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[レビュー]罪恋2/3の感想
2016-11-05 Sat 00:00
<作品名>    罪恋2/3
<製作会社名>  Campas

シナリオ構成
S--
選択肢無しの一本ルート。全体的な攻略時間は5-6hといったところで、
ロープライス作品としては一般的なのだろうか…。

【推奨攻略順 : 選択肢なし】

CG
S-
線が細く、すこしテカリのある絵。
室に関しては少し慣れない部分が多く、立ち絵・イベントCGのどちらにも評価に振れ幅がある。
物語のボリュームに見合った量。

音楽
S
主題歌として「Small sin to the love」があるほか、BGMが数曲。
(クリア後に鑑賞が不可能なため、局数は不明)
OPに関してはノリもよく独特なリズムの良曲。
BGMは数が少なく、印象も薄いので評価しずらいのが現状。

お勧め度
S--
ミドルプライスやハーフプライスというのは手に取りやすい価格ということで多くの方が手に取る作品といえるのかもしれない。
今回の会社Canpasはウソシリーズで有名で、ある意味ブランドとしても安定しているともいえるが、今回の作品に限ってはお勧めしずらいのが現状。
なんといってもシナリオが悪いのでフォローはできない。

総合評価
S--

公式ホームページ
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ある日親友の少女が屋上から落ちてきた。その現場を目撃し、落ち込む主人公とその妹だったが、その少女は幽霊となり再び姿をあらわす。そして転落の原因を調査することになるのだが――。

今回の作品の登場人物はざっくりと3人。
主人公、妹、親友の3人だけである。さらにいうと簡単な三角関係でもある。
…物語としては実はこれだけで、作中ではそのあたりのことをボカせもしないのにぼかしつつ、親友が死んだ理由を「私(俺)のせいで・・・」というシーンが多い。
ショートストーリーとしての素材としては悪くないのだが、いかんせんストレートすぎて物語が一瞬で読めてしまう。
それを面白みのない文章で延々とつづられているので、どうしても好きになる人は少ないだろう。こういったゲームの経験が多ければ多いほどその傾向は高いように思える。

物語の傾向上どうしても心理描写が多くなるのだが、書き手の独りよがりな心の動きに振り回されることが多く、。どうしても生きている人間の感情として伝わってこない。
結果として書き手が好きに”人形”を動かしているように感じてしまうのが現状。
ストーリーの再構成と重要な心理描写の丁寧な書き起こし等をもう一度考えて作り直さない限りよいシナリオにはなりにくいだろう。

【総括】
評価としては読む意味もあまりないのでこの評価。

(ぶっちゃけコーナー)
ん~普通につまらなかったってのが感想。
ぶっちゃけて言うと全部スキップモードでも作品を読めるくらい、中身はスッカスカ。
物語の基本的な起承転結の「承転結」の部分がそれぞれ悪いのが原因だろう。
シナリオに関しては少なくともまだまだやることはあるはず。
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[レビュー]ISLANDの感想
2016-05-27 Fri 00:00
<作品名>    ISLAND
<製作会社名>  フロントウィング

ISLAND.jpg

シナリオ構成
S++
BADENDを含めてEND数は17個、一瞬で終わるBADがほとんどなのだがそれでもボリュームは十二分な量となっている。

【推奨攻略順 : 夏蓮→紗羅→(ry 】
攻略順は最初の二人をクリアした後は1本道となっている。

CG
S
安定した高品質のCGで立ち絵・イベントCGともに美麗。
全年齢対象ということもあり、一般的なイベントCGの枚数はかなりの量となっている。
特に夜や海の風景が関連したイベントCGは印象的。

音楽
S++
BGM40曲(Voのinst,アレンジ含)、Vo曲3曲(OP/ED2)という構成。
数が多くヴァリエーションが豊富なことは言うまでもないが、そのなかでもSF物らしいBGMが多くそろっているな、というのが最初の印象。その中でも久しぶりにピアノ系BGMで「この感情は使命」は涙腺を刺激してきた。
Vo曲も良曲がそろっており、全体的に質の高さがうかがえる。

お勧め度
S++
タイムトラベル系作品が好きな方には久しぶりにおすすめできるガッツリとした作品。
作中には多くの物理的な話も出てくるのでしっかりと理解するのは少し辛い。
逆に今までの軍事風主人公やその雰囲気が好きな方には別系統なのでお勧めしにくい。

