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自作の壁紙や泣きゲーレビュー公開しているブログ。チャットルームや自作小説もあります そんな鍵っ子小説家のブログです。
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もののあはれは彩の頃。の感想
2018-10-18 Thu 00:00
<作品名>     もののあはれは彩の頃。
<製作会社名>   QUINCE SOFT


もののあはれは彩の頃。
公式ホームページ
↑クリックすると公式HPに飛びます。

キャラクター・シナリオ : 【 S 】
秋の京都を舞台として繰り広げられる双六系ADV。
その内容はザックリというと『仏法を下敷きにした浄土双六』というものなのだが、もっとわかりやすく言うと、9人の少年少女たちがなぜか双六をする世界におり、上りを目指す~というもの。

物語の序盤はプレイヤーを含め、世界設定や状況が一切わからないまま展開してゆき、登場する設定やキャラクター達に疑問や疑念を抱きながらも『双六』というこの世界における絶対装置に動かされてゆくことになる。

もちろん物語を進めて周回する事で徐々に世界設定については明らかになってゆく。ただ、物語の序盤においてはその設定の難解さから忌避感を受ける人出るであろうことは予想され、特に登場キャラクターたちについてもつかみどころがないため、その中で行われるシーンには少しだけ気持ち悪さのようなものを感じることもある。

一つ高い評価をしたいのが、仏教を絡めた難解なシナリオにおいて、分かりやすく書こうと務めていたところだろう。
この物語の性質上、どうしても難しくなりがちな内容をできるだけ自然にわかりやすく答えまで運んでゆくのは至難の業だったように思える。
そして舞台となっている京都、特に秋を選んだあたりもヴィジュアルがよく映えており、シナリオとは関係ないものの、こうした細かい点についても評価しておきたい。
そしてデメリットのある設定を作っただけあり物語における伏線や叙述トリック、シナリオ自体の構造については非常によくできており、これ自体にも非常に高い評価を付けたい。

同時に設定ありきのシーンで突き進んでしまう強引なシーンや、その設定に振り回されるシーン、矛盾が発生するシーン、それを無視するシーンなども散見され、特にキャラクターに至ってはシーンありきの行動をするがゆえに不自然な行動をするシーンもあり、全体的に洗練されておらず、少し雑な印象を受けるシナリオであったことも付け加えておきたい。

上記のような点もあり評価としては非常に難しい所なのだが、デメリットの点が大きく出たのがクライマックスシーンだろう。
今までの謎も解け物語としては最高潮なのだが、いかんせん登場人物が主人公も含めて薄いため、その言動が非常に白々しく、シーンとしては丸々無駄になってしまい、ひいては物語全体の評価をいちじるしく下げてしまっている。また物語後半のとってつけたような個別√も個人的には減点したい。


【推奨攻略順 : END1→END2→END3→END4→京楓→みさき→琥珀→クレア 】
初回は共通END1へ、2週目以降は共通END2ー4へと分岐しており、全クリア後にアフターストーリーのような形で各個別へと分岐する。


CG : 【 S 】
細い線、淡い塗りで描かれた絵。
全体的に美麗といえるのだが、男キャラが登場するイベントCGを中心として質が下がりがちな印象もうける。
SD絵も少なめではあるものの存在、立ち絵は全キャラクターに目パチ・口パク機能付きで、背景は舞台となる秋の京都を綺麗に描いている。


音楽 : 【 S+ 】
BGM22曲、Vo曲2曲(OP/ED)という構成。
舞台にあわせてBGMは総じて和を感じ刺せるものになっている。Vo曲も同様で特にEDの「縁道~ゆかりみち~」はしっとりと歌い上げられた良曲。


お勧め度 : 【 S+ 】
舞台となっている秋の京都や特殊な設定の作品が好きな方にはお勧めしやすく、特にシナリオ自体を重視する人にはある程度楽しめる内容になっている。
その反面に萌えだけを楽しみたい人や完成度の高いシナリオを求める方にはお勧めしにくい内容となっているため注意。


総合評価 : 【 S 】
シナリオ自体は衝撃的で記憶にも残るのだが、同時に全体的な作りの甘さも目立ち評価としては抑えめの内容になっている。


(ぶっちゃけコーナー)
もう少しで名作中の名作になれたのに…って感じの作品だな。
設定はかなり特殊だったけれども、そんなピーキーな状態のなかでも、手放しで拍手できるくらいシナリオの構造は良かった。

