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[レビュー]将軍様はお年頃の感想
2018-05-17 Thu 00:00
<作品名>     将軍様はお年頃
<製作会社名>   ALcot



将軍様はお年頃
公式ホームページ
↑クリックすると公式HPに飛びます。

キャラクター・シナリオ : 【 S 】
ALcotの『新本』シリーズ、第四作目。
300年前の江都時代にタイムスリップした主人公が大江都八百八町を舞台として悪党退治を行う勧善懲悪のラブコメ作品。。
特殊な設定ではあるものの、シナリオ自体はコメディ要素の強い萌えゲーといったテイストの作品になっており、(※これは時空の違う話です)という建前のもとに都合の悪い部分は思い切って史実から改変しているため、ALcotの得意分野ともいえる魅力的なキャラクターを自由に動かしていたのが印象的。
だからこそ歴史にあまり詳しくなくてもプレイしていて問題ないというのは強い利点の一つだろう。

少し印象的だったのが各ルートでの真相の語られ方について。
タイムスリップの原因がわかるのは珠樹√、すべての√での黒幕の話が出るのがおりん√と、メインから少し外れていそうな二人に重点的にネタバレ要素となる点がシナリオに含まれており、攻略順については少しだけ気にしておいた方がよさそう。


共通√【 S 】  3h
主人公がタイムスリップをするところから、義宗らと協力して一つの大きな事件を解決するまでを描いている。
特殊な作品の導入部と言うこともあり、TIPSなども含めてしっかりと時代感の説明がなされており、キャラクターの雰囲気や魅力などが分かりやすく伝わる内容となっている。
基本的に物語自体は勧善懲悪の分かりやすい構造となっており、多少読み流したとしてもおいていかれることは無く、幅広く多くの人にとって読みやすい内容となっている。
その反面、一つ一つの出来事や描写に対しての深みがあまり無いところが欠点ともいえる。


将軍様はお年頃 徳田 義宗 |ALcot アルコット
徳田 義宗√【 S 】  3h
城下では姿を偽っているが、江都幕府八代将軍、徳河吉宗その人。
利発で度胸もあるため多くの改革を行う一方で、清廉潔白で真面目な性格から時折城下に降りては悪者退治をしている。
世間を知らずに成長してきたので、やる気と結果が空回りすることもある。

「自分より強い人を婿にする」という言葉を発端とする一連のラブコメ話が前半、後半は江都を大火の地獄へと変えようとする魔の手との闘いになっている。
将軍としての真面目で実直な部分とは別に、『貧乏旗本の三女』として行動する際の活き活きとした素顔や抱える重責によって悩む姿、そしてそれでも前を見据えて進むことのできる力強い部分。
彼女のいろいろな部分を垣間見ることができる√となっている。


将軍様はお年頃 徳河 宗春 |ALcot アルコット
徳河 宗春√【 S 】  3h
義宗の親戚で『終張』のお姫様。
甘い物好きデ勇名であり、城下では「あんみつ姫」として親しまれている。
妙な色香があり、艶やかな行動で主人公を翻弄することも多いが、実際は経験がなく初心なため、その行動が元で自分の首を締めてしまうことも多い。

個別√では彼女の実家である終張の当主との対決がメインとなっており、宗春を取り巻く様々な問題を二人で力を合わせて乗り越え、絆が深まってゆく様子が描かれている。
本当は初心な宗春の持つ、力強い真っすぐな信念に心を揺さぶられる人もいるはず。
戦闘シーンや日常シーンにおいては他の√に及ばないものの、悪を倒すというカタルシスに関しては分かりやすく、攻略後もすがすがしい気持ちでいられる話となっている。


将軍様はお年頃 三衣 珠樹 |ALcot アルコット
三衣 珠樹√【 S+ 】  3h
主人公の妹で主人公と共にタイムスリップしてきた現代人。
元気で明るく前向きなブラコン妹。
タイムスリップ前とは違い、元の体の持ち主は体が弱かったため、時折無理しては寝込んでしまうこともある。

個別√は噂の人斬りである『死神』との戦闘、そして珠樹の実家である『越後屋』を巻き込んだ大口屋の若旦那との対決をメインに描いた物語。
ただイチャイチャするだけの話にはとどまらず、作中では守られることの多い珠樹の持つ母性に気が付くシーンもあったりと新しい発見も多い。
特に終盤のシーンでは他の√と違い泣きシーンも用意されており、特におりんから端を発する感情を吐露するシーンは秀逸と言える。


