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[レビュー]シンソウノイズ ~受信探偵の事件簿~の感想
2017-02-18 Sat 00:00
<作品名>    シンソウノイズ ~受信探偵の事件簿~
<製作会社名>  Azurite

シンソウノイズ ~受信探偵の事件簿~

シナリオ構成
S++
全7章構成の作品。
1-2章は共通ルートで3章からは各章でキャラ分岐が発生する形となっている。
基本的にキャラ√1h程度と短めになっている。
原則として各章で一つの事件が発生するため、全体的なボリュームは十二分と言えるだろう。

【推奨攻略順 : ひかり→夏希→沙彩→百合子→萌花BAD→萌花→さくら→TRUE 】
攻略順に指定はないのだが、物語の形状通り、発生した分岐キャラ√をこなしていくのがよいだろう。

CG
S
線と塗りが濃く、肉感の強い絵。
立ち絵やイベントCGは完成度が高く見入ってしまうほどとは言えないものの、独特の質感の絵はエロシーンを含む肌が多く出るシーンで本領を発揮している。
多くはないのだが、バトルシーンだけすこし毛色の違う雰囲気になっているのも特徴的だろうか。

音楽
S++
BGM34曲、Vo曲2曲(OP/ED)という構成。
幅広くそろえているBGMの中で目を引くのはやはり探偵シーン関連の物。
特に推理シーンを代表とする「真相推理」や犯人決定シーン用の「犯人はお前だ!」などは特有の物だろう。各所で鳥肌物だった「決意の時」も特に素晴らしいBGMとして追記しておく。
Vo曲は高音がクセになるOPやEDのシックでかっこいい雰囲気に誰しもが虜になるだろう。
ちなみにEDに関しては萌花VerとさくらVerがある。

お勧め度
S++
SF推理サスペンスをメインとした青春学園物。
心が読める主人公がとある事件を発端として探偵として数々の事件を解決していくこととなる作品で、推理物、サスペンス物が好きな人には是非にお勧めしたい。
特殊能力も出てくるが、バトル等は基本的にないと思ってよい。

総合評価
S++

公式ホームページ
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生まれつき他人の心を読んでしまうという能力をもった人物が主人公の今作。
学校行事のために班を組まされることで出会った6人。
感じの悪い委員長系女子、クラスのマドンナ、自称霊感少女、お調子者、スポーツバカ、そして前から気になっていた少女――。
彼らと出会うことで物語は始まった。

この作品を簡単に表すなら、巻き込まれた”事件”を心を読む能力を駆使しつつ解決していく青春学園物なのだろう。
現に最初はヒロインの一人の体操服が盗まれるという事件の犯人に間違われるというシチュエーションで力を発揮する。
それが、クイズイベントになり、殺人事件になり…と章を経るごとにヒートアップしていくのは言うまでもない。

心が読めるということで推理者としては少し邪道な部分もあるが、「心の声」を出したのが誰かわからないという制約があるため、実際に誰が犯人なのかわかることは少なく、あくまで「論拠」の一つとして扱われることが多く、実際に問い詰める際には物証等をきちんと用意している。

シナリオとして推理の質は実はそこまで高くないのだが、ゲームのシステムを巧くつかいそのあたりをカバーしていたことに関しては高い評価をしている。
今まで似たような探偵物や推理物があったけれど、これほどまでに巧くプレイヤーを参加者として推理物の魅力を伝えられた作品は類を見ない。
質が高くない、とはいったものの6章のクイズ等、謎解き物としては一般小説に負けないレベルであることは保証したい。また、後半までは選択肢等を間違えても、何度も挑戦できるあたりも個人的にはうれしかったり。

推理(事件)自体も魅力なのだが、主人公がもともと根暗(能力ゆえに)で無気力な人間だったはずなのだが、物語が進むごとに探偵としての信用を勝ち取っていき人間関係を作っていく様をきちんと描けていることに関しては手放しで称賛したい。
個人的には「犯人はお前だ!」を綺麗に言えない主人公に何度も愛おしさを感じたし、だからこそ人間的な主人公がステップアップしていくごとに自分ことのように喜びを覚えた。

