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[レビュー]花の野に咲くうたかたのの感想
2015-05-01 Fri 00:00
<作品名>    花の野に咲くうたかたの
<製作会社名>  あっぷりけ

花の野に咲くうたかたの

【さわり】
他人の色が見えてしまう主人公は一人暮らしにあこがていたのだが、
ついに『桜花荘』に住むことになった。
しかし、誰もすんでないはずのそこで、出会ったのは一人の女の子。
なぜか色が無い彼女は実は幽霊で、様々な問題をともに解決していくことになる。

シナリオ構成
S+
攻略キャラは5キャラ、長くはないものの1キャラに対して複数のENDがあるものも。
共通の長さも結構あるので、ボリューム的に考えると平均よりは若干多いと言えるだろう。

【推奨攻略順 : 涼子→麗奈→雫1→雫2→雫3→汐音→桜花→TRUE1→TRUE2】
汐音までの攻略順に指定はほとんど指定が無いが、この順番が安定だろう。
逆にそれ以降はほぼ一本道のはず。

CG
S
線が細く淡い塗。
立ち絵では柔らかさを感じる絵で違和感なく受け入れられる。
どちらかというと、CGの方がクセが出ており硬さを少し感じてしまう物もあるかもしれないが、基本的に全体的に美麗であることは否定できないだろう。

かなりコミカルな部類ではあるものの、SD絵もいくつか存在している。

音楽
S++
BGM30曲、Vo曲3曲(OP/ED/挿入歌)という構成。
BGMではVo曲をアレンジしたもの等素晴らしいものがそろっていた印象で、特にアップテンポの曲(戦闘シーンやGOODENDっぽいもの)である「これからの日々-彩の花-」などが光っていた印象。
Vo曲のOPは日本っぽいサウンドになっていたり、挿入歌は思わずホロリときてしまうものであったり、EDもしっかりと良い雰囲気で締めてくれていて全体的な完成度が高い。
ぜいたくを言うならば、2ndOPは違う曲でもよかったかもしれないな。

お勧め度
S+
推理物に分類される作品なので、そういった作品に興味がある方にはお勧めしやすい他、日本伝奇的な要素も入っている。
物語にだれる部分が少なく、全体的な完成度も高いため素人から玄人まで広く勧めやすい作品と言えるだろう。

総合評価
S+

公式ホームページ
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他人の色が見える主人公と幽霊の少し不思議なお話。
序盤から中盤に至るまで、物語の展開の方法は大きく変わることが無く、主人公が出会う奇妙な事件、その内容を幽霊の「桜花」に告げることで事件が解決に向かうという、安楽椅子探偵のような物語になっている。
(実際は外に出て行動することが多いが)

後半に進むにつれてそういった体はかわり、日本伝奇的な要素を加えつつ主人公と桜花の秘密について分かってくる仕様となっている。

物語の形だけに共通のメインとなってくるのは、不可解な事件と桜花の解決シーンとなってくるのだが、これがなかなかに面白いので全体的な質の底上げとなっている。

その中で少し残念なのは個別ルートにあまり力が入れられて無いという事。
無論、それぞれある程度のシナリオはあるのだが、どうしても共通√を基準にして考えると長さや内容が物足りないものとなってしまっている。

攻略に関してはいつものあっぷりけらしく、フローチャートが付いているためかなり容易。
また、合い間にミニストーリーのようなものも追加され、全てを見るとさらにボーナスシーンがみられる。

物語として大詰めとなるTRUE√については内容をあまり深く語ることはしない。
しかしながら、きっちりと泣けるような話になっていた事だけは言っておきたい。

作品中には謎解きシーン以外にもバトルシーンや上記のような泣きシーンもあり、そのどれもがある一定以上の質であったので、広く楽しめるシーンはあるだろう。
全体的なシナリオの作りこみという意味でならとてもよい作品なのだが、ただキャラ単体に対する書き込み度や魅力といった点に関してはどうしても消化不良な部分が出てくるかもしれない。

