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[レビュー]ことのはアムリラートの感想
2017-12-07 Thu 00:00
<作品名>     ことのはアムリラート
<製作会社名>   SukerasParo


ことのは・アムリラート
公式ホームページ
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シナリオ : 【 S 】 6-7h
主人公の『高遠 凛』はある日突然異世界に飛ばされて、言葉も通じず困っていたところを天使のような少女『ルカ』に助けられたのだった――。

主人公の飛ばされた異世界は建物や文化などは非常に酷似しており、大きく違うのはピンク色の空と使われている「ユリアーモ」という言語であり、世界に来たばかりで何も知らない凛はルカやレイといった優しい人たちの助けを受けながらもヴィスタント――訪問者として異世界に馴染んでいく過程を描いた作品となっている。

作中のメインともいえるのがエスペラント語という人工言語をもとに作られたゲーム中の言語「ユリアーモ」であり、それらを”学ぶ”シーンや専用のミニゲーム、辞書などが用意されている。
また作中の登場人物の多くはこの「ユリアーモ」で喋る為、一部の会話が理解できないシーンも多々存在している。
いずれかの√クリアで完全訳を表示することができるので、それらの不明な会話を理解したい場合は全体を2週する必要がある。

登場人物からもわかるが全年齢対象の百合ADVとなっており、表現的にもかなり抑えたものになっていることが多く、物語の中心が「言語の習得」という部分にある事から展開や場面においてもそれらが占める割合が多く、イチャイチャシーンのようなものはかなり少なめ。
しかしながら、シナリオとしては異世界に一人で迷い込んでしまった凛の心情を緻密に描き出すなどして、泣きシーンもいくつか存在している。
しかしながら全体として5-6時間で終わってしまう内容であることや、後半の展開については分岐が3√ほどに分かれてはいるものの、共通ルートと同じくボリュームがなく、さくっと終わるものになっており、そのあたりがシナリオ評価を下げた原因にもなっている。


【推奨攻略順 : 残留END→帰還ED→TRUE 】
基本的に攻略順と言えるほどの差分があるわけではなく、後半の選択肢のみで分岐。
攻略順も自由だが、物語的にもこの順番が望ましいだろう。


CG : 【 S 】
線が細く淡い塗りの絵で、線の一部はラフっぽい描き方をされているものもある。
全年齢対象なので、イベントCGも日常シーン用のものが中心で割と数も多めに用意されている印象を受ける。
カットイン描写が多かったのも印象的。


音楽 : 【 S 】
BGM11曲、Vo曲2曲(OP/ED)という構成。
用意されているBGMの数は少ないものの、作品自体が短いため気にならないともいえる。
全体的に強い印象のあるものはないのだが、「いつか自分たちの世界へ」は切ない旋律が特徴的で、一部の泣きシーンでは効果的に使われていた。
Vo曲としてはOPの「君へと続く道」がアップテンポで、特にエレキのかっこいい良曲。


お勧め度 : 【 S+ 】
全年齢対象の異世界百合ADV。
シナリオに関しては言語学習がメインとなっているため過度な期待をするべきではないが、泣きシーンも確かにあり、短くプレイできる百合ゲーとしては優秀ともいえる。


総合評価 : 【 S 】
シナリオのみでの評価としては、どうしても後半部分に盛り上がりがかけており、少し低めのこの評価となってしまっている。


(ぶっちゃけコーナー)
日本語の教科書のテキストを読み上げるだけで泣いてしまったゲーム。
異世界というすごい特殊な舞台に対して、凄く現実的な側面で描かれたゲームともいえる。

あまり振れなかった凛とルカの関係について。
何でも前向きに挑戦していく主人公の凛側の心の描写などはモノローグで多く表現されていたが、天使のようなやさしさを見せるルカに関しては言語の壁が邪魔をして100%の理解をすることが難しかった。そもそもお互いに惹かれていく様子自体があまり描かれていないものの、2週目ですべてのユリアーモを理解しながらプレイしていくと、不明だったルカ側の気持ち少しだけわかるようになったりとそのあたりは面白い部分。
「言語」だけをテーマとした作品としては非常に珍しく、かさねて百合ゲーであるという事はこの作品だけでしか楽しめない強みともいえる部分だろう。
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[レビュー]景の海のアペイリアの感想
2017-11-02 Thu 00:00
<作品名>     景の海のアペイリア
<製作会社名>   シルキーズプラスDOLCE