将軍様はお年頃 りん |ALcot アルコット
おりん√【 S 】  3h
主人公の住む長屋に住む少女。
警戒心が非常に強く、初めて出会う人間には人見知りをするが、仕事には一生懸命で『万屋おりん』として各所で手伝う姿を見ることが出来る。

個別√では一連の騒動の後、新たに御庭番となった彼女と共に江都に蔓延る『七不思議』の謎を解いてゆくことになる。
私生活だけではなく仕事の時も共に過ごすことで、相棒として二人の絆が深まってゆく様子がじっくりと描かれており、彼女のかわいらしい所を存分に味わえる。
彼女のルーツなどはもちろんだが、他の√での伏線なども回収される√となっており、一番のネタバレ√にもなっている。


[ 主人公 ] 神泉 信行
妹の珠樹と共に300年前の『江都』にタイムスリップした青年。
元々は病弱だったためヒーローにあこがれていた。
タイムスリップした後は秘法「霊刀・烈斬」の協力を得て、江都最強の剣客としてヒロインたちと活躍をする。


【推奨攻略順 : 義宗→宗春→おりん→珠樹 】
攻略順にロックこそないものの、おりんや珠樹√は物語の性質上最後に回したほうが作品を長く楽しめるはず。

CG : 【 S 】
線が細く淡い塗りの絵で、全体的に幼く見える描き方。
基本的に美麗で、特に義宗のCGではハッとさせられるほど美麗なものもいくつか存在している。
SD絵も多数存在している。
基本的に文句のつけようはないのだが、主人公の髪型がCGによって多少違うのは少しだけ気になるところ。


音楽 : 【 S+ 】
BGM32曲、Vo曲2曲(OP/ED)という構成。
BGMはアレンジを含めているとはいえ豊富で、各キャラテーマの他にシーンに合わせたものを複数用意している。
特に印象的なのが勝利確定時に流れるOPアレンジの「悪の栄えた試しなし!」で、和テイストでありながらオーケストラを上手く使いこなした良曲。
Vo曲でもやはりOPの「純情可憐な恋の華」のサビ部分は秀逸。


お勧め度 : 【 S+ 】
歴史部分だけに限らず、各ルートにおいてあまり頭をひねらずとも答えが出るようなシナリオ展開になっているので、深く考えずにキャラクターに萌えたい人や、作品の雰囲気に浸りたい人にお勧めしやすい作品となっている。
また珠樹√では泣きシーンもきちんとあり、宣伝文句ともなっている笑えて少し泣けるシナリオになっていると言えるだろう。


総合評価 : 【 S 】
シナリオは平均より少し上といった体だが、やはりブランド物ということもあってそのほかがとても安定している作品と言え、気持ちではもう一段階上。


(ぶっちゃけコーナー)
毎度のことながら萌えゲーテイストの作品ではある。
だからこそ、シナリオも割と薄めなんだろうなぁ。
けれどもボリュームは結構あるのにプレイしていて飽きないのは、この辺つくり方が巧いからなのかもしれないなぁ。
キャラクターの魅力を伝えるという所に重点をおいたしっかりとしたシナリオで、なおかつ勧善懲悪の作品というのもポイントが高いかも。
こういうのって基本的に王道の流れにさえ従っていればそう悪い物にはならないし、今回は『萌え』という部分が魅せたいもののTOPにあるわけだから、作品の趣旨と凄い合ってた気がするわ。
内容も丁度いいスカッと具合とでもいえばいいのだろうか、あんまり大仰すぎるとラブコメの範疇から外れてしまうしな。
あといつもと少し違うのは、泣きシーンもちゃんと抑えてたところは好感度が高い。
珠樹の最後のシーンはやっぱりああでないとなぁ。
評価としては平均程度になっちゃってるんだけど、今までのシリーズが好きな人はもちろん幅広い人に受け取ってもらえる作品だと思う。
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[レビュー]景の海のアペイリア ~カサブランカの騎士~の感想
2018-04-26 Thu 00:00
<作品名>     景の海のアペイリア ~カサブランカの騎士~
<製作会社名>   シルキーズプラスDOLCE



景の海のアペイリア ~カサブランカの騎士~
公式ホームページ
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シナリオ : 【 S 】

現実世界へ帰って来た零一のその後を描いた話となっており、前作ではサブキャラクター扱いだった沙羅と七海がメインヒロインとなっている。
前作でヒロインだった4人に関してはかなり搭乗時間が少なくなっているため、その点だけは注意が必要となっている。

