからは敬遠されており、友人も少ない。
基本的には常識人であるため日常シーンではツッコミ役に回ることが多いものの、恋愛方面では優柔不断なところも多く、ヒロイン達にせっつかれて行動することが多い。
幼い頃に両親との日々や病弱な姉をもっていたりと、なにかと抱えている爆弾も多くその点については虚姫に指摘されている。

【推奨攻略順 : 晴子→凛々→虚姫 】
虚姫√のみ、他の二人を攻略後に選択肢が登場する。
残りの二人に関しては攻略順を自由にしてよい。


CG : 【 S 】
しっかりとした線と比較的べったりとした塗りの絵。
綺麗な黒い髪を意識しているのかは謎だが、それに違和感を覚えないレベルでイベントCGや立ち絵ともに美麗。枚数に関してもヒロイン数が少ないために1キャラの分量が多くなっているため不足感は感じにくいはず。
SD絵も多数存在。


音楽 : 【 S+ 】
BGM21+1曲、Vo曲3曲(OP/ED/挿入歌)
コンセプトにある和風を担っている部分の一つ。全体的に落ち着いた曲が多い中で特筆すべきは「一陽来復」というBGMだろう。
その名の通り春を迎えるにふさわしい弦楽器の旋律と笛の音は素晴らしいの一言に尽きる。各ルートの要所でも使われた名BGMと言えるだろう。
Vo曲としては、挿入歌も素晴らしいのだが特にOPの「華咲く色は恋の如し」を挙げておきたい。和テイストな音楽に明るくアップテンポな曲調で歌い上げられる華やかでどこか切ない歌詞が合わさった良曲。


お勧め度 : 【 S+ 】
姉キャラが好きな人や少し普通のラブコメに飽きた人、和風な作品、黒髪が好きな人にお勧めしたい作品。
一部√はかなり癖があるためシナリオに過度の期待をするのは禁物ではあるが、全体的にみると良くできており最後までプレイすると評価が変わる作品と言える。


総合評価 : 【 S+ 】
虚姫√のシナリオが作品評価を底上げており、全体的な完成度もかんがみてこの評価ではあるものの賛否両論がありそうな作品であることは付け加えたい。


(ぶっちゃけコーナー)
いい意味で虚姫√には裏切られた。
何度も言うけれど、この作品に出てくるヒロインは晴子はすごくとがった生活をしていて、本当に主人公がいればそれ以外はどうでもいいということを体現している。
凛々√でそのあたりが本当によくわかるんだけど、愛が怖いレベルなんだよね、ヤンデレ要素が好きな人はたまらないのかもしれないけれど…。
凛々も含めて、そんな変なヒロイン達が繰り広げる恋愛物ということで日常シーンの9割はギャグか言い合い(掛け合い)。
読みやすくはあるんだけど、中身がないな~と思ってた部分もあった。
だけど、グランドルートともいえる二人攻略後の虚姫√は本当によかったな。
彼女の個性でもある神様がテーマだから、ぶっちゃけ展開としてはある程度予想できていたんだけど、それを表現する演出や方法と展開が安定していてだからこそ素直に感動できたんだよね。
本当に虚姫√だけは彼女のための作品と言っても過言ではないくらい別物レベルで完成度が高かったわ。
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[レビュー]茜色の境界線の感想
2017-09-28 Thu 00:00
<作品名>     茜色の境界線
<製作会社名>   ALcot Honey Comb



茜色の境界線
公式ホームページ
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キャラクター・シナリオ : 【 S- 】


共通√ 【 S- 】  3h
巴との出会いからタタリ討伐あたりまでが描かれている。
戦闘シーンというより、襲われるシーンと一瞬で撃退するシーンがある。
ヒロインとのエピソードもかなり少なく、本当に短いこのシナリオの中に作品の「起」「承」が詰まっている。
ある程度はテンプレのような展開が多いのだが、主人公の友人たちの存在やアドバイザー的役割の人物が複数人おり、それらに対するエピソード等がかなり不足しているため、どうしても上滑りした内容になっていることが多い。