総合評価
S++

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意味深な始まりに考えを巡らせる暇もなく、破天荒な主人公の行動や言動に驚き通しとなる物語の序盤。その行動にやっと慣れてきたと思えば次に気になるのは舞台やキャラ達の抱える秘密、何よりも主人公の失った過去の内容、そうした疑問に思いを巡らせつつも展開していく現実の物語が複雑に絡まり合っており、いつの間にか物語に引き込まれてしまう、そうしていくうちにこの作品がガチの時間系SF作品だということを知ることとなる。

何が真実であり何が嘘なのか、新事実が発覚しては新しい理論を考え、また新事実が発覚して否定され…特に序盤、夏蓮と紗羅√をクリアするあたりまではこうした繰り返しになり、頭をかなり使うことになる。
もちろんある程度は説明されるが、物語の流れを早めるためなのかテンポを保つためなのか、割と最小限なので何度か読み返す必要もあり、純粋にキャラのかわいさを堪能したい人など、苦手な人は多分敬遠してしまう作品の一つになるだろう。

この作品の魅力として挙げられるのは大きく二つ「大きな論理的破綻がないこと」とそして「展開が予想できないものであること」だろう。
どちらもSF作品としては十二分に大切な要素と言え、特に作中で行われるタイムトラベルの方法論においては、思わずその可能性を信じたくなるものであったほど。
そしてそのタイムトラベルを使った展開は最後までプレイヤーを驚かしてくれ、SF要素以外のストーリー的な魅力と絡めて十二分なセールスポイントと言えるだろう。

主人公を含むキャラクターのユニークさもこの作品の魅力の一つとして欠かせない。主人公は言うまでもなく、ヒロインやサブキャラクターまで暗くなりがちなシナリオを支えるギャグ等

少し残念というか作品の要素として、この作品は”完璧”に「完結」と「解決」はしないという事。それまでに十二分なほどの完成度とシナリオ量であったために、これ以上続けることにもメリットとデメリットが発生してしまうため、無理に続ける必要はなかったと考えるが、一部の人には物足りない終わり方となってしまっているかもしれず、よく言えば余韻のある終わり方、悪く言えば中途半端なものとなっている。

コンフィグやシステムには問題ない、フローチャートもあり攻略も行いやすい。

【総括】
純粋なSF作品として薦めたい作品で、ストーリーはもちろん音楽や演出等、全体的な完成度の高い作品なのでこの評価。

(ぶっちゃけコーナー)
最初にこの作品をやってた時は、割と主人公への忌避感が強かったかも。
そして、明らかに嘘をついているヒロインたちや島の過去に、ホラー作品を見ているような気味の悪さを感じることが多かった、
ただ、そういうことを気にしつつクリアしていったらどんどん明かされる真実に驚き「本当は何が起こっているのか」というのを求めて次から次へと文章を読んでいっている自分がいた。終わったと思えば次から次に新しい事実やシナリオ(続きの√)が出てきたりして、クリア中はすごくワクワクしていた。
作品のネタバレにもつながるから、レビューでも内容にはあまり深く突っ込めなかったが今年一番と言って問題ないレベルのシナリオゲーであることを再度言ってきたい。
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[レビュー]あけいろ怪奇譚の感想
2016-04-21 Thu 00:00
<作品名>    あけいろ怪奇譚
<製作会社名>  シルキーズプラス_WASABI

あけいろ怪奇譚

シナリオ構成
S++
攻略キャラは5キャラ。
キャラによっては共通する話は多く、個別√は割と短めの作品で、全体的なボリュームは一般的といえる。

【推奨攻略順 : 美里→葉子→るり&るか→ベルベット→佳奈→TRUE】
攻略順にはある程度指定があり、TRUE√は最後に攻略可能。
基本的に内容はこの順番に深くなっていくが、前のほうは入れ替え可能。

CG
S
妖艶という言葉がよく似合う独特の丸みがある絵は健在。
扱っている内容が内容なのだが、かなり抑えられている。
前作同様一部グロいものも。。。

音楽
S++
BGMは47曲、Vo曲は6曲(OP1/ED5)という構成。
BGMは47曲と記しているが、実際はInstやMusicBoxなどが前作のVo曲もあわせて数曲存在している。多彩なものがそろっていることは言うまでもないが、意外なのは穏やかな曲が数多く存在していることで、もちろん同程度の怖い曲なども存在している。
Vo曲に関しては前作と比較するとあまり破壊力はなく、OPなどは特に作品に合わせしっとりしつつもどこか妖しいものとなっている。

