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[レビュー]千の刃濤、桃花染の皇姫の感想
2016-12-10 Sat 00:00
<作品名>    千の刃濤、桃花染の皇姫
<製作会社名>  オーガスト

千の刃濤、桃花染の皇姫

シナリオ構成
S++
攻略キャラは5キャラ。ストーリーの形式は朱璃√を本編として各キャラが順に分岐していく形をとっている。
また各キャラ√攻略後にアフター+Hシーンとしての「余談」が追加されるほか、ある程度まで本編を進めるとサブヒロイン3キャラのショートストーリーも追加される。

【推奨攻略順 : 滸→奏海→エルザ→古社音→朱璃 】
本編に向かって順次攻略した場合はこの順番になるが、ロックがあるわけではないので本編を先にやる場合はまっすぐ朱璃√を目指すとよいだろう。

CG
S
べっかんこうさんの安定した絵は質・量ともに言うことなし。
立ち絵の雰囲気を変えることで様々な場面で使いまわす技術は相変わらず存在しており、たしかに作品を力強く支えている。
そのほか今回は半動画のような演出も加えられており、レベルアップが最もみられる部分かもしれない

音楽
S++
BGM53曲、Vo4曲という構成。
まず驚くべきはそのBGMの数だろう。それらすべてが和テイストのものとなっており管・弦楽器、をはじめ太鼓などの楽器を使用することで統一感を高めると共に作品の舞台を形作っていた。1曲1曲の質も高いためクリア後におちついて視聴するのもよいだろう。
Vo曲で気に入ったのは「嗚呼 絢爛の泡沫ゆめが如く」と「月夜に舞う恋の花」
一方は勢いのある和テイストの曲で、おもわず体が動くほどノリよく聞ける良曲。
対して各キャラ√用のEDとして使われた「月夜に舞う恋の花」は和風の歌詞をしっとりと歌い上げた名曲。途中の転調からなども見どころだが、なによりもその歌詞はクリア後に落ち着いて聞くと泣けてしまう。
少し悲しい歌なので本編のグランドEDとしては使用しにくいのだろうが、個人的にはいちばん好きな曲。

お勧め度
S++
雰囲気としてはユースティアに近いバトル多めの作品。
シナリオは割とわかりやすいのに深く作りこまれているので、全体的な質の高さも相まって多くの人が楽しんでプレイできることは間違いないだろう。
はっきりとしたグロシーンはないが、流血シーンが割と多く音なども併せてリアリティはあるので注意する人は注意を。

総合評価
S++

公式ホームページ
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宰相の裏切りによって共和国に占領された皇国。
皇帝である蘇芳帝の一人娘の朱璃は命からがら生き延びて3年後、復讐のために立ち上がる。――簡単に言うと絶対防御を誇る日本だったが、内部の裏切者によってアメリカがやってきて占領される。その騒動で殺された天皇の娘のヒロインが主人公たち「武人」という一騎当千の戦士たちの協力を経て再び国を取り戻す! というお話。

今回はストーリーに自信があったのだろう、本編の朱璃√を主軸としたシナリオ作りにしており、そのかいあってか物語に十二分に集中できた。
残念なのは各キャラの使い捨て感。
物語としてある程度の祖語ができてしまうのは仕方がないとしても、各キャラ√が1-2hといささか短すぎるのは問題。しかしながら、全体的なボリュームが問題なかっただけに攻めにくいところではあるのは確か。

シナリオを上記である程度語っているものの、その本質的な部分に関してはネタバレになるためあまり触れられない。
しかしながら攻略後に再び考えてみると鮮やかな物語の中に一抹の寂しさがあるのが今回の作品であり、テーマとして桃の花を取り上げた事はそういう意味でピッタリだったといえる。もう一つ上げておくと、武人の考え方としても様々なシーンで出てきた「主君のための覚悟」というものは終始どのルートでもついて回っており、その覚悟のために自分が必死にならなくてはならないという考えは言葉だけではなく、シナリオを通して主人公やヒロイン達から何度も何度も伝わって来たものである。