茜色の境界線|Character|ALcotハニカム
巴1√ 【 S 】  1.5h
狐の妖怪で神様になるために400年の間タタリを狩り続けており、ある日戦闘で弱っていた巴を見つけた主人公が家につれて帰ったことから同姓生活が始まる。
つかみどころの無い性格をしており、多くのことを語らないが知っていることを匂わせることが多く、個別√では巴が神になるために私心を捨てなければならないという設定の基で展開してゆく。
戦闘シーンもあるにはあるが一瞬で終わる。


茜色の境界線|Character|ALcotハニカム (1)
尼崎 霞√ 【 S 】  1.5h
悪霊につかれていた主人公を安綱で切り捨て、助けてくれた女の子。
人と妖怪の間に生まれた半妖であり、生きるためにタタリを狩り続けている。
非常にストイックで気を許した相手以外には冷たく接するが、主人公に対しては出会いの負い目からか態度が非常に軟化し、クーデレキャラになった。


茜色の境界線|Character|ALcotハニカム (2)
姫路 紫苑√ 【 S 】  1.5h
主人公に恋する後輩。
主人公に猛烈なアタックを仕掛けるも、綺麗に躱されている。
タタリの標的になったこと以外は最も妖怪関係の話から遠い人物ではあるが、個別ルートではしっかりと関連した話になっている。
なぜ主人公のことを好きなのか、というファクターが重要になっているキャラであり、話としても非常によくできているのだが、文章の描写力が追い付いていない印象がある。



巴2(TRUE)√ 【 S- 】  1.5h
巴√のその後にあたる√。
全キャラクターが協力して問題の解決に当たる。
この√で隠されていた伏線はすべて暴かれることになるのだが正直な所重要度は高くなく、戦闘シーンが少しあるくらい。
TRUE√の展開としては予想できるレベルのもので平凡。



[ 主人公 ] 夢前 柊
すこし前に両親を亡くしている。

【推奨攻略順 : 霞→紫苑→巴1→巴2(TRUE) 】
3キャラ攻略するとTRUE√が解放される
巴√のアフターに当たるので、上記の順番が安定。


CG : 【 S 】
立ち絵では描く人によっての差が大きく感じられ統一感はない。
全体的にしっかりとした絵ではあるものの、いくつか幼さをかなり感じてしまうものもあり、CG間でのイメージの差が大きいほか、いくつかでは質の優劣も見受けられる


音楽 : 【 S 】
BGM20曲、Vo曲2曲(OP/ED1)という構成
BGMでは比較的明るいものが多いイメージでVo曲に関してはOP、EDのどちらもが和テイストの曲となっている。
特筆すべき点がないのが少し悲しいところ。


お勧め度 : 【 S-- 】
萌えと燃えを前面に押し出した作品――という意味でなら全くおすすめはしない。
特に燃えに関してはほとんど感じられる部分がない。
シナリオ自体に加えて文章の描写自体も拙い部分が多く、ミドルプライスという事を考慮しても評価は揺るがない。


総合評価 : 【 S- 】
作品の魅力というべきところがなく、全体的な完成度も低い。
値段的な部分を考慮してこの評価。


(ぶっちゃけコーナー)
物語の設定自体は結構テンプレだけど面白いものを持ってた。
だけど、本当に展開がひどい。
全部予想できてしまう上に、一瞬で読み終えてしまうから感想もない。
値段的なものもあって、こういう長さのシナリオになってしまったのかもしれないが、そうなってしまうのならば「いっそ作らなければいいのでは・・・」という感想が普通に出る、というか出した。
燃えシーンは見当たらないし、萌えゲーとしてもシナリオが薄すぎてキャラに魅力を感じにくい。
システム的にも最新のパッチを当てないとバックログが使えなかったり、文中には何度かミスのコマンドが残っていたりと完成度の低さがうかがえる。
せめて1度自身の手でクリアしてデバッグしてほしいところ。
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[レビュー]虚ノ少女の感想
2017-07-27 Thu 00:00
<作品名>     虚ノ少女
<製作会社名>   Innocent Grey