お勧め度
S++
タイトルからは予想しにくいが、前作「なないろリンカネーション」からの続編。
これ単体でも楽しむことはできそうだが、前作の登場人物などがよく出てくるため、十分に楽しむためにはやはりプレイは必須だろう。
前作が好きだった方には特におすすめしやすい作品となっている。

総合評価
S++

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今回の作品は公式的には同シリーズの新作と言われているが、実質的には「なないろリンカネーション」の続編にあたる作品で、作品自体のテーマもほぼ同様となっているが今回の舞台は学校ということもあり怪談、中でも七不思議等がメインになっている。

前作から2年後が舞台の隣町にて、飛び降り自殺で4人が死んだ。
霊感の全くなかった主人公はその事件に巻き込まれることとなり、吸血鬼や霊感のある少女(前作関係者)等と一緒に謎を解くことになるという作品。

扱っているテーマが怪談ということもありホラーシーンや悲しい話ががあるのは確かだが、ホラー作品としての「恐怖」ではなく「不思議」のほうにスポットを当てており、全員が協力して物語を進めていくその姿や、テンポよく挟まれるギャグ等に助けられて、全体を通して明るい気分でプレイでき、全体を通しての読後感もどちらかというと良い部類に入るだろう。
ストーリー中にはもちろん感動できるシーンも存在している。しかし、テーマ的な問題やBGM等を含め前作には劣る事も含めて感動度としては少し低い。その代り、しっかりと描かれているシーンが多いのでどの場面も安心して見ることができ、完成度の高さを感じる。中には前作同様に衝撃的なシーン(グロCG)等もいくつか存在しているため苦手な方にはその部分に関してのみ注意が必要。

前作で一番問題視されていた√間の差についてはだいぶ解消された印象があり、扱っているテーマは同じで、共通√も多いが、それでもかなり√間のシナリオの区別化が行われており、どのルートにもそれぞれの良さがあったように思う。
攻略順によってキャラに対して受ける印象が変わる作品というものがあるが、今回はどちらかというとそれに類する作品で、√によってはだいぶシナリオの核心部分に近いものをだすところもあるので、そこには注意が必要かもしれない。
むろん楽しみ方はいろいろだが。

コンフィグを含め、多くの機能が豊富にそろっており不便を感じることはないだろう。

【総括】
怪奇を扱った作品は多くなくその中でもさらに質のよい作品で、一部注意は必要だが多くの人にプレイしていただきたい作品なのでこの評価。

(ぶっちゃけコーナー)
前作は大好きだったけど、泣き成分は弱くなったかなぁ。そのかわりに怪談物の色を濃くしていっている感じ。どちらに進んでも面白くはなるのだと思う。
ぶっちゃけ曲に関してはそこまで…という感じもする。もともと戦闘シーンが豊富なわけでもないし、作品も明るいテーマのものとは言えないので、今回使用した「緋色の空」のようなしっとりとした曲が合うのだろうけど、作中にするっと流せる強い挿入歌とそれに合うシーンみたいなのはほしいのかも、完全に個人的な好みだけどね。。。
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[レビュー]花の野に咲くうたかたのの感想
2015-05-01 Fri 00:00
<作品名>    花の野に咲くうたかたの
<製作会社名>  あっぷりけ

花の野に咲くうたかたの

【さわり】
他人の色が見えてしまう主人公は一人暮らしにあこがていたのだが、
ついに『桜花荘』に住むことになった。
しかし、誰もすんでないはずのそこで、出会ったのは一人の女の子。
なぜか色が無い彼女は実は幽霊で、様々な問題をともに解決していくことになる。

シナリオ構成
S+
攻略キャラは5キャラ、長くはないものの1キャラに対して複数のENDがあるものも。
共通の長さも結構あるので、ボリューム的に考えると平均よりは若干多いと言えるだろう。

【推奨攻略順 : 涼子→麗奈→雫1→雫2→雫3→汐音→桜花→TRUE1→TRUE2】
汐音までの攻略順に指定はほとんど指定が無いが、この順番が安定だろう。
逆にそれ以降はほぼ一本道のはず。

CG
S
線が細く淡い塗。
立ち絵では柔らかさを感じる絵で違和感なく受け入れられる。
どちらかというと、CGの方がクセが出ており硬さを少し感じてしまう物もあるかもしれないが、基本的に全体的に美麗であることは否定できないだろう。