今回は学園物の前作、大図書館とは違いかなりバトル色が強い作品となっており、雰囲気的にはかなりユースティアに近いものとなっている。しかしながら、舞台イメージを日本としていることでファンタジー感が薄れ、より身近になった作品となっている印象がある。
何より進歩を感じたのは物語の描写力、特にエフェクト方面ではかなりの進歩があり、動画のようなシーンを一部挿入することでバトル物に必要な勢いを補っていた。
かといって心理描写などの物語の根本となる部分においても手を抜いておらず、しっかりとけれどわかりやすく描き出してくれていた。

今回の物語が泣けるかどうかは、どこまで作品の物語にのめりこめ、登場人物たちの心に近づけたかによる。
先ほど上で分かりやすく心理描写が書かれている、と表現したがその内容をしっかりと理解しようとすると、この作品の登場人物たちは「綺麗」過ぎるためにどうしても無理が生じる。どこまで彼・彼女らの心を想う事ができるかで泣ける量(シーン)は変わってくるだろう、そういう意味では広く文字を読むのが好きな玄人までおすすめできる作品ともいえるのではないだろうか。

コンフィグに関しては依然同様使いやすい上、タブレットでの起動などの新機能も搭載。

【総括】
全体的なレベルの高さは語るまでもなく、それでいてオーガストらしさを忘れない名作の一つとして記憶に残る作品だろう。

(ぶっちゃけコーナー)
個人的に泣けるシーンはいくつかあったのだけれど、雰囲気に押されて泣くシーンってのがほとんどない。というのも、まぁバトルが結構多いからかも。
どちらかというと作中ではワクワクしながら先に勧めることが多かったから、プレイ時間が結構長い作品なんだけど、作品自体は短く感じたかも。
それでもやっぱり主人公の過去の話とかそのあたりのシーン、それを想った古社音のシーンなんかは結構泣けたのかもなぁ。
あとシナリオ的に笑い入れるのはつらいのかな、と思ったけど結構和気あいあいとやってるのはいいよね。
敵味方がいろいろ入れ替わるのも面白い。
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[レビュー]アリスティア・リメインの感想
2016-11-19 Sat 00:00
<作品名>    アリスティア・リメイン
<製作会社名>  アストロノーツ・コメット

ARISTEAR REMAIN

シナリオ構成
S
選択肢なしの1本シナリオ、分量はそう多くなく8-10h程度。
攻略をすすめとにExtraとして各ヒロイン+αのミニシナリオも公開されてゆく。

【推奨攻略順 : 選択肢なし 】

CG
S
硬めの線質に濃い塗りの絵。
イベントや立ち絵ともに動的要素こそないものの、十二分と言っていいほどの高品質。
バトル物ADVということもあり、戦闘用シーンなどが多くの割合を占めているのが特徴。

音楽
S
BGM23曲Vo曲1曲(主題歌)という構成。
BGMはやはりというべきかバトル仕様のものが多い。
唯一のVo曲「Remain of Hope」はOPや終盤の挿入歌にも使われる熱い曲。
全体的にどうしても印象に残るものが少ないのが少し残念。

お勧め度
S+
最近では少し珍しくなったバリバリの異能バトルADV。
ルートが1本ということでシナリオの破綻もなく、物語のテンポや展開のわかりやすさ等々が非常に受け入れやすく、「革新的!」と言える部分があまりないのは残念ではあるが、バトル物が好きな人ならば初心者を中心に広くプレイしやすい作品になっています。

総合評価
S

公式ホームページ
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『魔法と科学が共存した現代ファンタジー』と銘打った異能バトルADV。
その名の通り、魔法が使える亜人と言われる半獣人たちと、比較的に魔法があまり得意ではないが『ZED』と呼ばれる道具を駆使して亜人たちと戦える人間たちがいる世界が舞台の作品。

そんな世界観の中で、主人公は魔法が全く使えない半分機械(ZED)のダメ人間としてスタートする。しかしながら過去に「武神」と呼ばれるほどの戦いのセンスの持ち主で、一部の人間にはいまだに尊敬されてる上、物語が進み力を手に入れてからは基本的に負けることは少ない…というよりも今回の作品は割と味方の層が厚いため、基本的に絶対的安心がある状態での戦いが多かったのが全体的な印象。

