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[レビュー]桜花裁きの感想
2017-05-13 Sat 00:00
<作品名>    桜花裁き
<製作会社名>  IRODORI

桜花裁き

シナリオ構成
S++
本編は分岐なしの一本道であり、分量は多い。
攻略後の後日談にて各キャラのアフターストーリーという名の2h程度の個別ルートが見られる。そのほか、いくつかの√も存在し、予約特典の短い話もある。

【推奨攻略順 : 】
上記理由のため、攻略順無。
強いて言うなら、後日談から攻略できる3人以外については後のプレイをお勧めしたい。

CG
S
線がしっかりとしており、塗りの濃い絵。
イベントCG・立ち絵ともに質の上下が非常に大きいが、総じて美麗と言える。
特に戦闘シーン等で使用される墨画のような筆絵効果で描かれたイベントCGも多数存在しており、作品を寄りいっそう特別なものへ昇華させており、非常に高い評価。
SD絵も数少ないが存在している。

音楽
S+
BGM41曲という構成。
Vo曲がない、というのは昨今の作品で非常に珍しい作品だが、それでもBGMが十二分に世界観を作り上げてくれていたので良し。
基本的には弦や笛などの和楽器を使用した曲がメインではあるものの、テーマBGMでもある「桜花繚乱」は非常に華やかで力強く、たいして「独弦哀歌_OG」の旋律は作中でおもわず泣かされたこともある。
そのほかにFMアレンジを全曲分作成しているのも驚きだろう。
物足りない部分があるのは確かだが、それを鑑みてもこの評価。

お勧め度
S++
舞台を時代物とした推理・サスペンス作品。
ミステリや時代物の物語単体としてはそこまで作りこまれていると感じられないが、奉行パートのゲーム要素等を加えた全体的な完成度としては非常にレベルの高い作品。
特に前半と後半(クリア後)に真価を発揮する作品なので、最初から最後まで余すところなくプレイしてほしいところ。

総合評価
S++

公式ホームページ
↑クリックすると公式HPに飛びます。

北町・南町の奉行所緩和のため新設された中町奉行所に新米奉行として任命された主人公。
幼馴染の理夢や進撰組の面々、そして北町奉行所からやってきた桜等と共に、着任早々に厄介な事件に立ち向かうことになるのだが――。

今回の作品の主人公は推理系作品である探偵ポジションの人間。
作品自体の詳しい説明は公式を見るとよいが、大まかに3つの部分「ADV」「調査」「奉行」で成り立っており、ADVパートでは物語を進め、調査パートでは実際に聞き込みや背景をクリックすることで情報・証拠の収集を行う。そして最後の奉行パートではそれらの証拠をもとに推理を行っていくこととなる。

実際に手を動かしそして頭を動かすことで物語自体に深く溶け込むため、キャラクターへの感情移入や物語への没入感が高まる効果があったことは確かで、その点に関しては非常に高く評価したい。

正直なところ物語だけを楽しみたいという方にとってはADVパート以外は煩わしく、サクサクと飛ばしてしまいたいところであり、人によっては忌避感を感じるかもしれない。
しかしながら、推理に失敗しても特に物語進行に影響はなく、また何度でもやり直しができることや、各所ので作りこみなども含めて、非常によくできているように感じる。
特に奉行パートではじっくりと考える推理線の他に、熱く激しい舌戦シーンもあるため見逃せない。
序盤は比較的簡単な謎から始まり、終盤は割と難しめの内容となっているが、あくまで本格推理小説のようなしっかりとしたロジック・仕掛け・伏線のようなものではなく、ゲームとして楽しむレベルのものとなっている。

物語自体について、舞台を江戸時代としているため、歴史物に対して忌避感がある方にとってはハードルが高そうに見えるが、オリジナルストーリーのためか実際の中身でそこまで時代を感じる部分はなく設定も割とアバウト、舞台装置の一つとして把握する程度でいいだろう。逆にそういったものを求めている方には物足りない内容となっているかもしれない。