共通部分は3-4h、各キャラシナリオも2h程度しかなく全体的なボリュームとしては比較的少なめだが、FDとしてみれば十分量。

内容としては、前作同様の科学SF物となっており、短いシナリオも手伝ってか非常にわかりやすく、それでもしっかりとしたロジックが組まれている。
また、ギャグシーンに関しても割と力を出してきている印象が強く、ギャグゲーとしての要素もある作品と言える。
作中では重要人物であるシンカーが出てきたりはするものの、前作の不明だった点の補足シナリオという意味合いはそこまで強くなく、沙羅と七海を中心としてそれぞれの抱える問題にスポットを当てつつ、前作で『ハーレム』という選択肢を選んだ主人公に対しての作品ととらえるのが妥当だろう。


【推奨攻略順 : 沙羅→七海 】
途中の選択肢により各ルートに分岐するが、最終的に二つとも選ぶことになっており、シナリオ自体は一本道。


CG : 【 S 】
線は細く塗りの淡い絵。
追加枚数は多いとまでは言えないものの、1枚1枚の質がシッカリとしているのが特徴的と言える。


音楽 : 【 S 】
基本的には前作のBGMを使用することが多いため、追加BGM数は不明。
Vo曲としては2曲ほど追加されているが、質自体は悪くないはずなのだが、作品中で目立つシーンが後半に固まっているためか印象としては薄い。


お勧め度 : 【 S 】
ゲームを始める際にも出てくるが、前作『景の海のアペイリア』のプレイが必須になる作品であり、単品で楽しむのは不可能と言ってよいだろう。
前作のシナリオロジックや雰囲気が気に入った方には十二分にお勧めできるが、前作の補足を求めてプレイする方には注意が必要である事だけは付け加えておく。


総合評価 : 【 S 】
シナリオ自体は良くできている部分がある反面、物足りないものもある。FDであるということも前提であるため抑えめでこの評価に。


(ぶっちゃけコーナー)
取りあえず、単体で手に取ることなかれってことだね。
まぁFDらしいFDというべき作品なのかもなぁ、前作の雰囲気というか強みである近未来を舞台とした科学SF系の設定を活かしつつ、あまり難しくないロジックを展開させたのは素直に好感が持てるし、時折入るギャグシーンでも結構笑えた。
あんまり上の方では書いてないけれど、各ヒロインパートも意外に深いところまで書かれていたりして、沙羅と七海が好きだった人にとっては特にいい作品かも。
どうしても、前作の最後の方はさくっと終わってしまっているシーンもあって、物足りない人もいるだろうしそのへんの補足は結構ほしい所なんだけど、ただまぁ…どうしてもアペイエリアがいると無敵感がでるし、前作のシナリオがしっかりとしていた分、期待値は高くなっちゃうから続編という考え方は難しいのかも?
そういう意味では無難なFDという印象もある。
出来は良かったけどね。
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[レビュー]眠れぬ羊と孤独な狼の感想
2018-04-19 Thu 00:00
<作品名>     眠れぬ羊と孤独な狼
<製作会社名>   CLOCKUP


眠れぬ羊と孤独な狼
公式ホームページ
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シナリオ : 【 S 】 10h
√は大まかに3本で、1周目は【眠れぬ羊】と【孤独な狼】が選択肢によって分岐。
両方をクリア後に【眠れぬ羊と孤独な狼】がタイトル画面からプレイ可能となっており、選択肢によって3種類のEDに分岐している。(うち二つはBADっぽい?)

舞台は歌舞伎町、とある少女と事件にかかわることで日本ヤクザと中国・台湾系のマフィアとの抗争に巻き込まれてゆく、殺し屋の「俺」を描いた作品。
主人公となる「俺」は偽名で村木や黒星などの偽名を持つ殺し屋で、プレイヤーに対して語りかけるようなモノローグの文章が特徴的。
セリフ等は少なく、普通のシーンでは地の文が多いため読みにくいところもあるが、戦闘描写に関しては臨場感がある。

抜きゲー寄りの作品ということも手伝って、展開に関してはかなり過激なシーンも多く、エロシーンはもちろんの事、グロ系の拷問や凌辱、何から何まで、規制されそうなシーンは割と何でもそろっている。

主人公の抱える「殺される恐怖からの不眠」、あざみの抱える「強大な力による殺人への衝動」等々、どのルートに関しても作品のテーマにあるのは「人の命」に関する事であり、その観点から見た「人の抱える矛盾」というものにスポットを当てている。
人に命の大切さや人生のすばらしさを伝える作品は数多く出ているが、この作品はそんな作品たちの真逆で、暗い舞台からその命の無意味さや人間の汚い部分を描き出している。
しかしそういったものの中だからこそ、正直に描き出せる人間の本質的な部分をしっかりと伝えようとしている作品に思える。