推理論拠の一つとして扱われている「心の声」を各キャラの心理描写として使用しているシーンがあるのも魅力の一つだろう。
一対一での会話などで心の声を聴かせるシーンは作中に多くあり、作品自体が持つ設定を巧く使いキャラクターを作りこめており、だからこそ作中に出てくる班のメンバーすべてに愛着を持つことができる。
作品には魅力的なキャラクターが驚くほど多く出てくるが、その中でも班メンバーはやはり別格といってもよく、そういう雰囲気に持っていけたからこそ、終盤には泣きシーンを作れた部分もあるのだろう。

推理物というと謎解きがメインのように思えたが、セットである「犯行動機」が物語で重要になるようにこの作品では「心」をとても大切に取り扱った作品であり、楽しくもあり、悲しくもある非常に読み応えのある作品に仕上がってたといえる。

コンフィグ等にかんしては基本的な部分についてそろっており、プレイに支障なし。

【総括】
本格的な推理アリの青春学園サスペンス物として不動の地位を築いたといっても過言ではない名作の一つであると自信を持って保証する。

(ぶっちゃけコーナー)
推理物って小説でも結構苦手な部類になるんだけど、これはほんとにおもしろい。
純粋に面白いと思えた作品はそういう意味では久しぶりなのかも。
推理要素以外にも面白いところが多かったのが振り返った感想でもある。
主人公が好きになる作品はやっぱり面白くなりやすいなぁ。
そういえば推理物というと過去にはあかべぇさんとかが作ってたけど、推理の質も違うし、古式迷宮みたいな変な選択肢制度でもないからすごくプレイしやすい。
あとエンドあとに各キャラの声優コメントが聞けるんだが、皆適当なこと言いすぎて笑ってた。くすはらゆいさんが最後の最後まで本当のことを言わな過ぎた…。
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[レビュー]王の耳には届かない!の感想
2017-02-11 Sat 00:00
<作品名>    王の耳には届かない!
<製作会社名>  AXL

王の耳には届かない!

シナリオ構成
S+
ヒロインは4人、共通ルートは3-4h程度と短めだが、各個別ルートが3h程度となっており、全体的なボリュームは十分。シズルとジーニア√にのみBADENDが存在。
そのほかノーマルEDも2種類存在している。

【推奨攻略順 : (ノーマル→)コーリオ→シズル→ジーニア→ピオニィ 】
ピオニィ√のみ、誰か一人攻略後に攻略可能。
基本的には√間でのシナリオの干渉がないため、攻略順に指定はない。

CG
S
いつも通り塗りが濃く、硬い質感の絵。
独特ともいえる質感はいつものAXLらしいといえ、全体的に安定した品質であることは言うまでもない。また、いつも通りSD絵も豊富に存在している。

音楽
S+
BGM28曲、Vo曲5曲(OP1/ED4)という構成。
いわずもがな、各場面各種のBGMをそろえているが、その中でも今までに比べ戦闘用やそれに類するシーン用のBGMが多いのが印象的。
Vo曲は茶太さんのOPの他に各ヒロイン用にEDが用意されており、どれも良曲なので十二分に高評価を付けられる。

お勧め度
S+
田舎が舞台の勧善懲悪作品、AXLの定番の作品ともいえる
全体的なレベルは言うまでも無く高く、AXLファンは十二分に楽しめるだろう。
シナリオも安定しているので、AXLファン以外の初心者にもお勧めしやすいのが特徴。

総合評価
S+

公式ホームページ
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戦場で死んだ親友コルの遺言で、主人公のキャスはいつもいい風が吹く国境の田舎『バーレ村』に向かい、彼の祖母にその遺品を渡した。
そして、用心棒として静かにその村を守っていくことを誓ったのだが――。

共通ルート序盤、物語の始まりはかなりゆったりとしており、主人公やヒロイン達の登場後は基本的にゆったりとした物語を楽しむことができる。
終盤にかけて一つ大きな問題が発生し、それを解決することで各個別ルートへと分岐する。