クリア後に現れる各個別ルートに関しては、どちらかというと本編とは対比してイチャラブ路線の内容となっており、内容としても特筆すべき点はない。
この作品をここまでの評価に押し上げた最重要ポイントは沖田√と山南√である。
同様にアフターストーリー的立ち位置の同√ではあるものの、「桜花裁き」というこの作品をただの時代推理作品で終わらせるだけではなく、華々しく咲く桜の裏にある闇を描き出した手腕は見事というほかなく、最大の泣きポイントであることも付け加えておきたい。

コンフィグに関しては十分だが、右クリック等の操作性が少し悪い。

【総括】
奉行パート等、少々イレギュラー要素の多い作品ではあるが、魅力的な墨画CGの演出や深い物語の存在は際立っており、ここ最近の作品の中では一二を争うほどの良作。

(ぶっちゃけコーナー)
「桜花裁き」と「大岡裁き」は完全に意識してるよね、新選組っぽいのや平賀源内っぽいのもおるし、遠山も…あれだろうなぁ。
何にせよ、特殊な作品だったけど推理部分も初心者にとっては十分に面白いし、驚きに満ちてはいたよね。
最後のあれは…↓で語ろう。

↓↓↓以下ネタバレを含むため反転↓↓↓
沖田√では裁かれた近藤への想いを再度考えさせられてしまったなぁ…。
というか、沖田が壊れてから立ち直るまでが本当につらかった。。。。だからこそ、好きになってくれてからは好感度も上がるよなぁ…。
それだけでは終わらせず、最後にちゃんと山を持ってきたのもよかった!
山南√はネタかと思ってたけど、思った以上にしっかりと作られていたわ。。。。
逃げてる最中のあの描写はすごいインレの旅を思い出したけど、やっぱ協力してるのなw
沖田√と書いてる人が同じっぽかったけど、鈴との最後のシーンはきついなぁ…。
鈴と沖田のシーンがかなりそっくりなんだけど、個人的にどっちも最大の弱点。
涙腺破壊されたわ…ボロボロ泣いた。
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[レビュー]緋のない所に烟は立たない -緋修離と一蓮托生の女たち-の感想
2017-04-22 Sat 00:00
<作品名>    緋のない所に烟は立たない -緋修離と一蓮托生の女たち-
<製作会社名>  暁WORKS

緋のない所に烟は立たない -緋修離と一蓮托生の女たち-

シナリオ構成
S
下記にもあるが、共通√として1つの√が提供されており、その後クリアできるキャラクターは3人。共通√を含め各シナリオは2-3h程度なので、ミドルプライス作品相当のボリュームと言える。

【推奨攻略順 : 共通→津希→小夜→由利 】
1周目は強制的に共通ルート、その後好きなキャラクターのシナリオが選択可能。
由利√のみ、かなりグランドEDに近い終わり方をする√なので、一番最後に回すことをお勧めする。

CG
S
枚数こそ少な目ではあるが、硬い線質でしっかりと書かれた絵は高い品質を保っている。
主人公の立ち絵・イベントCGが豊富であることも特徴的な点と言える。

音楽
S+
BGM21曲、Vo曲2曲(OP/ED)という構成。
一番評価したいのは作品の雰囲気をリードし、しっかりと世界観を作り上げていたBGMだろう。「霧追い」等を代表とした落ち着いた雰囲気のものや「Truth Reason」等の”オシャレ”な曲はこの作品を構成するうえで欠かせないものと言える。

お勧め度
S+
日本伝奇作品を主体とした推理・サスペンス作品を一味ちがうものとして仕上げた作品。
全体的にスタイリッシュに作られている作品ではあるが、文体がかなり特徴的。
体験版で肌に合った方は徹頭徹尾最後まであの雰囲気を貫いてくれているので、お勧めしやすいが、肌に合わなかった方は素直に辞める作品。

総合評価
S

公式ホームページ
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―あらすじ割愛――

あっぷりけ制作「月影のシミュラクル」と同様のライトビジュアルノベルという形で発売された作品。
今回は4つある√のうち、共通ルートともいえる主人公――緋√(津希との出会いの話)を丸々無料でプレイすることができる。