虚ノ少女
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シナリオ : 【 S+ 】
前作「殻ノ少女」の続編にあたる作品で前作から2年の年月を経て発生した事件から物語は始まる。

この作品には過去に発生した「六識事件」とは別に、富山のとある集落で発生した戦前からの事件も登場しており、それらの事件が複雑に絡み合うことで一つの物語となっている。
そのため作品では過去編がシーンとして多く登場しており、主人公以外の他者視点(主に主人公となるのは雛神理人)が多くなっている。

登場人物も飛躍的に増えており、過去と現在を合わせるとある程度のシナリオをクリアした後でも人兼関係を把握するのにも一苦労する。
前作同様、作品ではADVパートと推理パート、捜査パートがあり、その過程で手帳に書き込まれる人物・証拠等の情報も上書きされていくため、適宜確認して進むとよいだろう。

事件自体はある程度進めることで「真相」はおおよそ推理・把握することが可能であり、そこまで複雑なトリック等が出てくるわけではない。
この作品を読み込める推理作品として押し上げているのは、登場人物の心。
主人公はそれを「偏執(パラノイア)」と表しており、時に暴き、時に解決することで事件に対して向き合っていく。
前作以上に作りこまれた物語の中で人々の心は複雑な色模様を見せ、そして前作を経て「朽木冬子」というパラノイアに取りつかれた主人公もまた、様々な事件を通して心を変えてゆく。
続編としての質は十二分に高く見どころも非常に多い作品となっている。

[ 主人公 ]
前作同様に新宿で探偵業を営んでおり、前作の事件から2年間は冬子の行方を探る日々を過ごしていた。

【推奨攻略順 : - 】
ある程度のロックは存在しており、そこに従って進めばよい。


CG : 【 S 】
前作から最もレベルが上がった所の一つ。
繊細な線で描かれた絵に色のはっきりとした丁寧な塗りはそれだけで商品となるレベル。
キャラ個別√が存在しない代わりに枚数もかなり多く用意されている。
無論、流血・グロシーンのCGも多く存在しているので注意。


音楽 : 【 S+ 】
BGM52曲、Vo曲3曲(OP2/ED1)という構成。
BGMにはおそらく「殻ノ少女」殻のものも存在(少なくとも同じメロディラインのもの)している。シリーズのイメージを壊さない静かで妖しい印象を受けるものが多く、特に和テイストにまとめられている印象を受けることも多い。
Vo曲もBGM同様なのだが、やはり力を入れているのはED曲。
TRUEENDで流れる「ソレノイド」は「瑠璃の鳥」に比べるとどうしても威力が劣るがそれでも名曲であることは否めない。


お勧め度 : 【 S+ 】
前作「殻ノ少女」からのシリーズ、3部作のうちの2作目。
推理作品だが、メインは相変わらず心理描写の繊細さにある。
前作をプレイしていなくてもシナリオ自体は理解できるが、「殻ノ少女」をプレイして行うことが作品を楽しむための最低条件であることは間違いない。
まだ完結していない(当方プレイ時:2017年春)ので、完結してからすべてをプレイしたい人は注意。


総合評価 : 【 S+ 】
絵の表現力もかなり向上しており、シリーズ物であることを鑑みても名作のうちの一つであることは言うまでもなく、この評価。


(ぶっちゃけコーナー)
ネタバレしないで、というと何を語れば…ってなるんだけど。
タイトル画面に出ていた「雪子」について少し語りたい。
今作のメインヒロインなのかなぁ~と勝手に思ってたんだけど、時坂さんには冬子がおるからね(杏子もおるけど)、そういう立ち位置ではなかった。
どっちかというと事件の中心…というか、この子と砂月についてがこの作品で起きた事件の「本質」…というかメインといえるよな。
ただ、それだけにとらわれず、登場した一人ひとりがどんな行動をしてどういう思いで行動していたのかを考えながらプレイすると、心へ去来する想いってのも変わってきそう。
基本的に2週するような作りになってるのはそういう意味でえらい。
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[レビュー]はるるみなもに!の感想
2017-06-08 Thu 00:00
<作品名>     はるるみなもに!
<製作会社名>   クロシェット



はるるみなもに!