シナリオとしてはある程度予想のつくどこかで見た設定の物。それを無理な展開をなくし、堅実に作ったという印象を受ける作品で、特にHシーンとシナリオをシステム的に描き分けて置いたのは個人的には高評価。
クリア中に解放されるExtraシナリオはその8割がエロシーン。本編中にエロシーンが全くないわけではないが、基本的にカットされても問題ないシーンのほとんどはExtraに集約されているため、物語を順に丁寧に追いたい方は適宜、エロシーンをまとめてor飛ばしたいかたはそのまま進めることでシナリオ自体に集中できる作りになっている。

残念ともいえる点は燃えゲーとしての新しさがないところ。
上記でも何度も同じようなことを語っているが、シナリオ自体はは全体的にどこかで見たものの焼きまわし。演出等も基本をさえて少しは頑張っているものの、「アリスティア・リメイン」という作品自体の唯一のすばらしさというものが作品を通しても見えてこないのが残念ともいえる。

それはそれとして、やはり終盤に主題歌を流すなどの基本的な部分ではしっかりと興奮できたし、作品として悪くはないのでその点だけは繰り返し伝えておきたい。

コンフィグに関しては十二分に使いやすく問題がなかった。

【総括】
シナリオも割と作りこまれた汎用バトル作品という感じで、評価としてはあまり高くできないのだが、安全パイではある。

(ぶっちゃけコーナー)
プレイ中は結構楽しいんだけど、数日たったら忘れてしまいそうなシナリオ…というのがプレイ後の感想。あまり何かに浸ってしまう…という作品ではないので、あくまで初心者~におすすめする作品と言っていいだろう。
ゲームをやりこんでいる方々にとってはどうしても味気なく感じてしまうかもしれない。
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[レビュー]恋する乙女と守護の楯~薔薇の聖母~の感想
2016-04-07 Thu 00:00
<作品名>    恋する乙女と守護の楯~薔薇の聖母~
<製作会社名>  AXL

恋する乙女と守護の楯 ~薔薇の聖母~

シナリオ構成
S+
攻略キャラは4キャラ、共通√は比較的長いものの個別√は割とあっさりとしている印象。
4キャラということもあわせて、ボリュームを考えると一般的か少し物足りない程度だろう。

【推奨攻略順 : 真愛→麻衣→ソーニャ→莉里→BAD→希望】
攻略順にロックはないものの、莉里と希望√は物語の核心に迫る部分が多く含まれているため、後半に回すのが良いだろう。

CG
S
いつものAXLらしい、塗りが濃く線の硬い絵。
4キャラのためか通常のイベントCGの枚数が豊富だったのか印象的。
他にはSD絵があり、こちらに関しても数は多い。

音楽
S++
BGM28曲、Vo曲6曲(OP1/ED4/挿入歌1)という構成。
驚くほどVo曲の充実した作品で、その質は言わずもがなで特に「Shield nine new overdrive ver.」は流れてきたときに全身の血が騒ぐほどだった、選曲を含めファインプレーだったと言わざる負えない。
BGMはどちらかというと暗めのものや、戦闘用のものが目に付く。
特筆するBGMがないことだけすこし寂しい。

お勧め度
S
恋する乙女と守護の楯ということで、言わずもがなぜんさくをやっていたほうが十二分に楽しめる作品となっている。もちろん未プレイでも楽しむことは出来ると思うが、割と密接に前回の話が出てくる部分が多く、そういった意味でお勧め度を控えめにしている。
要素として、お嬢様物(一部)、バトル、女装主人公等は引き続き入っている。

総合評価
S+

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9年の時を経て発売された「恋する乙女と守護の楯」の続編に当たる作品。
物語の設定としては、すべての問題を解決した後、前作ヒロインとは誰とも結ばれず、設子はアイギスとして外国で活動している状態である。
作中には一部ルートで大人(?)になった雪乃のCGが出てくるほか、話にも若干のかかわりを見せている。

舞台は再びお嬢様学校、過去にはあのテレジアとも比べられた学校であるが、今は一般生徒も通っている学校であり、そこに「生徒会選挙をやめなければ~」という内容の脅迫状が届いたことにより、「妙子」として再び学園に潜入することになる主人公。

設定を含めて懐かしい雰囲気で送られる作品で、これでこそ「恋楯」と言わざるを得ないこんかいの作品、ただ女装主人公物としての醍醐味という意味では、潜入二回目ということもあり、主人公が女装慣れをしてきている部分があるため、その成分は前回よりだいぶ薄れている。シーン自体もカットされていたりするためどうしても、その要素をメインで楽しみにしていた人にとっては少しつまらない内容になっているかもしれない。