かなりコミカルな部類ではあるものの、SD絵もいくつか存在している。

音楽
S++
BGM30曲、Vo曲3曲(OP/ED/挿入歌)という構成。
BGMではVo曲をアレンジしたもの等素晴らしいものがそろっていた印象で、特にアップテンポの曲(戦闘シーンやGOODENDっぽいもの)である「これからの日々-彩の花-」などが光っていた印象。
Vo曲のOPは日本っぽいサウンドになっていたり、挿入歌は思わずホロリときてしまうものであったり、EDもしっかりと良い雰囲気で締めてくれていて全体的な完成度が高い。
ぜいたくを言うならば、2ndOPは違う曲でもよかったかもしれないな。

お勧め度
S+
推理物に分類される作品なので、そういった作品に興味がある方にはお勧めしやすい他、日本伝奇的な要素も入っている。
物語にだれる部分が少なく、全体的な完成度も高いため素人から玄人まで広く勧めやすい作品と言えるだろう。

総合評価
S+

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他人の色が見える主人公と幽霊の少し不思議なお話。
序盤から中盤に至るまで、物語の展開の方法は大きく変わることが無く、主人公が出会う奇妙な事件、その内容を幽霊の「桜花」に告げることで事件が解決に向かうという、安楽椅子探偵のような物語になっている。
(実際は外に出て行動することが多いが)

後半に進むにつれてそういった体はかわり、日本伝奇的な要素を加えつつ主人公と桜花の秘密について分かってくる仕様となっている。

物語の形だけに共通のメインとなってくるのは、不可解な事件と桜花の解決シーンとなってくるのだが、これがなかなかに面白いので全体的な質の底上げとなっている。

その中で少し残念なのは個別ルートにあまり力が入れられて無いという事。
無論、それぞれある程度のシナリオはあるのだが、どうしても共通√を基準にして考えると長さや内容が物足りないものとなってしまっている。

攻略に関してはいつものあっぷりけらしく、フローチャートが付いているためかなり容易。
また、合い間にミニストーリーのようなものも追加され、全てを見るとさらにボーナスシーンがみられる。

物語として大詰めとなるTRUE√については内容をあまり深く語ることはしない。
しかしながら、きっちりと泣けるような話になっていた事だけは言っておきたい。

作品中には謎解きシーン以外にもバトルシーンや上記のような泣きシーンもあり、そのどれもがある一定以上の質であったので、広く楽しめるシーンはあるだろう。
全体的なシナリオの作りこみという意味でならとてもよい作品なのだが、ただキャラ単体に対する書き込み度や魅力といった点に関してはどうしても消化不良な部分が出てくるかもしれない。

その辺りに関してはメインヒロインである桜花がある程度頑張っているので、彼女が好きになれるのかなれないのかで、作品の根本的な価値が大きく変わってしまいそう。

コンフィグに関しては十分で、システムに関しては問題ないが、パッチを当てるのを忘れないように。またシステムボイスはない。

【総括】
純粋な推理物として扱うには少し難しい作品ではあるものの、内容に関しては十二分に面白く保証できるものなので、この評価にでも抑え気味と言えるほど。

(追記あらためぶっちゃけコーナー)
安楽椅子探偵物って書いたけど、ホントきっかけ部分になる話だけで、後半はアクティブに絡んでいく部分も多いしなぁ。
こういった作品で推理物と表記するのは微妙に迷ってしまう部分は多い。
しかしまぁ、いろいろと納得できる設定の説明されたし、なんだかんだでいい終わり方だったから素直にいい作品と言えるわな。
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[レビュー]紙の上の魔法使いの感想
2015-04-07 Tue 00:00
<作品名>    紙の上の魔法使い
<製作会社名>  ウグイスカグラ

紙の上の魔法使い

【さわり】
「幻想図書館」とよばれる場所を舞台とした作品で、物語には「魔法の本」と呼ばれる開くと本の内容が現実に起こってしまう本が登場する。
魔法の本に巻き込まれ、関わっていく主人公たちの悲劇。

シナリオ構成
S++
一本の大きな話筋への途中、各個別ルートへの選択が出てくる形式の作品。
攻略キャラは5人(4人?)だが、上記の理由もあり、個別ルートの長さは短い。
しかし、大筋となる物語自体にかなりのボリュームがあるため、全体的には一般的な作品と同程度のプレイ時間になるだろう。

【推奨攻略順 : 理央→妃→夜子→かなた→クリソベリル】
攻略順に指定はないものの、物語の構造上でこの順番の攻略が望ましい。
また、クリア後にタイトルから予約特典のシナリオを観覧することが可能。