その辺りに関してはメインヒロインである桜花がある程度頑張っているので、彼女が好きになれるのかなれないのかで、作品の根本的な価値が大きく変わってしまいそう。

コンフィグに関しては十分で、システムに関しては問題ないが、パッチを当てるのを忘れないように。またシステムボイスはない。

【総括】
純粋な推理物として扱うには少し難しい作品ではあるものの、内容に関しては十二分に面白く保証できるものなので、この評価にでも抑え気味と言えるほど。

(追記あらためぶっちゃけコーナー)
安楽椅子探偵物って書いたけど、ホントきっかけ部分になる話だけで、後半はアクティブに絡んでいく部分も多いしなぁ。
こういった作品で推理物と表記するのは微妙に迷ってしまう部分は多い。
しかしまぁ、いろいろと納得できる設定の説明されたし、なんだかんだでいい終わり方だったから素直にいい作品と言えるわな。
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[レビュー]紙の上の魔法使いの感想
2015-04-07 Tue 00:00
<作品名>    紙の上の魔法使い
<製作会社名>  ウグイスカグラ

紙の上の魔法使い

【さわり】
「幻想図書館」とよばれる場所を舞台とした作品で、物語には「魔法の本」と呼ばれる開くと本の内容が現実に起こってしまう本が登場する。
魔法の本に巻き込まれ、関わっていく主人公たちの悲劇。

シナリオ構成
S++
一本の大きな話筋への途中、各個別ルートへの選択が出てくる形式の作品。
攻略キャラは5人(4人?)だが、上記の理由もあり、個別ルートの長さは短い。
しかし、大筋となる物語自体にかなりのボリュームがあるため、全体的には一般的な作品と同程度のプレイ時間になるだろう。

【推奨攻略順 : 理央→妃→夜子→かなた→クリソベリル】
攻略順に指定はないものの、物語の構造上でこの順番の攻略が望ましい。
また、クリア後にタイトルから予約特典のシナリオを観覧することが可能。

CG
S
線は細く、淡い塗で、全体的に幼く見えてしまう柔らかい絵。
質も全体的に高いのだが、量が少し少ない気がしてしまうのは気のせいだろうか。

修正パッチを入れないと、CGモードを見れなくなるバグが発生している。

音楽
S
BGM20曲という構成。
OPもEDもないためにVo曲が存在しておらず、少しさびしい構成。
しかしながらそろっているBGMはかなり高品質で「eden of birdcage」のような高貴で気品あふれる美しい曲がそろっている。
その中でも異質なのは「静かな決意」で、このBGMの中では一番評価している1曲で思わず手を握ってしまうほど。

しかしながら、量的な問題もあり評価は抑えている。

お勧め度
S+
お勧め度と言われてしまうと、正直評価に困る作品。
喜劇でも、青春恋愛譚でもなく、どこまで言っても悲劇のこの作品。
ミステリー要素のような頭を使う展開もあるため、サラサラと読めてしまう物語ではなく、心を削りながらじっくりと作品を読み進める必要があるだろう。

総合評価
S+

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ネタバレ抜きでこの作品を語るのは非常に難しいのだが、それでも感想は書く必要があるために、曖昧な表現が多く、また不透明な感想を許していただきたい。

特殊な舞台である事もだが、作品自体も少し異質でOPはおろかEDの動画すら存在していないあたり、作品が作品だけにこだわりを感じてしまう。

文体はかなり特殊でクセがあり、状況も終始錯綜しているために物語をスラスラと読み流すことはできず、一つ一つ噛み砕いていく必要がある。

物語は上記で説明した宝石の名を冠する「魔法の本」が1冊開くごとに章が分かれ、物語の状況を大きく変えてゆく。
その中で二転三転していく物語の設定に翻弄されることになる。いわゆるミステリ物に非常に近い作品であり、最後の最後まで本当の物語がかたられることはない。
しかしながら、伏線などはしっかりと張られており物語として丁寧に作られている印象は受けた。

状況が変わる、というのはなにも主人公だけのことではない。
むしろ、主人公が変わらず周りキャラクターにのみ変化が起きることもあり、どの登場キャラクターも展開を見ていくうえでは見逃せないものとなっており、その作り込みもかなり良い。
ある話で出てきた「ミステリ」の定番(約束)として「犯人は最初から登場している」という物があったように、しっかりと伏線はあるのでたどり着けないというわけではない。
それでも、全てが終わり謎が解けた今、猶のこる謎もいくつかはある。
しかしながら、そのほとんどがしっかりと関連していた事にはやはり感心するほかなく、また攻略後の特典シナリオにて別視点から~という物に関しても、物語自体の理解の役に立ったように思える。