【推奨攻略順 : 眠れぬ羊→孤独な狼→眠れぬ羊と孤独な狼 】
最終√以外は攻略自由。

CG : 【 S 】
線がシッカリとした濃い塗りの絵で質感が荒廃的で一様に特殊なエフェクトを加えているのが特徴的。抜き・グロ系の作品なので荒々しさを感じるところも多い。
一部CGは設定で表現を抑えることも可能。
写真を加工したような背景を使用しているのも特徴。


音楽 : 【 S 】
BGMに関しては使用数不明。
基本的には暗めのBGMで音の数が少ないものが使われているイメージ。
Vo曲はOPとなる「Dance of Wolf」1曲のみ。
低音が気持ちいいロック系の曲で、一気に歌い上げられるサビと世界観を良く表した歌詞が良い。


お勧め度 : 【 S 】
基本的には描写が過激なため、安易におすすめしにくい作品に分類される。
しかし、ただの抜きゲーというわけではなく裏にはしっかりとしたシナリオがあるのも事実なのでダークサイドな話が好きな方にはお勧めできる作品。


総合評価 : 【 S 】
作風が作風ということもあり、正常な評価を加えることはできない。嫌いな人は嫌いだろうが、根強いファンを得ることもできるであろう、かなり特殊な作品と言える。


(ぶっちゃけコーナー)
CLOCKUPはアニメ化されたeuphoriaとかで有名だよね。
エログロ…とでも呼べばいいのだろうか、ハードコアなジャンルの作品を多く出し続けているエロゲー会社という印象。
しかし、近年発売された「Maggot baits」が結構評判が良かったのを聞いていて、ただまぁ、ジャンル的にも忌避してたんだけど、この作品はOPが結構ハマってて興味が出てた。
後舞台が凍京NECROとかと似てたってのもある。
実際プレイすると、3割くらいはエロシーンだから、そこをスキップしつつ飛ばすと7時間くらいで全部終わった印象。
内容は裏社会を舞台としているため、殺人や凌辱等のシーンが数多く存在しており、好意的解釈を行えば刺激的ともいえる。
そういったシーンだけではなく、設定や登場キャラクターの性格・考え方なども割とよく作りこまれており、短い作品であることも手伝って、飽きることなく作品をプレイできるとは思う。
作品としては人間の負の面についてを一貫して描いており、その部分に関しては感じ入る所もあるのだが作品のテイストとしては、どうしてもエロゲー的な要素が強く、好きになりにくいというのも正直な感想。
ただ、あるテーマにたいして、こういうアプローチもありなのかなぁ…と思ったのも確かなんだよなぁ。
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[レビュー]幕末尽忠報国烈士伝-MIBURO-の感想
2018-04-05 Thu 00:00
<作品名>     幕末尽忠報国烈士伝-MIBURO-
<製作会社名>   Inre


幕末尽忠報国烈士伝-MIBURO-
公式ホームページ
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キャラクター・シナリオ : 【 S++ 】
Inreの3作目となる作品。
舞台は幕末、京で人斬り集団と恐れられた「新選組」をメインとした作品。
歴史物という点は今までと変わらないのだが、前作までのようなタイムスリップ物ではなく、史実を基にして新選組の一隊士から見た結成とその終焉までを描いたシナリオとなっている。

物語序盤の関しては把握することも多くどうしても辛い部分があり、物語自体も割と穏やかなので、どうしても飽きが来そうになる。しかしながら、中盤から後半の盛り上がりはさすがというほかなく、特に最も長く戦い抜いた土方歳三のエピソードについては心の底が滾るような熱く燃えるシーンが多く、思わず惚れてしまいそうになるほど。
そしてその分泣けるシーンも多く存在している。
何よりも素晴らしいのは史実をここまで調べて作っている事実だろう。
個人的にあまり詳しくはないので各設定についてWeb等で調べているが、比較的丁寧に史実がわかりやすく描かれたシナリオになっており、中には近年の発見についても触れられている。
また、作品では分かりにくい所を解説するためにMAPや豆知識、人物図鑑が適宜解放されてゆくようになっており、自身で調べなくてもある程度の流れは十二分にわかるようになっているところも評価が高い。

上記でも述べたが、基本的に史実をもとにしているので、感情移入した多くの人物が最終的には死ぬことになり、そういう意味では救いのない√が多い。
そんな中で今回の作品は「新選組」の隊士一人一人について重点的に描き、それぞれの√でのエピソードを挿入している。それらにはまた違った魅力がたくさん詰まっており、個別√の一つとして作品自体の魅力を一段と引き上げる役割を果たしている。