ただ、やっぱり表現力に難ありというところだろうか。
序盤の分かりにくさも大概なのだが、何よりも目に付いたのはキャラクター達。登場するキャラクターは結構多いのだが、そのあたりの描写が甘く、全体的に薄い人物となってしまっている。
物語の盛り上がるシーンではそういうキャラたちのやり取りが非常に重要になる作品だけあって、さくっとそのあたりが流されてしまう今作は高評価を付けづらい。
せっかく良い屋台骨があったのに、もったいない…というのが正直な感想。
あとはシステムの根幹にもある双六システム。

この作品ではこの双六をどこまで許容できるかが、この作品をどこまで楽しめるかに直結していると思うのだが、状況を確認するうえでも双六のシステム面を改善してほしいところ。
現在の立ち位置やキャラの場所、効果の説明などをもう少しわかりやすく見れるようにしてくれないと、その双六がわかりにくいせいで作品自体を楽しむ障害となっているように思える。
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恋するココロと魔法のコトバの
2018-10-11 Thu 00:00
<作品名>     恋するココロと魔法のコトバ
<製作会社名>   Hearts


恋するココロと魔法のコトバ
公式ホームページ
↑クリックすると公式HPに飛びます。

キャラクター・シナリオ : 【 S 】
学園において謎だった『庭園部』。そこに踏み入れた主人公が高位精霊であるハルと出会うことから物語が始まってゆく。

今まで知らなかった『魔法』や『精霊』といった物に対して、戸惑いを覚えながらも前向きに挑戦してゆく主人公の姿はプレイヤーとしても自然かつ好意的にとらえられる。

日常シーンにおいては、学園物の中でも特に『庭園部』という秘密の部活動を中心に描かれており、一般的なシナリオの中に『魔法』というイレギュラーな要素がしっかりと入った内容となっている。
世界観としても基本的に悪人が存在していないのも特徴的でどのシーンにおいても癒し成分の強い萌えシーンを中心に組み立てられており、特に各キャラクターの魅力を伝えるという意味でも非常に安定してHeartsの世界観を作りこんでいたように思う。

また作品に使用されていた『魔法』関連において、各ルートで登場するヒロイン以外のキャラクターの設定も非常によく作られており、シナリオとしての完成度の高さもうかがえる。


共通√【 S 】  3-4h
春ハルと主人公の出会いから、園芸部入部、文化祭までが描かれている。
『魔法』や『精霊』といった特殊な要素が入っているものの、基本的には日常シーンはゆるふわな萌えゲーとして描かれている。

特に前半に関してはキャラ紹介もかねて、各ヒロインをメインとしたイベントが描かれており、ヒロインの魅力はもちろん、新入りの主人公への授業という形で自然に世界観を解説してくれているため、感情移入も行いやすい。
重要なイベントシーンにおいても盛り上がりこそないものの、雰囲気を重視したハッピーエンドのシナリオが描かれている。


恋するココロと魔法のコトバ Hearts 5th Project
春 ハル√【 S 】  2-3h
主人公が偶然償還してしまった天真爛漫な高位精霊の女の子。
非常に感性が豊かで何事にも感動して涙を流すことも多い、同時に何事にも興味を抱き、物事を吸収する速度も非常に高い。

学園にも馴染み、いつも笑顔の庭園部マスコットとして定着したハル。
個別√においてもその自由なふるまいは変わることなく、いつもストレートに好意を示してくれており、そんなハルが主人公と共に過ごす日々のなかで恋を知ってゆく様子を甘い日常と共に描いている。
後半では精霊である彼女についてがテーマとなったシナリオになっており、ある程度王道の流れではあるものの種族を超えた人と精霊の恋物語としてしっかりとまとめられている。


恋するココロと魔法のコトバ Hearts 5th Project (1)
一片 風祢√【 S 】  2-3h
主人公のクラスメイトであり、庭園部の部長を務めている。
真面目で努力家の優等生で魔女の最高峰である『グランウィッチ』に憧れて日夜努力を欠かさない。祖母が学園長を務めているが特別視されないよう秘密にしている。

グランウィッチを目指して日々努力を続ける風祢、個別√ではそんな彼女と共に『グランウィッチへの試練』に挑戦し、様々な障害を乗り越えてゆく様子が描かれている他、グランウィッチという存在やセシリアについての意外な設定なども明かされる√となっている。
恋愛描写に関しては、何事も優等生な風祢が攻められると初心な一面を見せてくれたりと、共通ルートでは見られない反応が多くみられるのも特徴だろう。