しかしながら気になるのは作品の完成度である。
これだけきれいに作られていながら誤字脱字が激しく、また作品のシステム上のミス(音声系等)も見られた。
登場キャラクターはみなよく本を読む設定であり、セリフも地の文もかなり文調が硬いだけに難しい作業だったのかもしれないと、その辺りに関しては少し同情をしてしまう。

何度もいったかと思うが、これは悲劇の作品である。

物語の主人公は『瑠璃』なのだが、ともするとこれは別のキャラクターがヒロインとも考えることができる。それほどに、今回の話は主人公にとって残酷でそしてただひたすらに悲しい作品なのである。
そういう意味では後味もあまりよくない作品なのかもしれない。

しかしながら最後の方のシーン「静かな決意」がBGMとして流れるあのシーン等を見てみると、「物語」でありながら「物語」をテーマとした今回の作品ではあるが、伝えたかったのは意外と単純な物だったのかもしれない。

【総括】
読んでいて個人的には非常によくできており、かなり気に入った作品。
ジャンル分けこそ難しいがミステリとして楽しむにも十分な良作だったと言えるだろう。

(追記あらためぶっちゃけコーナー)
語れば語るほど、別の作品みたいに見える。
ミステリのような、こういう事実がよくわからなくてそのまま進む作品~ってのは結構評価が分かれるけど、個人的にはすごくきれいに思えるんだよなぁ。
あと、最後の方のシーン、上でも語ってたけど「静かな決意」が流れるあのシーンだけは泣いてしまったわ…。
狂気なのかもしれないけれど、あの時煌めくものはあったのかもしれない。
というか、事実は本当に悲しすぎるわ…。
やるせないしなぁ…。
予約特典の最後のシーンとかも、なぁなぁで終わらせないあの気持ちはどうしてもわかってしまうわ。
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[レビュー]ぼくの一人戦争の感想
2015-03-27 Fri 00:00
<作品名>    ぼくの一人戦争
<製作会社名>  あかべぇそふとつぅ


【さわり】
最後の一人になるまで終わらない、そんな戦争のお話。

シナリオ構成
EX--
選択肢なしの1本道の作品。ゆえに物語としてのボリュームは一般作品の半分程度。

【推奨攻略順 : 選択肢なし】

CG
S
線は細く、濃い塗りの絵。
瑞々しさがうかがえる質の高い絵がそろっているが、一部バランスに疑問を覚える立ち絵はある。量に関してはシナリオに比例下物がそろっている。

音楽
S++
BGM35曲、Vo曲3曲(OP/ED/挿入歌)
まず何といっても、BGMの質の高さだろう「ふたりの果て-ピアノ独奏-」をはじめとした綺麗な旋律のピアノ曲から、「決意の目」を代表とするギターの力強い旋律はただでさえ良いシナリオに緩急を付け、十二分な雰囲気を作ってくれていた。
暗い曲も多いのだが、だからこそ「End of sacrifice」のような曲は非常に燃える。
そしてVo曲は言うまでもないだろう。
OPの疾走感、そして挿入歌の涙腺破壊力、そしてEDのまとめ方…手堅く、それでいて素晴らしいものがそろっている。

お勧め度
S++
るーすぼーい作品ということで、過去の作品をいくつか思い浮かべる方もいるかもしれないが、万人にお勧めできる作品で無いことは先に伝えておく。
まず、雰囲気がすごく暗く鬱ゲーに近いものがある、それでいて話も少し難しいうえ、すっきりと終わらない部分もある。ヒロインも基本的に一人なので、その辺りも好き嫌いが出てしまうかもしれない、
ただ、これだけの負を抱いているからこそ泣ける。
これだけは絶対である。
初心者にはお勧めせず、玄人の方にプレイしてほしい作品である。

総合評価
EX--

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ネタバレはしたくないのでGOODENDやBADENDであるかも伝えないようにしたいのでふんわりとしてしまうが、ご容赦したい。

まず文章なのだが、OPまではまるで小説を読んでいるかのような気分に浸れるが、OP以降は少し雰囲気が変わるので、このあたりまででまず一つのるーすぼーいらしさ、みたいなものは感じられるのかもしれない。