全体的にはいままでのAXL作品とさほど大きく変わらない物語構造で、特に驚くべきところはないのだが、強いて言うと共通ルートだけではあまり物語に盛り上がりがない印象があった。今までの作品では共通ルートにかなり大きな問題を持ってきていたので、それと比較した場合にどうしても見劣りするものがある。
しかしながら、いろいろな伏線をきちんと残しており、各個別ルート(一部の√だが)できちんと回収をする形になっており、今までと比べると共通ではなく個別ルートに大きな盛り上がりが存在している。

再度認識したことだが、各ヒロイン√においてシナリオを展開させることはもちろん重要だが「ヒロインの魅力」を伝えていくことも一つの大きな役割である。
その点においてこの作品は巧く表現できていたように思う。
ヒロインの魅力をきちんと伝えているからこそ、プレイヤーは感情移入して作品をプレイできるし、だからこそ後半の物語において心を動かされる。
正直に言わせてもらうと、各ヒロイン√においてのシナリオは決して質のいいものとはいいがたく、どちらかというと無難な展開で安定した物語運びと言ってしまえる物だろう。
しかしながら、それまでの前節をしっかりと書き込めているためにそれ以上の効果を発揮し、泣いて笑える勧善懲悪作品に昇華できている。
それでいて朴訥とした素朴な雰囲気をけさないようにしっかりと形作っていることに関しては素直に称賛したい。
長く質のよい作品を安定して出していける秘訣がこの辺りにあるような気がしてしまう。

先ほどはヒロイン√はたいして盛り上がりのないものだ、と失礼なことを言ったが、今までの同系統作品と比べるとどのルートも異質と言えるのは確かで、ある意味その部分がこの作品と他の作品と分けている部分ともいえるだろう。
すべての√が少しずつ物語の根幹部分にかかわっているために、全キャラをクリアしないと物語全体の背景をすべて把握することはできず、これと言えるグランドエンドは存在しない。
どのルートからの攻略でもネタバレにならないあたり(※主題としている問題が違うため)はシナリオとしてうまく作られている印象を受けた。

コンフィグに関しては非常にプレイしやすい環境をそろえてくれており、チャート等もあるので攻略もしやすいだろう。

【総括】
全体的に安定した平均より上の作品で、AXLらしい素朴な良作という評価を安心してつけられる。

(ぶっちゃけコーナー)
評価のところではシナリオ部分しか語ってないのだけれど、歌とかに関してもそれ単体で商品となるくらいにいいものだし、絵に関しても安定していて時折ハッとするものも混ぜられていたりとやっぱりこれも質が高い。
シナリオももちろん重要だとは思うけれど、こういうバックグラウンドあってこその作品なんだろうなと思う。
長く愛される会社だとは思うけれど、飽きられないか心配なのも確か。
どこかでブレイクスルーのような作品が作られてくるのではないかと個人的には期待している。
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[レビュー]夏彩恋唄の感想
2017-02-04 Sat 00:00
<作品名>    夏彩恋唄
<製作会社名>  すたじお緑茶

夏彩恋唄

シナリオ構成
S-
攻略キャラは4キャラ。
共通ルートは3-4hで個別ルートは2h程度となっており、全体的なボリュームは乏しい。

【推奨攻略順 : 彩花→紫苑→光→悠那 】
各個別にネタバレ等はなく、攻略順に指定はない。

CG
S
以前より塗りに立体感が増え、テカリが増えた絵。
いままでよりエロ部分に重点を増やしているので、そういったシーン用のCGが増えているイメージ。なお一部SD絵や以前までのような特大サイズのCGもきちんと存在している。

音楽
S
BGM14曲、Vo曲1曲(OP)という構成。
DucaさんのOP曲「ナツコイ」はさすがというべきか、1曲だけではあるものの夏らしいすっきりと爽やかな恋を歌い上げてくれている。
BGMに関しては全体的にバランスよくそろえているが、やはり不足気味。
EDがないのもいたいところだろう。