多くの栄光と悲劇が巻き起こった幕末の人きり集団である「新選組」。
彼らの持つ『誠』の魂を時を超えて今の人々に伝えたい…そんな気持ちがダイレクトに伝わる素晴らしい作品と言える。

なお作品の終盤では自作へのつながりと思えるシーンも存在している。


共通√【 S++ 】  15h
見田健という青年が新選組に出会い、加入し、歴史の流れをたどり、物語も終盤の流山に至るあたりまでを描いている。
史実に基づいて描かれたシナリオは非常に分量があり、池田屋事件を代表とする皆の良く知る”新選組”としての部分が最もよく描かれている。
もちろん見せ場となるシーンが多く、殺陣シーンだけではなく泣きシーンも存在。


幕末尽忠報国烈士伝MIBURO 沖田 総司
沖田 総司√【 S 】  1h
流山にいかず、総司に付き添うことに決めた際の√。
新選組と分かれて過ごす沖田についてのエピソードを描いた刹那の幸せと復讐のお話。
史実とは多少違った内容となっており、沖田の戦闘シーンや主人公の戦闘シーンもある。
なお別れた後の近藤や土方についても多少言及されている。


幕末尽忠報国烈士伝MIBURO 近藤 勇
近藤 勇√【 S++ 】  1-2h
流山の時点、近藤勇投降時に身代わりを立てて江戸に向かう√。
史実を独自の解釈により「近藤勇が秘密裏生きている」としたうえで、沖田√とは違った『江戸から見た一連の流れ』を詳しく描いている。
戦闘シーンこそないが、悲しく切ない「忠臣」のお話になっている。また尾形俊太郎の消息など、調べると面白い近年の発見等の情報もある√となっている。


幕末尽忠報国烈士伝MIBURO 斎藤 一
斎藤 一√【 S+ 】  1-2h
仙台に行かずに斎藤と共に会津に戻ることで突入。
斎藤一の行動を史実通りにたどる√となっており、とくに鶴ヶ城(若松城)での戦いを詳細に描いた話となっている。また、後半からは『会津藩士たちから見た事件の顛末』が描かれており、心に新選組の炎をともしながらも明治維新の新しい潮流に飲み込まれ賊軍と官軍の間を行き来する斎藤の人生を体験できる。
鶴ヶ城では頼母家や白虎隊のエピソードが、後半では岡田以蔵などの面々が登場している。


幕末尽忠報国烈士伝MIBURO 土方 歳三
土方 歳三√【 S++ 】  1-2h
戊辰戦争の最後の舞台である箱館戦争を描いた物語。
舞台を五稜郭へと移し、榎本武揚や大鳥圭介らが主な登場人物となっている。
今までももちろんかっこよかったのだが、新選組のこの人に惚れなくて誰に惚れればよいのだろうというほどカッコいい生き様が描かれている。
戦場である二股口の戦いなどを経て鬼と恐れられた土方歳三の魅力的過ぎる一生が描かれたシナリオであり、だからこそ最終場面では泣きシーンもある。

全ルートクリア後に土方END2が存在。
一魅が登場して伏線を回収してゆくシナリオとなっており、短いものの土方歳三の殺陣シーンもある。その前の土方歳三のセリフは演出であるOPも含めて鳥肌物。
全ての謎が解けるわけではなく、「あれ? これでおわり?」となってしまう部分もあるのが残念な所。


幕末尽忠報国烈士伝MIBURO 山南 敬助
山南 敬助√【 S 】  1h
大津において山南と逃げることを決めたアナザー√。
山南と主人公が庄内藩へと向かうことになっており、山南と共に戊辰戦争を奥州で無敵を誇った庄内藩からみたシナリオとなっている。
シナリオ的には山があまりないものの、早々に歴史から姿を消した新選組の一員である山南の救済√ともいえる無いようになっている。


幕末尽忠報国烈士伝MIBURO 藤堂 平助
藤堂 平助√【 S 】  1h
「油小路の変」で藤堂が生きていた場合のお話。
近藤や土方に並び新選組で名の上がることが多い藤堂平助に存在している”生存説”を短めのアナザーストーリーとして描いた話となっている。
ある意味伝説のような話ではあるものの、若くして亡くなった素晴らしい才能の持ち主だったからこそ「こうだったらいいのに…」と誰しもが思ってしまうような、そういうストーリーができるのだろうと思わせてくれる話になっている。