景の海のアペイリア
公式ホームページ
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キャラクター・シナリオ : 【 S++ 】
近未来の東京を舞台として主人公が偶然に自我を持ったAI(強いAI)である『アペイリア』を作ってしまうことから物語が始まる。
主人公たちがアペイリアの機能を使って作られてしまう完全没入型VRMMO「セカンド」がデスゲームになり、主人公はなぜかタイムリープに巻き込まれてしまう。そんな中で数少ないヒントからアペイリアを狙う存在に気が付く――魔法あり科学ありの仮想世界と現実世界で繰り広げられるAIと人間と時間の戦い。

作品は三羽√→ましろ√→久遠√→アペイリア√(TRUE)の順番に構成されており、選択肢等は出現するものの、上記の順番が変わることはない。
一本道の√ではあるものの、上記√はそれぞれしっかりと作られており、全体的なボリュームは一般的な作品とさほど変わりないといえる。

今回の作品で特徴的ともいえる要素が3つある。

一つ目が今作の主人公「零一」。公式的に変態と認定されており、エロに従順で基本的にどのシーンであってもエロ関係の話題でふざけていることが多いことから、基本的な会話は非常にバカっぽく、戦闘シーンの一部でも声があったりと力が入ってはいるのだが、どこかバカバカしいやり取り描かれているのは確か。仮想世界では複数のヒロインやそれ以外の女性キャラと関係をもつこともある。
しかしながら頭脳は非常に優れており、AI関連の知識はもちろんの事、状況把握や作品のメインともいえる頭脳戦のメインを担っていた。

二つ目がシナリオである。
正確に言うとテーマとなっている時間素行やそれに類する伏線で、作品の性質としてシュタインズゲートのような本格派の科学ADVに近い側面を持っている。
これらは非常に高いレベルで作られており、与えられた一つの状況で二転三転する現実を楽しめるのもこの作品の良いところである。
特に時間素行(タイムリープ)に関しても、「そういうもの」として置いておくことなく、量子論等を使った独自の解釈で、できるだけ現実の現象と齟齬がないようにじっくりと説明しており、それに付随した状況説明も作中では多く行われていた。
しかしそれだけに、内容が非常に難しくなっており、特に後半は解説用の図があるといえども理解には何度も読み返す必要があり非常に時間がかかる。

そして最後が魅力的なヒロインたちの存在である。
ある意味これは二つ目と被っている部分も多いのだが、秘密を抱えるヒロイン達と過ごしていき、そして協力して問題を乗り越えるシーン。そしてそのあとに待ち受ける展開。
変態的な主人公ではあるものの、恋愛描写はしっかりと描かれており、よく作られていた伏線と合わせて感動的なシナリオでは思わず泣いてしまうこともあるほど。

総じてすべてのレベルが高いということは言うまでもない。
しかしながら絶望的に相性が悪い要素があったのも事実。
科学ADVとしての側面が強かったところ、主人公がすぐにふざけるため力が抜け、すぐにヒロインたちの感動的なシーンに流れたりもする。
感情の起伏も非常に激しく、とくに冗長となりがちな説明部分で気持ちが置いて行かれる人も多くいるだろう。

上記の点を含めたうえでもシナリオがよくできていることを否定はしないが、最後の広げ過ぎた風呂敷のたたみ方を含めて、改善点は多くあり、泣きゲーとしては高く評価していないというのが今回の総じての感想ともいえる。