ただ、らしさを感じられたのはそれまでかも。
今までの作品などと比べるととにかく中盤からが暗く、プレイするのすら苦しい作品だっで、進むごとに泥沼にはまって言っているかのような間隔を覚える。
合い間に入る賢いやり取りなんかには少し救われるのだが、それでも物語全体の雰囲気の暗さには勝てない。

物語の雰囲気からバトルモノのような気もしてしまうかもしれない。そういったシーンがある程度あることは否定しないが、それもほんの少しであり、どちらかというと人間の心理をメインに置いた作品で、このあたりも今までの作品とはだいぶ違うのかなぁ…というのが正直な感想。

予想外の展開とか、そういうのを期待する人もいるのかもしれないんだけど、そういう類の作品じゃなくて、人の心や人と人のつながり、人自体などそういった本質的なものに迫る作品で、やっぱり読み込んでいかないと理解が難しい作品。
状況も少しややこしいミステリ要素みたいなものもあるので、そういった点からも流し読みをして簡単に泣ける作品とは言い難い。

今までの作品のように下手に√を作らずに、完全に人と人の関係が最初から固定されている。無論、話が進むうちにそれぞれの関係は変わっていくのだが、それでも根本的な所を固定してしまったからこそ、物語に幅は無いものの非常に大きな安定感が生まれている。
一癖も二癖もある登場人物たちを扱うならこの方がいいかな、とやはり私も思ってしまったし、クリアしていくうちに各キャラクターがよく絡み、そしてちゃんと中身が作られて行くので最終的な感動も大きくなったように思える。

コンフィグは必要なものはすべてそろっているが、簡素。
システムボイスはなし。

【総括】
物語はひとことでは言い表せない山と谷と絶望の連打。
暗く、悲しく、苦しいが、だからこそ立ちあがると燃えるし、そして最後にはド級の泣きシーンも存在しているので、泣きゲープレイヤーならプレイすべき1品。

(追記あらためぶっちゃけコーナー)
これだけ書いたけど、結局言いたいのは…やると暗い気分になるけど、何故だかそれでもやらなきゃいけなくて、進んでいるうちに立ちあがる心は何時も折られていって…。
だからこそ、その中で進んでいく主人公に共感を超えた畏敬の念みたいなものが出てくるのかもしれない。
贅沢かもしれないけど、もっと見たかった。
短すぎるくらいだよ、この世界を書き込むには短すぎる。
でも逆にそれがよかったのか、自分の中での意見が支離滅裂になるほど、心に衝撃を与えてくれて、プレイしてほんとによかったと思うけど、今度はさびしくなって、ああ、良い作品に出会うと自分のボキャブラリーの無さにいつも悩む。それくらい訳の分からない気持ちが自分の中に渦巻いていて、その感情の一部をここに書き記している次第。
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[レビュー]時計仕掛けのレイライン -朝霧に散る花-の感想
2015-03-13 Fri 00:00
<作品名>    時計仕掛けのレイライン -朝霧に散る花-
<製作会社名>  ユニゾンシフト

時計仕掛けのレイライン -朝霧に散る花-

【さわり】
時計仕掛けのレイライン、3部作の最終作品。
きえた烏丸を救うため主人公と憂緒は20年前の真実に立ち向かう。

シナリオ構成
S++
前作の続きでありストーリー上の制約もあったことから、ルートは一本道。
その分アフターやアナザーにてある程度、不足分の各キャラの話などは回収されているが、それを踏まえて考えても分量という点では一般的な作品の半分程度。

【推奨攻略順 : 本編→After】
1本のため攻略順なし、Afterストーリーがいくつかありロックがかかっている物もあるが、Afterをいくつかクリアするとみられるようになる。

CG
S
前作、前々作同様の質。
量に関してもストーリーの長さに比例したものだったように思える。

少しほしかった、新しい憂緒の遺品封印CGが無かったのが残念。

音楽
S++
BGMは前作、前々作乃ものも多く使用されており、5曲?追加。
Vo曲はOPとEDの2曲。
安定の水月陵さんである。
破壊力というよりも雰囲気重視の曲だったような印象を受ける。

お勧め度
S++
無論、前作のプレイは必須の作品。
ここまでプレイされた方ならプレイするのは当り前であろうし、
その期待を裏切らない作品。
プレイ前に前作のおさらいもあるのだが、出来れば自分である程度情報を思い出しておいた方がスムーズなうえ、ストーリーをこなしていくうえでも面白さが増える。