幕末尽忠報国烈士伝MIBURO 永倉 新八
永倉 新八√【 S++ 】  1-2h
新選組と袂を分かった永倉についてゆくアナザーストーリー。
原田ら共に『靖兵隊』立ち上げ戊辰戦争に関わる一連の流れやその後の永倉新八の人生をたどって行くシナリオとなっている。
作中では笑い担当のキャラであったが、数少ない生き残った隊士であり「新選組」をこの世の中へ刻み込む運動を行った新八のためのシナリオ。
史実と違いそうな部分も多分に入っているため、願望ともいえる内容もあるにはあるが、それでもそのシナリオ完成度は高い。


[ 主人公 ] 見田 健
「玉」という相手の弱点を見破る特殊能力をもっており、妹の鞘不定浪人に襲われた際にこの力が開花することで人を一人きり殺す。
その後、気を失うがその力を認められ新選組入りする。
その後は史実にあまり触れない形で各ルートの体験型観察者のような立場をとる。土方√をプレイすることで一部設定のバックボーンが市村鉄之助であることが分かる他、その他√でも各史実上の人物に役割を変えて存在している。


【推奨攻略順 : 沖田→斎藤→土方1→山南→藤堂→永倉→土方2 】
初回プレイは『誠の道』のみがプレイ可能で、沖田・斎藤・土方の3√を攻略後にアナザールートとして山南・藤堂・永倉の3√が攻略可能になり、そのすべてをクリアすると最終√として土方2√が解放される。
基本的には上記のロックがあるため、それにしたがっていればよい。


CG : 【 S 】
硬い線と濃い塗りの絵。
登場キャラが多いこともあり、各キャラ用のイベントCGという意味では数は少なめだが、戦闘(殺陣)シーンのものが非常に多く存在している。
質に関してはかなり上下があるのは確か。
ただ殺陣シーンでの豊富な立ち絵を登場させ動かしたり、刀だけを細かく動かしたり、瞳を細かく動かしたり…絵以外の部分においても非常に努力が見られる。
一部背景は舞台が同じであるため過去作の物も流用。


音楽 : 【 S+ 】
BGM23曲+、Vo曲2曲(OP/ED)と一部Vo曲アレンジBGMを追加したもので構成。
戦闘シーン用のBGMが多い中で時代と合わせたクラッシック曲である「夢路より」などがあったり、「一陣の風」のように非常に泣かせるBGMも存在。
Vo曲については、燃えるOPである「艶麗ブラックアウト」も素晴らしいのだが、なんといってもEDの「天燃ゆ先へ -天明-」は山南さんの声優も務めた三代眞子が歌っており、アレンジ曲も含めて切なく泣ける曲で泣きシーンでもよくつかわれていた。
プレイ後は歌詞もぜひじっくり感じてほしい。


お勧め度 : 【 S++ 】
Inreの三作目であり、2作目でも登場した幕末の新選組をメインした作品ではあるが、単体で十二分に楽しめる作品になっている。
歴史物がどうしても苦手な方、流血シーンが多いのでそういうのが苦手な方には仕方がないが、それ以外の人――特に「新選組」についてまったく知識のない方には強くお勧めしたい作品で、史実に基づいた熱い誠の魂を感じることができる稀有な作品。
なお作中の一部に1作目、2作目からの登場人物・設定があるため完全に楽しむなら1作目と2作目のプレイも推奨したい。(順不同)


総合評価 : 【 S++ 】
さすがInreというべき歴史作品で、その情報の精度やシナリオの組み立て方、その他演出やエピソードの選択等々を鑑みても十二分にこの評価を満たす。

(ぶっちゃけコーナー)
いやぁ…Inreの葉山こよーてさんは本当にすごいな…あの情熱を傾けたのは忠臣蔵だけじゃなかったのな…あのレベルのものを新選組で見られるとは…。
これをクリアしてから、自分の中で新選組ブームが起こるほどだわ。
土方さんはまじかっけぇ…この人に惚れずに誰に惚れたらいいんだってくらいかっこいいわ。戦闘シーンとかじゃなくて生き方に惚れてしまう。
これが本当に事実であったというのがすごい…この一言に尽きるわ。
山南さんとかは切なすぎるしなぁ…。山南といえばあと意外に注目したいのが島田魁か…あの人の日記があってのこの作品ってのもあるしなぁ…。
記録という意味では新八√もいいよなぁ…子供はずるいよ…うん。
また全ルートのEDで流れる「空燃ゆ先へ」が切ないんだよな、聞いてるだけで泣きそうになる。
刀から銃…そしてそれらを捨てて生きなきゃいけなかった最後の武士たちの話なのかも。
幕末っていうとるろ剣くらいしかイメージになくて、新選組にすごい悪いイメージがあったんだけど、これ見てたら普通に明治維新のほうが嫌いになりそうだ。
長い作品だからプレイするのは大変だけど、興味ない俺でここまでハマれたんだからぜひプレイしてほしいなぁ…。
うん、いい作品だった。
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[レビュー]ヤミと祝祭のサンクチュアリの感想
2018-03-15 Thu 00:00
<作品名>     ヤミと祝祭のサンクチュアリ
<製作会社名>   あざらしそふと零