内容自体はプレイすることが一番早く理解できるであろうが、かなり特徴的な内容なのは言うまでもない。
主人公の生業とする「かたり屋」はいわば「言葉」を使い、この世ならざる者に対抗する除霊師等にかなり近い物(本人は否定するが)。
各シナリオではそれぞれガシュウと呼ばれる妖怪を退治し、同時に物語の裏に隠れていた真相を語り終えるところまでがワンセットとなっている。

登場するキャラクターはかなり異質で特徴的。
その中でも主人公の緋は昨今珍しい声あり主人公であり、そのあり方は作中で「不思議の国のアリス」のチェシャ猫とたとえられる。
人を馬鹿にしているようで本質を見つめ、語る言葉は軽薄でありそうで真実を貫いている、という一癖も二癖もあるキャラクターなので、しゃべり方を含めて好き嫌いがかなり出る存在。
そのほかヒロイン達を含め作中では軽快な語り口調を中心としてユーモアあふれる雰囲気を演出しており、初心者から玄人まで楽しめるものにはなっているが、同様に嫌う人も出るタイプの作品と言えるだろう。
注意点として一つ上げられるのは、作中で扱っている言語がかなり幅広く、読み解くのにすこし力がいるという点だろう。
頭を空っぽにして楽しめる作品ではなく、じっくりと読み解くタイプの作品であることだけは注意しておきたい。

ミドルプライス作品という点で見れば、十二分によく作られている内容ではあるが、作中では明かされない主人公の過去や事実、人物その他もろもろを放置しているのも現状。
作中のポイントとなる部分に関しては明かしてくれているので、本当に気になるほどではないのだが、その結果如何ではFDを含む続編も作りやすいような作品となっている。

コンフィグに関しては言う事はなく、十二分な機能がそろっているといえる。

【総括】
非常に記憶に残る作品にはなっているが、ミドルプライス作品ということを含めてもう少しシナリオの内容を付けてほしかった、という意味でこの評価。

(ぶっちゃけコーナー)
主人公の語り口調を含めて、かなり気取った作品なので好き嫌いが出そうだなぁ…自分はそのどちらでもないように感じたけど、なんというかそれだけに注視してシナリオの内容が割と薄かった気もしなくない。
物語のパターンとして決まり切ってしまっていたから、作品の雰囲気に慣れてしまうと少し飽きてしまいそうだったしなぁ…。
由利√を先にやってしまうと後の√が壊滅的に面白くない…等々、物語として破綻しかねない構造になっているのも注意が必要かなぁ…。
嫌いじゃない、よくできている作品なんだけど、素直にはお勧めしにくい、そこにミドルプライス作品っていう要素も入っているからなおさらかも…。
まぁとりあえず、無料でプレイできる部分でたのしめるなら、後もずっと楽しめることだけは何度も言っておきたい、
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[レビュー]仄暗き時の果てよりの感想
2017-03-04 Sat 00:00
<作品名>    仄暗き時の果てより
<製作会社名>  MOONSTONE

仄暗き時の果てより

シナリオ構成
S+
攻略キャラは3キャラ。
プロローグですらボリュームがあり3h程度、その後の共通ルートも比較的量がある。
残念なことに各ヒロイン√は重複部分を除くと割と短く1-2hというところ。
全体的なボリュームは少し物足りない程度かもしれない。

【推奨攻略順 : プロローグ→駒子→恵里→由乃 】
プロローグと由乃√のみ、固定されているので、実質は駒子と恵里のどちらを攻略するかのみ(あと各BADEND)なので、基本的にはこの流れでいいはず。

CG
S
半分以上がグロCGという異常事態(ぉぃ
全体的な完成度はかなり高く、少しリアルかつ退廃的なイラストは作品にぴったり合致。
あんまりなその質に長く見ていたくなくなるほど。
その他戦闘・能力使用シーン、一般イベントCGもあるにはあるが、数が少なく質の上下も激しいのが正直な感想。

音楽
S++
BGM23曲、Vo曲4曲(OP1/ED3)という構成
BGMに関しては言わずもがな暗めのものが目をつく。
個人的に特筆しておきたいのはVo曲だろう。
「solfa feat.○○」という形で4曲そろえられており、そのどれもが名曲と言って差し支えない。特にOPの「leap in your mind」はイントロのすばらしさもだが、しっかりと歌い上げられたサビからも如実に伝わってくる妖しさは筆舌に尽くしがたい。