恋するココロと魔法のコトバ Hearts 5th Project (2)
二葉 好奏√【 S 】  2-3h
お菓子作りが大好きな庭園部所属の学園の1年生。
主人公と同じく、最近魔女になった新米で魔法についてはまだまだ修行中。
実は資産家のお嬢様なのだが、本人は控え目で優しい性格をしており、手作りのお菓子や部室のティーセットでお茶をふるまう事が大好き。

過去のトラウマから人前でフルートを弾けなくなった好奏のため、共に秘密の特訓を行うことにした主人公。
いつも一生懸命な後輩キャラである好奏と共に過ごし二人の距離を徐々に縮め、言葉を介さずとも音楽で心を通じ合わせてゆく様子がしっかりと描写されている。
様々な問題を乗り越えてすれ違ってしまった親子のため努力する二人とそれを支える周りの人々。音楽と魔法を絡めたほんのり心温まるストーリーとなっている。


恋するココロと魔法のコトバ Hearts 5th Project (3)
星詠 ましろ√【 S 】  2-3h
精霊猫『バステト』を連れた庭園部所属の学園の1年生。
ぼーっとしていることが多く、一見すると無表情で少し毒舌な症状だが、意外と感情豊か。
精霊魔法の技術も高く、特に水晶を使った占いは学園の中でも評判。

個別√ではましろの祖母である輝代の残したものを辿ることになる。
精霊と人の調和を重視した偉大な魔女である輝代の思い出をなぞり、様々な人と触れ合うことで死別した祖母への想いを新にする。
精霊魔法の得意なましろといられる√だからこそ、精霊との穏やかな日常と残された暖かな想いに触れられる√となっている。


[ 主人公 ] 春時 育実
庭園部にある魔方陣を踏んでしまい『春ハル』を召還してしまった少年。
カフェ『ヴィヴィット』のオーナーの子供でありその隣に住んでいるが、多忙な親の代わりにアウシュリーに世話されている。
頑張り屋で人の心に寄り添える心優しき少年。


【推奨攻略順 : ましろ→好奏→風祢→ハル 】
特にロックもないため好きなキャラからの攻略でよい。


CG : 【 S 】
線が細く淡い塗りの絵で全体的に柔らかな印象を受ける。
質・枚数に関しても十二分なレベルと言え、春という舞台を活かした美麗なCGが多いのが印象的。また、かわいいSD絵も多数存在している。


音楽 : 【 S+ 】
BGM34曲(inst含)、Vo曲2曲(OP/ED)という構成。
全体的に暖かく柔らかいBGMがそろっている中で特に作品タイトルにもなっている「恋するココロと魔法の言葉」はその1音1音から作品が連想され、心暖まる1曲となっている。
Vo曲としてはやはりOPの「桜色リフレイン~Spring has come~」をイチオシ。
その他にシチュエーションにあったBGMが用意されていたところも評価。
ゲーム内の音楽鑑賞画面には作曲者のコメントが載せられており、個人的にこうした物は非常に大好きなので、その点も特筆しておきたい。


お勧め度 : 【 S+ 】
萌えゲーという点から、高評価をしにくい作品ではあるものの、同ジャンル作品の中では質の良いものに分類されるものではあり、人によっては感動するシーンもあるだろう。
シナリオについてあまり深く考えない方や、ハッピーエンドが好きな方、新作のなかで春を感じたいという方にお勧めしたい1品。


総合評価 : 【 S 】
萌えゲーということで評価は抑え気味だが、質自体は高い作品。


(ぶっちゃけコーナー)
ありきたりな表現ではあるものの、心暖かくなる作品といえる。
各ルートでしっかりと話の内容が分かれており、各人がそれぞれ『魔法』を活かした内容になっているあたりがすごくいい。
萌えゲーなのでシナリオに過度な期待を持ちだすべき作品ではないのだが、そんな中でも非常によく寝られたストーリーであることが伝わっている。
あくまで萌え、キャラクターの魅力を伝えることが最大目的の作品であるため、イベントシーンで大きな感動が起こるような作品ではない。
もしかしたら記憶には残りにくいのかもしれないけれど、作品の雰囲気が暖かくてプレイ後の読了感もすっきりとした、春風を感じるような作品にまとめられている。
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[レビュー]あくまで、これは~の物語の感想
2018-10-04 Thu 00:00
<作品名>     あくまで、これは~の物語
<製作会社名>   Azurite