戦闘要素に関しては前回と同程度、そもそもがバトル描写のうまい会社ではないので、派手な演出こそないものの、前作のOPアレンジである挿入歌『shield nine new overdrive ver.』 を流すシーンなどは否応にも興奮させられる。

いいところもあるのだが、シナリオに関してはどうしても全体的にごたついたイメージがあった。脅迫状の差出人も然り因縁の人物や真犯人等々、全体的に行き当たりばったりなイメージがあり下地が作られていなかったため、どうしても真実が発覚した時の驚きよりも困惑のほうが勝ってしまっていた。
またどのルートも展開がワンパターンだったのもいただけない。
内容こそ違うのだが展開する物語の起伏の形が同じであるため、どうしても展開を予想しやす状態になっており、そういう意味ではTRUE扱いとなる希望√のみが変則的だったともいえる。

AXLの作品の良さは「わかりやすさ」「明るさ」の二点にあると個人的には考えているのだが、今回の作品はそういう意味では、良くも悪くもいつものAXLらしくない作品であり、続編ということで引っ張っているイメージもあるのだろうが、AXLとしての個性が少し薄れたイメージがある。

コンフィグに関して使いにくい部分はなく、問題はなかった。

【総括】
全体的に続編の要素は強いので、一見にはお勧めしにくいが、1度プレイして好きになっている人ならば十二分に楽しめる内容となっているためこの評価。

(ぶっちゃけコーナー)
恋盾って実は結構好きな作品だったけど、そもそも前作も最近のAXLの雰囲気とは少し違う作品だったようなきがする。燃え成分はわりとどのゲームにもある気がするけれど、まじめなバトルシーンや女装があるのはこの作品くらいではないだろうか。
なんにせよ、前作をプレイしている人にはお勧めしやすい作品ではあるが、この作品からプレイして前作へ…というのはネタバレも含まれているためお勧めしない。
作品を楽しめるかどうかは、どこまで後付け設定を許せるかどうかにゆだねられている。
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[レビュー]凍京NECROの感想
2016-03-24 Thu 00:00
<作品名>    凍京NECRO
<製作会社名>  NitroPlus

凍京NECRO

シナリオ構成
S++
ルートは4本。共通ルートはかなり長く、個別に入ってからもかぶっている部分があるとはいえ、それを除いてもボリュームはかなりのもの。

【推奨攻略順 : 霧里→コン・スー→蜜魅→イリア→TRUE】
攻略順に指定はないが、イリアEDは最後にすることをお勧めする。
全キャラクリア後にTRUE√が出現。

CG
S
全体的に硬質な絵だが、枚数も多く総じて美麗。
少々特殊なエフェクトが多く、また流血・グロCGなども多数存在。
もっとも特徴的なのは動画の多彩さである。
シナリオにあわせたCG使用の戦闘シーンは一つの見所であり、他の追随をゆるさない至高の出来だといえる。評価ではここが最大の評価点

音楽
S++
BGM51曲、Vo曲4曲↑(OP/ED/挿入歌・テーマソング)という構成。
ヴァリエーション豊富であることは言うまでもなく、Vo曲では特にEDでもあり、テーマソングでもある「Assemble」がかなりのこだわりで、完全版を聞けるのは最後になるが必聴レベルのものとなっている。(ゲームとは別にPVもあり、クリア後はそちらもおすすめ)
BGMはいろいろなものがそろっている中で、やはり戦闘用のものが目を引く。そのほかにはゲーム中のハイウェイシーンで使われるものなども印象的。

お勧め度
EX--
燃えゲーの新しい可能性という意味でこの高評価。
CGの部門で例に挙げた、CGを交えたゲーム派もちろん、細部までこだわったインターフェースやTIPSにまで表される作品の作りこみ、根本のシナリオにいたるまですべてにわたり高いレベルでの政策が行われている。
その中でも特に武器となる部分もあるため、他作品と比べられても一方的に負けることがない。
注意すべき点はグロシーン等が多いことや、シナリオ自体が全体的に明るいものではないということで、全員に向けて進められるかというと微妙なところ。