総合評価
S++

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レイラインシリーズ最終作品であり、今までの伏線をすべて回収する作品となる。

今までの作品同様、ミステリ調の雰囲気をが中心とした貴重な作品。
今までと大きく違う所は、主人公が憂緒と前作にて特別な関係になっているため、浮気するわけにもいかず本編の物語は一本道となっている。

始まる前の前作のおさらい等、痒い所に手が届く作品となっているが、本編が始まった瞬間に息をつく暇が無いほど、展開に次ぐ展開と謎に包まれていた真実の連続。

新しい登場人物等もいくつか出てくるが、基本的には今までに出てきたキャラをメインとしており、その全てがきちんと動いていて、作品の中で生きているように感じられる。
だからこそ見ていてどのようなシーンでも楽しく思えるし、だからこそ作品にのめり込んでいってしまうのだろう。

物語は今まで以上に緊迫するシーンや絶望、その果てに燃えるシーンも含まれており、全体的な物語の起伏も今まで以上と言えるのではないだろうか。

その中で最後にはちゃんと伏線を回収しつつ舞台をひっくり返す等、読んでいて楽しくなれる作品であり、非常に「巧い」と言わざる負えないシナリオ運び。
その作りは堅実そのもので、期待していた部分にちょうど当てはまるレベルの作品を生み出してくれた。

本編エピローグの演出もまたなかなかにニクイものでプレイ後の読後感も非常によく、3作という大作でありながらどこにもダレル部分がなかったのは見事というほかない。

また、伏線を意識しつつ再プレイをしてみると驚かされる1作目からの気配りはある意味鳥肌が出るほどで、丁寧に作られていた作品なんだと再認識することもできる。

またヒロインとしての憂緒はもちろんのことだが、アナザールートにて今回、新しくヒロインに入ったリトのIFルートなども見どころの一つと言えるだろう。

長編ということで手が出にくい方もいるかもしれないが、ぜひ全体を通してプレイし、そしてこの雰囲気を共有したくなる名作と言えるだろう。

【総括】
最終作にふさわしい作品で、シナリオからCG、演出、音楽に至るまですべてが平均以上といってもよい。

(追記あらためぶっちゃけコーナー)
最後、という意味も含めて全体的にプラスの事を書いておきたかった。
ここからは本音というより、こうしてほしかった! という一ファンの戯言だと思ってほしい。
とにかく、後もう少し長くしてほしかった!
こんなにすぐに別れが来るなんて悲しすぎる。というか、プレイに集中しすぎてすぐ終わってしまったよ!
あとは、もう少し物語に絶望も欲しかった、憂緒が消えるシーンもすぐに終わったし、確かに物語としては「巧い」という一言に尽きるのだが、持っている物を120%魅せるためにも、もう少し溜めるシーンというのがあってもよかったのかな、とも思う。
もう思えたのはそれくらいで、後は純粋に楽しめた。
ある意味こんな風に書くのも無粋だと思えるくらいに楽しかった。
すごくいい作品、ボキャブラリーの貧困さに泣けてくるがこの一言に尽きる。
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[レビュー]箱庭ロジックの感想
2014-11-26 Wed 00:00
<作品名>    [レビュー]箱庭ロジックの感想
<製作会社名>  Cabbit

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【さわり】
作られた街「千羽市」で暮らす主人公に街で起こる連続少女誘拐事件の調査依頼が舞い込む。二人のちょっと不思議な少女たちと共に捜査をしていくことになるが、やがてそれぞれが抱える秘密と街に隠された大きな秘密に気が付くことになる。

シナリオ構成
S+
攻略キャラは5キャラだが、BADENDを含めたED数を数えると11にもなる。
チャートをみればわかるが大きく二つの√二分かれており、それぞれのENDに向かって各ルートが少しずつ分岐する形になっている。
ボリュームとしては十二分な量と言えるだろう。

【推奨攻略順 : 真奈→りる→雫→萌美→瑚子→霧架】
攻略順にはロックがかかっているため、それさえ守っていれば十分。

CG
S
線が細く淡い塗。全体的に柔らかい印象を受ける絵。
バランス等がおかしく感じるイベントCGが無いこともないが全体的に完成度は高い。
枚数に関してもキャラによって差はあるものの十分な量が用意されている。
SD絵もいくつか存在している。
※直接的CGはないものの流血CGや描写はあるため注意。