あくまで、これは~の物語
公式ホームページ
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シナリオ : 【 S-- 】
夏を舞台としたミステリ作品。
END数は10を超えており、それぞれをクリアする事でフローチャートが解禁・拡張されていき、新たなEDを迎えることができるようになっている。

ネタバレを防ぐため、ある程度のところはボカしてしまうが、一つだけ言ってしまうと今回の作品は前半と後半に大きく分かれている。

前半においては物語の導入部分であるにもかかわらず、この作品においてはミステリー作品における『不可解な事件の発生』…つまり伏線部分を主題としているためか、説明にあたる部分が非常に適当。
その為プレイヤーは物語から置き去りにされ、目の前で起こる事件に対して他人事のような疎外感を覚えるようになってしまい、シナリオライターの考えた”都合のよい展開”にそって登場人物が”動かされている”ようなイメージを受ける。
キャラクターたちの魅力は後回しにたところも上記のような状況に陥った一因だろう。

また物語は上記でも述べた通り、フローチャートに沿って様々な視点から事件を追ってゆくことになる。
選択肢も割と多く、フローチャート自体の枝数もそれに応じて多くなっているのだが、それに対して作品内で起こっている事件が非常に少なく、結果として中盤からは地獄の中だるみが始まる。

後半においては他の物語でいうのなら、グランドルートにも値するものになっており、前半で謎だった部分などの伏線が改修される。
しかしながら展開は陳腐でおそまつなものであり、設定として甘いと言わざるを得ない。
最終的に物語は微妙な決着と、やっつけ仕事の感動シーンでしめられる。
物語の余韻を残すような終わり方をしているが、心底どうでもいいと思われてしまいそうな作品も珍しい。

表現が拙かったり、展開が面白くなかったり…という問題だけではなく、物語自身のテーマも見失っているように思え、作品自体が何を目指し、何を伝えたいものなのかも不明なので、評価としては非常に低めになっている。


【推奨攻略順 : - 】
ENDを見ていくことでフローチャートが拡張され、見られるEND数が増えていく仕組みになっているため、出現順に攻略していくとよい。


CG : 【 S 】
線が細く、淡い塗りの絵。担当原画は3人おり、一応豪華らしい。
決して質がわるいわけではないが、全体的に古さを感じる絵。
前半は立ち絵もあったが、物語後半はほぼ立ち絵もなく、背景については割と雑なものも多い。


音楽 : 【 S 】
BGM22曲(inst含)、Vo曲3曲(OP2/ED1)という構成。
全体的に時代を感じるBGMが多く、特に寂しげ、悲しげな曲が多いのが印象的。
Vo曲ではOPに勢い自体は感じたものの個人的な好み出なかったことも併せて評価しずらかったのが正直な感想。


お勧め度 : 【 S-- 】
ミステリ作品にはいるのだが、前作の『シンソウノイズ』には遠く及ばず、ミステリ部分はおろか、その他の描写自体がいまいちであり個人的にはお勧めする点がない。


総合評価 : 【 S-- 】
シナリオが退屈であり壊滅的なのでこの評価。


(ぶっちゃけコーナー)
前半はプレイをしていて眠くなること多数。
後半はそれに加えて諦めと飽きが来るという難物。
…よく最後までやったなぁ…というのが本当にひどいけれども正直な感想。

シナリオの評価部分で非常に厳しい評価を下した理由はいくつかある。
その中で最大の割合を占めているのは、プレイヤーを無視した作者の自慰行為のような作品にしてしまったことだろう。、
キャラクターの魅力、好みが出そうな設定…それらをすべて排し、結果として微妙なミステリシーンばかりを量産し、展開をお粗末なものに変える…。
言葉にすると簡単だが、物語にすると末恐ろしくつまらないものになる。
作中でも『物語が面白くなるコツ』なるものをご高説しており、その内容については大いに同意すべきところがある…が、、、見事なブーメランである。

シナリオが悪いと他の部分も悪くなりがち。
結局この作品はなんだったの…キモチワルイENDだし、こんなフローチャート式にする意味も分からないし、ミステリな割に物語の謎を解くシーンなんてないし…。
プレイヤーがどう楽しんでいいかわからない作品も珍しいな。
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