お勧め度
S
すたじお緑茶の「恋色空模様」「南十字星恋歌」の恋シリーズに続く3作目の恋愛学園物。
作中では「南十字星恋歌」の舞台「グインベルン公国」や登場キャラクターの家系等の名前が出てくるシーンも多い。
シリーズ作品が好きだった方はプレイしてもよいだろうが、恋愛学園物としての魅力にかんしては少し欠けていると言わざるを得ない。

総合評価
S

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舞台は日本、とある事情のためクラスメイトの女の子と「嘘の恋人関係」になることに。
幼馴染や長く会っていなかった妹、そして許嫁を含めた少し不思議七つの物語。

割と設定としてはありがちな恋愛学園物。
主人公の出自がお金持ちという特殊な点はあるものの、月10万円の費用で妹と二人暮らしをしており、金銭感覚に関しては普通。
そのた家事も一通りでき、勉強に関しても平均よりも少し上というもので、主人公としてのキャラクター性というものに関してはあまり特筆すべき点はない。

物語のメインと言っていいのはやはりヒロインたちの存在。
学校で一番かわいいが、口や性格がかなり悪い(?)嘘の恋人、いざというときに包み込んでくれる姉のような存在の幼馴染、おっとりとした性格だが主人公の事に関してはしっかりと行動をする許嫁、長い間会えずに兄に恋愛のような感情を抱く妹…と、さっくりと書くとこのような感じになっている。
どうしても、この話じゃなきゃかけないヒロイン! というわけではないところが少し悲しいところだろうか。

嘘の恋人である「悠那」と付き合っていくことで、他のキャラクターの魅力に気が付けたり、最初は苦手だった悠那自身への魅力へ惹かれていったりと、単純な物語であるためか、作中でしっかりとヒロインの魅力は伝えられていたし、全体的にかなり無難に作られた印象がある作品。
しかしながら他の作品と「ここが違う!」といえるポイントがあまりなく、他の作品に埋もれてしまいそうだ、というのが最初から最後までの感想。

今までの作品と比べるとエロシーンが多くなったが、個人的な観点からこの部分に関してはあまり評価をしていないし、そうなるとこの作品の魅力と言えるべき部分が消えてしまうというのが正直なところ。

コンフィグに関してはかなり簡素ではあるものの必要最低限の機能はそろっている。

【総括】
作品として完成はしているが、それだけ…という感じ。
失敗はしていないが、成功もしていないということでこの評価。

(ぶっちゃけコーナー)
あと毎度のことだが、各話の最初にOPを何度も流してくるのはなぜなんだ…。
EDがないのは結構きつい。
他の作品で当たり前にあるものがないというものは、やはり弱点と言えるだろう。
シナリオの魅力はあまりないのは置いておいて、シナリオのボリューム、BGM、CG等、一般的に誰でも比べられる部分において他作品に後れを取っているというのはやはり厳しいと言わざる負えないような気がする。
嫌いじゃないんだけど、本当に好きと言いにくい作品で、感想を書くにも書くべき部分がなさ過ぎて少し困ったのが本音。
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[レビュー]枯れない世界と終わる花の感想
2017-01-28 Sat 00:00
<作品名>    枯れない世界と終わる花
<製作会社名>  SWEET&TEA

枯れない世界と終わる花

シナリオ構成
S
攻略キャラは4キャラ。
大筋のシナリオが一本あり、クリア後にエピローグとして各ルートに分岐する形。
エピローグの分量は30分程度とかなり短いため、全体的なボリュームも少ない。

【推奨攻略順 : コトセ→ユキ→ハル→レン 】
差は基本的にエピローグのみなので好きなキャラからの攻略で問題ない。

CG
S
全体的に美麗といっても差し支えない質の絵。
時折見入ってしまうような美しい絵も数点存在し、綺麗な世界観を十二分に表現したこの作品の見どころの一つともいえる。SD絵も8枚ほど存在。

音楽
S
BGM23曲、Vo曲2曲。
BGMでは静かなピアノの曲が印象的で目立ってはいるが、中にはほんわかとした明るい曲も同じくらい存在しており、多様性はある。
Vo曲はやはり印象的なイントロで始まるOPに注目だろうか。