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キャラクター・シナリオ : 【 S+ 】
攻略キャラは5キャラで、共通√、個別√共に一般的な長さであるため平均的な分量か少し多い程度と言えるだろう。

昔からの信仰が残る神楽谷と近代化が進む地方都市の玉津江が舞台となる今回の作品はメインヒロインだけではなく、妹も現人神として存在する事から非常に「人」と「神(人ならざるもの)」との距離が近い作品であり、遥か昔、人と神の距離が近かった時代の事を思わせる非常に心地いい雰囲気が流れている作品。
そういう点を考えると、やはりクロシェットほど田舎を舞台にした作品を高品質で作れる会社はあまりないと言えるだろう。
もちろん萌えゲーらしく登場キャラクターもかわいく、メインヒロイン意外のキャラクターについても面白さを持っていたりと評価したい所は多い。
またメインは萌えゲーとして作られた作品ではあるが、話の内容としても割と凝っており展開としても多種多様なため、どの√においても飽きることなく楽しむ事ができる。

【 主人公 】山神 立貴
妹が神という特殊な境遇で育った神社の息子。
「神である妹のため」という精神のもと、神事やそれに類するすべての事柄において真摯に向き合ってきた。
そのため基本的にていねいな物腰であり、どんな神様であってもしっかりと敬う事を忘れないため、多くの神からも好かれやすい。
基本的なスペックは平均的であり、恋愛に対して鈍感なところはあるものの、総じて勇気があり、行動力も伴っている見本ともいうべき主人公キャラクター。

はるるみなもに!1
春ヶ崎 叶√ 【 S+ 】
今作のメインヒロイン。
元は体の弱い女の子であったがある事件を経て現人神とり玉津江の海神として新しく赴任されてきた。
何故か不幸に巻き込まれる性質を持ち、ドジなところも目に付くが、常に元気で前向きで素直、問題とまっすぐ向き合う心を持つ。
個別ルートでは「恋」の感情を認識する叶の様子をしっかりと描きつつ、合間に神として成長していく姿が描かれている他、「家族」をテーマにした話も一部入っており、思わず涙しそうになることも…また、エピローグではかなりの伏線を回収していることも注目したい。

はるるみなもに!2
山神 水緒里√ 【 S 】
主人公の妹でありながら、生まれながらにしての神楽谷の2代目山神。
イタズラ好きで「うん、知ってる」が口癖なブラコン妹。
個別ルートでは主人公の持つ力の秘密に迫ったりと最も作品の深部に関連した√となっているが、実状は妹を孕ませて問題が解決するお話。
ところどころで感じる、古からの人と神との関わり方を書き方や兄妹という問題に対して逃げずに真正面から描き切った√であることを踏まえて、同じ評価ではあるが一つ飛び抜けてると思っていただきたい。

はるるみなもに!3
松房 英麻√ 【 S 】
実家が和菓子屋の幼馴染であり、一番の理解者。
非常に広い抱擁力と優しさを持った女の子であり、その気質からか実家には「(元)貧乏神」と「芽以」が話の流れで居候してしまうほど。
個別ルートでは意識しないようにしていた男女の感情を踏み越え、二人で絆を深めていく様子がメインで描かれている。
「神様」というテーマからは少し遠いが、玉津江の前海神が絡んだりと意外なところにつながっていることにも注目。

はるるみなもに!4
幡上 芽以√ 【 S 】
雷から生まれた雷神の女の子。つまり生まれつきの神、名は主人公につけてもらった。
最初のイメージは生真面目で猪突猛進。
個別ルート序盤では芽以自身の立場や能力と向き合いながら、主人公と共に行動することで仲を深めていくこととなっており、その部分の比重が重い。
ほかの√でも大概デレている様子が見えるキャラクターなのだが、付き合った後に関しては、これでもか! というほど甘くなるのが特徴的。
桐谷華さんのあまあまを超えた超絶に甘いセリフはこの作品のこのキャラじゃなきゃ聞けないので好きな方には注目してほしい。