【推奨攻略順 : 無し 】
選択肢はあるが1本道の作品。


CG : 【 S 】
線が細く濃い塗りの絵。
枚数に関してはHCGが多めに用意されて入るものの、一般CGもある程度用意されており十分と言える。質もかなり高めで戦闘用のものから、日常シーンのものまで幅広いジャンルのものが多彩に描き出されている。


音楽 : 【 S 】
BGM38曲、Vo曲2曲(OP/ED)という構成。
BGMは数多く用意されており、現実世界と仮想世界という二つの世界に対応したものが用意されており、他にもAIをテーマとした「アペイリア」を代表とする不思議なBGMなどがあり、特に戦闘シーンや思考シーン等の暗めのBGMが多かった印象。
Vo曲はOPの「アペイリア」が印象的。BGMの同名曲とは違い、暗い雰囲気から始まる走るような旋律は非常にかっこいい。
対してのED「信じられるよ」はゆったりとした曲調。


お勧め度 : 【 S+ 】
時間遡行をテーマとした科学ADV、仮想現実を舞台とした剣と科学のファンタジー、そして恋と青春の物語。
要素としてはかなり含まれているが、もっとも評価できるのは科学ADVとしての側面であり、科学・近未来系、時間系の理論がしっかりと説明されている作品が好きな方にこそお勧めしたい作品。

逆にシナリオを深く読み込むのが苦手の方や、キャラの可愛さなどをしっかりと楽しみたい方にはお勧めしにくい作品。


総合評価 : 【 S+ 】
総じてシナリオはよくできているものの、全体的なバランスがとれておらず、改善点も見られる、泣きゲー重視の評価としてはこの程度。


(ぶっちゃけコーナー)
まず、凄い良く作られてるよね。
スリット実験とかはやっぱりその分野に少しでも興味を持っていた人間ならワクワクするし、ここまでしっかりとタイムリープについて考えていた作品もあんまりないと思う。
ただ、それだけにすごい理解が疲れたけどね。。。
何処に触れてもネタバレしそうだけど1点だけ。
上でも触れてたんだけど、簡単に言うと展開が不自然(というか早い?)。
というか、そうならざるを得ないんだけど、登場ヒロインや主人公たちの心は良く描写出来てはいたんだけど、すごく現実離れした場面だからこそ想像が追い付かないし、その「感情」に根差した「行動」というものにつながりを感じにくかったのかも。
そのへんをもっとはっきりとした…いや、はっきりと書いてはいるんだけど、もうすこしだけプレイヤー側に持ってきてほしかったのかも。
そういう意味では主人公が一番現実離れしてたかも。
まぁ、今回の主人公は感情移入するべきかどうかというのも一つの問題か。。。
時間・仮想世界・人間・AI…いろんなものが詰まった作品だから、最後の終わり方からも色々な解釈ができそうだし。
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[レビュー]月に寄りそう乙女の作法2.1 E×S×PAR!!の感想
2017-08-17 Thu 00:00
<作品名>     月に寄りそう乙女の作法2.1 E×S×PAR!
<製作会社名>   Navel


月に寄りそう乙女の作法2.1
公式ホームページ
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キャラクター・シナリオ : 【 S+ 】

turi (1)
エスト・ギャラッハ・アーノッツ アフター√ 【 S 】  4h
本編、 エスト・ギャラッハ・アーノッツ
前半ではお互いの両親への紹介や彼女の故郷そして思い出の地を訪ねたりと主従としてだけではなく恋人としてつながりを深め、中盤以降では新学年になったフィリア女学院(日本校)での1年を描いている。
二人にとっての新しいデザイナーとしてのあり方などについてお互いの心理描写を密に描き出し、アフタールートの中でもよりエストとの将来的な関係性について踏み込んで行くような内容となっている。
サブ要素として伊瀬也とジャスティーヌの仲の進展も描かれている。


turi (3)
銀条春心(パル子) アフター√ 【 S+】  2.5h
主に特別編成クラスと一般クラスの和解やパル子らの所属するネットショップ「ぱるぱるしるばー」での活動、そしてパル子の体質についてをメインとして語られている。
Navelとして、ギャクテイストの文章は一切緩めず、笑いながらサクサク進められるつくりとなっており、重要な場面でもうまく雰囲気を切り替えてしっかりと締めるところで締める√。
特に一番最後のED演出はさすがと言う他ない。
パル子の事をもっと好きになれるような、アフタールートらしい作りになっている。