お勧め度
S
綺麗な世界観で描かれる作品。
話の作り自体も良く泣きゲー寄りの作品ではあるのだが、いかんせん話が短くかつ単調でルート間での差もないため、各人へのお勧めを特にする事はない。

総合評価
S

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いつもならば作中のあらすじや舞台を書くのだが、
その点で言えばこの作品はかなり特殊。
作中で語られる世界観は綺麗ではあるものの、説明はかなり曖昧。
ぶっちゃけ

どうやら他人を犠牲にする事で生きながらえる『天使』というものが周知されている世界であり、作品の主な舞台は小さな町であることがうかがえる。
主人公が行動の拠点とするのは、ヒロインの3姉妹が経営する喫茶店。
3姉妹はそれぞれ天使の役割を持っており、限界を迎えた住人を花に変え、世界に還元させることで世界を持続させているようだが、その役割自体のおかげで姉妹も生きながらえている・・・? しかしながら、その力を使えば使うほど天使の力に犯されて、いわゆる『死』にも近づいている。

作中ではこの力を「他人を犠牲にする」と表記しているが、上の要素を一つ一つ見て行くと、どうにもこのあたりの矛盾が激しい。
こういうところを見ると作者の「こうしたい!」という強烈な設定の強要が見て取れてしまい上手くない。

作品では、コトセ→ユキ→ハル(→レン)の順でヒロインを助けるのだが、各キャラを助ける際に選択肢が出現し、その選択によって個別ルートに入る事が決まる。
個別ルートに入る事が決まった場合、そのキャラクターの救済後に短い個別シーンが描かれ、その後は一般ルートと合流しすべてのエンディングが終わった後のエピローグとして、1h足らずのシナリオを見る事ができる。

物語の構造上、共通となるルートの話をしっかりと書ききらねば良い作品になりえないのだが、この作品はその共通部分に関しても少し手抜きを行っている。

各キャラの救済はたしかにお涙頂戴の設定を作ってはいるのだが、いかんせん登場キャラクターへの書き込みが足りない。
各ヒロインキャラに対してはもちろんなのだが、ルートに関連した重要なサブキャラクターも多く登場しており、それらのキャラクターを生かしきれていないのも、作品としての質を大きく下げる原因となっているだろう。
せめて個別ルートがない分、ここにシナリオの重点を置かなかったのは痛手。
分量的に無理という話であれば、各ヒロインのエピローグを削ってでも書くべきだった。
ポッと出のキャラが死んで、ヒロインが泣いて、主人公が助けて…というのを繰り返したところで、感動するわけがない。

また、シナリオとして主人公が助ける際に「どうにかこうにか」というのを使いすぎ。
たしかに、そういった作品が有るには有るが、それは「そうなるだろうな」という前提(努力)を書いているからこそ使える技である。
デウス・エクス・マキナはやはり批判されるべき演出だろう。

世界観や設定なんかは割と悪くないだけに、各キャラのスポットが当たるシーンをしっかりと書ききり、キャラクターエピソードを交えて、そのキャラの魅力はもちろん、プレイヤーの愛着をしっかりと定着させるべきだった。
BAD気味の各個別ルートを作る事で世界観の説明(天使の力を行使しなかったら・・・などのIF)を行う事もできただろうし、発展性はまだまだ有る作品だったはず。

それだけに、書き手によってつぶされて作品として少し悲しくも有る。

コンフィグに関しては問題ない。

【総括】
ミドルプライス作品として、という不名誉なセーフティーを使ってこの評価。
シナリオ以外は十二分に良作。

(ぶっちゃけコーナー)
今回は上でほとんどぶっちゃけてるからあんまりなかったり。
泣きゲーに見せかけてぜんぜんなけないしすぐ終わるし…。
ミドルプライスだから…という言い訳をしていいなら、この作品のシナリオを使うべきではないと言う話になるので、やっぱり書き手の問題なんだろうな。
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[レビュー]スキとスキとでサンカク恋愛の感想
2017-01-21 Sat 00:00
<作品名>    スキとスキとでサンカク恋愛
<製作会社名>  ASa Project