はるるみなもに!5
伊吹 明日海√ 【 S 】
最初はトゲトゲしい印象の同級生であり共通ルートの話で最も活躍するキャラクター。
個別ルートでは主人公との恋愛がしっかりと描かれており、恋人関係になった後の素直クールともいえる性格により受ける印象が一気に変わるだろう。
後半の展開に関しては共通で張られていた伏線をしっかりと回収し、テーマともいえる「神」という存在と「明日海」というパーソン自体を巧く絡めたものになっており、展開としても最もドラマティックかつ壮大なものになっている。
完成度自体は高いが泣けるという方向性ではないため評価は抑えめ。


【推奨攻略順 : 明日海→芽以→英麻→水織里→叶 】
攻略に際して、とくにロック等はないため好きな順番出の攻略で良い。


CG : 【 S 】
濃い塗りで線に硬さのある瑞々しい絵。
特に大きな胸をセールスポイントとしたCG群の完成度は文句がないほど高く、枚数に関してもHCGの比重が重めではあるがのストーリー量と比較すると十二分と言えるだろう。
アイキャッチのバリエーションが多かったのも個人的には好印象。
またシステム方面とも関連しているが、全体的なスキンが和風をイメージしたものとなっており、非常に丁寧に作りこまれていることがうかがえ評価したい。

音楽 : 【 S+ 】
BGM30曲、Vo曲3曲(OP1/ED2)という構成。
全体的に完成度の高いBGMがそろっており、特にテーマBGMともいえる「鼓動に合せて晴れわたれ」は旋律がとても気持ちがよく、場面の好転換用BGMとして使われる「可能性の扉」や「たまつえ」は一瞬にして雰囲気を変える力を持っていたと言える。
Vo曲は文句なしでOPの「Be With You」が高評価であり、サビの部分については思わず口ずさんでしまうほど。
そのほかEDの「Hello!」の独特のリズムもクセになるものがあり評価が高い。

お勧め度 : 【 S+ 】
シナリオの質、絵の質、それ以外の部分の質も高く、死角がない。
萌えゲーとしてだけではなくシナリオも十分楽しめる事から、初心者から玄人まで幅広く楽しめる作品となっており、期待している部分に関しては十二分にこたえてくれるだろう作品となっている。


総合評価 : 【 S+ 】
シナリオは平均的なものに毛が生えた程度なのだが、全体的な質をかんがみてこの評価。

(ぶっちゃけコーナー)
萌えゲーということでシナリオに機体しすぎるのはだめなんだとは思うけど、だからと言って捨てた物でもないのは確か。
というか、個人的な弱点もあるけど実際にウルウルきそうになるシーンはあったしなぁ。
共通で少し気になっていた伏線もいろいろな√で回収してくれていたし、どのルートもあまり展開がかぶらないのが魅力的だったわ。
後はやっぱり、キャラのかわいさを伝えるのが本当にうまいなぁ・・・というところ。
絵や文字もなんだろうけど、特殊な技術こそ使ってない演出なんかも地味にがんばってるんだろうなぁ・・・。
その辺を考慮して少し甘めの評価にはなっているかかも?
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[レビュー]緋のない所に烟は立たない -緋修離と一蓮托生の女たち-の感想
2017-04-22 Sat 00:00
<作品名>    緋のない所に烟は立たない -緋修離と一蓮托生の女たち-
<製作会社名>  暁WORKS

緋のない所に烟は立たない -緋修離と一蓮托生の女たち-

シナリオ構成
S
下記にもあるが、共通√として1つの√が提供されており、その後クリアできるキャラクターは3人。共通√を含め各シナリオは2-3h程度なので、ミドルプライス作品相当のボリュームと言える。

【推奨攻略順 : 共通→津希→小夜→由利 】
1周目は強制的に共通ルート、その後好きなキャラクターのシナリオが選択可能。
由利√のみ、かなりグランドEDに近い終わり方をする√なので、一番最後に回すことをお勧めする。