turi (2)
月に寄りそう乙女の作法0 【 S+】  2.5h
「月に寄りそう乙女の作法 」シリーズの原点、大蔵衣遠視点で描かれた彼の学生時代のお話。
八千代の他にジャンやラフォーレなど新旧の関係者が登場する他、新キャラクターを交えて展開される。
1作目の衣遠から伝わる強い意思の原点であり、苛烈な覇道の始まりともいえる部分は全作通してのプレイをしているからこそ描けると言っても過言ではなく、√中では思わず涙を流しそうになるほどのシーンも。
彼の境遇やその心境をより詳細に知れたことによって各作品での彼の行動についての理由が分かり、だからこそ一番最初の衣遠へ対する感情が本当に信じられないほど昇華する事が出来る。
この√をもって皆に愛されるような一つのキャラクターとして完成したといっても過言ではないだろう。

【推奨攻略順 : パル子→エスト→つり乙ゼロ 】
パル子とエストはどちらでも最初に攻略可能。
両ルートを攻略後につり乙ゼロが攻略可能となる。


CG : 【 S 】
FD扱いとなっているこの作品ではあるが、枚数としては割と多い。
背景や新キャラクター等も登場しているため、立ち絵も増えている。
上記の事を考えると十二分と言えるだろう。


音楽 : 【 S++ 】
新規追加BGM4曲、Vo曲2曲(ED)という構成。
BGMでは「こんがり夕焼け色ベルギーワッフル」がつり乙ゼロ√において、泣きシーン等の要所で良い働きをしていた。
何よりも特筆しておきたいのはVo曲2曲。
どちらもテイストの違う曲ではあるものの、特徴的な動画と共に流れるそれは名曲と言わざるを得ず、単体でも十分に価値のあるものとなっている。

お勧め度 : 【 S++ 】
エストとパル子の二人アフタールートをメインに添えた「つり乙2」のアフター作品。
言うまでもなく、完成度は非常に高くFDと言うよりは続編と言ってしまったほうが御幣がない。
ギャグテイストをメインとしながらも各登場キャラクターの心理描写に深く踏み込んだ描き方をするシナリオは健在。
全キャラクリア後に攻略化脳になる「月に寄りそう乙女の作法ゼロ」に関しても、このシリーズのファンなのならばプレイすべき√と言える。
上記の事柄を鑑みて続編ながらもお勧め度を高く評価しておいた。

総合評価 : 【 S+ 】
名作の域、安定して高品質の作品をコンスタントに生み出すメーカーにも賞賛を送りたい。

(ぶっちゃけコーナー)
「つり乙」や「乙りろ」を含めると、今回で5作目。
シリーズ物としても服飾というテーマでの作品としても最終段階といえる作品。
今回も文句のつけどころがないほどの完成度だったので、だからこそ同シリーズの続編を求める心もあるのだが、
やはり心機一転の新シリーズを開始してほしい気持ちもある。
なんにせよずるずると過去の栄光に引っ張られて、惰性で物語を作るだけ。。。と言う危険性もあるため、綺麗な記録のまま保存しておきたい、今回の作品でそんな事を考えました。
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[レビュー]虚ノ少女の感想
2017-07-27 Thu 00:00
<作品名>     虚ノ少女
<製作会社名>   Innocent Grey


虚ノ少女
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シナリオ : 【 S+ 】
前作「殻ノ少女」の続編にあたる作品で前作から2年の年月を経て発生した事件から物語は始まる。

この作品には過去に発生した「六識事件」とは別に、富山のとある集落で発生した戦前からの事件も登場しており、それらの事件が複雑に絡み合うことで一つの物語となっている。
そのため作品では過去編がシーンとして多く登場しており、主人公以外の他者視点(主に主人公となるのは雛神理人)が多くなっている。