お勧め度
S++
ホラーサスペンス作品として名を残せる作品。
前作の「サクラノモリドリーマーズ」よりさらにホラー方面に寄った作品なので、そういった要素が好きだった方にはお勧めしやすい。
ちなみに、前作以上に戦闘シーンはない。
また、ホラーは言わずもがな、グロ耐性が低い方には一切おすすめをしない。
※絵はもちろん文字描写、音もすべて表現されています

総合評価
S+

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シナリオの内容はクトゥルフ神話を根本に置いたホラーシナリオであり、その他の要素として作中の様々な謎を主人公がタイムリープすることで解決していく、サスペンス物としての側面も持った作品である。

クトゥルフ神話を根本に…という話ではあるが、作中にそういったキャラが出てくるだけで作中ではそういう「怪物」がいるという扱いしかしておらず、一般的にプレイしていてそのあたりを意識することはないはず。

序盤から中盤にかけてはゾンビとの対決ということでかなりホラー的要素が強く、驚かせるため(怖がらせるため)のCGも出し惜しみなくどんどん使っていく。
その質はプロローグまでの流れをして完璧というほかなく、私から言えることは夜にプレイすることを控えることくらいだろう。

作品のもう一つの要素として、とある人物の捜索を中心としたいくつかの謎を追うシーンもあるり、島に存在する「不可視の怪物」と合わせて、シナリオ中での怖さと謎を効果的に深めてくれていた。
物語が進むごとに綺麗に回収されて行く謎も見事であり、そのあたりも見どころの一つと言えるだろう。

シナリオとして完成度が高い部分があるのは確かなのだが、どうしても説得力が弱いorどうしてこうなったのか謎な部分も存在している。
主人公の能力であったり、由乃√であったりと、そのあたりに関しては変な言い訳をすることもなく、気持ちのいいくらい完全放置。

また、ホラーやサスペンス部分に重きを置きすぎて、恋愛要素としての部分が完全に「オマケ」扱いされてしまっているのも悲しいところ。
プロローグくらいまではしっかりと描けていたその人々の動きも、中盤を超えたあたりからドのヒロインの行動に関してもパターン化してしまっており、各キャラの魅力というものがほとんど伝わってこないというのが実情。
もちろん恋愛以外の要素に能力をすべて注ぐのは大事なことなのだが、恋愛に絞らず、各キャラの√をしっかりと作ったり、キャラ自体を作りこむことで、シナリオ的に相互的な効果を得られることもあるはず、と個人的には思っているのでそのあたりをもう少し何とかできる部分もあるような気がする。

コンフィグに関しては基本的な部分がそろっており使いやすい。

【総括】
ホラーサスペンス作品としては一流、恋愛物としてはかなり不得手な作品。
全体的なレベルの高さや、平均から抜きんでたそのテーマを鑑みてこの評価。

(ぶっちゃけコーナー)
こわいよね、ホント夜やるべきじゃない。
プロローグあたりのゾンビがずっと続いてたらたぶん俺は死んでいた…。
シナリオとして綺麗につじつまが合ってる部分が多くて、そのあたりはすごくきれいなんだけど、最終√ともいえる由乃√、その最後のシーンあたりとかを見ると、「…あれ?」ってなるのが確か。
そのへんは書き切れていないだけなのか、そもそも私が見逃しているのか…、動機に当たる部分が結構少なかった気がする。
そういえば作中にサクラノモリドリーマーズの時に出てきた探偵のオジサンとかボダッハちゃんもでてきて、少しうれしかったのは秘密(ぉぃ
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[レビュー]シンソウノイズ ~受信探偵の事件簿~の感想
2017-02-18 Sat 00:00
<作品名>    シンソウノイズ ~受信探偵の事件簿~
<製作会社名>  Azurite

シンソウノイズ ~受信探偵の事件簿~

シナリオ構成
S++
全7章構成の作品。
1-2章は共通ルートで3章からは各章でキャラ分岐が発生する形となっている。
基本的にキャラ√1h程度と短めになっている。
原則として各章で一つの事件が発生するため、全体的なボリュームは十二分と言えるだろう。