CG
S
枚数こそ少な目ではあるが、硬い線質でしっかりと書かれた絵は高い品質を保っている。
主人公の立ち絵・イベントCGが豊富であることも特徴的な点と言える。

音楽
S+
BGM21曲、Vo曲2曲(OP/ED)という構成。
一番評価したいのは作品の雰囲気をリードし、しっかりと世界観を作り上げていたBGMだろう。「霧追い」等を代表とした落ち着いた雰囲気のものや「Truth Reason」等の”オシャレ”な曲はこの作品を構成するうえで欠かせないものと言える。

お勧め度
S+
日本伝奇作品を主体とした推理・サスペンス作品を一味ちがうものとして仕上げた作品。
全体的にスタイリッシュに作られている作品ではあるが、文体がかなり特徴的。
体験版で肌に合った方は徹頭徹尾最後まであの雰囲気を貫いてくれているので、お勧めしやすいが、肌に合わなかった方は素直に辞める作品。

総合評価
S

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―あらすじ割愛――

あっぷりけ制作「月影のシミュラクル」と同様のライトビジュアルノベルという形で発売された作品。
今回は4つある√のうち、共通ルートともいえる主人公――緋√(津希との出会いの話)を丸々無料でプレイすることができる。

内容自体はプレイすることが一番早く理解できるであろうが、かなり特徴的な内容なのは言うまでもない。
主人公の生業とする「かたり屋」はいわば「言葉」を使い、この世ならざる者に対抗する除霊師等にかなり近い物(本人は否定するが)。
各シナリオではそれぞれガシュウと呼ばれる妖怪を退治し、同時に物語の裏に隠れていた真相を語り終えるところまでがワンセットとなっている。

登場するキャラクターはかなり異質で特徴的。
その中でも主人公の緋は昨今珍しい声あり主人公であり、そのあり方は作中で「不思議の国のアリス」のチェシャ猫とたとえられる。
人を馬鹿にしているようで本質を見つめ、語る言葉は軽薄でありそうで真実を貫いている、という一癖も二癖もあるキャラクターなので、しゃべり方を含めて好き嫌いがかなり出る存在。
そのほかヒロイン達を含め作中では軽快な語り口調を中心としてユーモアあふれる雰囲気を演出しており、初心者から玄人まで楽しめるものにはなっているが、同様に嫌う人も出るタイプの作品と言えるだろう。
注意点として一つ上げられるのは、作中で扱っている言語がかなり幅広く、読み解くのにすこし力がいるという点だろう。
頭を空っぽにして楽しめる作品ではなく、じっくりと読み解くタイプの作品であることだけは注意しておきたい。

ミドルプライス作品という点で見れば、十二分によく作られている内容ではあるが、作中では明かされない主人公の過去や事実、人物その他もろもろを放置しているのも現状。
作中のポイントとなる部分に関しては明かしてくれているので、本当に気になるほどではないのだが、その結果如何ではFDを含む続編も作りやすいような作品となっている。

コンフィグに関しては言う事はなく、十二分な機能がそろっているといえる。

【総括】
非常に記憶に残る作品にはなっているが、ミドルプライス作品ということを含めてもう少しシナリオの内容を付けてほしかった、という意味でこの評価。

(ぶっちゃけコーナー)
主人公の語り口調を含めて、かなり気取った作品なので好き嫌いが出そうだなぁ…自分はそのどちらでもないように感じたけど、なんというかそれだけに注視してシナリオの内容が割と薄かった気もしなくない。
物語のパターンとして決まり切ってしまっていたから、作品の雰囲気に慣れてしまうと少し飽きてしまいそうだったしなぁ…。
由利√を先にやってしまうと後の√が壊滅的に面白くない…等々、物語として破綻しかねない構造になっているのも注意が必要かなぁ…。
嫌いじゃない、よくできている作品なんだけど、素直にはお勧めしにくい、そこにミドルプライス作品っていう要素も入っているからなおさらかも…。
まぁとりあえず、無料でプレイできる部分でたのしめるなら、後もずっと楽しめることだけは何度も言っておきたい、
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