スキとスキとでサンカク恋愛

シナリオ構成
S
メインヒロインは4人で、各ルートの攻略時間は2時間程度。
サブヒロインも二人存在しており、それぞれ1h程度のシナリオが存在。
全体的なボリュームは平均か少し少ない程度。

【推奨攻略順 : 志衣菜→真帆→茜→カーラ→七瑠→すず 】
攻略順に指定はないため、好きなキャラからの攻略で問題ない。

CG
S
今までの作品のようなビビットな印象はなく、一般的な作品に近づいたイメージ。
特に色使いは全体的に淡くなっており、よく言えばこなれており、悪く言えば個性が失われた。

音楽
S
Vo曲2曲、BGM24曲という構成。
BGMはまんべんなく、各キャラテーマを含め各場面用のものがそろっている。Vo曲としてはOPの佐咲紗花さんが歌う「Heart beat」は爽快感のある良曲で、独特のメロディが心地よい。

お勧め度
S+
三角関係成分も入っている学園物だが、やはりメインはギャグ。
今までのASaProjectのギャグ成分が好きだった方は十二分に楽しめるだろう。
いつも通り、多分野の作品やメタネタなど笑いに関してはタブーがなく、スタートから終わりまで一貫してネタを多用している。

総合評価
S

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親の再婚からずっと一緒にいる義理の妹と幼い頃に一緒にいた実妹。
ずっと一緒にいる幼馴染と一目ぼれをしてきた先輩。
それぞれの三角関係の頂点として主人公を置き描かれる今回の作品。

舞台はB研というオタクたちの集まる部活で、主人公を含め登場人物はそれぞれ何かしらのオタクである。

上記の事からわかる通り、登場キャラクターたちは一人ひとりがとても『濃い』存在であり、作中を所狭しと暴れまわる。
もちろん、恒例ともいえるネタキャラ枠も存在しているが、今回に関してはどのキャラクターもギャグ成分が深くなってる気もしなくはない。

この各キャラオタク設定はこの作品のメインともいえるギャグ成分にも深くかかわっており、オタク的な言動をネタとして扱うことがかなり多く、それに次いで他作品からの引用ギャグ、その次にメタネタというギャグの比率になっている。

作品のメインともいえるギャグ事態については、数うちゃ当たる戦法でもあるのでどこかでは引っかかり笑える部分はある。
しかしながら過去のASaPro作品とくらべるとその質が落ちてきているような気もしなくはない。もう一歩踏み込んで笑いが取れるところで踏み込むのをやめてしまった印象である。

作品の要素の一つとして入っている三角関係についてはおまけ程度に考えておくとよいだろう。恋愛描写ではヒロインの個別ルートにおいて各キャラを対比させてシナリオを進めているがあくまでその点に限った部分であり、内容自体について何か踏み込むということはなく、失恋シーンを描く程度にとどめている。
(例えば、実妹問題とかを深く掘り下げてはいない)

作品自体のテンポがよく笑いも多いので飽きることなくプレイすることはできる。
この会社の作品をプレイしたのが初めての人ならば十分に楽しめるだろう。
しかしながら恋愛0キロメートルからプレイを続けている人にとってはどこか物足りなく感じる作品であるのも確かで、このまま同じような作品を作る場合にどこかテコ入れを入れる必要性を感じる作品でもあった。

甘利かこの作品と比べるということをしたくはないけれど、ただ笑える作品というだけではなく、この作品だからこそ表せる、という確たるテーマ等を見せてほしかったというのが正直なところ。


コンフィグに関して大部分は問題ないのだが、セーブ機能がかなり特殊で慣れるまでプレイしずらいという問題はある。

【総括】
ギャグメインの作品で、シナリオ自体が深いというわけではないのでこの程度。

(ぶっちゃけコーナー)
昔より笑いのレベルは確実に落ちてる気がするんだよね…まぁ面白いんだけど。
それだけで終わっちゃうってのが今回の作品な気がする。
昔のは「面白かった!」という気持ちがもう少し強かったのかも?
笑いだけにするには余計な成分が多かったのか、キャラが動かしにくかったのか…。
原因が定かでないのが気になるなぁ。
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