【推奨攻略順 : ひかり→夏希→沙彩→百合子→萌花BAD→萌花→さくら→TRUE 】
攻略順に指定はないのだが、物語の形状通り、発生した分岐キャラ√をこなしていくのがよいだろう。

CG
S
線と塗りが濃く、肉感の強い絵。
立ち絵やイベントCGは完成度が高く見入ってしまうほどとは言えないものの、独特の質感の絵はエロシーンを含む肌が多く出るシーンで本領を発揮している。
多くはないのだが、バトルシーンだけすこし毛色の違う雰囲気になっているのも特徴的だろうか。

音楽
S++
BGM34曲、Vo曲2曲(OP/ED)という構成。
幅広くそろえているBGMの中で目を引くのはやはり探偵シーン関連の物。
特に推理シーンを代表とする「真相推理」や犯人決定シーン用の「犯人はお前だ!」などは特有の物だろう。各所で鳥肌物だった「決意の時」も特に素晴らしいBGMとして追記しておく。
Vo曲は高音がクセになるOPやEDのシックでかっこいい雰囲気に誰しもが虜になるだろう。
ちなみにEDに関しては萌花VerとさくらVerがある。

お勧め度
S++
SF推理サスペンスをメインとした青春学園物。
心が読める主人公がとある事件を発端として探偵として数々の事件を解決していくこととなる作品で、推理物、サスペンス物が好きな人には是非にお勧めしたい。
特殊能力も出てくるが、バトル等は基本的にないと思ってよい。

総合評価
S++

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生まれつき他人の心を読んでしまうという能力をもった人物が主人公の今作。
学校行事のために班を組まされることで出会った6人。
感じの悪い委員長系女子、クラスのマドンナ、自称霊感少女、お調子者、スポーツバカ、そして前から気になっていた少女――。
彼らと出会うことで物語は始まった。

この作品を簡単に表すなら、巻き込まれた”事件”を心を読む能力を駆使しつつ解決していく青春学園物なのだろう。
現に最初はヒロインの一人の体操服が盗まれるという事件の犯人に間違われるというシチュエーションで力を発揮する。
それが、クイズイベントになり、殺人事件になり…と章を経るごとにヒートアップしていくのは言うまでもない。

心が読めるということで推理者としては少し邪道な部分もあるが、「心の声」を出したのが誰かわからないという制約があるため、実際に誰が犯人なのかわかることは少なく、あくまで「論拠」の一つとして扱われることが多く、実際に問い詰める際には物証等をきちんと用意している。

シナリオとして推理の質は実はそこまで高くないのだが、ゲームのシステムを巧くつかいそのあたりをカバーしていたことに関しては高い評価をしている。
今まで似たような探偵物や推理物があったけれど、これほどまでに巧くプレイヤーを参加者として推理物の魅力を伝えられた作品は類を見ない。
質が高くない、とはいったものの6章のクイズ等、謎解き物としては一般小説に負けないレベルであることは保証したい。また、後半までは選択肢等を間違えても、何度も挑戦できるあたりも個人的にはうれしかったり。

推理(事件)自体も魅力なのだが、主人公がもともと根暗(能力ゆえに)で無気力な人間だったはずなのだが、物語が進むごとに探偵としての信用を勝ち取っていき人間関係を作っていく様をきちんと描けていることに関しては手放しで称賛したい。
個人的には「犯人はお前だ!」を綺麗に言えない主人公に何度も愛おしさを感じたし、だからこそ人間的な主人公がステップアップしていくごとに自分ことのように喜びを覚えた。

推理論拠の一つとして扱われている「心の声」を各キャラの心理描写として使用しているシーンがあるのも魅力の一つだろう。
一対一での会話などで心の声を聴かせるシーンは作中に多くあり、作品自体が持つ設定を巧く使いキャラクターを作りこめており、だからこそ作中に出てくる班のメンバーすべてに愛着を持つことができる。
作品には魅力的なキャラクターが驚くほど多く出てくるが、その中でも班メンバーはやはり別格といってもよく、そういう雰囲気に持っていけたからこそ、終盤には泣きシーンを作れた部分もあるのだろう。