総合評価
S++

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生死者追跡者(リビングデットストーカー)と呼ばれる、俗に言うゾンビ討伐屋が主人公となっている今回の作品。
地球規模の氷河期が訪れ、地下の熱源を利用して何とか生き残ろうとするかつての東京とよばれた『凍京』、2176年米中戦争中に開発された死者をよみがえらせ、従えるネクロサー、この欄だけでは言い表せないほどの世界観で作りこまれた近未来バトルSF作品である。

今回の主人公は感情を余り表に出さないエクスブレインでの芸術的な戦闘のプロ、早雲。
自由奔放に生を教授する早雲と同じリビングデットストーカーのエチカ。
どちらかというと主人公(語り手)としては前者に重きを置きながら、視点変更を多く加えた作品となっており、主人公を含めて一部を除きフルボイスなのもうれしいところ。

やはりこの作品の魅力といえばなんといっても戦闘シーン、CGを使用した戦闘シーンは装甲悪鬼村正の時代からであるが、それと比べてもよりスムーズに、長く、自然になったような印象を受け、作品として根幹にもかかわってくるメインコンテンツといえる。
出来れば再び各シーンをライブラリ等で見たいところだが、シナリオと密接にかかわっている他、対象となる数や演出上難しいのだろうと推察される。

またシナリオに関しても上記で書いた作りこまれた世界観を決して無駄にしないものとなっており。各ルートはどうしても物語の性質上陰鬱としてしまうものがあるものの、それでもなお物語り自体に強い引き込む力のようなものがあり、ともすれば時間を忘れてプレイしてしまう恐れがあるほど。
最終√ではそれらすべてが消化され、特にVo曲とあわせた感動は言葉に尽くすことが出来ないほどで、戦闘シーン等だけに固執するのではなくシナリオまで作りこんだ作品をよく作れたな、というのが正直な感想。

ただ、やはり注意が必要なのは作中何度もグロシーンや欝シーン、ある意味でショッキングなシーンなどが続くことで、多くの人にお勧めで切る出来ではあるのだが、そういった理由で苦手な人は避けてほしいというのも正直なところ。
無論、表現を抑えたCH等にすることは出来るので、プレイしてみたい方は遠慮なくプレイを推奨できる。

シナリオとして少しだけネタバレになるが、どうしても気になったのが最終√のイリアとサブコンのやり取り。
やり取り自体に問題はないのだが、あの絶望的な状況から復活するまでの理論付けがどうしてもあいまいだったように思う。(それに対しての描写があいまい)
あの未来を避けるための、サブコンとハイウェイを活かした演出は見事だっただけに、どうしてもぽっかりと明いてしまった疑問ではある。

コンフィグに関しては問題なく、むしろすべてにおいてかなり作りこまれているのが印象的、ただ、だからこそインターフェイスの動作が基本的にすべて緩慢で、その部分に苛立ちを覚える可能性はある。

【総括】
プレイする人は内容的に選ばれるが、その誰もが口をそろえて高評価を出すことを約束できる作品であり、この評価がふさわしい。

(ぶっちゃけコーナー)
やはり何より驚いたのは戦闘CG。
動画が来た瞬間「あ、これすごいヤツだわ・・・」と思ってしまった、それが1度や2度だけじゃなく、すべての戦闘において(戦闘以外も多数)3DのCGが使われていることに驚きを覚えた。
どうしても今までの2D作品とは違うため違和感を覚える部分はあったが、慣れてしまえば世界には没頭しやすい。3D酔いなんかも、個人の感想ではあるがなかった。
ダウナーなシナリオは好みが分かれそう。ぶっちゃけ最後の√以外は誰かが救われない。
ただ、それでもいいかな、と思わせてくれるようなつくりだったので、個人的には好き。
3DCG以外のイベントCGについても実はかなり高レベルで、思わずそのままデスクトップの壁紙にしてしまったほどである。
全体的な完成度という意味でも高いのだが、この会社はこれを作った後どんな作品を生み出すのか、そこにも注目をしていきたい。
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[レビュー]果つることなき未来ヨリの感想
2016-03-02 Wed 00:00
<作品名>    果つることなき未来ヨリ
<製作会社名>  フロントウィング