ヤミと祝祭のサンクチュアリ
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キャラクター・シナリオ : 【 S 】
主人公の幼馴染、亜梨栖の姉を探すためにお金持ちや高い能力をもった子女があつまる特殊な島『新座島』の学園へ転入するというお話。
舞台となる「新座島」は様々な謎や噂がある孤島で、様々な立場の人による思惑が渦巻いている他、作中には『怪異』という妖怪やそれに類する化物も多く登場しており、主人公操る『出雲龍古流武術』での格闘シーンも数多くある。
バトルありサスペンスありの伝奇よりの作品。

舞台設定は少々謎が多く、分かりにくそうなところも多いものの、そのあたりは登場人物である亜梨栖が宗司に説明するという体で適宜説明を入れてくれるほか、文章自体も割とすっきりしたものなので、読み飽きるということはないはず。
また各シーンにて伏線が比較的上手に張られており、√中盤~後半での回収が上手な印象を受けるほか、戦闘シーンの描写も甘い部分はあるもののBGMの助けなどもあり盛り上がりとしては十二分なものと言え、伝奇作品としてもバトル物としても楽しめる作品になっている。
ただ各シーンでの泣けるような盛り上がりシーンは非常に弱く、あくまで物語として楽しむための作品という印象が強い。




共通√【 S 】  3h
亜梨栖と共に新座島へ赴き、そしていくつかの『課題』を達成するまでが描かれており、一部BADENDっぽいものも存在している。
ハーレム物のようなある程度和やかな雰囲気もあるにはあるものの、どうしても裏にある謎が醸し出す不安が物語全体に暗めの印象を与えている。
多くの伏線が張られている他、主人公の規格外な所を印象付ける戦闘シーンも始めから割と登場している。
基本的には「起」「承」の部分ではあるものの、クローデットの性格(?)がコロリと変わったりと展開としては多め。


あざらしそふと零「ヤミと祝祭のサンクチュアリ」
姫神 亜梨栖√【 S 】  3h
姉を探すため、宗司を伴って新座島へと訪れた『姫神財閥』のご令嬢。
幼い頃に宗司に助けられてからは幼い時分を共に過ごしてきた。
作中ではブレイン的役割を果たす事が多く頭脳明晰で、自身も少しだけ宗司と同じ武術をたしなんでおり、その他自活能力等も高くスキがない。

個別√ではENDが3種類あり、TRUEに向けて分岐する形をとっており、一部√では彩夏ENDっぽいものも存在している。
もちろんテーマの中心は作品の根幹に関わる設定部分のお話であり、姉の行方だけではなく、『静』の正体や新座島の成り立ち、他の√も含めて謎だった部分が判明する√となっている。
基本的に常にクーデレであり、その性格や能力の高さから常に冷静沈着ともいえる亜梨栖が、どことなく強がりながらも恋愛のステップを踏み仲を深めていく様子が描かれている。


あざらしそふと零「ヤミと祝祭のサンクチュアリ」 (1)
綺堂 悠里√【 S 】  3h
おっとりとして引っ込み思案な性格が特徴のやや世間知らずなお嬢様。
亜梨栖とは古くからの友人で、島に慣れない二人に対してもよくサポートしてくれていた。
名前が似ていることからユーリエと仲が良くなったこともあり、形式上はユーリエの派閥に所属している。

個別√では彼女自身の能力についてと、とある『怪異』との対決について描かれている。
共通ルートでは皆から一歩引いた位置にいることが多い悠里だったが、個別√では主人公である宗司に並ぶようにして活躍するシーンも多く、見た目や共通ルートからの印象を変えられる人も多いはず。
また、恋愛方面においてはお互いに照れながらも愛情を素直に表現しようとする二人の様子が見ることができる√でもある。