音楽
S
BGM15曲、Vo曲2曲(OP/ED)という構成。
物足りなさを感じる量ではあるがBGMは捜査中のものなどかなり特色がある。そのなかでもこの会社”らしい”どことなく不安を漂わせるBGMやヴァイオリンの旋律等が印象的なBGM等も存在。疾走感あるOPも評価したい。

お勧め度
S+
純粋なミステリー物というのは少ないく貴重なうえ、この作品は魅力的なストーリーとミステリーを上手く絡め合わせた作品と言える。
全体的に暗い雰囲気で少々癖はあるものの、全体的に高レベルなのでプレイして損をしたと感じることは少ないはず。

総合評価
S+

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唐突に物語が始まり、その後説明が入る。
状況がかなり特殊ではあるが、状況としては単純で理解はしやすいはず。
実際にやることも一般的なミステリー物と同じく聞き込みや推理ばかりで、アクション(バトル)などは殆どない。
そういう意味ではあまりひねりの無いストレートな作品。

瑚子と霧架という二人ノヒロインを中心とした二つの√から物語の真実に迫っていくことになる。物語のシステム上、その二つを頻繁に行き来することになるのだが、片方の√で分かっていることがもう片方では分かっていなかったり、キャラによってもであっていたりであっていなかったり、混乱してしまうシーンは多少あるかもしれない。
なので、記憶がしっかりしているうちに短期間でプレイしてしまうのがお勧め。
無論、混乱しないように各ルートには「捜査ノート」という今までの話が簡略にまとめられたものも作られているため、本格的に迷うことはない。
ミステリーらしく物語の合間に箱庭作成の話などが挿入されたりと謎の深まる描写が時折挿入されるが、あまりこういう作品が得意でない人などは気にせずプレイしていると最後のほうである程度分かることになっているうえ、クリア後にはそういったシーンのみ読みかえすこともできる。

ほとんど序盤からわかっていることでもあるのだが、登場人物の一人一人が大きな秘密を抱えている。各ルートをクリアすることなどでそれらは明らかになっていく場合が多いが、各ルートに入ると大本の謎が解けないまま終わるため、事実上、霧架√まではBADENDのような雰囲気が付きまとう。
強引にヒロインルートに向かわせるのか、少々強引に展開させたり、話を終わらせてしまうシーンが印象につく。そういう点において感動に重要である感情移入というのは難しいのかもしれない。
また、この独特の暗い雰囲気に忌避感を覚える方も多いかもしれない。
ただ賛否両論はありそうだが、こういった雰囲気を和らげるために各ヒロインの攻略後のワンシーンが入れられており、それぞれの思いを託されてより深い真実へと向かう演出がなされている点は、個人的に評価したい。
ただ、すべてを終わらせて完全にハッピーという終わり方ではないので注意が必要。

個人的にはもう少し、感動系の話を語る所にはゆとりを持たせてもよかったのではないかと思う。勢いは無論大事だが、そこを重視しすぎて本質を見失うと元も子もないので感情を揺さぶるべきところでは、しっかりとヒロインや主人公の描写を増やし、展開をスローにする必要もある。

またこの作品の根本ともいえる謎の部分に関しても全てクリアしてみると「これだけか」という印象を抱いてしまいがち。このあたりは各人の期待度にもよるので差はあるだろうが、それでもどうにかしてほしかったなぁという印象。

フラグ等システム的に危ういところがいくつかあるのが気になる。。。

【総括】
不足点は無論あるもののミステリー物として評価しても十二分に戦える作品。
かなり新鮮な雰囲気の作品ではあるが、もう一歩踏み出してこれる素地はあるため評価としては少し抑え気味。

(追記あらためぶっちゃけコーナー)
全部終わって、すっきり! と行かないのはこの会社らしいよな。
ミステリー系の重要な所は「自分で推理できるか否か」という所にあるが、この作品は意外と現実的な部分も多く、ある程度推理・推測できる話にはなっている。
そういう意味ではいい作品なのかなぁ…すごいロジックがあるのかと期待していると痛い目を見そうな作品ではあるけども。
感動という意味でもあまり重視されてないし、ストーリーを感じることに重きを置いているんだろうな。
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