CG
S
線は細く、淡い塗で、全体的に幼く見えてしまう柔らかい絵。
質も全体的に高いのだが、量が少し少ない気がしてしまうのは気のせいだろうか。

修正パッチを入れないと、CGモードを見れなくなるバグが発生している。

音楽
S
BGM20曲という構成。
OPもEDもないためにVo曲が存在しておらず、少しさびしい構成。
しかしながらそろっているBGMはかなり高品質で「eden of birdcage」のような高貴で気品あふれる美しい曲がそろっている。
その中でも異質なのは「静かな決意」で、このBGMの中では一番評価している1曲で思わず手を握ってしまうほど。

しかしながら、量的な問題もあり評価は抑えている。

お勧め度
S+
お勧め度と言われてしまうと、正直評価に困る作品。
喜劇でも、青春恋愛譚でもなく、どこまで言っても悲劇のこの作品。
ミステリー要素のような頭を使う展開もあるため、サラサラと読めてしまう物語ではなく、心を削りながらじっくりと作品を読み進める必要があるだろう。

総合評価
S+

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ネタバレ抜きでこの作品を語るのは非常に難しいのだが、それでも感想は書く必要があるために、曖昧な表現が多く、また不透明な感想を許していただきたい。

特殊な舞台である事もだが、作品自体も少し異質でOPはおろかEDの動画すら存在していないあたり、作品が作品だけにこだわりを感じてしまう。

文体はかなり特殊でクセがあり、状況も終始錯綜しているために物語をスラスラと読み流すことはできず、一つ一つ噛み砕いていく必要がある。

物語は上記で説明した宝石の名を冠する「魔法の本」が1冊開くごとに章が分かれ、物語の状況を大きく変えてゆく。
その中で二転三転していく物語の設定に翻弄されることになる。いわゆるミステリ物に非常に近い作品であり、最後の最後まで本当の物語がかたられることはない。
しかしながら、伏線などはしっかりと張られており物語として丁寧に作られている印象は受けた。

状況が変わる、というのはなにも主人公だけのことではない。
むしろ、主人公が変わらず周りキャラクターにのみ変化が起きることもあり、どの登場キャラクターも展開を見ていくうえでは見逃せないものとなっており、その作り込みもかなり良い。
ある話で出てきた「ミステリ」の定番(約束)として「犯人は最初から登場している」という物があったように、しっかりと伏線はあるのでたどり着けないというわけではない。
それでも、全てが終わり謎が解けた今、猶のこる謎もいくつかはある。
しかしながら、そのほとんどがしっかりと関連していた事にはやはり感心するほかなく、また攻略後の特典シナリオにて別視点から~という物に関しても、物語自体の理解の役に立ったように思える。

しかしながら気になるのは作品の完成度である。
これだけきれいに作られていながら誤字脱字が激しく、また作品のシステム上のミス(音声系等)も見られた。
登場キャラクターはみなよく本を読む設定であり、セリフも地の文もかなり文調が硬いだけに難しい作業だったのかもしれないと、その辺りに関しては少し同情をしてしまう。

何度もいったかと思うが、これは悲劇の作品である。

物語の主人公は『瑠璃』なのだが、ともするとこれは別のキャラクターがヒロインとも考えることができる。それほどに、今回の話は主人公にとって残酷でそしてただひたすらに悲しい作品なのである。
そういう意味では後味もあまりよくない作品なのかもしれない。

しかしながら最後の方のシーン「静かな決意」がBGMとして流れるあのシーン等を見てみると、「物語」でありながら「物語」をテーマとした今回の作品ではあるが、伝えたかったのは意外と単純な物だったのかもしれない。

【総括】
読んでいて個人的には非常によくできており、かなり気に入った作品。
ジャンル分けこそ難しいがミステリとして楽しむにも十分な良作だったと言えるだろう。

(追記あらためぶっちゃけコーナー)
語れば語るほど、別の作品みたいに見える。
ミステリのような、こういう事実がよくわからなくてそのまま進む作品~ってのは結構評価が分かれるけど、個人的にはすごくきれいに思えるんだよなぁ。
あと、最後の方のシーン、上でも語ってたけど「静かな決意」が流れるあのシーンだけは泣いてしまったわ…。
狂気なのかもしれないけれど、あの時煌めくものはあったのかもしれない。
というか、事実は本当に悲しすぎるわ…。
やるせないしなぁ…。
予約特典の最後のシーンとかも、なぁなぁで終わらせないあの気持ちはどうしてもわかってしまうわ。
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