登場人物も飛躍的に増えており、過去と現在を合わせるとある程度のシナリオをクリアした後でも人兼関係を把握するのにも一苦労する。
前作同様、作品ではADVパートと推理パート、捜査パートがあり、その過程で手帳に書き込まれる人物・証拠等の情報も上書きされていくため、適宜確認して進むとよいだろう。

事件自体はある程度進めることで「真相」はおおよそ推理・把握することが可能であり、そこまで複雑なトリック等が出てくるわけではない。
この作品を読み込める推理作品として押し上げているのは、登場人物の心。
主人公はそれを「偏執(パラノイア)」と表しており、時に暴き、時に解決することで事件に対して向き合っていく。
前作以上に作りこまれた物語の中で人々の心は複雑な色模様を見せ、そして前作を経て「朽木冬子」というパラノイアに取りつかれた主人公もまた、様々な事件を通して心を変えてゆく。
続編としての質は十二分に高く見どころも非常に多い作品となっている。

[ 主人公 ]
前作同様に新宿で探偵業を営んでおり、前作の事件から2年間は冬子の行方を探る日々を過ごしていた。

【推奨攻略順 : - 】
ある程度のロックは存在しており、そこに従って進めばよい。


CG : 【 S 】
前作から最もレベルが上がった所の一つ。
繊細な線で描かれた絵に色のはっきりとした丁寧な塗りはそれだけで商品となるレベル。
キャラ個別√が存在しない代わりに枚数もかなり多く用意されている。
無論、流血・グロシーンのCGも多く存在しているので注意。


音楽 : 【 S+ 】
BGM52曲、Vo曲3曲(OP2/ED1)という構成。
BGMにはおそらく「殻ノ少女」殻のものも存在(少なくとも同じメロディラインのもの)している。シリーズのイメージを壊さない静かで妖しい印象を受けるものが多く、特に和テイストにまとめられている印象を受けることも多い。
Vo曲もBGM同様なのだが、やはり力を入れているのはED曲。
TRUEENDで流れる「ソレノイド」は「瑠璃の鳥」に比べるとどうしても威力が劣るがそれでも名曲であることは否めない。


お勧め度 : 【 S+ 】
前作「殻ノ少女」からのシリーズ、3部作のうちの2作目。
推理作品だが、メインは相変わらず心理描写の繊細さにある。
前作をプレイしていなくてもシナリオ自体は理解できるが、「殻ノ少女」をプレイして行うことが作品を楽しむための最低条件であることは間違いない。
まだ完結していない(当方プレイ時:2017年春)ので、完結してからすべてをプレイしたい人は注意。


総合評価 : 【 S+ 】
絵の表現力もかなり向上しており、シリーズ物であることを鑑みても名作のうちの一つであることは言うまでもなく、この評価。


(ぶっちゃけコーナー)
ネタバレしないで、というと何を語れば…ってなるんだけど。
タイトル画面に出ていた「雪子」について少し語りたい。
今作のメインヒロインなのかなぁ~と勝手に思ってたんだけど、時坂さんには冬子がおるからね(杏子もおるけど)、そういう立ち位置ではなかった。
どっちかというと事件の中心…というか、この子と砂月についてがこの作品で起きた事件の「本質」…というかメインといえるよな。
ただ、それだけにとらわれず、登場した一人ひとりがどんな行動をしてどういう思いで行動していたのかを考えながらプレイすると、心へ去来する想いってのも変わってきそう。
基本的に2週するような作りになってるのはそういう意味でえらい。
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[レビュー]殻ノ少女の感想
2017-07-20 Thu 00:00
<作品名>     殻ノ少女
<製作会社名>   Innocent Grey


殻ノ少女
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シナリオ : 【 S+ 】
終戦後の東京が舞台の本作品、「カルタグラ ツキ狂イノ病」の続編にあたる。
ある春の日に井之頭公園で出会った朽木冬子という女学生から「私の正体を探ってほしい」という依頼を受けるところから物語は始まり、作中では2度の大きな猟奇殺人事件に立ち向かうことになる。