果つることなき未来ヨリ

シナリオ構成
S+
共通√が長くボリュームとしてはそこだけで十分といえるほどで逆に個別ルートは、2-3hと少し短め。全体的に考えると分量は十分といえる。

【推奨攻略順 : ユキカゼ→リア→メルティナ→アイラ】
1週目は強制的にユキカゼ√、次週から残り3人のヒロインをクリアする形になる。
面白いものを出来るだけ広範にもってくるタイプの人ならこの攻略準を推奨。

CG
S
いつも通りの高品質の絵。
全年齢対象ということもあって過激なものは少ないが、文章の描写として乱暴な部分もあることと同様にいろいろな意味できわどいものは多数。

音楽
S+
BGM51曲、Vo曲6曲の構成。
さすがというほかがない圧倒的ボリュームで、高く評価したい。
BGMでは全体的に戦闘用の気持ちを鼓舞するようなものが目を引く。
Vo曲についても、それぞれ雰囲気の違うレベルの高いものがそろっている。

お勧め度
S+
全年齢対象ということで、全体的なハードルは下がっているが、シーンとしての流血シーンはあまりないものの、過激(グロ含む)な文字表現はいくつかあり注意は必要。
軍事物が好きな方にはお勧めしやすいが、グリザイアを意識しつつのプレイは推奨しない。

総合評価
S+

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今作の主人公はゼロ戦パイロット、海軍所属の”三森一郎”。
敵艦への特攻を観光した瞬間、異世界の砂漠へと飛ばされ、ユキカゼと出会うシーンから作品は始まる。

良くも悪くも尊大な主人公はグリザイアの主人公を髣髴とさせ、異世界ではあるものの、戦争を中心とした得意の軍事系作品の雰囲気を十二分に持つ作品となっている。

物語の魅力は序盤~ヒロイン分岐にかけての共通ルート。
各地を回り、豊富なキャラクターとのテンポのよい会話やシナリオ進行、起こっている問題を強引とも言える手法で解決していくその手法などはさすがというほかない。
初回のユキカゼ√までを含めて一つの作品として評価しやすい作品である。

少し残念なのは各ヒロイン√を含めて書ききれていない部分が多かったところだろうか、特に主人公の元の世界での話などは扱いが少しぞんざいでもったいないような気もする。
(キャラクターとして「元の世界に戻る=死」が決まっているので、そこを広げるのは酷かもしれないが…)

各ヒロインとの交流があまりなかったのも残念なところの一つ。
序盤~中盤にかけては、それぞれやり取りがあることもあったのだが、特に固定√に突入した後は特定のヒロインと周囲のサブキャラクターしかやり取りがないことが多く、そのあたりがかなり不完全燃焼な部分ともいえる。
物語自体の結末も作品によっては聊か辛いものがあったりするので、そういった部分をあわせて評価が下がってしまうこともある。
各ヒロイン√について、付け加えるならば短さもデメリットとなっているだろう。
明らかに中盤~ヒロイン分岐地点とその後では物語の質が違う。最終的に同じような結末を迎えるという前提の作品だとしても、他のレベルから類推してもう少し出来たことはあるのではないだろうかと思ってしまう部分もある。
それでも、メル√やアイラ√には感動できる部分もあり、その部分は十分に評価している。

よかったと思えるのは特にCG部分、イベントCGももちろんだが、今回は異世界の背景や特に空の上空の景色など、美麗なCGを活かしたシチュエーションが多く登場しており、世界観を形作る良い要素となっている。

コンフィグ藻十分に使いやすく、不備はない。

【総括】
全体的に質が高い作品ではあるものの、もう一歩を踏み出せなかった作品で、良くも悪くも良作止まりのこの評価となった。

(ぶっちゃけコーナー)
グリザイアを意識しすぎて、いい作品なのに評価されにくいように感じる。
これはこれとして受け止めるといいのかなぁ。
各EDでハッピーなものもあればそうでないものもあって、賛否両論なのかもしれないが、個人的に今回はそういう終わり方もありなのかな、と思えるものだった。
伊勢買い物は多数、それこそいろんな媒体で出ているがその範疇を越えられたか、というと少し微妙なところで、やはり「この作品にしかない」見たいなところを見せてほしかった。軍事物~といえばそれまでなんだけどね。
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