推理物というと謎解きがメインのように思えたが、セットである「犯行動機」が物語で重要になるようにこの作品では「心」をとても大切に取り扱った作品であり、楽しくもあり、悲しくもある非常に読み応えのある作品に仕上がってたといえる。

コンフィグ等にかんしては基本的な部分についてそろっており、プレイに支障なし。

【総括】
本格的な推理アリの青春学園サスペンス物として不動の地位を築いたといっても過言ではない名作の一つであると自信を持って保証する。

(ぶっちゃけコーナー)
推理物って小説でも結構苦手な部類になるんだけど、これはほんとにおもしろい。
純粋に面白いと思えた作品はそういう意味では久しぶりなのかも。
推理要素以外にも面白いところが多かったのが振り返った感想でもある。
主人公が好きになる作品はやっぱり面白くなりやすいなぁ。
そういえば推理物というと過去にはあかべぇさんとかが作ってたけど、推理の質も違うし、古式迷宮みたいな変な選択肢制度でもないからすごくプレイしやすい。
あとエンドあとに各キャラの声優コメントが聞けるんだが、皆適当なこと言いすぎて笑ってた。くすはらゆいさんが最後の最後まで本当のことを言わな過ぎた…。
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[レビュー]罪恋2/3の感想
2016-11-05 Sat 00:00
<作品名>    罪恋2/3
<製作会社名>  Campas

シナリオ構成
S--
選択肢無しの一本ルート。全体的な攻略時間は5-6hといったところで、
ロープライス作品としては一般的なのだろうか…。

【推奨攻略順 : 選択肢なし】

CG
S-
線が細く、すこしテカリのある絵。
室に関しては少し慣れない部分が多く、立ち絵・イベントCGのどちらにも評価に振れ幅がある。
物語のボリュームに見合った量。

音楽
S
主題歌として「Small sin to the love」があるほか、BGMが数曲。
(クリア後に鑑賞が不可能なため、局数は不明)
OPに関してはノリもよく独特なリズムの良曲。
BGMは数が少なく、印象も薄いので評価しずらいのが現状。

お勧め度
S--
ミドルプライスやハーフプライスというのは手に取りやすい価格ということで多くの方が手に取る作品といえるのかもしれない。
今回の会社Canpasはウソシリーズで有名で、ある意味ブランドとしても安定しているともいえるが、今回の作品に限ってはお勧めしずらいのが現状。
なんといってもシナリオが悪いのでフォローはできない。

総合評価
S--

公式ホームページ
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ある日親友の少女が屋上から落ちてきた。その現場を目撃し、落ち込む主人公とその妹だったが、その少女は幽霊となり再び姿をあらわす。そして転落の原因を調査することになるのだが――。

今回の作品の登場人物はざっくりと3人。
主人公、妹、親友の3人だけである。さらにいうと簡単な三角関係でもある。
…物語としては実はこれだけで、作中ではそのあたりのことをボカせもしないのにぼかしつつ、親友が死んだ理由を「私(俺)のせいで・・・」というシーンが多い。
ショートストーリーとしての素材としては悪くないのだが、いかんせんストレートすぎて物語が一瞬で読めてしまう。
それを面白みのない文章で延々とつづられているので、どうしても好きになる人は少ないだろう。こういったゲームの経験が多ければ多いほどその傾向は高いように思える。

物語の傾向上どうしても心理描写が多くなるのだが、書き手の独りよがりな心の動きに振り回されることが多く、。どうしても生きている人間の感情として伝わってこない。
結果として書き手が好きに”人形”を動かしているように感じてしまうのが現状。
ストーリーの再構成と重要な心理描写の丁寧な書き起こし等をもう一度考えて作り直さない限りよいシナリオにはなりにくいだろう。

【総括】
評価としては読む意味もあまりないのでこの評価。

(ぶっちゃけコーナー)
ん~普通につまらなかったってのが感想。
ぶっちゃけて言うと全部スキップモードでも作品を読めるくらい、中身はスッカスカ。
物語の基本的な起承転結の「承転結」の部分がそれぞれ悪いのが原因だろう。
シナリオに関しては少なくともまだまだやることはあるはず。
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