エンディングとしては5種類。
BAD√ENDも含めるとさらに数は増え1つの事件に対しての分量も非常に多い。
しかしながら共通部分が多くあるため2週目以降からはかなりの速度で攻略が可能となっており、全体的なシナリオ量としては一般作品と同程度と見積もってもよいだろう。

作品はシナリオパートの中に時折MAP選択や操作パート、推理パートなどの選択シーンが登場し、作品の中での展開等を大きくつかさどる重要な部分となっている。
自分が推理しなくてはならないため作品への没入感は高まるのだが、どうしても展開のテンポは悪くなるため諸刃の剣ともいえるだろう。システム面が整備されていないため今作では後者の効果がより色濃く出た印象がある。

シナリオとしてはまさしく推理小説というべき物。
どうしても行動の理由としても甘い部分があったり、展開の強引さがみられる部分はあったものの、発生した悲惨な猟奇殺人を解決していくことで明らかになる入り組んだ人間関係やそれぞれの思惑、そして描かれる心理描写はほかの作品では得難いものだと言える。
その中でも特にメインヒロイン枠である「朽木冬子」の心情を考えると、彼女とのシーン、とくに言葉のやり取りや細かい描写については思わず涙してしまう人もいるだろう。

どのエンディングに関しても2つの事件のおおすじに関しては変わる事無く、関係人物の顛末(生死を含む)が変化するものとなっている。
その中でのシナリオなのでどうしても変化に乏しいように思えるのだが、周回をこなしエンディングを経るごとで分かっていく登場人物の心や行動の理由等には感じられる人にとっては深い意味を持つ。
とあるエンディングのみ最後のEDにて「瑠璃の鳥」が流れるのだが、その時自然と流れる涙はどういった経緯のものなのか自身でも説明しがたいものがある。


[ 主人公 ]時坂 玲人
新宿で探偵業を営む今作の主人公。
本作の六年前に起きた「六識事件」で恋人を失っている。
作中では成り行きで女学校にて歴史学の教師として教鞭を振るうことも。

CG : 【 S 】
2008年ということで少し昔の作品になるが、線が細く濃い塗りで描かれたイベントCGは繊細でいつまでも輝きを失わない。
バランスの危うさや、古さは感じるもののハッとする美しさを感じることも多い。
また作中には大量のグロCGも存在するので注意。

音楽 : 【 S++ 】
BGM26曲、Vo曲1曲(テーマ曲)という構成。
BGMとしては作風もあってか暗い曲や落ち着いた曲が目に付くが、一曲一曲の旋律がとても強く印象に残る。
そして何よりもEDとして使われている「瑠璃の鳥」の威力。
イントロのサックスは今なお褪せず、鮮烈な印象を与える霜月はるかさんの名曲。根強い人気のあるこの曲の評価は最高ランク。

お勧め度 : 【 S 】
推理・サスペンス物が好きな方にはお勧めしやすい過去の名作。
グロシーン等があるので苦手な方は注意。
また余裕があるのならこのシリーズはきちんとしたプレイ順があるので注意しておきたい。

総合評価 : 【 S 】
Innocent Grey発の名作であり、数少ない推理物作品の一つ。
特に心理描写に重きを置いている作品でもあるので、その質も考慮してこの評価。

(ぶっちゃけコーナー)
殻ノ少女シリーズという、「殻ノ少女」→「虚ノ少女」→「第三作目」の1作目にあたる作品であり、上記で説明した「カルタグラ」の舞台から4年後の作品。
作中にはカルタグラ関連の人物も数多く登場しており、しっかりとプレイしておきたいのならばそこからプレイするとよいだろう。
基本的には推理小説のような作品なのだが、各キャラクターの心理描写に非常に重きを置いているため男性だけではなく女性にも人気が高いだろうと思われる作品(というより、お勧めしたい)
完成度という意味でも高く、グロ耐性があるのならばぜひプレイしてほしい。
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