あざらしそふと零「ヤミと祝祭のサンクチュアリ」 (2)
ユーリエ・フォン・フェルトベルグ√【 S 】  3h
ドイツ貴族末裔の令嬢で非常に人当たりがよく、同学年ではクローデットと同じ規模の派閥を築いているが、本人はあまり気にしていない。
日本をはじめとするサブカルチャーが好きで、当初は主人公を『ニンジャマスター』と呼び憧れの目線を向けてきていた。

協力相手としてクローデットではなくユーリエを選ぶことで彼女の個別√に入る。
前半は彼女のかかえる秘密について、後半は予科の生徒である雪那を絡めた『この世ならざる者』を主題に置いた√となっており、巻き起こる問題に主人公とユーリエの二人で立ち向かってゆき、同時に愛を深めてゆく内容となっている。


あざらしそふと零「ヤミと祝祭のサンクチュアリ」 (3)
クローデット・ベルフラウ√【 S 】  3h
フランス大財閥の令嬢でベルフラウ家は姫神家とライバル関係にあり、クローデットと亜梨栖も幼い頃にいくつものコンクールで競い合っていた過去がある。
尊大な態度に感じるが、それに見合う立場と能力を有した人物であり、学園では一大派閥を形成している。

クローデットに協力を申し出ることで個別√に入る。
テーマとしては彼女の家の問題を中心とした内容になっており、終盤ではさらに大きな存在についても示唆されるものとなっている。
態度が軟化してからは主人公に媚びるようなギャグテイストのキャラクターになっているものの、個別√内では彼女の真っすぐな志やその気高さ、他人を思いやる思慮深さといった面が全面に出されており、見直す人も多いはず。


[ 主人公 ] 出雲 宗司
人外に対するための武術『出雲龍古流武術』の継承者であり、ずば抜けた実力だが田舎育ちであるため世間に疎く純粋で人に騙されやすい一面も。
幼い頃に亜梨栖を救っており、そこから幼い時分を時折一緒に過ごしており、今回も亜梨栖の手助けのために学園へとやってきた。
朴念仁のようではあるが、それは護衛としての仕事が最優先だからで、基本的に彼女がほしかったり性的な興味がある事は確か。


【推奨攻略順 : クローデット→ユーリエ→悠里→亜梨栖ED3種 】
攻略順に特にロック等はないものの、亜梨栖EDは最後に回したほうが良いだろう。
また攻略後にはフラグメントという形で各AFTER等のSSが読める。

CG : 【 S 】
塗りが淡く、線がしっかりとした少し硬さを感じる絵。
質・枚数共に不足不満はなく十二分と言える。
シーン中にはグロい描写も若干あるのだかCGに関してはそういったものはない。
SD絵も多数存在。


音楽 : 【 S 】
BGM30曲、Vo曲2曲(OP1/挿入歌1)という構成。
全体的に暗めの雰囲気のBGMが目立ってはいるものの、その他のBGMについても強い旋律のものが多く、クローデットシーンでよく使われる「気高く咲く一輪の華」等はその代表ともいえるだろう。またEDがBGMだったのは少しだけ意外。
Vo曲についてはどちらもしっとりとした落ち着いたもので、亜梨栖TRUENDの最終盤で流れる挿入歌もDucaさんお得意のバラード調で泣かせそうなものになっている。


お勧め度 : 【 S+ 】
サスペンスをメインとしており、読み物としては十二分に高品質だがそれ以外の怪異とのバトルシーンにも見どころがあり、誰にでも広く楽しめる作品にはなっている。
ただし、ストーリー面に関して、あまり期待しすぎるのは禁物。


総合評価 : 【 S 】
全体的な完成度こそ高いものの、どうしてもあと一歩が足りずに一般的な作品に埋もれてしまっているイメージが強い。


(ぶっちゃけコーナー)
良く出来てはいるんだが…評価に悩んだ作品ではあるんだよな。
サスペンス部分というべきか、ストーリー自体は伝奇物よりで読み応えも結構ある。各ルートでのテイストも結構違うから飽きはこないんだけど…どっかで見たことある話だと言われればそれまでな気もしなくはない。
なんといえばいいのだろう、王道ではないからかもしれないけれど泣きシーンも燃えシーンも波が弱かったイメージがあるんだよな。
だから、物語としては楽しいけれど、過ぎ去ってみると印象がうすい作品になってしまっているのかも。
作中で泣かせようとしているな~と思えるシーンはいくつかあったんだけど、感情移入度が少なかったからなのか、それとも演出の問題なのかどうしても泣けなかったな。
戦闘シーンは、まぁこれは専門じゃなさそうだし文章のみでの表現がメインってのがあるから、何とも言い難いけど、俺TUEEEは嫌いじゃないからそのへんは楽しめた気がする。
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